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はじめに

こんにちは、まるこですニコ

先日、館林にある群馬県立美術館へ行ってきましたアップ

 

まるこグンマーだけど家からはちょっと遠いので今まで行ったことなくて初めて訪れたのですが、とても素敵な場所でしたラブラブ

 

今回の記事では美術館や美術展の感想など書いていきたいと思います。

興味ある方どうぞ最後までお付き合いください音譜

美術館について

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美術館に着いてまず感じたのが、「自然の中にあるとても気持ちのいい場所だな」ということでした。天気よかったしね晴れ

 

それもそのはず、こちらの館林美術館は2001年の開館以来、豊かな自然に囲まれた環境の中、特徴を持った美術館となることを目指し、「自然と人間の関わり」をテーマに作品収集や展覧会活動をされてきたそうです。へーニコ

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青々とした芝生の中に、スタイリッシュな建物がドーーーンって感じアップ

建物に着くまでに一つだけ外に展示されていたのがこちらのうさぎさんネザーランド・ドワーフ

 

伸びてるのは何でなんだろうね。速さを表現してるのかな。脚長いのは人っぽくも見えるけどもうなんか足先とか魚に見えたDASH!

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道の突き当り正面が美術館入り口で、右に見えるカーブした建物はレストランになってます。おしゃれ恋の矢

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こちらは別館で、スタイリッシュ建物を見終わって抜けたところに現れる「彫刻家のアトリエ」の外観。また違った雰囲気の建物でこちらも素敵ですラブラブ

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あ、そうそう。館に入るまでに池があってちょうど睡蓮が咲いていましたガーベラ

神々しいですね乙女のトキメキ

 

それでは美術館へ入っていきましょうランニング

展覧会「アート遊覧紀行~自然と人間をめぐって~」について

今回の展覧会は、「自然と人間のかかわり」をテーマに作品集めや展覧会をしてきた当美術館のコレクションの中から、「人間」「動物」「自然」の3つの大きなテーマで様々な作品が展示されています。

 

人、動物、自然に対して、アーティストたちがどのような眼差しを向け、どのように表現してきたのか。旅するように展示室をめぐる…というコンセプトだそうです。

特に印象に残った作品と感想

それでは、展示の中で特に印象に残った作品やその感想など書いていきたいと思いますニコ

触れる展示

動物たちの彫刻が展示してある部屋に入って最初にあったものなのですが、作品とは別にブロンズなどの各種金属や御影石や大理石といった彫刻に使用される石の重さ比べが出来るコーナーがありました。

 

大体5cmくらいの立方体にカットされた金属や石が10種類くらいあって、それぞれ触ったり持ち上げたりすることが出来ました。

 

金属が思ったより重かったのがびっくりしたのですが、それより驚いたのが金属より石のほうがずっと軽いということでした。え、常識?みんな知ってたアセアセ

 

これから彫刻など立体作品を観る際には素材にも注目してみたいですねビックリマーク

ポンポン《シロクマ》

テレ東「美の巨人たち」にオルセーにある大きいサイズのポンポンの《シロクマ》が出てきたときにその魅力を聞いていたので、そのミニサイズがあるということで楽しみにしていました。

 

シロクマに限らず、ポンポンの動物シリーズは極限まで省略した造形ながら本質をとらえているように見えました。シンプルだけど手抜きではない。鳥の羽の一枚一枚やシロクマの毛の一本一本は省略されているけど、それらを包括した全体的な動きの表情は感じられるようでした。

 

ただ、館林にあるのがこんなに小さいものとは思わなかったのでちょっと…アレでした…あと、なんかちょっと薄汚れてたぶーあせる 

ポンポン《コゼット》

館林美術館を訪れるにあたり一番楽しみにしていたのがこの《コゼット》でしたラブラブ

 

コゼットとはユゴー作『レ・ミゼラブル』に出てくる少女です。

私ミュージカル好きなのでレミゼは映画も舞台も観たし、頑張って原作も読みました。というわけで思い入れたっぷりなのです笑い泣き

 

ポンポンのコゼット良かったよ~アップとても良かった笑い泣き

40cmくらいなのでそんなに大きくないけどね。

 

水をたくさん入れた樽を重そうに運んでいる姿なので…ちょうどバルジャンと出会うシーンのコゼットでしょうか。

 

顔の表情も絶妙だし、動きや体以外の造形もとても細かく見入ってしまいました。

360度×3周くらいジロジロしたよ目

 

動物シリーズはとてもシンプルでなめらかなのに、コゼットはとても細かくて…同じ人が作ったとは思えませんでした。

 

そのことについて、別の展示室(「彫刻家のアトリエ」)にあったポンポンについての資料から一部抜粋しご紹介します。

 

ポンポンはロダンの弟子だったのですが、ロダンの工房ではロダンによる人間の深層心理が身体表現に不可分に結びついた人物像の制作に携わり、自身も『レ・ミゼラブル』などの物語や神話を主題とするロマン主義的な人物像を作っていました。

 

一方、パリの動物園で動物を観察したり、オリエントやエジプトの平面的で単純化された彫刻を学ぶと、やがて自身の作品の形態も単純化し、細部と無駄を省略した流麗なシルエット、それぞれの動物の忠実な再現よりも形態の本質を追求する新しい動物彫刻を生み出しました。

 

そして67歳にして《シロクマ》(オルセーにある大きいやつ)を発表、革新的な動物彫刻家として広く認められるに至りました。

 

だそうです。

どうりでどうりで。確かに制作年を見ると、《コゼット》は1888年、その他動物シリーズは1910年代20年代くらいでした。単純化表現は初期からやっていたわけではなく、アーティストポンポンの行きついた先だったのですねひらめき電球

 

絵画でもよくありますが、芸術家が人生の中で何にどう影響を受けたかを知ることで、作品の声のようなものを受け取る手助けになることはとても面白いですアップ

グランヴィル《当世風変身譚》

擬人化された動物たちによる人間社会が描かれているシリーズ(8点)ですが、とっても緻密な線の木版で、手彩色はとても鮮やかで綺麗な色合いでした。

 

結構小さい(26×16cm)サイズなのでのぞき込んでかなりの時間見入ってしまう程の美しさでしたラブラブ

この保存状態の良さはさぞ高価だったんだろうなって思うイヒ

本やチラシなどでグランヴィルの擬人化動物の絵を見たことはありますが、実物は色合いの綺麗さが全然違うね!!!!

 

可愛らしいなと思って見ていると、風刺画なので人間社会を皮肉って描いているのでブラックだったりして可愛いだけじゃない感じも惹かれました。

ピカソ 『博物誌』挿絵

個人的にピカソの愛人シリーズは好かんのですが、こちらで展示されていたビュフォン『博物誌』の挿絵として描かれた動物の版画シリーズ(12点)は良かったです。

 

特に、動物の毛並みの表現方法がそれぞれ違っていたのが面白かったです。筆跡(ふであと)を残して毛並みの表現に生かしたもののあれば、筆跡が目立たない方法で滑らかに描かれたものもありました。白黒ですがワンパターンではないバリエーションが楽しかったですニコ

ウォーホル 《危機に瀕した種》

ウォーホルのシルクスクリーンの動物シリーズ(10点)はめちゃめちゃかっこよかったです笑い泣き!!!!

 

動物のアップのイラストですが、色遣いが自然にはない独特な作品でした。

パンダはね、赤かったよパンダ

 

特に白頭ワシの顔のドアップの作品がすごーーーくかっこよくてね、これはTシャツあったら買っちゃうレベル!!

ポストカードあったら買いたかったけどなかったえーん

 

緻密に描き込まれているわけではないけど、ドラマティックで何か動物たちの無言の訴えが聞こえてきそうで…でも自然保護への押しつけがましさは感じなくてただただアーティスティックでもありました。(個人の感想ですパー

他にも…

書ききれませんでしたが、他にもまるこが好きな鶴岡政男、もっと知りたいと思っている香月泰男、これから知っていきたい山口薫などの作品もあったし、シャガールの自身の詩と版画のシリーズも良かったです。

また、「表現方法が面白いな~」とか「単純に素敵」という現代アート作品もたくさんありました音譜

 

まぁ、現代アートの中にはちょっと何言ってるか分かんないってのもあったけどねぶー

展示について全体的な感想や考察など

展示中に、「モチーフの表現を突き詰めていくと、写実を超えて抽象的な形態へ向かっている場合がある」という説明書きがありました。

 

…ポンポンの動物シリーズはまさにそれだと思いますが、抽象化された物体は本質を捉え、普遍性を高めていくようにも見えます。

 

また、別の展示室には「芸術家たちは抽象化することで精神世界や哲学を表すことを試みた。」という説明書きがありました。

 

…なるほど。。。見えているものをそのまま描き写したわけではなく、抽象化・単純化したそこには精神世界や哲学・思想が込められているのですね。だから(だから?)受け取るのが容易でないんだなと妙に納得しましたにやり

 

他の展示室には「自然からのエネルギーや空気、気配は目に見えないものだが、芸術家たちは想像力で可視化した」という説明書きがありました。

 

…この説明はとても分かりやすいし面白いなと思いました。目に見えない自然のパワーを、芸術家たちはそれぞれの感性や技法で他者に見えるように・他者が感じられるように表現してきたのだということを知ると、彼らの表現を楽しみながら受け取れるなと思いました。

(別の言い方をすると、「何これ、意味わかんない」と切り捨てることは減るだろうなと感じたということです。)

 

展示全体を通して、人・動物・自然の3つのテーマをめぐる旅はとても楽しめましたニコ

 

遠くからパッと見た印象と、近くまで寄って解説を読んで芸術家が表現したかったことを知ってから見るとまた印象が変わるのも面白いし、同じテーマでも芸術家によって表現したいことや表現方法が全く違うのも面白いです。

 

何を表現したいのかよく分からない抽象芸術でも、生理的に好きな柄や模様だったりすると「壁紙にしたい」「Tシャツにしたい」「スカートの柄にしたい」などと生活のこんなシーンに取り入れたいな~なんて思ったりしてそれはそれで楽しめましたイヒ

おまけ

ランチには近くの古民家的なお蕎麦屋さんで鴨のお蕎麦をいただきましたニコ

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接客のお姉さんがとても感じの良い方で気持ち良く食事できましたラーメン

お蕎麦とっても美味しかったよもぐもぐアップ量も多かったビックリマークでも800円!!

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お汁少なく見えるけど、お肉いっぱい入ってた!!

ごちそうさまでしたニコ

おわりに

先日、横浜美術館に「NUDE展」を観に行った時に現代アートは苦手だと感じたのですが、今回自然をテーマにした現代アートは全然不快な部分がなかったです。寧ろ好きニコ

 

現代アートは芸術家たちがそれぞれのテーマに基づいた主張をそれぞれの”言語”で表現するものなので、(私の感覚では)テーマによる好き嫌いがはっきり分かれるものなのかなと感じました。

知らんけどぶー

 

ちなみに、最初の画像のまるこのポーズがおかしいのは、自分で作ったガウチョパンツをはいてるショットを撮るためだったのでへんてこりんな格好をしていましたのよDASH!

これね下矢印

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最後までお読みくださりありがとうございましたぶちゅー

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