やはり、食。 | 万世橋とわたし(神田)のブログ

やはり、食。

人間、忙しくないと果てしなく怠惰が増幅しますね叫び


本日、法政大学の外濠校舎2階で自治体学会前夜祭シンポジウムが行われました。
自治体学会は、神奈川県職員の勉強会に端を発し、現在全国レベルで、主に広い意味での街づくりにかかわる仕事をされる学会員を擁する先駆団体。

私は自治体職員の関係ではないのですが、開催校であることと、ゼミの関係から静かに拝聴させ頂きました。
実は、中島興世前恵庭市長の理念や実践には大変敬服しており、今回開会挨拶をされることを知り、是非ともまた熱意あるお話を拝聴したい!というのが本日参加の直接の理由です。
そして実際、勿論熱意あるお話であることは間違い無いのですが、
設定上中島前市長ご自身の個別理念のお話に触れるわけはなく、残念でしたうむ
しかし、本日の参加が無駄なわけはありません。

基調講演された大森彌先生(東大名誉教授)はウィットに富んだ話術で、
自治体職員の採用人事担当者のテコ入れの必要性、
福岡県柳川市の職員であった『広松伝』さんの功績を紹介しながら
「プランニングに机はいらない。必要なのは足と目と,土地の人と対話する耳と口、そして何よりも、土地の人の気持ちになりきる心である」
との広松さんの言葉の引用とともに自治体職員の備えるべき心得などを伺いました。
また、
「首長や議員はいわば消耗品である。自治体職員こそが地域の備品即ち財産として切磋琢磨し、政策の企画立案能力を備えたならば、力ある地域の将来像を築く立役者たり得る」
といったお話であったと思います。

岡崎昌之先生(法大教授)は、
結果的に3.11では災害対策には基礎自治体の枠を越えた個の繋がりをツテとした団体連携が、
迅速な初動対応の足がかりであったことを紹介下さいました。

南相馬市役所職員の方は、
発災後の混乱状況から、
防災計画は大切ではあるが、いよいよの時にはマニュアル頼みよりも日頃から現場判断能力を養うことが必要なのではないか、
との課題を示して下さいました。

荒川俊雄さん(NPO政策研究所主任研究員)は、
自治体職員は、自ら考え実現する気持ちを失ってはいけない旨のお話でした。

以上が簡略まことに失礼ながら、本日のお話概要です。

そして、最後に、
講演者全員からオーディエンスへの一言の際、
大森先生がおっしゃったことに大変感銘を受けました。

今回の大震災が引き起こした災害は、近代ヨーロッパが築いた文明が破れたことを意味している。
その文明が作り出した「原子力」と生命系とは共存しえない。
今回の原子力事故で明白なはず。
自分はこれまでそのことに気付きながら、声にしてこなかったことを後悔している。
そのこともあって、今、長野県木島平村の取り組む農村文明塾に関わっている。
市町村合併には少なからず農山村が含まれており、都市化の陰に農山村を滅ぼしてゆく可能性に危機感を持っている。
農村文明の中に国の、社会の礎がある。

と言ったお話だと思います。
(録音はなく雑なメモ頼みゆえ、何らかの誤りがありましたらお許しくださいガーンあせる

私は通教時代に三浦道行先生の「経済原論」の受講で『農業論』というものを聞いて以来、
今度は通教の経済学部で農業論系の卒論ダ!!
と決めていました。
農業論はさまざまな分野の発展があるかと思いますが、
第一次産業から生ずる余剰が経済の原資というのが私の理解です。

のみならず、第一次産業は「食」そのものであり、生物にとって『食』は最重要課題です。
実際、南相馬市役所職員の方のお話で、一度ではすまない8000人分もの避難所への食料調達の大変さがヒシと伝わってきました。
そして、第一次産業は社会が存続する根幹であり、
食の策なくしてその先の産業も経済も砂上の楼閣!!
と考えています。

人間、食い物の恨みはコワイ!!とか、
お腹がすいていると考えがマイナス思考になる
とかいわれるように、食が満ちていることは社会関係構築に大きく関与します。
そして、食物には地球環境のさまざまな現象がダイレクトに、また、年月をかけて作用します。
その食を瞬時に、大規模に脅かす原子力の威力を、
世界はまだ正面から認めようとしていないことに、計り知れない恐怖感を持ちます。
部分的な反意主張の声は大きくなってきてはいますが、
世界、国、自治体の現在の都合優先と言える大きな判断においては
まだ原子力温存がハバをきかせています。

銀河系に一つしかない(?)きらきら美しい星『地球』地球キラキラ
世界中が豊かな生態系を含む環境を保ってこそ存在できます。
その地球破壊へのまい進、
子孫、末代に申し訳ない。。。ねこ
存在してくれるならばの話ですが。

中野