Marc のぷーたろー日記
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「アンジェントルメン」('24)

 

第2次世界大戦中の英国で秘密裏に結成され、諜報部MI6の前身ともされる特殊作戦執行部SOEの実話をもとに、ジェームズ・ボンドのモデルになったとも言われる少佐とその部下たちの活躍を描いた、ガイ・リッチー監督によるスパイアクションコメディです。主演はヘンリー・カヴィル、共演はエイサ・ゴンサレス、アラン・リッチソン、アレックス・ペティファー、バブス・オルサンモクン、ケイリー・エルウィズ、フレディ・フォックス、ロリー・キニア他。

 

Wikipedia「アンジェントルメン」

 

実話をもとにし、登場人物も多くが実在の人物で、しかも実名で登場していますが、あくまで「ガイ・リッチー監督のスパイアクションコメディ」と割り切って観るべき映画。

 

あまりに主人公たちが無敵すぎて、逆に全然ハラハラドキドキしないという欠点はありますが、その分「安心して」気楽に観られる娯楽映画ではあります。

 

とにかく、ちょっとでも「リアリティ」とか「史実」とかを考えちゃダメ (^^)

 

それにしても、ヘンリー・ゴールディングとロリー・キニアは、メイクのせいもあるけど、あまりに別人で全然気付かなかった (^^;;;

「ロックスミス」('23)

 

仲間の裏切りで刑務所に送られた金庫破りの名人(錠前師:ロックスミス)が10年後に出所し、更生を誓うものの、非情な運命によって再び悪の道へ引きずり込まれていくさまを描いたB級サスペンスです。主演はライアン・フィリップ、共演はケイト・ボスワース、ヴィング・レイムズ、チャーリー・ウェバー、ジェフリー・ノードリング他。

 

キャストは充実しているし、映像自体にチープさはないけれど、昔ながらの典型的なB級映画。それを承知した上で観れば「B級映画としては及第点」ってところかな。

 

でも、良かったのは子役が母親役のケイト・ボスワースにそっくりで「実の娘?」と思ってしまうほどだったことくらいで、他に褒められるところはない (^^;;;

 

それにしても、主演のライアン・フィリップは本当に老けないなぁ…。この映画の撮影時点(2021年から2022年)で47歳だったはずだけど、余裕で10歳以上若く見える。基本的に20代の頃のイメージをずっと維持しているのは驚異的で、同い年のレオナルド・ディカプリオの歳の重ね方とは対照的だけれど、どちらも悪くないと思う。

「Sebastian」('17)

 

カナダ・トロントを舞台に、恋人がいながら、その恋人のいとこと恋に落ちてしまった男性を描いた恋愛映画です。製作・監督・脚本・主演はジェームズ・ファニッツァ、共演はアレックス・ハウス、ブライアン・“カティア”・マクック、ギフレ・バンチェス=ラフォルス他。

 

Wikipedia「Sebastian (2017 film)」

 

はっきり言ってしまうと、どこもかしこも陳腐そのもの。

 

高校時代の辛い恋の経験から、敢えて遊びの恋愛しかして来なかった男の「運命の恋」、しかも1週間という期限付きという王道のメロドラマ設定。どこかで観たことがあるような話。特に捻りも何もなく、全てが予想通りにしか展開しません。

 

それでも、80分という短い尺で気軽に観られるので、時間潰しにはちょうどいいかも。

「Do Começo ao Fim」('09)

 

異父兄弟の愛を描いたブラジルの恋愛ドラマ映画です。主演はハファエル・カルドーゾ、ジョアン・ガブリエル・ヴァスコンセロス、共演はジュリア・レメルツ、ファビオ・アスンソン、ジャン・ピエール・ノエル、ルイーズ・カルドーゾ他。

 

Wikipedia「Do Começo ao Fim」

 

BLファンタジー。

 

主人公の兄弟が、裕福な家庭に生まれ、何不自由なく育ったという設定なので、登場する場面は全てゴージャスで美しく、そして何より主人公兄弟が美形。どこをとっても浮世離れした現実味のない美しい世界。ストーリーらしいストーリーはなく、美しい舞台を背景に美しい2人をひたすら美しく撮ってるだけ。

 

それでも、中途半端に「物語」になどしようとせずに、ここまで徹底して「イメージビデオ」にしているのはむしろ「清々しい」とも言えます。

 

主演2人のルックスが好みという方にはお勧めします (^^)

「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版」('24)

 

水木しげるさんの生誕100周年記念作品として2023年に公開された映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」に、327カットのリテイクと音の再ダビングを行なった「真生版」です。声の出演は関俊彦さん、木内秀信さん、種﨑敦美さん、小林由美子さん、古川登志夫さん、沢城みゆきさん、庄司宇芽香さん、野沢雅子さん他。

 

Wikipedia「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」

 

面白かった (^^)v

 

横溝正史風で大人向けのダークな世界観がグッド!

 

「ゲゲゲの鬼太郎」の前日譚としては面白いアイデアだと思いました。

 

ただ、水木しげるさんが存命中に前日譚を描いていたとしたら、こういう話にはしなかっただろうなという違和感はずっとありました。具体的な根拠があるわけではなく、単なる個人的な「感覚」に過ぎないですし、水木しげるさんの長女や彼女が代表取締役を務めている水木プロダクションが製作に関わっているので、これが「公式」の前日譚になることは納得していますけど。

「特捜部Q 吊るされた少女」('24)

 

デンマークの作家エーズラ・オールスンの人気北欧ミステリー「特捜部Q」シリーズの映画化第6弾となる刑事サスペンス映画です。主演はウルリク・トムセン、共演はソフィ・トルプ、アフシン・フィルージ、ヘッダ・スティールンステット、ヨアキム・フィェルストロプ、ヘレ・ファグラリッド他。

 

結構好きなシリーズだったのですが、前作からスタッフとキャストが一新され、北欧サスペンスらしさが薄れただけでなく、主演のウルリク・トムセンが自分には完全なミスキャストとしか思えず、かなりガッカリしたので、本作には全く期待していませんでした。

 

 

かつての「特捜部Q」シリーズとは完全に別物になってしまったんだなぁ…。

 

前作もそうだったけれど、作品の雰囲気が以前とは全然違うし、何と言っても、主人公のキャラクターが、演じるウルリク・トムセンに合わせた完全な別人に変更されているだけでなく、他の登場人物もことごとく別人ダウン

 

主人公とその相棒の噛み合ってないようで実は噛み合ってる絶妙なバディ感と、そこに有能な女性アシスタントが加わった3人の組み合わせが最大の魅力だったのに、年長の上司と部下の男女という、よくある平凡な刑事物になっちゃった感じ。その部下の男女が美男美女なのもありきたり。

 

もはや「特捜部Q」とは思わず、完全に別の新しい刑事シリーズだと割り切れば、楽しめなくもないんですけどね…。

 

本来の「特捜部Q」が好きだった自分にとっては、ただただ残念。

 

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「ANORA アノーラ」('24)

 

ロシアのオリガルヒ(新興財閥)の御曹司に見初められたニューヨークのストリップダンサーの悲喜劇を描いたドラマコメディ映画です。主演はマイキー・マディソン、共演はマーク・エイデルシュテイン、ユーリー・ボリソフ、カレン・カラグリアン、ヴァチェ・トヴマシアン他。第77回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞しています。

 

Wikipedia「ANORA アノーラ」

 

コメディとしてはかなり面白かったけれど、アカデミー賞をはじめとする数々の映画賞を受賞するほどのものかなぁという気も。面白いだけで、さほど深みがあるとは思えないし。

 

ただ、体当たりの演技を見せた主演のマイキー・マディソンがアカデミー主演女優賞を受賞したのは納得。

 

また、お人好しの用心棒イゴールのキャラは、いろいろと都合が良すぎるけど、印象的で魅力的だし、演じたユーリー・ボリソフがロシア人俳優として約50年ぶりにアカデミー賞にノミネート(助演男優賞)されたのは大いに納得。

 

ところで、最終的にはかなり面白かったのですが、中盤までは視聴自体が苦痛でした。主人公があまりに愚かで同情の余地がないし、オリガルヒの子分たちが間抜け過ぎて、いくらコメディとは言っても、現実味がないにもほどがあるレベルでしたから。ただ、終盤になって主人公がようやく現実を受け入れてからは、「痛快」とまでは言えないまでも、落ち着いて観られましたし、結末に至るまでの主人公とイゴールのやりとりには、ちょっとうるっと来ちゃいました (^^)

 

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「エクセス・バゲッジ」('97)

 

跳ねっ返りのお嬢様とトボケた車泥棒の逃避行を恋とアクションを絡めて描いたロマンティックコメディです。主演はアリシア・シルヴァーストーン、ベニチオ・デル・トロ、共演はジャック・トンプソン、クリストファー・ウォーケン、ハリー・コニック・ジュニア、ニコラス・タートゥーロ他。

 

Wikipedia「エクセス・バゲッジ/シュガーな気持ち」

 

アリシア・シルヴァーストーン主演のアイドル映画なので、出来はこんなもんという感じではありますが、そもそもどうしてベニチオ・デル・トロとクリストファー・ウォーケンがこんな映画への出演をOKしたのかが謎。

 

特にベニチオ・デル・トロのミスキャストぶりは呆れるしかなく、オファーする方もそれを受ける方もどうかしてるとしか思えず。

 

この役はどう考えても、明るく陽気な、いかにも「アメリカン」な若い役者が演じるべきなのに、実年齢より老けていて陰鬱なイメージのベニチオ・デル・トロではどこをどうやっても無理な役。アリシア・シルヴァーストーンとの相性も最悪で、2人の間にロマンティックな空気が全く感じられないのは致命的。脇役で出演しているハリー・コニック・ジュニアの方がどう考えてもマシ。

 

ありとあらゆる点で「間違ってる」映画ですが、逆にここまで「間違いだらけ」なのも、面白いっちゃ面白いですけどね (^^)

「Fair Haven」('16)

 

米バーモント州の小さな町を舞台に、高校卒業後に「あるセラピー」を受けて久しぶりに実家のリンゴ農園に戻ってきたピアニスト志望の青年を描いたドラマ映画です。主演はマイケル・グラント、共演はトム・ウォパット、ジョシュ・グリーン、グレゴリー・ハリソン、リリー・アン・ハリソン他。

 

Wikipedia「Fair Haven (film)」

 

同じ題材の映画は他にも無数に作られてきており、それらの他作品と比べて特筆するほどの新しいポイントはありません。

 

それでも、この手の映画で「毒親」として描かれることが多い父親を、そこまで酷い人物として描いていないのはグッド!

 

もちろん、保守的な人物であることに変わりはないですが、暴力的では全くないし、父親本人の葛藤もしっかり描かれているのはグッド!

 

もう9年も前の映画ですが、今の米国の状況を考えると、決して過去の話ではなく、今この瞬間も同じように苦しめられている若者が無数にいるであろうことは想像に難くなく、そういった若者が1人でも多く救われることを願うばかりです。

「タンジェリン」('15)

 

ショーン・ベイカー監督の長編5作目で、クリスマス・イヴのロサンゼルスの下町を舞台に、トランスジェンダーの2人の売春婦が周囲と織り成す人間模様を、全編スマートフォンによる撮影で描いたドラマ映画です。主演はキタナ・キキ・ロドリゲス、マイア・テイラー、共演はカレン・カラグリアン、ジェームズ・ランソン、ミッキー・オヘイガン他。

 

Wikipedia「タンジェリン (映画)」

 

主人公(の1人)の極端すぎるキャラクターでコメディとして笑わせつつも、同時に、ロサンゼルスの下町に暮らす人々の姿をシリアスに描くのは、ショーン・ベイカー監督らしいドキュメンタリータッチの映像に合っていてグッド!

 

ただ、主人公(の1人)の極端すぎるキャラターが、自分の許容範囲を超えていて耐えられず…。他が比較的好みの話だっただけに、もうちょっと現実的で受け入れやすいキャラクターにしてほしかったというのが正直な感想。

 

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