Marc のぷーたろー日記 -11ページ目

「ステラ ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女」('24)

 

実話をもとに、第2次世界大戦中のドイツで、自らの生き残りを懸け、隠れて暮らすユダヤ人の同胞たちをゲシュタポに売り渡すスパイとなった女性を描いた歴史ドラマ映画です。主演はパウラ・ベーア、共演はヤニス・ニーヴーナー、カッチャ・リーマン、ルーカス・ミコ、ベキム・ラティフィ他。

 

Wikipedia「ステラ ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女」

 

観る前から分かっていましたが、ただただしんどかった…。

 

主人公のしたことは確かに「許されざる大罪」ではありますが、自分が彼女と同じ立場になった時に、彼女と同じようには絶対にならないと言い切れる人が世の中にどれくらいいるのでしょう…。

 

予想以上に彼女の「その後」に尺を割いており、その救いのなさには言葉を失うしかありませんでした…。

「ボレロ 永遠の旋律」('24)

 

モーリス・ラヴェル作曲の名曲「ボレロ」の誕生の舞台裏を描いた音楽映画です。主演はラファエル・ペルソナ、共演はドリヤ・ティリエ、ジャンヌ・バリバール、ヴァンサン・ペレーズ、エマニュエル・ドゥヴォス他。

 

Wikipedia「ボレロ (ラヴェル)」

 

序盤はイマイチ入り込めなかったのですが、この映画が「ボレロ」誕生の裏話を通じてモーリス・ラヴェル本人の人物像を丁寧に描こうとしている作品だと分かってからは、ぐっと引き込まれました。

 

モーリス・ラヴェルの人生自体は映画にするほどドラマティックなものではないですが、そういった表面的なものを描くのではなく、彼の内面に深く切り込んでいるのです。

 

もちろん、こういった描き方をする場合、映画制作者の思想や願望がどうしても入ってしまうので、もしかすると実像とはほど遠いものになっている可能性もあります。それでも、敢えて内面を描くことにフォーカスしているのは「映画」にする意味や意図が明確でグッド!

 

ただ、結果として、好みの分かれる内容になっていると思いますが、自分にとってはかなり興味深い描き方で説得力を感じました。

 

ところで、役者陣で一番意外だったのは主人公の友人を演じたヴァンサン・ペレーズ。若い頃はワイルドなイケメンイメージだった彼が、「陽気な癒し系の可愛いおじさん」を演じていて、その容姿の激変ぶりに、最初は誰か全く分かりませんでした (^^;;;

「危険なCEO 快楽と秘密のオフィス」('24)

 

スペインの企業を舞台に展開するスタイリッシュなエロティックサスペンスです。主演はガブリエラ・アンドラーダ、共演はマリオ・エルミート、パコ・トウス、ダビド・ソランス、セリア・フライジェイロ他。

 

映像はとにかく美しい。

 

美男美女の美しくセクシーな裸体、目を奪われる美しい景色、ゴージャスな衣装やセット、どれを取っても「目に優しい」。

 

でも、それだけ。

 

もちろん、それだけで充分。

 

それ以外を求めてはダメ。

「ちいさな独裁者」('17)

 

第2次世界大戦時のドイツ軍を舞台に起きた実話をもとに、偶然拾った軍服で大尉に成り済ました脱走兵が、多くの敗残兵を部下に従えて暴君へと変貌していくさまを描いた歴史サスペンス映画です。主演はマックス・フーバッヒャー、共演はミラン・ペシェル、フレデリック・ラウ、ベルント・ヘルシャー、ワルデマー・コブス、アレクサンダー・フェーリング他。

 

Wikipedia「ちいさな独裁者」

 

実話をもとにはしていますが、この話をナチスドイツによる大罪の1つとして「矮小化」すべきではなく、普遍的に人間が持つ愚かさを赤裸々に描いた作品として見るべき。

 

それは頭で分かっていても、あまりの「おぞましさ」にただただ絶望するばかりでした…。

「映画を愛する君へ」('24)

 

アルノー・デプレシャン監督が人生のさまざまな節目で出会った映画の思い出を綴った自伝的ドラマ映画です。出演はマチュー・アマルリック、ルイ・ビルマン、ミロ・マシャド・グラネール、サム・シェムール、サリフ・シセ、フランソワーズ・ルブラン、ケント・ジョーンズ、ショショナ・フェルマン他。

 

Wikipedia「アルノー・デプレシャン」

 

とても「興味深い」映画でした。

 

1960年生まれのアルノー・デプレシャン監督の半自伝的劇映画と、映画史を語るドキュメンタリー映画を融合し、その上でデプレシャン監督の「映画愛」を描く手法は、それ自体はさほど斬新とは思わないものの、確かに「興味深く」観ることができました。

 

ただ、純粋に1本の映画として観ると、大して面白くもなく (^^;;;

 

「いかにもカンヌが好みそうな映画」だとは思います。

「ソニア ナチスの女スパイ」('19)

 

第2次世界大戦中、ナチス占領下のノルウェーでスパイとして諜報活動に従事した、同国の人気女優ソニア・ヴィーゲットの活躍と苦悩を実話に基づいて描いた歴史映画です。主演はイングリッド・ボルゾ・ベルダル、共演はロルフ・ラッスゴード、アレクサンダー・シェーア、ダミアン・シャペル他。

 

あまりに好みの題材だったので期待値を上げ過ぎてしまって大失敗…。

 

戦後もナチスの協力者だったと誤解され続け、死後25年も経ってようやく名誉が回復された彼女の功績を讃える目的は達成していると思いますが、いくらなんでも脚色し過ぎ。ただの陳腐なスパイ映画になっていてシラけちゃいました…。

 

もちろん、彼女の存在すら知らなかった自分にとっては、その存在を知ることができただけでも、観て良かったとは思っています。

 

とにかく、この題材なら、戦後の不遇も、エンディングでさらっと文字で説明するのではなく、しっかり描いた方が良かったように思います。

「THE UPSIDE/最強のふたり」('17)

 

実話をもとに、頸髄損傷で体が不自由な富豪と、その介護人となった貧困層の移民の若者との交流を描いたフランスのコメディ映画「最強のふたり」('11) のハリウッドリメイクです。主演はブライアン・クランストン、ケヴィン・ハート、共演はニコール・キッドマン、ゴルシフテ・ファラハニ、ジュリアナ・マルグリーズ他。

 

Wikipedia「人生の動かし方」

 

「最強のふたり」とは異なる脚色部分が陳腐で改悪としか思えませんでしたが、主演の2人は予想以上に相性が良く、それだけで充分に「観られる」映画にはなっていました。でも、この出来なら「最強のふたり」を観た方がいいです。

 

関連記事

「敵」('25)

 

筒井康隆さんの同名小説を原作とし、元大学教授が送る平穏な日常が「敵がやって来る」との謎のメッセージを発端にして崩れていくさまを描いた不条理ドラマ映画です。主演は長塚京三さん、共演は瀧内公美さん、河合優実さん、黒沢あすかさん、松尾諭さん、松尾貴史さん他。

 

Wikipedia「敵 (小説)」

 

序盤は極めて現実的な物語の合間に主人公が見ている夢とはっきり分かるシーンが挟み込まれていたのが、徐々に現実と夢の境界が曖昧になっていき、終盤はかなり支離滅裂な展開になり、突然終了。

 

明確な説明がないので、これをどう解釈するかは観る人に完全に委ねられていますが、この映画の全ては死の瞬間に主人公が見た幻なんじゃないかなと僕は思っています。

 

シャープなモノクロ映像には張り詰めた緊張感があり、穏やかなはずのシーンですら不穏な空気を感じさせていたのはグッド!

「警部ベルジュラック〜豪邸に潜む闇〜」('25)

 

1981年から1991年まで英国BBCで放映された人気刑事ドラマのリブート作品となる、イギリス海峡にあるジャージー島を舞台にしたサスペンスシリーズ全6話です。主演はデイミアン・モロニー、共演はゾーイ・ワナメイカー、ロバート・ギルバート、フィリップ・グレニスター、ピッパ・ヘイウッド、スティーヴン・ワイト、サーシャ・ベアール他。

 

さほど新鮮味はなかったけれど、英国ミステリとしてはそれなりに楽しめました。

 

ただ、演じる役者で真犯人がかなり早い段階で分かっちゃったのは残念。いかにも裏のありそうなルックスの役者を使っちゃダメでしょう (^^;;;

 

ある有名な作品でかなり癖のある役を演じて強烈なインパクトのあった役者だったので、登場した時点で「この役者に普通の役を演じさせるわけがない。絶対に裏がある!!」と思っちゃったので (^^)

「スピン・ザ・ボトル」('24)

 

米テキサス州の小さな町を舞台に、かつて大虐殺が起きた家でボトル回しゲームをしたことで悪霊を解き放ってしまった高校生の男女が身を守るために闘う姿を描いたオカルトホラーです。主演はタナー・スティーン、共演はケイリー・カネシロ、トニー・アメンドーラ、アリ・ラーター、ジャスティン・ロング他。

 

この手の映画の主人公は女子高生か女子大生、そうでなければオタク気味の男子が多いイメージがあるのだけれど、将来有望なアメフト選手の男子高校生が主人公というのはちょっと新鮮。

 

でも、それ以外はどこをとっても「普通のオカルトホラー」。

 

悪くはないけど、取り立てて良くもなく、明日には内容を忘れちゃいそう。

 

それにしても、この程度の平凡なオカルトホラーで2時間越えというのはあまりに長過ぎ。