私は歴史が大好きです。特に私たちの日本の歴史は非常に興味深く、いろいろなサジェスチョン(示唆)を私たちに与えてくれます。

 

 幕末には大きく歴史に影響を与え、尊敬すべき人物がたくさん登場しました。坂本龍馬、島津斉彬、西郷隆盛、大久保利通、吉田松陰、高杉晋作、松平春嶽・・・・・。

 

 その中でわたくしが尊敬してやまないのが勝海舟です。

 

 たった41石の旗本小普請組の生まれで、直進影流剣術の免許皆伝を受け、蘭学に精通し、独自の世界観を持ちました。安政の改革で才能を認められて臨海丸で渡米し(船が苦手で大変だったそうです)、「幕府のための国」ではなく、日本という国家感を持つに至り、強い軍と経済を持つことで欧米の支配からのがれ、国家としての未来を目指した幕臣です。

 私塾を開き、坂本龍馬などの若い志士と交わり、神戸に海軍操練所を開設しました。

 一旦は幕府から疎まれて一線から姿を消しますが、戊辰戦争で幕府が窮地に追い込まれると再び一線に戻され、江戸無血開城と徳川の系譜を残すことに成功しました。

 

 私がさらにこの勝海舟が好きになった理由がこの後にあります。海舟は戊辰戦争で戦を避けたことから旧幕府の人々から批判を浴び続けますが、徳川慶喜の謹慎処分を解くことに奔走し、成功します。それから、武士が廃刀令など地位を失うにあたり、明治政府から取り残された幕僚や旗本などの武士たちの不満を明治政府にむけさせないために、就職先の援助や資金援助を行いました。

 最も興味深かったのは不満を募らせていた幕府の精鋭部隊に対し、「これから民衆は豊かになると、武士や貴族だけが楽しんでいたお茶をみんなが飲むようになる。」といって、静岡に大きな茶畑を作らせて、そこで武士を働かせていますし、新潟の上越市では葡萄農園を作らせたりしています。

 まさに、柔軟な頭脳を持った政治家なのです。

 

 その勝海舟は面白い言葉を残していますが、私と同じ思いであると感じた言葉があります。

 

『政治家の秘訣は何もない。 

 ただ「誠心誠意」の四文字ばかりだ。』

 

さらには
 
『外交の極意は、誠心誠意にある。
 ごまかしなどをやると、返ってこちらの
 弱点を見抜かれるものだよ。』
 
  その通りだと思います。それに私にはそれしかできないので、この言葉を聞いてほっとしたものです。
 
 これからも、わたしらしく「誠心誠意」背伸びもせず、おごらず活動を続けていきたいと思います。