THE UPSIDE/最強のふたり
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実話をもとに、頸髄損傷で体が不自由な富豪と、その介護人となった貧困層の移民の若者との交流を描いたフランスのコメディ映画「最強のふたり」('11) のハリウッドリメイクです。主演はブライアン・クランストン、ケヴィン・ハート、共演はニコール・キッドマン、ゴルシフテ・ファラハニ、ジュリアナ・マルグリーズ他。
「最強のふたり」とは異なる脚色部分が陳腐で改悪としか思えませんでしたが、主演の2人は予想以上に相性が良く、それだけで充分に「観られる」映画にはなっていました。でも、この出来なら「最強のふたり」を観た方がいいです。
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筒井康隆さんの同名小説を原作とし、元大学教授が送る平穏な日常が「敵がやって来る」との謎のメッセージを発端にして崩れていくさまを描いた不条理ドラマ映画です。主演は長塚京三さん、共演は瀧内公美さん、河合優実さん、黒沢あすかさん、松尾諭さん、松尾貴史さん他。
序盤は極めて現実的な物語の合間に主人公が見ている夢とはっきり分かるシーンが挟み込まれていたのが、徐々に現実と夢の境界が曖昧になっていき、終盤はかなり支離滅裂な展開になり、突然終了。
明確な説明がないので、これをどう解釈するかは観る人に完全に委ねられていますが、この映画の全ては死の瞬間に主人公が見た幻なんじゃないかなと僕は思っています。
シャープなモノクロ映像には張り詰めた緊張感があり、穏やかなはずのシーンですら不穏な空気を感じさせていたのは![]()
1981年から1991年まで英国BBCで放映された人気刑事ドラマのリブート作品となる、イギリス海峡にあるジャージー島を舞台にしたサスペンスシリーズ全6話です。主演はデイミアン・モロニー、共演はゾーイ・ワナメイカー、ロバート・ギルバート、フィリップ・グレニスター、ピッパ・ヘイウッド、スティーヴン・ワイト、サーシャ・ベアール他。
さほど新鮮味はなかったけれど、英国ミステリとしてはそれなりに楽しめました。
ただ、演じる役者で真犯人がかなり早い段階で分かっちゃったのは残念。いかにも裏のありそうなルックスの役者を使っちゃダメでしょう (^^;;;
ある有名な作品でかなり癖のある役を演じて強烈なインパクトのあった役者だったので、登場した時点で「この役者に普通の役を演じさせるわけがない。絶対に裏がある!!」と思っちゃったので (^^)
米テキサス州の小さな町を舞台に、かつて大虐殺が起きた家でボトル回しゲームをしたことで悪霊を解き放ってしまった高校生の男女が身を守るために闘う姿を描いたオカルトホラーです。主演はタナー・スティーン、共演はケイリー・カネシロ、トニー・アメンドーラ、アリ・ラーター、ジャスティン・ロング他。
この手の映画の主人公は女子高生か女子大生、そうでなければオタク気味の男子が多いイメージがあるのだけれど、将来有望なアメフト選手の男子高校生が主人公というのはちょっと新鮮。
でも、それ以外はどこをとっても「普通のオカルトホラー」。
悪くはないけど、取り立てて良くもなく、明日には内容を忘れちゃいそう。
それにしても、この程度の平凡なオカルトホラーで2時間越えというのはあまりに長過ぎ。
問題を抱えた俳優が、再起を懸けてオカルトホラーの神父役に挑む中で見舞われる恐怖体験を描いたホラー映画です。主演はラッセル・クロウ、共演はライアン・シンプキンス、サム・ワーシントン、クロエ・ベイリー、アダム・ゴールドバーグ、エイドリアン・パスダー、デヴィッド・ハイド・ピアース他。
あまりに評価が低かったので期待値を下げて観たおかげか、「そんなに悪くない」という印象。
主人公が悪魔祓いの神父を演じる俳優で、いろいろ問題を抱えている設定にしているのは面白いし。
でも結局はよくあるオカルトホラーに過ぎず、取り立てて「面白い」と言えるほどでもなく。ラッセル・クロウは役に合っていて良かったけど。
それにしても、サム・ワーシントンがこんな使われ方ってのは残念。かつての「スター候補」もすっかり落ちぶれちゃったなぁってイメージになっちゃう。いろいろと問題を超こし続けて来た人ではあるけれど、実際には役者としての仕事は続けられているので「落ちぶれた」ってほどではないんですけどね。
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人類の一部が謎の現象で動物のような肉体に変化するようになってしまった近未来のフランスを舞台にしたSFファンタジーです。主演はロマン・デュリス、ポール・キルシェ、共演はアデル・エグザルコプロス、トム・メルシエ、ビリー・ブラン他。
手塚治虫さんの漫画のような世界観とストーリー。
悪くはなかったのだけれど、この題材なら実写よりも漫画やアニメーションの方が良かったかなぁという気も。
実写にすることで獣の生々しさ、グロテスクさを強調したかったのかもしれませんが、この結末に持って行くなら、むしろ「美しさ」を強調した方が良かったんじゃないかと思うのです。まぁ、それはそれで「綺麗事」に見えちゃう可能性もあるので難しいところではあります。
とにかく、微妙に好みからずれていましたが、評価に違わぬ「悪くない」映画だとは思います。
社会心理学者の父親がカルトに加わってしまった娘を救おうとするさまを描いた、リドリー・スコット監督が製作を務め、娘ジョーダン・スコットが監督を務めたサスペンス映画です。主演はエリック・バナ、共演はセイディー・シンク、シルヴィア・フークス、ヨナス・ダスラー他。
名匠リドリー・スコットもただのバカ親だったってことか…。
この出来でどうして人に見せられると思ったんだろ?
ドイツの有望若手俳優ヨナス・ダスラーの無駄遣いというだけでも大罪。
娘ジョーダンは無能だという事実を父リドリーは受け入れるべきです。
目が合うだけで周囲の人々から襲われるようになった男を描いたサバイバルスリラーです。主演はカリム・ルクルー、共演はヴィマーラ・ポンス、フランソワ・シャト、カロリン・ローズ・サン、ユリス・ジュヌヴレ他。
やっぱり、この手の不条理劇は長編映画だと厳しいな…。
短編映画ならこのエンディングでも「何となく」受け入れられたと思うんですが、長編映画だとどうしても色々考え過ぎちゃうせいで逆に「何じゃこりゃ?!」ってなっちゃう。長編でも間延びしないような工夫はありましたが、それが余計にエンディングの訳のわからなさを強めちゃったような感じ。
結局は不条理劇でよくある「アイデアは面白いけどそれだけ」の雑な映画でした。
第2次世界大戦末期のドイツで、戦争経験も知識もない16歳の高校生たちが召集を受けて戦場に駆り出されたことから起きた悲劇を描いた、ベルンハルト・ヴィッキ監督による歴史ドラマ映画です。出演はミヒャエル・ヒンツ、フォルカー・ボーネット、カール・ミハエル・バールツァー、フリッツ・ヴェッパー、フォルカー・リヒテンブリンク他。
1950年代の映画なので仕方ない部分もあるのですが、役者の演技が演劇調で作風に合ってないと感じる部分がところどころにあり、それがノイズになってイマイチ物語に入り込めなかったのは残念。また、7人の少年たちが揃いも揃って16歳にしては幼稚なキャラクターなのも気になりました。1人か2人くらいはもうちょっと「大人びた」キャラクターがいたほうが現実的だとは思います。
それでも、胸の痛む虚しい話でした…。戦後14年でこの映画が作られた意味は間違いなくあります。