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高度サービス人材について考える会

質の高いサービスとは何か?どうすべきかを考える会です。

社会人に必要とされる能力を、自転車でイメージしてみます。



まずは後輪、これは仕事力です。
プロフエッショナルとしてのスキルや、アイデアを生み出す発想力、さまざまな戦略を形造る構想力など、仕事全体を前に進めていく推進力(パワー)のイメージです。



でも、パワーだけでは、仕事はうまく進んでいきません。
前輪で的確に方向づけをしなければ、自転車は全然関係のない方向に突っ走ってしまいます。



では、この前輪はいったい何なのでしょうか?



答えは、人間関係力です。「コミュニケーション能力」といい換えてもかまいません。一般に、最近の若者が最も苦手とするのがこの能力ですね。



人間関係力とは、周囲を巻き込み、また同時に、周囲から助言や助けを受けながら、仕事全体を方向づける力です。
社会人生活を正しい方向に進めていくためには、仕事の力だけではなく、人間関係力を磨くことも必要なのです。



あいさつができない、笑顔を見せない、全部メールでコミュニケーション。
若者同士なら、これでもなんとかなっていたかもしれません。でも、さまざまな年代の、多様な価値観を持った人々が混じり合うビジネスシーンでは、これではとても通用しません。



このあと紹介するコミュニケーションの常識を身につけて、自転車をあなたの求める方向に進められるようになりましょう。

剣道に「守・破・離」という言葉があります。
「守」で基本をしっかり押さえる。そのうえで、「破」で時間をかけて少しずつ自分の特色を出し、最後には、「離」で独自の新しいやり方を導き出す。



ビジネスでも、この3段階で仕事に向き合うとよいでしょう。
(下の年数は、あくまで目安です)



<守>(入社3年目程度まで)
新人のうちは、上司や先輩に教えられる仕事の基本を守ります。できるだけ多くの話を聞き、先輩たちの行動を見習って、基本を自分のものにしましょう。



<破>(入社4~8年目程度)
次の段階では、上司や先輩の教えを守るだけではなく、時間をかけて少しずつ自分の特色を出していきます。
これはルールを破るということではなく、自分独自の方法を工夫して、上司や先輩の教えになかった方法を試してみるということです。



<離>(入社9年目以降)
最後の段階で、上司や先輩から離れて独り立ちします。基本をベースに、自分独自の仕事のやり方を発展させ、組織に貢献するのです。いつかはこの段階に到達できるよう、まずは基本から始めてください。

自分の会社だけはずっといまのまま、いつまでも存続しているだろうと考えていませんか?
そんなふうに考えていると、大変な目に遭うかもしれませんよ。



世の中は弱肉強食の競争社会。

たとえ大企業であっても、業態を変えたり、新規事業を始めたり、時代に合わせていろいろな変化をしていかなければ生き残れない時代です。



会社はいまのままずっとある、自分もいまのままでいいなんて考えていたら、変化の波があなたをどこかに放り出してしまいます。



まずはあなた自身の実力をつけることです。
これからの日本社会では、実際に転職するかどうかは別にして、たとえ他社に転職したとしても生き抜けるくらいの実力を身につけることが、ビジネスパーソンとして必須になってきます。



そのためには、常に成長していく気持ちを持つことが大切。
努力を怠らずに実力をつけていけば、会社にどんな変化が起こったとしても、あなたはきっと大丈夫です。



●変化に負けない力と精神力を身につけよう


・新しいことにも挑戦する
・常に能力を磨く
・他社でも通用する実力
・資格取得
など

最近の若い人には、何でも自分ひとりでやりたがる傾向が強くあり、チームプレーが苦手です。



人間関係が苦手な人が多いのが原因なのでしょう。
「ひとりで仕事を抱え込んでしまう」という、上司や先輩からの悲鳴にも似た声をよく聞きます。



でも、仕事はチームで行う方が、ずっと効率的です。
考えてみてください。仕事には、いろいろな過程がありますよね。



仮に、組織の全員が、それぞれすべての過程をひとりずつ担当していたら、膨大な時間がかかってしまってとても非効率的です。
また、いろいろな個性を持った人材がいますから、各人に得意・不得意が生じることも少なくないでしょう。



各人が自分の得意分野を活かしつつ、協力して仕事を分担することによって、全体の生産性向上が実現できます。
個人プレーで全体の効率を下げるのはやめ、ためらわずに上司や先輩に相談して、チームで仕事をするようにしましょう。



◎チームで仕事をすれば、何倍もの成果を出せる

新入社員のうちは、ひとつの仕事を確実に仕上げることに重点がおかれますが、そのうちに仕事が3つ、4つ、それ以上と重なってやってくるようになります。
そんなとき、「時間内にこんなにたくさんの仕事が終わるわけない!」と文句をいっているようでは、まだまだ学生気分が抜けていません。



社会人には、求められている仕事をどんな順番と時間配分でこなしていくか計画立て、迅速に処理していく「段取り力」が必須だからです。



「段取り」をつけるために役立つのが、下の「緊急度と重要度のマトリクス」です。
これを使って、「重要かつ急ぐもの」→「急ぐけどあまり重要でないもの」→「そんなに急がないけど重要なもの」→「急がないし重要でもないもの」の4種類に仕事を分類して、仕事の性質を考えながら的確にさばいていきましょう。


重要度・緊急度の低い第4領域の仕事は、当然、捨てていくべきところです。



<緊急度と重要度のマトリクス>
行列の出来るCS研修会社 株式会社マネジメントサポート-緊急・重要度マトリクス


すべての仕事は、緊急度と重要度の2つの軸によって、4つの領域にわけることができます。
第1領域から第4領域まで、順に仕事を進めましょう。
第4領域の仕事は、切り捨てたり、他の人に振ってしまうのも手です。

会社はあなたを守ってくれる。

だから一度会社に入ってしまえば、その中にいる限り安泰だ、なんて思っていませんか?



とんでもありません! 会社は、あなたを保護者のように守ってくれる存在ではありません。逆に、あなたこそが会社を守っていく立場なのです。



会社がくれる給与(お金)は、あなたをはじめ、従業員が働いて得た利益から出るものです。
だから、利益が出なければ、全体を守るために会社があなたを切り捨てることだってありますし、ずっと利益が出なければ、会社が傾いてなくなってしまうことだってあります。
決してあなたを甘やかしてくれる存在ではないのです。



会社を作るのは個々の力です。だから、個人がそれぞれ成長し、利益を出して、初めて会社は存続し、その力を発揮します。
そして、その結果をあなたに還元してくれる。そのことは常に頭に置いておきましょう。

社会人生活は大変ですから、ときには息を抜くことも必要です。
仕事に熱中しすぎてプライベートな生活とのバランスが取れなくなると、結局、仕事もうまくいかなくなるものです。



特に最近は、仕事のストレスをうまく処理できずにプチうつにかかってしまうなど、精神的にまいってしまう人が急増しています。



職場で全力を尽くしている人ほど、適度な休息が必要なのです。
休日や退社後の時間は、思いっきり体を休めたり、好きなことをして過ごしましょう。
オンとオフの切り替えをしっかりするのです。



息抜きの内容は人それぞれで好きなことをすればよいのですが、お薦めは軽い運動です。
身体を動かすことは、脳の活性化や体調維持に効果を発揮します。
退社後の時間を利用したお稽古ごとを始めるのもいいですね。
ストレス発散になりますし、ズルズルと残業してしまうのを防げます。



●お薦めの休日アクティビディ●


<軽い運動やスポーツ>
 ビジネスパーソンは運動不足になりがちです。

 体を動かすのはメタボリック症候群の予防にも効果大。
<習いごと>
 仕事以外の世界を持つのは楽しいものです。新しい友人もできるかも?
<思いっきりゴロゴロする>
 休日の過ごし方の大本命ですね。心や体をしっかり休めることも大切です。
<趣味の世界に没頭する>
 美術館に行く、小旅行に行く、コレクションにはまってみる。

 とにかく仕事を忘れましょう。

喫煙については、それぞれの会社で規定が決まっていますから、それに従います。
ただし、いくら喫煙場所なら吸っていいからといっても、1時間に1回以上、席を立つのは行きすぎです。
午前中と午後に1~2回ずつが、せいぜい許容範囲ではないでしょうか。



特に女性は、喫煙場所に行ってそのまま井戸端会議が始まってしまい、お喋りに夢中になって席に戻るのが遅れる、ということが多いですから気をつけましょう。



取引先を訪ねたり、取引相手と食事に行った際には、どんなに吸いたくても自分が最初に吸ってはいけません。
誰も吸っていないのに、若手の社員がタバコを吸い始めるのは、たとえ喫煙者同士であっても印象がよくありません。


特に応接室のテーブルに灰皿がない場合は、暗に「吸うな」といわれているようなものですから、「すみません、灰皿ください」なんてことは絶対にいわないように。



世界の潮流は、喫煙者にどんどん厳しくなっています。
アメリカなどでは、「喫煙者=自己管理ができない人」と見なされ、仕事に対する評価まで変わってきます。
日本はまだそこまでではありませんが、ほとんどの会社が分煙になり、タバコを吸いづらい環境は進んでいます。



また、喫煙者は、タバコを吸わない人がタバコの煙や臭いをかなり不快なものと感じていることは、しっかり認識しておきましょう。
できるものであれば、禁煙に挑戦してほしいものです。

自分が受けた仕事は、自分が最後まで責任を持つ。

それは当然のビジネス常識です。
でも、この「当然のこと」ができていない社会人が、とても多いのです。



たとえば、自分に与えられた仕事や役割を最後までやりとげない。
「これ、ここまでやっておいたけど、あとはよろしくね~」という感じで、途中から知らん顔をしてしまうのです。
これでは責任感が欠如しすぎです。



あるいは、会議などで「あれはどうですかぁ?」「これをやったらいいと思います」などと、アイデアだけは一人前。
でも、「じゃあ、お前やれ」といわれたら、引いてしまうような人も多いようです。



大学のサークル活動ではないのですから、「やりましょう」と口に出すときには、そのあとのことまで考えましょう。
当たり前ですが、自分が一度「やりたい」といった仕事や手がけた仕事は、最後までやるのがビジネスの常識なのです。



●自分の仕事だという当事者意識を持ちましょう

残業や休日出勤を、かたくなに拒む若い人が増えているそうです。
でも、それでは、これからのビジネスライフで周囲とうまくやっていくのは難しいでしょう。



誰だって、会社に残って夜遅くまで仕事をするのはイヤなものです。
できれば避けたいのは当然のこと。
上司だって、本当は早く帰りたいし、帰らせたいはずです。
でも、だったらなぜ残業を頼まれるのか?



その理由は、その仕事が必要だからです。

与えられた仕事は、「この日まで」と決められた日時までに、キチンとした形でやり遂げるのが大人の仕事。
定時まで仕事をして、それでもその仕事を完遂できないのであれば、残業や休日出勤をしてでもやるのは、当然のなりゆきでしょう。



もし残業がイヤなら、要領よく、手っ取り早く仕事を進める方法を考えるとか、上司に相談してサポートをつけてもらうとか、そこに至るまでに何かしらの方法があるはずです。早く終わらせる努力も、周囲を巻き込むこともしないで、しかも残業もしない。
それで仕事を終えられなかったら、信用はなくなっていくばかりです。



終業間際に急に発生した仕事に対しては、下の例のように上司の指示を仰ぐとよいでしょう。

詳しくも聞かないで「イヤです」とばかりいっていると、次第に仕事は与えられなくなります。
でも、何でも「やります」と答えては自分が苦しい。
バランスが大切なところです。



●急に残業を求められたときには…

・いま、○○の件を進めているところですが、どちらを優先しますか?
・いつまでに必要でしょうか?明日でもかまいませんか?
・今日は無理ですが、明日の○時までにならできます。

 それでよろしいですか?