Marc のぷーたろー日記 -89ページ目

「フラッグ・デイ 父を想う日」('21)

 

詐欺師である父親と、そんな父親の正体を知りながらも愛してやまない娘の固い絆を、ショーン・ペンが監督・主演し、実の娘ディラン・ペンとの共演で描いた人間ドラマです。共演はジョシュ・ブローリン、ホッパー・ジャック・ペン、エディ・マーサン他。

 

Wikipedia「フラッグ・デイ 父を想う日」

 

主人公である娘に100%完全に共感や同情することはできないけれど、それでも胸の痛む話で、観ていてただただ辛い映画でした…。

 

子は親を選べないし、もしこんなろくでなしの父親と、そんな父親と別れられず、子供たちを守ることすらできない愚かな母親を持った子供はどうすればいいのか…。

 

娘は自らの努力で変わることができたけれど、世の中のほとんどの「ろくでなし」は、この父親のように「死んでも変われない」んですよね…。

 

ただ、映画としては、このような深刻な題材を扱うにしては感傷的すぎて、問題の本質から目を背けさせようとしているように見えてしまうのは残念でした。

「線は、僕を描く」('22)

 

砥上裕將さんの同名小説を原作とし、巨匠の指導で水墨画を描き始めた青年の心の成長を描いた青春映画です。主演は横浜流星さん、共演は清原果耶さん、細田佳央太さん、河合優実さん、富田靖子さん、江口洋介さん、三浦友和さん他。

 

Wikipedia「線は、僕を描く」

 

東洋的精神性、もっと言えば「哲学」をとてもわかりやすく表現した物語という印象。

 

物語としての作為性が気にならないと言えば嘘になりますが、それでも心に沁みる映画でした。

 

ただ、挿入歌と主題歌があまりに作品の世界観と違っていてダウン

 

「青春映画」としては確かに「アリ」なんですけど、水墨画のように静謐さの中に情熱を感じさせる空気感で撮られている映画の世界に合っているようにはとても思えないのです。

 

それさえなければ手放しで「いい映画」と言えたのに…。

「火の鳥 異形編」('04)

 

手塚治虫さんの代表作の1つ「火の鳥」シリーズのうち5作品を原作とした全13話のテレビアニメシリーズの第7話として放映された作品で、戦国時代の日本を舞台に残虐非道な父親によって男として育てられた女性の運命を描いた歴史ファンタジーです。声の出演は浅野まゆみさん、久保田民絵さん、島田敏さん、小村哲生さん、岸野一彦さん、竹下景子さん、久米明さん他。

 

Wikipedia「火の鳥 (テレビアニメ)」

 

かなり好みの話 (^^)v

 

でも「火の鳥」というより、尺を含めて「世にも奇妙な物語」みたいな感じ (^^;;;

 

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「火の鳥 ヤマト編」('87)

 

手塚治虫さんの代表作の1つ「火の鳥」シリーズの1作品を原作とし、オリジナルビデオアニメとしてリリースされた作品で、古墳時代の日本を舞台にヤマトの王子とクマソの娘の恋と運命を描いた歴史ファンタジーです。声の出演は井上和彦さん、鶴ひろみさん、屋良有作さん、塩屋浩三さん、徳丸完さん、岸野一彦さん、池田昌子さん他。

 

Wikipedia「火の鳥 ヤマト編」

 

全てがあっさりし過ぎていて物足りなさは否めませんが、原作未読の人向けのプロモーションビデオと割り切れば、充分にその役目は果たしていると思います。

 

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「火の鳥 宇宙編」('87)

 

手塚治虫さんの代表作の1つ「火の鳥」シリーズの1作品を原作とし、オリジナルビデオアニメとしてリリースされた作品で、宇宙船の事故によって小さな救命艇で脱出することになった乗組員たちの運命を描いたSFファンタジーです。声の出演は堀勝之祐さん、神谷明さん、戸田恵子さん、玄田哲章さん、塩沢兼人さん、池田昌子さん他。

 

Wikipedia「火の鳥 宇宙編」

 

監督の川尻善昭さんらしいリアルで残酷な描写と手塚キャラのデフォルメ感に微妙な違和感がありましたが、コンパクトにわかりやすくまとまっていますし、原作未読の人に原作を読んでみたいと思わせる効果は間違いなくあると思います。

 

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「火の鳥 羽衣編」('04)

 

手塚治虫さんの代表作の1つ「火の鳥」シリーズの1作品を原作とし、手塚治虫ワールドの300インチシアターで上映された短編アニメーション映画です。声の出演は小村哲生さん、斎藤恵理さん、田中敦子さん他。

 

Wikipedia「火の鳥 羽衣編」

 

曰く付きのある原作から物議を醸しそうな「毒」を抜いて、綺麗にコンパクトにまとめた短編映画。

 

ヒロインのキャラクターデザインがいかにも今どきの萌えキャラ風で好きにはなれませんでしたが、原作を完全に無視すれば、これはこれで「感動的な映画」ではあります。

 

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「火の鳥 黎明編」('04)

 

手塚治虫さんの代表作の1つ「火の鳥」シリーズのうち5作品を原作とした全13話のテレビアニメシリーズの第1話から第4話として放映された作品で、3世紀の日本を舞台に邪馬台国の最期を独自の解釈で描いた歴史ファンタジーです。声の出演は竹内順子さん、小村哲生さん、中尾みち雄さん、玉川紗己子さん、来宮良子さん、竹下景子さん、久米明さん他。

 

Wikipedia「火の鳥 (テレビアニメ)」

 

杉野昭夫さんの作画は美麗だし、映像はとにかく綺麗。

 

が、毒気がすっかり取り除かれたために、あまりにあっさりし過ぎていて胸に迫ってくるものがあまりない…。

 

これなら、同じ「黎明編」を原作としながら失敗作とされた、市川崑監督による実写映画「火の鳥」('78) のほうがまだ面白かったんじゃないかなぁという気も。

 

少なくとも猿田彦とナギの関係を単なる擬似父子として「お綺麗に」描くだけじゃダメでしょ。いくらこのテレビアニメシリーズのコンセプトが父子関係(擬似父子関係を含む)を描くことを重視としているとしても。

 

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「火の鳥 鳳凰編」('86)

 

手塚治虫さんの代表作の1つ「火の鳥」シリーズの1作品を原作とし、奈良時代を舞台に2人の仏師の因縁を描いたアニメーション映画です。声の出演は堀勝之祐さん、古川登志夫さん、麻上洋子さん、小山茉美さん、大塚周夫さん、池田昌子さん、城達也さん他。

 

Wikipedia「火の鳥 鳳凰編」

 

映画公開時に劇場で観て、その後も何度か観ているのですが、20数年ぶりに全編を観てみました。

 

初見の時と感想は基本的に同じ。

 

尺が60分と短く、ダイジェストのようになってしまっているので、物足りなさは否めず。

 

それでも、作画レベルの高さとりんたろう監督のツボを押さえたダイナミックな演出のおかげで観応えは充分。観終わった後の無常感や寂寥感は強く胸に迫ります。

 

30年以上が過ぎた今でも古臭さは感じませんでした。

 

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「火の鳥2772 愛のコスモゾーン」('80)

 

手塚治虫さんの代表作の一つ「火の鳥」シリーズの映像化作品の1つで漫画原作のないオリジナルの内容となるSFアニメーション映画です。声の出演は塩沢兼人さん、三輪勝恵さん、熊倉一雄さん、伊武雅之さん、池田秀一さん、藤田淑子さん、大塚周夫さん、森山周一郎さん、竹下景子さん他。

 

Wikipedia「火の鳥2772 愛のコスモゾーン」

 

手塚治虫さん自ら原案・構成・総監督を務め、原画も一部担当しているなど、彼が「火の鳥」の映像化に直接関わった唯一の作品とされる本作。映画公開当時に劇場で観た時も「面白くなくはないけれど、古臭いな…」と感じたのですが、何十年ぶりかで観てみると、そのあまりの「古臭さ」にビックリ (@o@)

 

1980年当時の最新技術も一応は使っているようなのですが、全体としてはセンスも演出も大昔のアメリカのアニメーションそのままで、そのアンバランスさが気になって仕方ないのです。

 

手塚さんはディズニーの「ファンタジア」('40) を「SF+火の鳥」で再現したかったのかもしれませんが、そのセンス自体が既に古臭いのです。

 

また、日本アニメでは珍しいフルアニメーション作品で、優秀なアニメーターを揃えているにもかかわらず、作画レベルがバラバラで、静止している場面でも輪郭などが揺れているなど、アニメーションとしての品質が低すぎ。

 

ストーリーも「火の鳥」シリーズのテーマ(の1つ)をストレートに描いてはいますが、わかりやす過ぎて陳腐だし、どうしてこのレベルで劇場公開できたのか謎。当時既に「大先生」だった手塚さんに対して意見できる人がいなかったということなのでしょうか?

 

「天才・手塚治虫でも失敗作はある」という意味では歴史に残る作品かもしれません。

 

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「ザリガニの鳴くところ」('22)

 

米国の女性動物学者ディーリア・オーウェンズの初小説となる同名ベストセラーを原作とし、殺人事件の容疑者となった「湿地の少女」を描いたミステリ映画です。主演はデイジー・エドガー=ジョーンズ、共演はテイラー・ジョン・スミス、ハリス・ディキンソン、マイケル・ハイアット、デヴィッド・ストラザーン他。

 

Wikipedia「ザリガニの鳴くところ」

 

面白くなくはなかったんですが、ベストセラー小説の映画化作品としては物足りなさでいっぱい。

 

原作を読んでいないので偉そうなことは言えませんが、文字で読めば面白い話も、映像化して面白いとは限りませんし、とにかく原作をただ漫然と映像化しただけという印象で映画としての面白さがイマイチ足りないのです。おそらく構成が不自然なせいかなと。

 

いずれにせよ、期待値が高すぎただけかも知れませんし、そこまで期待せずに、フラットな気持ちで観れば、これはこれで充分に楽しめる映画だとは思います。