松尾由美 「九月の恋と出会うまで」
- 松尾 由美
- 九月の恋と出会うまで
壁穴から囁く不思議な男。戸惑いながらも志織は彼の奇妙な依頼を引き受けた。愛の魔法に導かれているとも知らず…。
恋が恋を呼ぶ、知的でキュートな奇跡のラブストーリー。
◆ ◆ ◆
時間もののSFミステリ、ということだったので、気になって読んでみました。
一見恋愛小説で、実際純粋な恋愛小説だったのですが、加えて時間ものSFとミステリの要素が巧く融合しています。
「未来からの声」パターンの物語で、時間ものとしての構造は非常にシンプルですが、その分物語としては綺麗にまとまっています。
解決も、読めやすい部分もあるのですが、意外性は十分。
ミステリ的にもSF的にも納得できるオチが用意されており、それが結果的に恋愛小説としての構成につながっていく、というのが良いですね、
また、タイムパラドックス関連で初めて見るアイデアがあったのですが、これは単に自分が知らなかっただけでしょうか。面白いのですが、SFというよりはファンタジーよりかな、と思いました。
実際、理論的な部分は細かく突き詰めていないですし、厳密なSFというより、SF風のファンタジーといったほうが近いかもしれません。
日常の中の小さなファンタジー。まさに「マグカップ一杯分の奇跡」。
- 大げさではないけれど、良い話。
- 7点。
- タイトルも良いですね。
治った?
咳が一週間以上止まりません。それ以外は何の問題もないのですが。
連休も実質木曜日からのスタートで、なかなか休めません・・・・・・。
何でGWなのに学校があるのだろう・・・・・・。
それでも、少しは余裕が出てきました。
某男子校の学園祭を参考のため見に行ったり、黒木宏洋画展 を鑑賞しに行ったりする程度には。
前者は最悪でしたが、後者は素晴らしかったです。明日までですが・・・・・・。
学園祭も参考にはなったといえばなった、のかな?
やはり、自分を客観的に見ることは大切です。なかなか難しいのですが。
さて、自分たちの園祭も、いよいよ残り二週間をきりました。
悔いの残らないよう、ここで頑張らないと。
・・・・・・そういえば、以前こちらでも少し触れた、図書委員会発行の冊子に寄稿した”原稿”は凄いことになりました。いや、むしろまずいことになりました。今更後悔しても遅いのですが。
どうしようも・・・・・・・ないです。知り合いには読まれないことを祈ります。
道尾秀介 「片眼の猿」
- 道尾 秀介
- 片眼の猿 One‐eyed monkeys
俺は私立探偵。ちょっとした特技のため、この業界では有名人だ。その秘密は追々分かってくるだろうが、「音」に関することだ、とだけ言っておこう。
今はある産業スパイについての仕事をしている。地味だが報酬が破格なのだ。楽勝な仕事だったはずが―。
気付けば俺は、とんでもない現場を「目撃」してしまっていた。
◆ ◆ ◆
読了してから数週間経過してしまいましたが・・・・・・・。
このところ傑作続きの、道尾さんの新作です。
発売前から「テーマを重視した作品」と言っていたので、期待していたのですが・・・・・・。
確かにテーマ性は今までの作品で一番高いのですが、ミステリとしては割り切れないものが残ってしまう作品です。
伏線はしっかり張ってあるのですが、何かいまいち。
巧いなあ、と思うと同時に、アンフェアすれすれでは? とも思ってしまいます。
仕掛け自体も、事件とは関係の無い部分でのものですし。
それも、「テーマ性」を考えていけば、自然と半分くらいは見えてきます。あくまで半分くらいは、ですが。
全部見抜ける人は・・・・・・・いないでしょう。
それは誇張ではないと思います。
・・・・・・決して納得できないトリックではないですし、読後感も良いので、これが悪いというつもりはありませんが。
今までの作品から本格度の高いミステリを期待して読んでしまったので、ちょっと期待外れだったかな、といった感じです。
特に、「骸の爪」あたりの作品が好みだったので・・・・・・・。
ミステリ風の一般小説だと思えば、これはこれでアリだと思います。
事件の真相にしろ、数多くの「騙し」にしろ、確実にテーマには結びついていますし。
読みやすさも今までの中ではベストではないでしょうか。
読み終わって真っ先に思い浮かべたのは、数年前に話題になった某作ですが、何となく構成や「やりたかったであろうこと」が似ている気がします。意識して書いたのかな? と思ってしまったほど。勿論、トリック等は別物ですが。
それほど本格にこだわらず、驚ける作品が読みたい、という方にはお薦めできる一冊です。
7点。
・・・・・・ところで、全くどうでもいいことですが、作中でマジックを演じている描写があると「それは実際にできるかどうか?」を一瞬考えてしまいます。マジックの知識がある作家の書いた作品などは、まず確実に「実際にできる現象」なのですが・・・・・・。
本書はちょっと厳しいかな、と思いました。相当負担が大きいというか、失敗率が高そうです。
・・・・・・本当にどうでもいい話ですね。
復帰
三日三晩、38度近い熱にうなされつづけていたのですが、ようやく昨日熱が下がりました。
まだまだ身体は重く、咳も止まらないのですが、一応治った・・・・・・・といっても良さそうです。
しかし、これだけ休むとその反動も大きい、というか・・・・・・。
遅れを取り戻すだけで精一杯。
これに懲りて、当分は早めに寝ます・・・・・・・。
予想通り
・・・・・・38度を超える熱が出てしまいました。
こんな熱、何年ぶりでしょう。
普段は風邪など引いてもすぐに治るのですが。さすがにこの熱ではそうもいかず。
だるい・・・・・・・。
やはり、自分の限界は考慮すべきでした・・・・・・・。
なってしまったものは仕方ないので、休めるうちに休んでおきます。
学園祭準備
甘く見すぎていたようです。
去年までの経験で、この時期は相当忙しくなる・・・・・・と分かっていたのですが、
予想以上の多忙さ。
今までの比ではないです。
書類や装飾関係は友人に押し付けてしまっている(ごめんなさい!)とはいえ、何かもう、やるべきことが次々と沸いてくるのですが。学園祭関係だけならまだしも、これに小テストや工芸のデザインなどが重なって・・・・・・。
本が読めない、と言っていられるうちはまだマシだとようやく分かりました。
あと3週間はこんな生活が続きそうですが、GWがあるのでどうにかなる・・・・・・・か?
一応、金曜日だけは放課後活動ができないので、少しは休めるのですが。
もっとも、忙しいのは決して自分だけではないので、弱音を吐いてはいられません。
実際に倒れてしまった友人もいるほどなので・・・・・・。
そもそも、いくら忙しいとはいえ、これが「望んでいた」忙しさであるのは確かであり、文句など言うわけにはいきません。
やはり、祭は準備のときが一番楽しいのです。・・・・・・
・・・・・・という記事を昨日書いて、アップしようと思っていたのですが。
何か。・・・・・・自分もダウンしてしまったようです。
今はまだ、猛烈にだるかったり、眠かったり、喉が痛かったり熱があったりとか、それだけですが。
これは確実に悪化する予感・・・・・・。
どうしよう。
月曜日に休むわけにはいかないので。
明日は一日寝ていることになりそう。
それで治れば良いのですが・・・・・・。
上のようなことを言っていられるのも元気なときだけだな、と実感しました。
小林泰三 「忌憶」
- 小林 泰三
- 忌憶
何をやってもうまくいかず、悲惨な生活を送る直人は、幼い頃よく見た夢の中を彷徨う。
直人の恋人・博美は、腹話術に盲執する男の姿に幻惑される。
直人の親友・二吉は、記憶障害となり人生の断片をノートに綴る…。
彼らの忌まわしき体験は、どこまでが現実で、どこまでが幻想なのか。
読者を狂気の世界へと誘う禁忌の三重奏…。
著者初の連作ホラー。
◆ ◆ ◆
色々なカタチの「記憶」をテーマにした、連作ホラー。
全体を覆う邪悪な雰囲気は共通しているのですが、
それぞれの作品は全く違った味わいがあります。
個人的に、一番面白かったのは三話目の「垝憶」。
映画「メメント」などでも取り上げられた「前向性健忘症」が題材として使われているのですが、その使い方が小林泰三らしい。ページを捲る手がとまらない短編です。
何も先入観なしに読んで欲しい傑作。
ホラーとミステリの半ばにありながら、どちらの面白さも失っていない。
連作の最後にこの作品を持ってきているところも、また巧いですね。
後味は悪いのに、決して嫌ではない。
読み終わっても、「忌憶」という作品世界から抜け出せないような、そんな余韻が残ります。
一話目の「奇憶」は、全体の半分近くを占める中篇.
量子力学に平行世界と、小林さんのの最高傑作「酔歩する男」と世界観が共通している部分もあって、読んでいて非常に面白かったです。
さすがに「酔歩」ほどのインパクト、酩酊感は感じられませんが、代わりにクトゥルー神話などの要素もあって、小林作品のファンなら「おお!」と思うような作品でしょう。
しかし、これは読んでいて痛いです・・・・・・。
この妙なリアルさが怖い。
どうしようもなくダメな主人公ですが、それに微妙に共感できてしまう自分が・・・・・・。
連作の中の一話、という視点から見ると、この話と三話目に出てくる二吉を比べてみると面白いですね。
主人公が到達した先は一体・・・・・・。
謎が多いですが、それがまた魅力的です。
二話目の「器憶」は腹話術関連の話。
そのままいけば良くあるような話、なのですが・・・・・・・。
段段と歪んでいく過程、そしてオチが、まさに悪夢を見ているようで。
このラストは予想外。くらくらします。
三作品、どれをとっても外れなし。
やはり、小林作品は文句無しに面白いです。
現実感の揺らぎを味わわせてくれる、そんな世界。
「考える余地」が残されているのが小林作品の特徴だと思いますが、本書は特に謎が多いので、考察のしがいがありそう。
お薦めの一冊。8点。
新年度
ようやく始まりました。
5月の学園祭の準備で、今まで以上に色々と慌しい日々が続きます。
今は原稿を挙げてしまうことが第一。
叙述トリックについての話、だったはずが、聞いたことも無いような謎の作品に・・・・・・。
ショートショートなのか、脚本なのか、評論なのか、ジャンルすら不明。
書いている(作っている)自分たちでも把握できない文章。
・・・・・・・・・まあ、変なものには仕上がりそうなので、
それはそれで面白いかな、と。
こんなものを販売していいのか? と一瞬悩んでしまうような代物ですが・・・・・・。
それはさておき、新年度。
実感はやはりないのですが、一応高2になりました。
そろそろ受験勉強を意識しないといけないな、とも思いつつ、
結局は、気が付けば一年過ぎているのだろうな、という予感が・・・・・・。
気を引き締めないと!
目標を立てることは大事だな、と思いつつ、
今年度も精一杯、やっていきます。