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高度サービス人材について考える会

質の高いサービスとは何か?どうすべきかを考える会です。

ここ数年で、情報流出を防ぐ意識を持つことが、ビジネス常識として社会人全般に求められるようになりました。



なぜなら、いったん情報流出を引き起こしてしまうと、会社の社会的な信用が大きくダメージを受け、その回復に、長い時間と費用を費やさねばならないからです。



意図的に情報を外部に漏らすことは、もちろん絶対にやってはいけないこと(犯罪)ですが、それ以上に注意したいのが、無意識のうちに情報を漏らしてしまうこと。



たとえば、友人同士との会話で社内機密を喋ってしまうとか、メールやブログに書いてしまうとか、そのあたりまで注意をしなくてはいけません。
大切なことを書き留めたノートやメモを紛失しないなど、基本的なことにも注意しましょう。



特に、電子情報の取り扱いには細心の注意が必要です。
会社の情報の取り扱いには、注意を払いすぎてちょうどいいくらいなのだと認識しましょう。



●情報管理の基本いろいろ


・会社の外で不用意に個人の情報を話さない
・大切な情報を紛失しない
・機密情報をネット上に流出させない
・勝手な判断でコピーを作らない

オフィスの机の整理整頓。
これはもう、ビジネス常識の基本中の基本です。



ある研究によれば、オフィスにいる人は、勤務時間のうち毎日1時間程度を何かを探すことに充てているそうです。
これには、机の上だけでなく、パソコンの中で「どの階層にあのファイルがあったかな?」などと考えている時間を含みます。



整理整頓をするということは、その時間を減らし、その分を業務に充てられるということです。
無駄な時間がなくなり、仕事を効率的に進められます。
また、すっと必要なものが出てくることで、頭の中で「あれはどこにあったっけ?」などと考える必要もなくなり、集中力もアップできるのです。



さらにいえば、オフィスの机というのは、あなたのものでありながらみんなの共有の場でもあります。



たとえば、あなたが体調を壊して会社を休んだときに、周囲の人にフォローを頼んだとしましょう。
そのときに、資料がどこにあるのかを指示できなければ話は進みません。
「え~っと、どこにあったかな…」などと迷っているようでは、自分の仕事を誰かに任せるのは到底無理な話です。



「右の3段目の引き出しの奥から2番目」くらい明確に指示できると、同僚に迷惑もかからないし、気持ちよくフォローしてもらえます。



自分はもちろん、周囲の人にもすぐわかるような整理整頓が、仕事を円滑に進めてくれるのです。

Web2.0、ロングテール、オフショアリング、リードタイム、トレーサビリティ…。
これらは最近流行ったビジネス用語のごく一部ですが、解説なしに意味がわかりますか?



ビジネスシーンでは、日々、さまざまな用語が生まれては消えています。
それらのすべてを把握することなど、しょせん不可能なこと。



取引先との会話の中でこうした単語が出てきて、その意味がわからなかったら、恥ずかしがらずにその場で確認してしまいましょう。
意味もわからずに知ったかぶりをしていると、会話の中で化けの皮がはがれて、恥ずかしい思いをすることになりかねません。



流行りの言葉よりも大切なのは、自分の仕事で使われる業界の専門用語です。経理・販売・営業などの用語は、部署に関わらず、ある程度知っておく必要があります。




これらを知ったかぶりしていては、大きな失敗の元になります。
早い段階で、自ら勉強したり、先輩に聞くなどして、しっかり使いこなせるようになっておきましょう。



●知ったかぶりは、あとから恥をかく恐れがあります


わからないことが出てきたら…


・すぐに確認できる状況ならその場で確認する
 わからないことを聞くのは恥ではありません。知ったかぶりをすると、

 お互いに誤解が広がってしまうこともあります。


・できない状況なら、あとで調べておく
 わからない部分をメモしておき、あとで辞書などで調べます。

 わからないまま安易な受け答えをしないように。


・漢字やアルファベットの略字・業界用語などに注意
 自分の仕事でよく使われる語句などは、普段から勉強しておきましょう。

特にここ数年、「知らないことを知らないといえない」人が増えています。
そして、その代わりに曖昧な答えを返してしまう。
これは、とても危険な行為です。



たとえば、お客様の問い合わせに勝手に返事をしてしまった場合。
これは仕事ですから、お客様にとってはあなたではなく、会社がいったことになります。



その返事が間違っていたときには、会社が間違いを認めなければならないんです。これは、会社の信用に大きく傷をつける行為ですし、クレームの対象にもなりかねません。



新人や若手社員は、知らないことがあって当然くらいの気構えでいいのです。
知らないことは、まったく恥ずかしいことではありません。



「そのことについては、○日までに調べてお返事します」と約束し、きっちり調べて確実な返答をすることの方が大切です。
急ぎの場合であれば、少し席を外して上司や先輩に確認すればいいのです。




●接客中に知らないことを質問されたら…


<聞ける人がいる場合>
①自分ではわからないことを告げ、少し待ってもらう
②上司・先輩などに聞く
③お客さまに報告する
  お客様をあまり待たせないこと。時間がかかるようであれば、

  後日報告するというかたちに。


<聞ける人がいない場合>
後日、連絡するというかたちにして、連絡先を教えていただく



適当なことや曖昧なことをいうと、あとで大きなクレームの元になります。
また、会社に対するお客さまの信頼を、大きく損ねることになりかねません。

プライベートな感情を(好意にしろ悪意にしろ)仕事に持ち込む、または、ライバル会社と必要以上に反目するなど、ビジネスの関係と私的な関係を混同させるのは基本的に避けるのがビジネスの常識です。
といっても、感情がある人間同士ですから、新社会人に限らず多くの人にとって、これは非常に難しいようです。



そもそも、ビジネスでの関係の本質は、契約に基づいた利害関係です。
それは取引先に限らず、同じ会社の同僚も同じ。
より多くの利益を会社(と自分)にもたらすため、雇用契約によって結びついている個人の集合体なのです。



現実にはそれだけではありませんが、これもひとつの側面です。
「好き・嫌い」や「気が合う・合わない」がすべての私的な関係とは違って、ビジネスの関係では、嫌いな相手と取り引きしなければならなどこともあります。
お互いに大人同士・ビジネスライクに仕事を進めることもできるようにならなければなりません。



●こういうことをしないように


・取引先、特に下請け業者に横柄な態度を取る
 →ついついやってしまいがちですが、状況が変われば、自分の会社が

  下請けになることだってありますよ。


・仕事上の勝ち負けを根に持つ
 →ライバル会社といっても、お互いに勝つときもあれば負けるときも

  あります。ビジネスライクにいきましょう。


・社内で気の合わない人、気に入らない人を 仲間はずれにする
 →会社は学校ではないのですから、子供じみた「好き・嫌い」の感情で

  行動してはいけません。


・特定の人物や会社に、必要以上に敵対心を持つ

仕事というのは、上司から部下に指示があって始まります。
そして、決められた期限までの時間と、与えられた条件の中で、最大限の能力を発揮して指示を実行する。それが仕事です。上司の指示は、「お願い」ではないのです。



たとえば、コピー取りなどを「こんな簡単な仕事、やっていられない」と拒否する人もいますが、それは社会人としてやってはいけないこと。
あるいは、「あの上司が嫌いだから、あの上司にいわれた仕事はすべて拒否するんだ」などという人もいます。
これも、社会人としては失格といわざるをえません。



仕事は、あなたが必要だから、あなたのところに来るのです。



好きだ・嫌いだという個人的な感情には関係なく、常に確実に仕上げるべきものです。
「簡単な仕事だからやらない」のではなく、「簡単な仕事をしっかり仕上げることができて、初めて、よりレベルの高い仕事を任せてもらえる」という気持ちを持つといいかもしれません。



ただし、ときには手が回らないほどに仕事を指示されることもあります。
そんなときには、周囲に迷惑がかからないよう、「できません」とハッキリ伝えることも重要です。
ただし、やみくもに「できない」と断るのではなく、できない理由と代替案をかならずいい添えます。そうすれば、相手に悪い印象を与えることもありません。



指示された仕事はかならずやる。
ただし、抱え込みすぎない。これもビジネスの常識です。

多くの会社はピラミッド型の組織です。
下の立場の人は、上の立場の人には敬意を持って接しなければいけません。
でも、それはなぜでしょうか?



ひとつの答えとして、上司や先輩が新人にはない経験や知識を持っているからという点をあげることができます。彼らの知識や経験は、給料(お金)を稼ぎながら培ってきた、プロとしてのスキルです。
経験の乏しい新人が、先輩や上司に敬意を持って接するのは当然のビジネス常識なのです。



にもかかわらず、親近感を出すためにあえて目上の人や取引相手にくだけた言葉遣いをする人が多くいます。
でも、特に年輩の人の中には、こういう言葉遣いをされると、彼らの培ってきたスキルに敬意を払われていないと感じて気分を害する人がたくさんいます。
どんな状況でも、ビジネスには上下関係があるという基本を忘れないようにしましょう。



たとえ外資系企業などで、社内ではくだけた会話をしているとしても、社外の人にまで同じ調子で対応していたのでは、恥ずかしいことですし、相手に不快感を抱かせてしまいます。

こういう間違った話し言葉は、基本的にNGです。



●組織の中での自分のポジションを確認しよう
ピラミッドの上部は、組織全体への大きな指示を行う経営陣。
中間は、個別の事業の指示を行う中間管理職。
一般社員は、それらの事業を実際に行う実行部隊です。

仕事上のミスは絶対に隠さないというのが、ビジネスの常識、いや、掟です。
新人であれば、というより人間であれば、どうしてもミスは起こります。
ミスは仕方ないのです。
大切なのは、その後の対処です。



どうしてもあと回しにしたくなるものですが、まずはミスがわかった時点で、上司に報告し、謝罪したうえで相談しましょう。そして指示を仰ぎます。



上司に黙ってひとりで謝っても、どうにもならない場合も多いですよ。
へたに謝ってしまうと、「あのときはミスを認めたじゃないか!」と、あとで大問題に発展することもあります。
謝罪するにしても、まずは「私がしたことは申し訳ございません」というかたちにして、あとは上司との相談ということにする方が無難。



隠してしまいたくなるミスに限って、時間の経過とともに問題が大きくなるものです。
まずは、上司に早めに相談することを心がけましょう。
もちろん、「ミスはしない」という心がけは大切です。



●ミスした場合の対応の仕方

ミスに気づいたら…
①すぐに、ありのままに、上司に報告する
 過小に報告したり、ごまかしたりすると、問題を大きくします。
②ミスを謝罪する
③対策を相談する
 上司や先輩は、あなたの知らないさまざまなノウハウを持っているものです。
 相談することで、ひとりで悩んでいるより、ずっと効果的な対応ができます。



●とにかく、絶対に隠さないこと!!
問題が大きくなることはあっても、解決することはありません。

「体調が悪いときは仕事を休むのが当然」と考えていませんか?

だとしたら、甘い!社会人なら、仕事に支障をきたさないよう、体調を管理するのも仕事のうちだからです。



体調管理は、非常に重要な仕事です。
お酒の飲み過ぎや食べ過ぎ、夜更かしによる睡眠不足などで業務に支障をきたさないよう、自分で自分の体調を管理するのが、責任ある社会人のビジネス常識です。



何かしらの事情があるなら別ですが、そうではない健康な人が月に何度も体調不良で休むようでは、常識がないといわれても仕方がありません。



もちろん、風邪を引いてしまってゴホゴホ咳をしていたり、熱があるような状態であれば、さっさと家に帰って体調を整えましょう。
無理をして病気を悪化させ、長期間休んでしまったり、他の人に風邪を感染させてしまっては大迷惑ですから。



●体調が悪ければすべてが許される?!


最悪なのは、風邪などの人にうつる病気にかかっているのに無理して出勤して、周囲に病原菌をばらまいてしまうこと。
そういうときは、素直に休みましょう!

もちろん、どうしても遅刻をしてしまうことはあります。
交通事情もあるし、頭やお腹が痛くなることもあるでしょう。
本来は許されませんが、人間ですから寝坊することだってあるでしょう。



そんなときには、まず連絡です。
遅刻することがわかった時点で、できるだけ早く会社に電話します。
始業直前まで待っている必要はありません。
5分前では対処できないことも、15分前であれば周囲がなんとかしてくれるかもしれません。



最近は、「遅刻するなら休んでしまえ!」と休暇を取ったり、なんと遅刻する旨を家族が連絡してくることさえあるそうです。でも、これは言語道断。
連絡は自分自身でしなければなりませんし、出勤できるのであれば遅れても出勤しましょう。



取引相手との約束に遅れる場合は、まず約束相手にできるだけ早く連絡します。そのうえで、遅れることを謝罪し、相手の意向に添った対応をします。



●遅れてしまう場合の対応の仕方

<会社に遅れる場合>
①謝罪・報告・理由
「申し訳ございません。寝坊して15分程遅れます。○○の件、よろしくお願い致します。」
この例文のように、『謝罪・報告・理由』をかならず入れるようにします。

理由は正直にいった方が、お互いすっきりします。
②引き継ぎ
すぐにやらなければならない業務がある場合は、上司や同僚に内容を説明して、代理をお願いします。


<約束に遅れる場合>
①謝罪・報告・理由
取引先との用件に遅れる場合は、理由はぼかして報告した方がよい。
 (例:交通機関が遅れまして…。突発的な用件が発生しまして…。)

②相手の意向に添った対応
謝罪したあとは相手の意向を確認して、それに添って行動します。



●遅れることがわがった段階で、できるだけ早く連絡する
●5分間遅れるよりも、10分前に連絡した方が印象がよい