昨年11月から初めて豊岡市議会から豊岡病院事務組合議会議員に選出され、初の議会に挑みました。

 豊岡病院事務組合は豊岡病院・日高医療センター・出石医療センター・朝来医療センターの4病院を豊岡市と朝来市の2市で運営する為に作られた組織です。ここに所属させていただくことで、これまで市議会では踏み込めなかった医療サービスの具体的な内容の議論に参加させていただくことになりました。市民の皆様の為、医療サービスの維持向上と、医師の皆さんにも働きやすい環境づくりに取り組みたいと思います。

 

 さて、今回のテーマは3つでしたが、そのうちのひとつが日高医療センターの将来像についてです。

 

 

 熊本地震で災害時の医療を支えると期待されていた地域の病院が崩壊してしまうというショッキングなニュースが流れました。この様なことがなきように日高医療センターでは耐震診断が行われました。その結果は一部の建物は耐震性が備わっているものの、多くの建物に崩壊の可能性があるというものでした。

 そこで、建物を大規模改修することになったのですが、将来の医療環境を見据えた建て替え計画とする検討の際に、現場の医師から現状では医療機能が多すぎて負荷がかかりすぎ、このままでは医師確保や機能維持は難しいという意見が出されました。これをうけて日高医療センターのあり方検討委員会が設立され、議論の末に次のような要旨の案がだされました。

 

1)日高医療センターから入院機能を出石医療センターに移す

2)入院を要する透析治療は豊岡病院に移す

3)眼科センターを豊岡病院に移す

4)外来と地域包括ケアの支援で地域の医療を支える

 

 といったものです。

 

 長きにわたって地域で医療の中心期間として活躍し、親まれてきた病院の入院病床の無床化は地域の方々にとって大きなショックと不安をもって受け止められ、医療機能の維持を求める署名活動や議会に対する意見書の提出などが行われております。

 

 こうした市民の不安と向き合い、地域医療全体を考え、日高医療センターがどうあるべきかをしっかりと議論していきたいと思っております。

 幸いなことに、組合としても今回の案について日高の公民館単位の地区6カ所にくわえて、地元の東構区と合計7カ所で詳細な説明会と意見交換会を行ってくれました。さらに、組合側で今後立案する案がまとまり次第、市民との意見交換の会やパブリックコメントを行っていただくなど、議論する姿勢を見せてくれています。

 

 地域住民のために本当に必要な医療機能とは何かを明確にし、継続的に医師が医療を支えやすい環境も同時に整えなければなりません。対立するのではなくてお互いに理解し合いながら、新しい病院を支えあえる案が立案されることを祈ります。

 

(詳細は その2 につづきます)