今月の「働く女性のための相談室」は独立のために会社員をやめたら急に不安に
今月の月刊誌『PHPスペシャル』の特集は『「口ぐせ」で人生は楽しくなる!』。実は口ぐせって自己暗示なので、無意識に自己イメージをつくっています。だから、少し大げさに言うと、これを意識して使い分けるだけで人生が変わると思います。有名なのは、つい「すいません」と言ってしまうのを「ありがとうございます」に変えること。自責と感謝ではぜんぜん違いますよね。カウンセリングでも、不安が強い人や自信がない人がたぶん無意識によくつかう表現があります。それは「よくわからない」という言葉です。他には、「なんだろうと思うんです」とか「モヤっとします」という遠回しな怒りの表現もよく聞きます。おそらく、自信がないから自分の考えや気持ちも「これでいいのか」と不安になり、あいまいな表現になったり「よくわからない」と言ってしまうのではないでしょうか。その対処法は、日々自分の考えや気持ちを意識的に言語化したり数値化したりして、自分のことをわかろうとすることです。慣れないと面倒ですが、慣れれば自然にできるようになります。実際に、いわゆる自分軸で生きている人は、これが自然に身についていることが多いはずです。さて、私の連載「働く女性のための相談室」、今回のお悩みは、しっかり準備して独立したのに、いざ退職したら急に不安におそわれ、夜もよく眠れなくなってしまった自分にショックを受けたというお話。私も会社員をやめて独立したので、その不安や心細さはすごくよくわかります。自分で選んだこととはいえ、実際に安定や保証がなくなった状態で生計を立てていく心もとなさは、不眠になったと聞いても全然不思議だとは思いません。私も当時、怖気づいてひとり涙しました。でも、大丈夫だから安心してください。変化はストレスです。仕事の独立は人生の大決断、大変化です。不安に思うのは当然。でも、勇気をだしてリスクをとって行動したことは、たとえどんな結果になったとしてもその経験はかならず大きな財産となり今後の人生に活きていきます。私は会社員を続けられなかったので続けることもすごいことだと思っています。ただ、正社員にこだわることや「何者かにならなければ」のような考えに賛成ではありません。仕事=人生だとは思っていないからです。今は情報が多くさまざまな選択肢があるので、人生の選択もとても迷いやすく難しい時代だと思います。少し前まではたいした選択肢がなかったので、不自由だったけど選びやすかった。特に女性の選択肢はかなり限定されていましたよね。でも今は自分で選べる自由があります。自分で選べることはすばらしいことです。慣れないと責任や失敗が怖いかもしれませんが、大丈夫。何を選んでも最終的にはなんとかなるし、経験値があがるほど、知恵がついて人生がどんどん豊かになります。