Marc のぷーたろー日記 -9ページ目

「スピーク・ノー・イーブル 異常な家族」('24)

 

旅先で知り合った家族に招待され、彼らの家を訪れた一家を待ち受けていた悪夢を描いた、デンマーク・オランダ合作のサスペンスホラー「胸騒ぎ」('22) のハリウッドリメイクです。出演はジェームズ・マカヴォイ、マッケンジー・デイヴィス、スクート・マクネイリー、アシュリン・フランチオージ、アリックス・ウェスト・レフラー、ダン・ハフ他。

 

Wikipedia「スピーク・ノー・イーブル 異常な家族」

 

オリジナルの「胸騒ぎ」は、確かにホラー映画としての出来は優れているのですが、あまりに後味が悪く、ただただ不快なだけの内容で、もう二度と観たくないので、リメイク作も観るつもりはありませんでした。それでも、ジェームズ・マカヴォイの演技が高く評価されていること、ハリウッドならそのままリメイクせずに、結末を変えてくる可能性があること、この2点で観てみることにしました。

 

予想通りでした。

 

ジェームズ・マカヴォイ本来の悪役顔が活きてるのは間違いないです。でも、この役は、初対面の相手からはそれなりに好感を持たれるタイプであるはずなので、ジェームズ・マカヴォイでは人相が悪すぎるかなとは思います。

 

それから結末。予想通り、ハリウッド製のサイコスリラーらしい展開に大幅に変更されていました。「胸騒ぎ」の後味の悪さを評価している人からすると、「だからハリウッドリメイクなんてクソなんだ」と酷評されそうですが、「胸騒ぎ」の結末をどうしても受け入れられないという人には、このリメイクを観ることで、かなり溜飲が下がるでしょうし、「胸騒ぎ」で受けたトラウマが解消できるかもしれません。少なくとも自分はかなりスッキリしました。観て良かったです (^^)v

 

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「クレイヴン・ザ・ハンター」('24)

 

マーベル・コミックスのスパイダーマンの宿敵の1人であるクレイヴンを主人公にしたダークヒーローアクションです。主演はアーロン・テイラー=ジョンソン、共演はフレッド・ヘッキンジャー、ラッセル・クロウ、アレッサンドロ・ニヴォラ、アリアナ・デボーズ、クリストファー・アボット他。

 

Wikipedia「クレイヴン・ザ・ハンター (映画)」

 

あまりに評価が低いので全く期待しないで観たせいか、そこまで酷くはないかなという印象。

 

でも、こんな陳腐な内容で2時間超えは長すぎ。恐ろしい敵と散々思わせておきながら、あっさり倒されちゃうテキトーさも酷いし、無駄に長いエピローグにこだわりがあるのは分かりますが、狙いすぎて外してる感は否めず。

 

とにかく、映画館にわざわざ足を運んで高い金を払ってまでして観るほどの出来ではなく、配信でさくっと観るならOKというレベル。

 

まぁ、アーロン・テイラー=ジョンソンを観ることだけが目的なら充分な出来。

「侍タイムスリッパー」('24)

 

幕末の侍が現代の時代劇撮影所にタイムスリップして「斬られ役」として第二の人生に奮闘する姿を描いたコメディ映画です。主演は山口馬木也さん、共演は冨家ノリマサさん、沙倉ゆうのさん、峰蘭太郎さん、紅萬子さん、福田善晴さん他。

 

Wikipedia「侍タイムスリッパー」

 

当初1館だけの上映だった低予算映画ながら、口コミで評判が広がり、ついには全国で380館の映画館で上映され、興行収入も10億円を超える大ヒットとなった話題作。

 

でも、設定自体にさほど新鮮味を感じなくて、あまり期待していなかったんですが…

 

泣いた (ToT)

 

「時代劇の衰退」という現実を「侍の時代の終焉」と重ね合わせるのは説得力があるし、何より全編に「時代劇への愛」が溢れていて、時代劇好きとしては、そりゃあ泣きますよ (ToT)

 

悪人が全く登場しない世界も心地いいし、とにかく「もっと早く観れば良かった!!」と激しく後悔するばかりでした。

「憑依」('23)

 

ある女性から妹の除霊を依頼されたインチキ祈祷師が、本来の能力を覚醒させて悪鬼に立ち向かうさまを描いたアクションホラーです。主演はカン・ドンウォンさん、共演はホ・ジュノさん、イ・ソムさん、イ・ドンフィさん、キム・ジョンスさん、パク・ソイさん他。

 

輝国山人の韓国映画「憑依」

 

ストーリーそのものは既視感ありまくりで新鮮味はないし、深みも全くないですが、朝鮮半島の土着文化をうまく絡めているのは面白いし、目力の強いカン・ドンウォンさんのハマりぶりで予想以上に楽しめました。

 

このままシリーズ化しそうですし、そうなることを楽しみに待ちます (^^)v

「墓泥棒と失われた女神」('23)

 

失踪中の恋人と古代の宝物をさがし求める墓泥棒たちが織り成す人間模様を描いたファンタジー映画です。主演はジョシュ・オコナー、共演はカロル・ドゥアルテ、ヴィンチェンツォ・ネモラート、アルバ・ロルヴァケル、イザベラ・ロッセリーニ他。

 

Wikipedia「墓泥棒と失われた女神」

 

映像や雰囲気などは、昔ながらの「イタリア映画らしいイタリア映画」。

 

ストーリーは分かります。難しい内容じゃないですし。

 

主人公が常に陰鬱なのも分かります。

 

が、最初から最後まで、この映画の何が面白いのか、本当に全く分かりませんでした。

「美食家ダリのレストラン」('23)

 

1970年代半ばのスペインを舞台に、天才画家ダリの住む海辺の町の風変わりなレストラン「シュルレアル」に流れ着いた兄弟が、料理で新風を巻き起こすさまを描いた群像喜劇です。出演はジョゼ・ガルシア、ポル・ロペス、イバン・マサゲ、クララ・ポンソ、ニコラ・カザレ他。

 

結末は良かったので後味はいいのだけれど、そこに至るまでの個々のエピソードにはイマイチはまれず…。

 

群像劇なのに、「面白い」と思えるキャラクターはダリを崇拝するレストランオーナーの変人オジさんだけだったのはちょっと残念。

 

料理人兄弟の兄の「弟思いで優しく、控えめだけれど料理の腕は抜群」というキャラクターも悪くはないのだけれど、あまりに地味で類型的すぎて、彼の恋愛エピソードもピンと来ないし。

 

この2人以外のキャラクターは論外。

 

群像劇好きとしては、あまりに物足りなかった…。

 

それでも、景色だけは良かったので、その映像だけでも観て良かったとは思えます。

 

それにしても、毎回言ってますが、変人のオーナーを演じたジョゼ・ガルシアは今回もロバート・ダウニー・ジュニアにそっくりでした (^O^)

「ドリーミン・ワイルド 名もなき家族のうた」('22)

 

10代の無名の兄弟が1979年に発表した1枚のアルバムが、約30年後に埋もれた傑作として再評価されることになった実話を映画化したドラマ映画です。主演はケイシー・アフレック、共演はノア・ジュープ、ゾーイ・デシャネル、ウォルトン・ゴギンズ、ボー・ブリッジス他。

 

ちょっと泣いた泣

 

観る前は「奇跡的ラッキー&ハッピー」な明るい伝記映画だと思っていたのですが、そんなノーテンキな内容ではなく、家族愛を真正面から描いたシリアスな人間ドラマでした。

 

確かに考えてみれば、ケイシー・アフレック主演でそんなノーテンキな映画になるわけがない (^^;;;

 

主人公が予想外の幸運に喜びつつも手放しでは喜べない理由が徐々に明らかになっていく展開は一種のミステリのよう。また、明確な悲劇も起きませんし、悪人も全く登場しませんが、それでも避けることのできない切なさや悲しさ、そして、それらを癒してくれる「愛」を丁寧に描いています。

 

映画としてはあまりに綺麗にまとまっていて鼻白む部分が全くないとは言えませんが、ラストシーンで登場する本人とその家族の姿には「この人たちは本当に真摯に生きてきた人たちなんだな」と大いに納得させられました。

「DEADMAN 消された男」('24)

 

人生に行き詰まって自分の名義を売り払ったことから波瀾万丈の運命を歩んだ男が、正体不明の敵を相手に反撃するさまを描いたサスペンスドラマ映画です。主演はチョ・ジヌンさん、共演はキム・ヒエさん、イ・スギョンさん、パク・ホサンさん、チョン・ムソンさん他。

 

輝国山人の韓国映画「DEADMAN 消された男」

 

主演のチョ・ジヌンさんのハマりぶりもあって、娯楽映画としては充分に楽しめたのですが、終盤の駆け足な展開にはちょっとガッカリ。

 

そんなにあっさりと片付く話なの?

 

とりあえず、名義貸しの危険性を啓発する映画としては充分な出来。

「幸せのイタリアーノ」('22)

 

女性の気を引くために車椅子生活を送っていると嘘をついたことで車椅子の美女と出会って恋に落ちるが、同時に引っ込みがつかなくなって四苦八苦する中年の独身貴族の男を描いたフランスのロマンティックコメディ「パリ、嘘つきな恋」('18) のイタリア版リメイクです。主演はピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、共演はミリアム・レオーネ、ピエトロ・セルモンティ、ヴァネッサ・スカレーラ、ピラール・フォリアティ他。

 

「パリ、嘘つきな恋」はとにかく気持ち悪かった…。

 

主人公がクズなのは当然として、演じるフランク・デュボスクの無駄に整ったアンドロイドっぽい容姿のせいでサイコパスにしか見えなかったのです。

 

そんなわけで本作にも全く期待はしていなかったのですが、同じクズでキモい主人公でも、演じる人が変われば、またフランス人ではなくイタリア人なら、何か違った印象になるのではないかと思い、観てみました。

 

主人公はやはり人間のクズ。

 

ただ、演じるピエルフランチェスコ・ファヴィーノのルックスに「生身の人間」感があるので、「パリ、嘘つきな恋」ほどの気持ち悪さはない。

 

それより何より、ヒロインを演じたミリアム・レオーネの美しさに目が釘付け♪

 

彼女の美貌だけで他は「もうどうでもいい」と思えるほどでしたグッド!

 

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「ニューノーマル」('23)

 

女性ばかりを狙った連続殺人事件に揺れるソウルを舞台に、6人の男女の身の回りに起こる不穏な出来事を、オムニバス仕立てで描いたサスペンススリラーです。出演はチェ・ジウさん、イ・ユミさん、チェ・ミンホさん、ピョ・ジフンさん、ハ・ダインさん他。

 

輝国山人の韓国映画「ニューノーマル」

 

脚本はもちろん、オムニバスとしての構成など、サスペンススリラーとしての出来はとてもいい。ブラックコメディの要素もあるし、娯楽映画として確かに面白い。

 

が、全てを観終わった後に残るのは、あまりの救いのなさに対する不快感だけ。

 

それは作り手の意図通りだし、そこにソウルという大都会が抱える闇や韓国の社会問題がメッセージとしてあることは明らかだし、単なる娯楽映画で終わらせていないのも分かります。

 

それでも、もう2度と観たくはないです。