万世橋とわたし(神田)のブログ -65ページ目

やはり、食。

人間、忙しくないと果てしなく怠惰が増幅しますね叫び


本日、法政大学の外濠校舎2階で自治体学会前夜祭シンポジウムが行われました。
自治体学会は、神奈川県職員の勉強会に端を発し、現在全国レベルで、主に広い意味での街づくりにかかわる仕事をされる学会員を擁する先駆団体。

私は自治体職員の関係ではないのですが、開催校であることと、ゼミの関係から静かに拝聴させ頂きました。
実は、中島興世前恵庭市長の理念や実践には大変敬服しており、今回開会挨拶をされることを知り、是非ともまた熱意あるお話を拝聴したい!というのが本日参加の直接の理由です。
そして実際、勿論熱意あるお話であることは間違い無いのですが、
設定上中島前市長ご自身の個別理念のお話に触れるわけはなく、残念でしたうむ
しかし、本日の参加が無駄なわけはありません。

基調講演された大森彌先生(東大名誉教授)はウィットに富んだ話術で、
自治体職員の採用人事担当者のテコ入れの必要性、
福岡県柳川市の職員であった『広松伝』さんの功績を紹介しながら
「プランニングに机はいらない。必要なのは足と目と,土地の人と対話する耳と口、そして何よりも、土地の人の気持ちになりきる心である」
との広松さんの言葉の引用とともに自治体職員の備えるべき心得などを伺いました。
また、
「首長や議員はいわば消耗品である。自治体職員こそが地域の備品即ち財産として切磋琢磨し、政策の企画立案能力を備えたならば、力ある地域の将来像を築く立役者たり得る」
といったお話であったと思います。

岡崎昌之先生(法大教授)は、
結果的に3.11では災害対策には基礎自治体の枠を越えた個の繋がりをツテとした団体連携が、
迅速な初動対応の足がかりであったことを紹介下さいました。

南相馬市役所職員の方は、
発災後の混乱状況から、
防災計画は大切ではあるが、いよいよの時にはマニュアル頼みよりも日頃から現場判断能力を養うことが必要なのではないか、
との課題を示して下さいました。

荒川俊雄さん(NPO政策研究所主任研究員)は、
自治体職員は、自ら考え実現する気持ちを失ってはいけない旨のお話でした。

以上が簡略まことに失礼ながら、本日のお話概要です。

そして、最後に、
講演者全員からオーディエンスへの一言の際、
大森先生がおっしゃったことに大変感銘を受けました。

今回の大震災が引き起こした災害は、近代ヨーロッパが築いた文明が破れたことを意味している。
その文明が作り出した「原子力」と生命系とは共存しえない。
今回の原子力事故で明白なはず。
自分はこれまでそのことに気付きながら、声にしてこなかったことを後悔している。
そのこともあって、今、長野県木島平村の取り組む農村文明塾に関わっている。
市町村合併には少なからず農山村が含まれており、都市化の陰に農山村を滅ぼしてゆく可能性に危機感を持っている。
農村文明の中に国の、社会の礎がある。

と言ったお話だと思います。
(録音はなく雑なメモ頼みゆえ、何らかの誤りがありましたらお許しくださいガーンあせる

私は通教時代に三浦道行先生の「経済原論」の受講で『農業論』というものを聞いて以来、
今度は通教の経済学部で農業論系の卒論ダ!!
と決めていました。
農業論はさまざまな分野の発展があるかと思いますが、
第一次産業から生ずる余剰が経済の原資というのが私の理解です。

のみならず、第一次産業は「食」そのものであり、生物にとって『食』は最重要課題です。
実際、南相馬市役所職員の方のお話で、一度ではすまない8000人分もの避難所への食料調達の大変さがヒシと伝わってきました。
そして、第一次産業は社会が存続する根幹であり、
食の策なくしてその先の産業も経済も砂上の楼閣!!
と考えています。

人間、食い物の恨みはコワイ!!とか、
お腹がすいていると考えがマイナス思考になる
とかいわれるように、食が満ちていることは社会関係構築に大きく関与します。
そして、食物には地球環境のさまざまな現象がダイレクトに、また、年月をかけて作用します。
その食を瞬時に、大規模に脅かす原子力の威力を、
世界はまだ正面から認めようとしていないことに、計り知れない恐怖感を持ちます。
部分的な反意主張の声は大きくなってきてはいますが、
世界、国、自治体の現在の都合優先と言える大きな判断においては
まだ原子力温存がハバをきかせています。

銀河系に一つしかない(?)きらきら美しい星『地球』地球キラキラ
世界中が豊かな生態系を含む環境を保ってこそ存在できます。
その地球破壊へのまい進、
子孫、末代に申し訳ない。。。ねこ
存在してくれるならばの話ですが。

中野

「あの世」疑似体験ツアー

秋の夜長に、石川です。


いつか、時間ができたら読みたいと思っていた

ダンテの「神曲」にハマっています。

平川祐弘翻訳、完全版ではギュスターヴ・ドレの挿絵付きですsao☆


著者のダンテ自身が、地獄~天国を巡る体験ツアーを通して、

キリスト教的な「あの世」のイメージの原型が描写されていますアクマ


最も印象深いのは、キリスト教とそれ以前からの信仰であった

ギリシャ・ローマ神話との融合が見事に図られている点です。


子供のころからギリシャ神話に登場する英雄譚にワクワクし、

ファンタジーRPGでケルベロスなどの異形の怪物との遭遇に

ドキドキしながら想像を逞しくした私としましては、

最高に贅沢なうっとり読書タイムとなっておりますキラキラ


幸せの種

ワンガリ・マータイさんがご逝去されたと言う昨日の新聞記事(読売ほか)があり、

さまざまな困難への直面やご活躍が思い起こされ、

心よりご冥福をお祈りしたいと思いました。


マータイさんはご兄弟の応援やご自身の努力でエリートと言える学歴や功績を修められましたが、

その経緯や成果にあぐらをかかずにご自身の人生を

軽視されていたケニアの女性の地位向上、

アフリカの、開発などもその原因と言われる砂漠化への対策、

など、地域の問題解決のみならず

地球環境の危機への警鐘を広く伝えてくださいました。


また、日本の3.11の被災者の方々へも心をこめてエールを送ってくださいましたが、

マータイさんご自身、術後の大変おつらい状況であったとのこと。

日本に大変親しみを感じてくださっておいででありましたこと、

光栄であり、裏切りたくないと思います。


マータイさんの幅広い活動と考えられるこれらは、実は一つの輪の中にあり、

部分だけの改善ということはむしろ困難であると言えるかもしれません。

それを承知で、世界にメッセージを伝えてくださっていたものと理解しています。


そして、

マータイさんが尽力された地球環境の保全のためには世界が一つの関心事としなければ実現は難しいと考えられます。

近年、温暖化対策への世界的取り組みがあるとはいえ、先進諸国でもその成果は足並みがそろっていないようですし、なおも及び腰です。

ことに近年台頭している国々は、その経済・工業の発展を最優先として、

二酸化炭素排出規制を受け入れないことを権利と主張しているかのようであるとともに、

結果的に国民を苦しめる公害問題についても軽視しているようです。

自然環境を破壊して開発を進め、GDPをあげるその先に築かれる幸せ、

物質的な豊かさがもたらす空虚な不満足感を現に社会問題にするまで理解できないからでしょうかヤバぞう


これまでの先進諸国が地球を壊してきた分、自分だって壊す権利があるんダ爆弾ドンッ

というような主張。

先進諸国が経験し、公害などについてもその回避の方策を取り入れることができる利得を放棄しています。


良好な地球環境、国土環境を保全することで自国民の身体的、精神的健康を守ってあげることが国の役目なのではないのか!!?

また、先進諸国からのODAは平和維持が原則であるはずなのに、

軍備増強に力を入れて近隣諸国に対する威圧行為、

言いがかり外交、、、

そのような正当性や正義に欠ける行為を辞さない国々が国連の常任理事国であり続けることは世界の脅威です。


なんだかなーーー、

歴史的な背景から宗教的・民族的な問題が根深い国同士の問題解決には大変な過程が考えられますが、

そうではない諸国についてはもっと、

公平公正の基準の模索とともに

一緒に「平和を希求する」

みたいなこと、

考えて国の維持はできないものなんだろうか??


なんてとりとめの無い疑問と

敬服するマータイさんのご活躍を一緒の次元に唱えることは相応しいとはいえませんね。


マータイさんの言葉

「私たちにはみな、住んでいるこの世界を良くするために できることが何かある」

この心根に、全世界に等しい幸せの種があるのではないでしょうか。


人がどうのこうのという前に、

私もできることは実践して行こうと、

私の心に改めて刻んで下さったマータイさんです。


中野