Marc のぷーたろー日記 -5ページ目

「ブロークン 復讐者の夜」('25)

 

突然、唯一の家族である弟を失った元暴力団の男が、弟の死が描写された小説の謎を追いながら復讐の闇へと落ちていくさまを描いたサスペンス映画です。主演はハ・ジョンウさん、共演はキム・ナムギルさん、ユ・ダインさん、チョン・マンシクさん、イム・ソンジェさん、ホ・ソンテさん他。

 

輝国山人の韓国映画「ブロークン 復讐者の夜」

 

事件の真相をめぐるミステリとしては平凡な話ですが、主人公を被害者の兄、しかも、溺愛する弟のためならどんな非道なことでも平気でできてしまうサイコパスの一面もある人物に設定しているのがちょっと新鮮。

 

事件の内容からすると、この物語の場合、主人公は作家の男性に設定するのが一般的なように思うのですが、敢えてそうしていないのは「興味深い」です。

 

が、それが結果的に映画としての面白さに繋がっているかというと微妙…。

 

悪くはないのですが、主人公のキャラクターの真っ当な部分とサイコパスの部分のバランスが自分にとって受け入れ難いものがあり、最後の最後まで主人公に対する忌避感が拭えなかったのです。

 

また、結末も「そんなにあっさりと片づいちゃう?」「主人公はただのモンスター?」となって、ちょっと引いちゃったんですよね…。

 

このあたりは完全に好みの問題なので、単に自分には微妙に合わなかったということです。

「ヴィクラム」('22)

 

連続殺人と消えた麻薬原料を巡って展開する、警察の工作部隊、麻薬王、謎の集団による3つどもえの争いを描いた犯罪アクションです。主演はカマル・ハーサン、共演はヴィジャイ・セードゥパティ、ファハド・ファーシル、ナレーン、スーリヤ、ガーヤトリ他。

 

Wikipedia「ヴィクラム (2022年の映画)」

 

絵に描いたような典型的インドの娯楽大作。

 

充分に楽しめたのだけれど、あまりに「インド映画の王道」すぎて、最初から最後まで全てが予想通りにしか展開しないので新鮮味もなければ意外性もなく。ちょっと冷めちゃったのも事実。

 

それでも、多くのインド映画ファンがインドの娯楽映画に期待するのは、こういう「王道」路線なのは明らかなので、これでいいんだと思います。

「戦いのあとの風景」('70)

 

第2次世界大戦末期、ドイツの強制収容所から解放された後に米軍の監視の下で新たな生活を始めたポーランド人捕虜の姿を、ポーランドの名匠アンジェイ・ワイダ監督が描いた青春ドラマ映画です。主演はダニエル・オルブリフスキー、共演はスタニスワヴァ・チェリンスカ、イエジー・ジェルニク、タデウシュ・ヤンツァー他。

 

映像面では印象的なシーンが多いし、ストーリーも大筋では理解できるものの、一貫して演劇的セリフの羅列による不条理劇風なのはキツかった…。

 

これで20分程度の短編映画なら耐えられましたが、1時間半を優に超える尺で延々と見せられ続けるのは苦痛でしかありませんでした。

 

とにかく「not for me」な映画でした。

「メガロポリス」('24)

 

理想都市の建設に取り組む天才建築家の姿を描いた、フランシス・フォード・コッポラ監督によるSF叙事詩大作です。主演はアダム・ドライヴァー、共演はジャンカルロ・エスポジート、ナタリー・エマニュエル、オーブリー・プラザ、ダスティン・ホフマン、ジョン・ヴォイト、シャイア・ラブーフ他。

 

Wikipedia「メガロポリス (映画)」

 

酷評しか目にしていなかったので、「どんだけ酷い出来なんだ?」という興味で観てみました。

 

酷評は納得。

 

「物語」の体(てい)をなしていないし、そもそも観客に内容を理解してもらおうという意図も全くない。

 

とにかく、コッポラ監督が撮りたい「イメージ」を撮ったという感じ。

 

好きか嫌いか訊かれれば、迷わず「好き」と答えられるほどには好みの映像でしたが、それでも2時間を優に超える長尺にはダウン

 

こういう不条理劇的な映像で見せるなら90分未満くらいの短めの尺に収まるように整理すべきだったでしょう。

「クィア/QUEER」('24)

 

ウィリアム・S・バロウズによる自伝的小説を原作とし、1950年代の中南米を舞台に、中年ジャンキーの一途な恋と冒険行を描いた恋愛映画です。主演はダニエル・クレイグ、共演はドリュー・スターキー、ジェイソン・シュワルツマン、レスリー・マンヴィル、エンリケ・ザガ他。

 

Wikipedia「クィア/QUEER」

 

ヘンな映画だったなぁ。

 

中盤までは、若く美しい恋人に翻弄されて一喜一憂する中年男の愚かしさを哀れみと可笑しみを持って描いていたのが、いつの間にやら不条理ファンタジーになっていて、そのまま終了。

 

好きか嫌いかと問われれば、迷うことなく「好き!!」と答えられるほどには自分好みの内容でしたが、他人には勧められない (^^;;;

 

とにかく、ジェームズ・ボンドをカッコよく演じていたイケオジのダニエル・クレイグがカッコ悪い惨めな中年男を生々しく演じていたのがグッド!

「デンジャラス・ファミリー」('25)

 

元犯罪者が年末を過ごしている地方の町で、その家族やギャングが繰り広げる騒動を描いた犯罪コメディです。出演はエド・ハリス、ジェニファー・クーリッジ、ビル・マーレイ、ガブリエル・ユニオン、ルイス・プルマン、マイルズ・J・ハーヴェイ、エマヌエラ・ポスタチーニ他。

 

面白くなくはなかったのだけれど、展開に意外性が全くなく、最後まで予想通りにしか展開しないので、満足感は極めて低いです。

 

何より気になったのはエド・ハリスのキャスティグの違和感。

 

1人だけ完全に浮いているので、はじめは「堅気の人間ではなかった」ことを示すためかと思ったのですが、結局はそういう意味はなく、単なるミスキャストでしかなかったのは残念。この役は強面でももうちょっとコメディが似合う役者の方が合っていると思います。その点で言えば、ビル・マーレイの使い方は正しい。

「THE MONKEY/ザ・モンキー」('25)

 

スティーヴン・キングの短編小説をもとに、ゼンマイ仕掛けで太鼓を叩くサルの玩具を題材にしたホラー映画です。主演はテオ・ジェームズ、共演はタチアナ・マズラニー、クリスチャン・コンヴェリー、コリン・オブライエン、ローハン・キャンベル、サラ・レヴィ、イライジャ・ウッド他。

 

Wikipedia「THE MONKEY/ザ・モンキー」

 

グロテスクな描写が満載なので当然ながら万人にお勧めはできませんが、陰惨なのに妙にカラッとしていてコミカル。スプラッターホラーコメディとして充分に楽しめます。

 

ただ、死ぬ人の選ばれ方が謎で、その不条理さが面白いんでしょうけど、ちょっと引っかかってしまうのは、オカルトなものにもそれなりに「理屈」を求めてしまう自分の「性(さが)」なのかも知れません (^^;;;

「ログアウト−見えざる追手−」('25)

 

内縁の夫の死の真相を探るうちに謎のハッカーに追われるようになった女性を描いたスイスのサスペンスシリーズ全6話です。主演はソフィア・エサイディ、共演はアルカディ・ラデフ、イレーヌ・ジャコブ、アレクシス・ミシャリク他。

 

この手のドラマでありがちな「サイバー」を一種の魔法のように描くのは、もはや「そういうもの」と割り切るしかないのですが、それ以上にダメなのは、あまりに陳腐で安易なオチ。

 

第1話の冒頭部分だけで結末まで予想できてしまったけれど、あまりに安易すぎるので、さすがに今どきそこまで陳腐なオチにはしないだろうと思っていたら、本当に予想通りのオチでダウン

 

せめてもう一捻りくらいあればまだマシだったのでしょうが、本当に捻りも何もない、おそらくサスペンス映画を観慣れている人なら大抵が予想できてしまうオチなのは手抜きにもほどがあるというもの。

 

また、あれだけの悲劇が起きていながら、エピローグがノーテンキ過ぎるのには呆れるばかり。

 

まぁ、これだけテキトーな作りなので、頭を空っぽにして気楽に観られるとも言えますけどね。

「タルサ 俺の天使」('20)

 

実話をもとに、心に深い傷を負って人生を棄てていた元米海兵隊のやさぐれ男が突然現れた娘と名乗る9歳の少女と父娘として暮らす中で再生していく姿を描いたドラマ映画です。主演はスコット・プライアー、リヴィ・バーチ、共演はニコル・マリー・ジョンソン、ジョン・シュナイダー、キャメロン・アーネット他。

 

「いい話」だとは思うのです。

 

が、実話に基づいているにもかかわらず、登場人物たちの言動もキャラクター造形も非常にぎこちなくて作り物っぽい。いかにも台本に合わせて都合よく動かされている感じ。

 

しかも、その背景にキリスト教への信仰がはっきりと描かれているので、とにかく「説教くさい」のです。

 

ここまで露骨にキリスト教を布教するための「教育ビデオ」だとあらかじめ知っていたら、間違いなく観なかったでしょう。

「ライフ・ウィズ・ファーザー 」('47)

 

アメリカの作家でザ・ニューヨーカー誌のエッセイストであるクラレンス・デイの自伝から着想を得た1939年の同名舞台劇を原作としたホームコメディ映画です。主演はウィリアム・パウエル、アイリーン・ダン、共演はエリザベス・テイラー、エドマンド・グウェン、ザス・ピッツ、ジミー・ライドン他。

 

日本では劇場公開されず、長く経ってからようやくビデオ発売されたというのも大いに納得。アメリカ人にとっては当たり前でも、日本人には馴染みの薄い物事が物語の中心になっているので、多くの日本人には「面白さが分かりにくい」のは確かですから。

 

そのあたりを差し引いてみても、主人公夫婦の大人気がなさすぎるバカップルぶりには、「愛すべきキャラ」として描こうとしている作り手の意図は分かるもののドン引き。

 

結局、この映画の何が面白いのかさっぱり分かりませんでした。

 

唯一、観て良かったと思えたのは当時15歳のエリザベス・テイラーの美貌だけ。彼女の役柄も演技も酷いものでしたけど (^^;;;