組み建て (1)
いよいよ松尾邸の"建て方"が始まります。
工事の安全と立派な住宅の完成を祈って、棟梁がお神酒を奉げています。
床根太や間柱や屋根垂木などの端柄材が、三車目で到着しました。
構造材の仕分けが始まりました。
クレーンを使った梁架けのスタートです。
四隅の通し柱も固定され、外周から梁が架かっていきます。
二方向から梁を受ける通し柱は、大きなほぞ加工を施すとこの中間地点が弱くなり、大きな地震の時に亀裂や倒壊の元になる可能性があります。
なるべく柱を削らない為に工夫されたのが、このような特殊接合金物です。
吹き抜け横の広い空間を支える、一番大きな梁が架かりました。
間仕切り壁の位置などと連動した梁は、細かく構造計算されてその厚みが決められ、縦横に組み合わされていきます。
リビングの上にはサイズの大きな梁が並んでいます。
どのような空間を見せてくれるのか、たいへん楽しみです。
骨格組建て前日
積もった火山灰を払い除けながら、土台敷設の為の"墨付け"。
三日間でプレカットされた、柱や梁などの主要材が到着しました。
今日は二車、明日その他の材が一車。
番号の付いた土台を所定の場所に運びます。
基礎パッキンを置き、ホールダウンやアンカーボルト用の穴を開けています。
基礎にしっかりと固定された土台の上に、柱が立ち始めました。
ほぞ穴の加工された梁が、柱の上に取り付けられようとしています。
四隅には二階までの通し柱。三人掛かりで立てて足場に仮り固定されました。
縦横に組み合わされる柱と梁は、ほぞで接合して羽子板付きボルトで緊結されます。
降灰を避けて倉庫の中で、多量のボルトが明日のために準備されています。
プレカット工場
プレカットを依頼した「ランバー宮崎協同組合」の担当者川口さんに工場をご案内頂き、写真を撮らせてもらいました。
防腐防蟻剤を加圧注入する釜が入口近くに並んでいて、何ヶ所からか煙が出ています。
コンピューター制御の機械が、次々と大きな角材や集成材を加工しています。
周りは無人!
様々に異なる加工が側面に施されていきます。
大工さんが時間を掛けて刻んでいた「ほぞ」や「仕口」が、短時間でいとも簡単に出来上がっています。
使う場所により、材の加工はまさに千差万別。
さまざまな加工材の中でも、見たり触ったりする事の出来る材は、最後に磨きが掛けられ(右)、養生紙が丁寧に巻かれています(左)。
別棟に、松尾邸と名前の入った加工済みの梱包を見つけました。
ここで明日朝の出発を待っています。
都城市に向かう国道269号線。
霧島連山の一つ新燃岳の噴火によって、高千穂の峰から左は噴煙の中。その右に遠く韓国岳。
駐車場となる南側約5mの土がきれいに取られていますが、降りしきる火山灰で上手く写りません。
組建ての準備 着々
型枠が外されて、基礎の形が現れてきました。
玄関の三和土(タタキ)の下だけは砕石が詰められ、タイルの下地となるモルタルで固める予定です。
主な柱の横には、柱をしっかりと基礎につなぐ、太くて長いホールダウン金物。
土台を固定するアンカーボルトも、要所に設置されました。
足場が四方に組み建てられました。
南側正面には、建材などを二階に搬入する為の舞台が設置されています。
二段目三段目は二階床高や軒の高さに合わせて、高さ調整がされています。
基礎の天端を水平に均す作業が始まりました。
木ゴテで荒均しをして、金ゴテで仕上げます。
レベルで計測して、木枠の上端が水平になるように固定されています。
これで、前半の基礎工事は完了しました。
終盤にまた多くの左官工事が待っています。