今回は「耳鳴り」のお話です。
何故かと言うと、毎日程度の差はありますが、コレに悩まされているからです。
「聴神経腫瘍」という病名がわかる前は、あまり意識したことは無かったのですが、そんなに急に耳鳴りが始まるわけもなく、考えてみると数年前から、お風呂に入ったあと時々右耳だけがつまったような感じがして、「サー」という音が頭の中に反響していたのがそうだったのかなと思います。プールのあとでよくあるアノ感じです。
私の場合、耳の閉塞感と耳鳴りはセットですが、他の人の場合はわかりません。閉塞感が音の鳴っているように感じるのか、耳鳴りが閉塞的に感じるのかは謎です。
「聴神経腫瘍」という診断が下ってからは、ナゼかこの「耳鳴り」がだんだんひどく感じるようになりました。私の頭の中にできた腫瘍はその時直径30mmを超えるほど大きくなっており、MRIの画像でその白い塊がはっきりわかるほどでした。この病気の特徴として、腫瘍が増大する速度は1年間で数ミリとゆっくりなので、ここまで大きくなるまで10年単位の時間がかかっていたはずです。ですから急速に「耳鳴り」が悪化するというのはおかしな話です。
しかし、検査入院を終えて手術のための入院を待つ間に、日に日にひどくなって行くのを感じました。おそらく、精神的なモノも原因だったかもしれません。
ところで、前回の「片耳が聴こえない自分は障害者なのか?」という問いの答えは、物理的にはと言うか、生物学的に言えばYesですが、(日本の)法律的にはNoです。
「身体障害者手帳」の交付対象ではないので、分類上は障害者ではありません。私を雇っている会社も私を障害者としてカウントできないので、障害者雇用率は上がらないという訳です。
おまけに、「耳鳴り」までもれなく付いてくるのに...(^^;
さて、この「耳鳴り」という厄介なヤツですが、長らく原因不明だったようです。しかし、最近では研究が進んで原因と治療法がわかってきたそうです。
「耳鳴り」は難聴と関係することが多く(約9割)、音を感知したり、それを電気信号に変える器官に異常があるために起こります。
ちなみに、あの有名な社会福祉法人済生会のホームページにこんな解説がありました。
『聞こえにくい音があると、脳に変化が起こります。脳は電気信号が少なくなったことを感知し、聞こえないことを補うために過度に反応し、電気信号を増幅させます。この反応は音が鳴っていない時にも起こり、「音が鳴っている」と勘違いしてしまうのです。このように、耳鳴りは聞こえなくなった状態を補おうとする脳の反応なのです。】
私も検査入院をした時に「聴こえない音を測る」検査というのをしました。
本当は聴こえない音を擬似的に鳴らして、被験者に近い音の種類と大きさを選ばせるというものです。なかなかピッタリくる音は無いんですけどね(笑)
治療によって「耳鳴り」のコントロールを行って症状を軽減できるそうですが、私の場合はどうなんでしょうか?
片耳が聴こえないのは辛いことですが、それに加えて耳鳴りが有るのはもっと辛いです。
例えば、薬を飲むだけで耳鳴りが治るとか、簡単な治療が一般的になると良いなと思います。
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