ワン・バトル・アフター・アナザー
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元革命家と彼を追う鬼大佐を描いた、ポール・トーマス・アンダーソン監督による犯罪アクションです。主演はレオナルド・ディカプリオ、共演はショーン・ペン、ベニチオ・デル・トロ、レジーナ・ホール、テヤナ・テイラー、チェイス・インフィニティ他。
今年のアカデミー賞で作品賞や監督賞など6部門で受賞を果たすなど、さまざまな映画賞を受賞しており、高く評価されているのは大いに納得。
一貫して娯楽映画に徹しながら、そこに社会性を明確に込めており、ハリウッドをはじめとする「映画人」が好む内容になっていますから。
ただ、自分にとっては、確かに犯罪アクション映画としては楽しめたものの、その社会性の部分にもやもやとする違和感が常にまとわりついていたせいで観終わった後に素直に「(娯楽映画として)面白かった!!」とは全く言えなかったんですよね…。
どんなに綺麗事を並べ立てても、そして、そこに道義的正しさが多少はあったとしても、所詮はテロリストである主人公たちに共感は全くできませんし、権力側を一方的に「邪悪な存在」として描く勧善懲悪の薄っぺらさも幼稚にしか見えません。
とにかく、良い面、悪い面、どちらをとっても、非常にハリウッド的で、1960年代から1970年代にかけてのヒッピー文化で価値観が止まってしまっているような古臭さを感じてしまったのです。
観終わった後に言えるのは、愚かな親を持った子供がただただ気の毒。
世界的人気ゲームを原作とし、宇宙の賞金稼ぎが危険な惑星に隠された謎を追う冒険を描いたSFアクションです。主演はケイト・ブランシェット、共演はケヴィン・ハート、エドガー・ラミレス、アリアナ・グリーンブラット、フロリアン・ムンテアヌ、ジーナ・ガーション、ジェイミー・リー・カーティス、ジャック・ブラック他。
あまりの低評価に逆に興味を持って観てみました。原作のゲームについてはタイトル名すら知らなかったので思い入れは皆無ですし。
どこかで観たことがあるような設定、ストーリー、デザインの寄せ集め。新鮮味が全くないのはともかく、単純に面白くないのは致命的。
キャストが充実しているので、それで何とか最後まで観られましたが、これを金を払ってまでして劇場で観るのはありえない。
とにかく、こんな酷い脚本で、よくぞここまでのキャストを揃えられたなぁと、そっちに感心してしまいました。
絶体絶命の危機に陥った米軍特殊部隊の新兵が、ベテラン空軍士官の後方支援で苦境を脱するさまを描いたサバイバルアクションです。主演はリアム・ヘムズワース、ラッセル・クロウ、共演はルーク・ヘムズワース、リッキー・ウィトル、マイロ・ヴィンティミリア他。
いろいろとご都合主義なところは気になりますが、この手のアクション映画では普通のことでもあるので、そこさえ気にしなければ、娯楽映画としては充分な出来。楽しめます (^^)v
それにしても一番驚いたのは主人公とともに救出作戦に参加するベテラン兵士の1人が主演のリアム・ヘムズワースの長兄であるルーク・ヘムズワースだったこと。
登場したシーンから「どこかで見たことある顔だなぁ」と思いながらも、なかなか思い出せず、「ジョエル・エドガートンとブランドン・スクレナーを足して2で割ったような感じだなぁ」などと思っていたら、エンドクレジットを見てビックリ (@o@)
これまで知っていたルーク・ヘムズワースとは全然印象が違う!!
ヘムズワース3兄弟の中で長兄ルークは弟2人と比べて身長も低め(とは言っても公称180cm)で顔立ちも悪役顔。スター性にはちょっと欠けるけれど、今回の役は渋い脇役で、出番は少なかったけれど存在感があってとても良かった (^^)
口下手で不器用な父親がアマチュア劇団の芝居の稽古に参加することになったことから、崩壊寸前だった家族の絆が再生していくさまを描いたドラマ映画です。主演はキース・カプフェラー、共演はドリー・デ・レオン、キャサリン・マレン・カプフェラー、タラ・マレン、ハンナ・ドウォーキン他。
観る前は、てっきりよくある「中年の危機」を描いた作品かと思っていたら、確かにその要素は多少あるものの、実際にはかなり違うものでした。
耐え難い悲劇を経験しながら、それをなかったことのように振る舞うことで現実から目を逸らしていた男が、悲劇を演じることで自らの「悲しむ心」に真正面から向き合い、再生していく姿を描いた物語でした。
これは響く…。
ただ、演じる悲劇が「ロミオとジュリエット」なのはちょっとストレートすぎて安易だなぁという気も。だからと言って、他に適切で且つ多くの人がよく知っている物語って意外にないなぁと思ったり。
とにかく、刺さる人は多い映画だと思います。
2018年にタイで起きた実話をもとに、豪雨によって洞窟に閉じ込められたサッカーチームの少年とコーチ計13人の救出活動の様子をロン・ハワード監督が映像化したドラマ映画です。出演はヴィゴ・モーテンセン、コリン・ファレル、ジョエル・エドガートン、トム・ベイトマン、ポール・グリーソン他。
予想以上に観応えがありました。
2018年の遭難事故については今も鮮明に記憶に残っていて、遭難者たちの生存が確認されてから実際に救助されるまでに随分と時間がかかっていた印象がありました。
何か困難な問題があったことは想像に難くなかったのですが、それが具体的にどんな問題だったのかはよく知らなかったので、この映画でその真相を知ることができて大いに納得するとともに、全員の救助に成功したことがもはや奇跡としか言えないものだったこともよく分かりました。
そして、この「奇跡」を成しえた理由は、イギリス人のダイバーたちの能力の高さは当然として、遭難者たちが敬虔な仏教徒で、困難な状況でも精神的に非常に安定していたことも大きいと思います。改めて仏教は宗教というよりも哲学に近いものであることを見せつけられた思いがします。
とにかく、過剰に扇状的な表現をせずに、比較的落ち着いたトーンで救助活動の様子を描いているのには真摯な姿勢を感じますし、イギリス人のダイバーたちを必要以上に英雄的に描いていないのも品がいい![]()
ハリウッド映画的サスペンスを期待して観ると、物足りなさを感じるかもしれませんが、あくまで実話を冷静な視点で再現して記録に残した映像作品として、その価値は間違いなく大きいものがあります。
お勧め (^^)v
カトリック教会のエクソシスム(悪魔払い)を題材とし、実在したテオフィリス・リージンガー神父らの体験を再現したオカルトホラーです。主演はアル・パチーノ、ダン・スティーヴンス、共演はアシュリー・グリーン、アビゲイル・コーウェン他。
悪魔顔のダン・スティーヴンスが聖職者を演じる違和感はともかくとして、とにかく最初から最後まで面白いところも褒められるところも何ももない。
終始グラグラ揺れているカメラも観づらいだけで無意味。
後のオカルト作品に多大な影響を与えた実際の出来事という点以外、何も特筆すべきところのない、ただの凡庸で退屈なオカルトホラー。
どうしてアル・パチーノがこの作品に出演することを決めたのか、それが最大のミステリー。
ダフネ・デュ・モーリアの同名小説を原作とし、大富豪と結婚した女性が事故死した前妻レベッカの見えない影に追い詰められていくさまを描いたサイコスリラーです。主演はジョーン・フォンテイン、共演はローレンス・オリヴィエ、ジュディス・アンダーソン、ジョージ・サンダース他。
アルフレッド・ヒッチコックが初めてハリウッドで撮った映画で、彼にとって唯一のアカデミー作品賞受賞作。しかし、ヒッチコック自ら本作を「自分の映画ではなく、プロデューサーのデヴィッド・O・セルズニックの作品」と評するほど、本来のヒッチコック作品とは雰囲気が異なります。
でも、僕が最も好きなヒッチコック作品がこれ。
キャストもいいし、ゴシックホラー的でありながら、同時に甘美な雰囲気が本当に「大好物」なのです (^^)
これまでに何度も観ていますが、何度観ても飽きない。
そんなわけで、とっくに感想を書いた気になっていたのですが、確認してみたところ、これまで一度も感想を書いていなかったことが分かったので、今回改めて全編を通しで観て、感想を書くことにしました。
良い…。
何度観ても、作品世界に酔いしれてしまう…。
モノクロの映像が持つ不気味さと美しさを活かし切った映像を含め、とにかく雰囲気作りが完璧。文句のつけようがない。
撮影前の段階では二転三転したメイン2人のキャスティングも、この完成度の高さを観てしまえば、もはやジョーン・フォンテインとローレンス・オリヴィエ以外では想像すらできないほど。
これからもきっとまた何度も何度も観返すことになるんだろうなとの思いがさらに強まりました (^^)v
パリのレストランで働くベテランのギャルソンが送る日常の生活風景を描いたドラマ映画です。主演はイヴ・モンタン、共演はニコール・ガルシア、ベルナール・フレッソン、マリー・デュボワ、ジャック・ヴィルレ他。
有名な作品で、昔から興味はあったものの、なかなか観る機会がなく、今に至ったのですが、ようやく観ることができました。
フランス映画らしいフランス映画。
フランス映画が大好きな人が好むタイプの映画。
軽妙でしゃれたタッチ。
「フランス人の恋愛」の典型的イメージそのままの自由な恋模様。
イヴ・モンタンの説得力のあるハマりぶり。
とにかく、「良さ」はとても分かるし、評価されているのも納得。
が、残念ながら自分が大嫌いなフランス映画の典型例。
主人公を含めた登場人物全員に対する「微妙な不快感」が最後の最後まで拭えることがありませんでした。
最近は、こういう「フランス映画らしいフランス映画」ではなく、好きなタイプのフランス映画が増えているので、ちょっと忘れかけていたのですが、「あぁ、こういうフランス映画が本当に嫌いなんだよな」ということを久しぶりに思い出しました。