「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」('07) | Marc のぷーたろー日記

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」('07)

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 (EVANGELION:1.11) [DVD]
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大ヒットしたテレビアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」をベースにした新しい映画シリーズ「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」の第1作です。

Wikipedia「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」

1995年から 1996年まで放送されていたテレビシリーズは当時も観ていたのですが、既に充分に「大人」だった僕は特にハマることはありませんでした。

それでも「もし自分が中学生の時に観ていたらハマっただろうな…」などと思いながら観ていました。また、あまりにうじうじした主人公の姿に、過去の恥部を見せつけられるような気恥ずかしさや、ちょっとした胸の苦しさを抱いたことも事実です。

さてこの映画は、絵は全て描き直されていますが、ストーリーはテレビシリーズの第壱話から第六話までをまとめたものなので新しいところはありません。そんなこともあって、この映画そのものに対しては「綺麗で迫力のある画面になったなぁ」くらいしか感想はありません。
現在公開中の第2作「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」はテレビシリーズとは異なるオリジナルな要素がふんだんなようで、劇場で観てみたい気もちょっとしています。

それにしても、テレビシリーズから 10年以上も経った、また単にテレビシリーズを「リビルド」しただけの映画であるにもかかわらず、この映画が大ヒットしたというのは、さすがに「社会現象」とまで言われただけのことはあります。また現在公開中の第2作も大ヒット中ですし、改めて「エヴァ」人気の凄まじさを感じると同時に、イマドキの若い子がこういうストーリーに心惹かれることに、大人としてはちょっと複雑な気持ちにもなります。


テレビシリーズ放送当時から「エヴァ」が主人公と同じ中学生の心をつかむ内容だということはとても分かるのです。ただ、物語を中学生の視点で描くあまりに、周りの大人たちのキャラクター造形に疑問を感じて仕方がないんです。多感な中学生から見た大人の姿としては正しいのかもしれませんが、本当の大人から見るとリアリティがないんです。そのためどうしても「エヴァ」シリーズを大人になってから観た僕にはしっくりこないことばかり…。

「エヴァ」にハマる若者の気持ちも分かるけれど、同時に大人としての違和感を感じる…。そんなジレンマをこの映画を観て改めて感じてしまいました。