ヘッドを引いて打つか押して打つか
ボールを通してヘッドを引き抜く動きで打っているか、押し抜く動きで打っているかで、スイングの体の動きが二種類に分類されます。
押し抜く動きで打つ方が安定で力強いインパクトを実現します。
押し抜く動きで打つ方が安定で力強いインパクトを実現します。
グリップはパッティングの動きも決める
「スイングを決めるグリップの動き」(09-04-22)の話は、大きくクラブを振るスイングについての話のように見えます。
ところがこれはグリーン上のパッティングの動きにも関係するものなのです。パッティングをパターのライ角に適応させた微少スイングと考えればよいのです。
腕の動きを体の動きに直結させるマジック・グリップは腕や肩の緩みを極限まで排除しますから、これをパッティングに利用すれば有利である筈です。
パターをマジック・グリップで握り、グリップエンドを体に引きつければ、簡単にライ角に応じた緩みのないパッティングの体勢が出来上がります。
実際にこの要領でボールを打ってみると、実に方向性の良いボールの転がりが実現します。
簡単な動きですから一度試してみる価値はあります。
ところがこれはグリーン上のパッティングの動きにも関係するものなのです。パッティングをパターのライ角に適応させた微少スイングと考えればよいのです。
腕の動きを体の動きに直結させるマジック・グリップは腕や肩の緩みを極限まで排除しますから、これをパッティングに利用すれば有利である筈です。
パターをマジック・グリップで握り、グリップエンドを体に引きつければ、簡単にライ角に応じた緩みのないパッティングの体勢が出来上がります。
実際にこの要領でボールを打ってみると、実に方向性の良いボールの転がりが実現します。
簡単な動きですから一度試してみる価値はあります。
バックで右脚に体重移動?
マイク小西氏の著書では、初めからアドレスで右脚に体重が多くかかり、更にバックで体重は自然に右脚に移ってくると書かれています(「続日本のプロでは直せない」117頁)。
ゴルフの話には、しばしば、「バックで右に体重移動、ダウンで左に体重移動」という表現が登場します。これでスイングの動きが分かるような気がするのですが、実はこの言葉の意味する動きの内容は明瞭ではありません。
小西氏の著書では、体の動きの作り方を細かく説明していますから、この場合の体重移動の意味は明瞭です。
一般にゴルフのスイングで問題になる体重の意識は、地球に働き掛ける体の動きが脚に生み出す意識と考えることが出来ます。このように体重を捉えると、体重移動の基本的な問題は、実は体のどのような動きで地球に働き掛ければよいのかの問題であることが分かります。
クラブを振る動きは、体の各部の捻れが生み出します。この捻れを可能にするのは、地球に足を固定する動きです。この見方によれば、地球の反作用がスイングに望ましい体の動きを可能にする、ということになります。
このように考えると、地球に最も強力に働き掛ける体の動きでクラブを振るのがよいことが分かります。結局、両足を地面に強く押しつける動きを生み出すように体を捻ってクラブを振ればよい、ということになります。
この場合、バックのスタートでは体の上部が右に振り出されるので、これに腰が引かれないように左脚で踏ん張ることになります。バックのスタートで体重が右に動く打法では体と地球の結びつきは十分には利用できないことになります。マスターズの始祖ボビー・ジョーンズもバックは左足から始まると言っています。
「核心打法」では、背骨の捻りの動きを脚腰の踏ん張りで支えてバックを実行しています。この場合、右に引き込まれようとする左脚を踏ん張って右への動きを止め、これで地球に強く働き掛ける強力なスイングの動きが得られているのです。
一般的に考えられる、バックで体を右に動かし、ダウンでこれを左に揺り戻す動きは、役に立たない体重移動と言えます。
ゴルフの話には、しばしば、「バックで右に体重移動、ダウンで左に体重移動」という表現が登場します。これでスイングの動きが分かるような気がするのですが、実はこの言葉の意味する動きの内容は明瞭ではありません。
小西氏の著書では、体の動きの作り方を細かく説明していますから、この場合の体重移動の意味は明瞭です。
一般にゴルフのスイングで問題になる体重の意識は、地球に働き掛ける体の動きが脚に生み出す意識と考えることが出来ます。このように体重を捉えると、体重移動の基本的な問題は、実は体のどのような動きで地球に働き掛ければよいのかの問題であることが分かります。
クラブを振る動きは、体の各部の捻れが生み出します。この捻れを可能にするのは、地球に足を固定する動きです。この見方によれば、地球の反作用がスイングに望ましい体の動きを可能にする、ということになります。
このように考えると、地球に最も強力に働き掛ける体の動きでクラブを振るのがよいことが分かります。結局、両足を地面に強く押しつける動きを生み出すように体を捻ってクラブを振ればよい、ということになります。
この場合、バックのスタートでは体の上部が右に振り出されるので、これに腰が引かれないように左脚で踏ん張ることになります。バックのスタートで体重が右に動く打法では体と地球の結びつきは十分には利用できないことになります。マスターズの始祖ボビー・ジョーンズもバックは左足から始まると言っています。
「核心打法」では、背骨の捻りの動きを脚腰の踏ん張りで支えてバックを実行しています。この場合、右に引き込まれようとする左脚を踏ん張って右への動きを止め、これで地球に強く働き掛ける強力なスイングの動きが得られているのです。
一般的に考えられる、バックで体を右に動かし、ダウンでこれを左に揺り戻す動きは、役に立たない体重移動と言えます。
腰の回転と言うだけでは動きは決まらない
「実例でグリップの問題を見る(09-04-23)」では、腰の回転の動きで打つ石川プロがマスターズに臨む際にコーチとして働いたと言われるマイク小西氏について、そのスイングも腰の回転を原動力としていることを取り上げました。
ところがこの二人の腰の回転は全く異質なものなのです。石川プロの元来のスイングでは、腰全体を大きく左に向けて回し切るように振ります。これに対して小西氏のスイングは、腰の移動を避けてその場で回転する動きを利用しています。
この違いはインパクト時点での左膝の動きに明瞭に現れます。石川プロの場合は左膝が外側に張り出し、小西氏の場合は左膝が内側に引かれています。その結果として小西氏の場合はインパクトに向けてクラブが急角度に引き下ろされ、これによるボールの回転で打球は高く舞い上がる傾向を示す筈です。
こうなると、小西氏の意見を聞いた結果、石川プロのイメージに混乱が生まれたことが考えられます。スイングの動きはパッティングの動きにも現れますから、パットの乱れもそのためであったかもしれません。
もちろんこれは私の推測に過ぎませんが、実際にマスターズでの石川プロのスイングには安定性が欠けていたように見えます。「腰の回転」というのは、このような混乱を生みやすい曖昧な表現なのです。
ところがこの二人の腰の回転は全く異質なものなのです。石川プロの元来のスイングでは、腰全体を大きく左に向けて回し切るように振ります。これに対して小西氏のスイングは、腰の移動を避けてその場で回転する動きを利用しています。
この違いはインパクト時点での左膝の動きに明瞭に現れます。石川プロの場合は左膝が外側に張り出し、小西氏の場合は左膝が内側に引かれています。その結果として小西氏の場合はインパクトに向けてクラブが急角度に引き下ろされ、これによるボールの回転で打球は高く舞い上がる傾向を示す筈です。
こうなると、小西氏の意見を聞いた結果、石川プロのイメージに混乱が生まれたことが考えられます。スイングの動きはパッティングの動きにも現れますから、パットの乱れもそのためであったかもしれません。
もちろんこれは私の推測に過ぎませんが、実際にマスターズでの石川プロのスイングには安定性が欠けていたように見えます。「腰の回転」というのは、このような混乱を生みやすい曖昧な表現なのです。
実例でグリップの問題を見る
「スイングを決めるグリップの動き(09-04-22)」で議論したコックの動きの実例は、石川遼選手のスイングと、アメリカでのコーチとしての働きを様々な雑誌などで議論されたマイク小西氏のスイングに見ることができます。
ところが、グリップのコック、アンコックの動きを制限しない限り、腕の動きには任意性が残り、スイングの動きが確定しないことは「スイングを決めるグリップの動き(09-04-22)」で見たとおりです。
そこで、手許にあるマイク小西氏の著書「日本のプロでは直せない」「続日本のプロでは直せない」(いずれも日本文華社版 1990、1991)を見ると、体の動きの形を詳しく追求することでスイングの動きを確定しています。
小西氏が主な体の動きとして着眼するのは腰の横回転の動きです。石川プロのスイングも腰を大きく回転するものですから、腰の回転を基礎にして動きを構成する小西氏のスイングは、石川プロのスイングの安定化に役に立ちそうに見えます。
ところが、腰の横回転を重視すると、体と地球を結ぶ動きが見えなくなります。その結果地面を強く押し下げる体全体の動きの活用が不十分になり、結局恣意的な制約を加えて動きを固める必要が出てくる筈です。
2009年のマスターズで石川プロがスイングの不安定性に悩んだことは記憶に新しいことです。小西氏のサジェスチョンを加えてもこれからは逃れられなかったのです。
ところが、グリップのコック、アンコックの動きを制限しない限り、腕の動きには任意性が残り、スイングの動きが確定しないことは「スイングを決めるグリップの動き(09-04-22)」で見たとおりです。
そこで、手許にあるマイク小西氏の著書「日本のプロでは直せない」「続日本のプロでは直せない」(いずれも日本文華社版 1990、1991)を見ると、体の動きの形を詳しく追求することでスイングの動きを確定しています。
小西氏が主な体の動きとして着眼するのは腰の横回転の動きです。石川プロのスイングも腰を大きく回転するものですから、腰の回転を基礎にして動きを構成する小西氏のスイングは、石川プロのスイングの安定化に役に立ちそうに見えます。
ところが、腰の横回転を重視すると、体と地球を結ぶ動きが見えなくなります。その結果地面を強く押し下げる体全体の動きの活用が不十分になり、結局恣意的な制約を加えて動きを固める必要が出てくる筈です。
2009年のマスターズで石川プロがスイングの不安定性に悩んだことは記憶に新しいことです。小西氏のサジェスチョンを加えてもこれからは逃れられなかったのです。
スイングを決めるグリップの動き
「神は細部に宿る」という諺(ことわざ)のとおり、ゴルフの場合にはグリップの動きがスイングの動きを決めます。
グリップの動きとしては、親指や小指の方向に手首を折る、コック、アンコックの動作ががよく知られています。これらの動きでは前腕と手首の間の動きは固定されません。
これに対して、手首を手の平側に折る掌屈、手首を背側に折る背屈の動きを試してみると、これらの動きでは手首と前腕の間の動きが固定され、上腕の強力な動きでクラブを振ることができるようになります。上腕は肩胛骨周りの筋群で体の動きに繋がりますから、これで自然に良い体の動きが要求されるようになります。
結局グリップの掌屈、背屈の動きを上手く使えば、インパクト圏でヘッドを直線的に強く引っ張ることができ、力強いショットが実現できることになります。方向性が良く飛距離も大きなショットが実現可能になります。
核心打法のマジック・グリップは、これらの条件を充たす形になっています。確認してみて下さい。
グリップの動きとしては、親指や小指の方向に手首を折る、コック、アンコックの動作ががよく知られています。これらの動きでは前腕と手首の間の動きは固定されません。
これに対して、手首を手の平側に折る掌屈、手首を背側に折る背屈の動きを試してみると、これらの動きでは手首と前腕の間の動きが固定され、上腕の強力な動きでクラブを振ることができるようになります。上腕は肩胛骨周りの筋群で体の動きに繋がりますから、これで自然に良い体の動きが要求されるようになります。
結局グリップの掌屈、背屈の動きを上手く使えば、インパクト圏でヘッドを直線的に強く引っ張ることができ、力強いショットが実現できることになります。方向性が良く飛距離も大きなショットが実現可能になります。
核心打法のマジック・グリップは、これらの条件を充たす形になっています。確認してみて下さい。
スイングの動きを固めるには統計的な見方が不可欠
クラブを握ってボールを打つと、否応なくスイングの結果の不確実さを思い知らされます。実は、この不確実性に対処することの面白さが人々をゴルフに誘うのです。
人類は大昔からサイコロ風の道具を使って遊んでいます。サイコロを投げる時、結果は確実には予測できず、これを予想することで賭のスリリングな楽しみが生まれます。賭に対処するには、これまでの経験での成功の割合を考え、これを成功の確率として捉えています。
ゴルフの場合は、見る人はショットの不確実な結果について様々な期待をめぐらせて楽しんでいるのです。
ゴルファー自身にとっては、目的に適したショットの実現が問題で、単純な成功の確率よりは更に詳しく飛距離や方向のばらつきが問題になります。この場合は目標を目指しての一回のショットの飛距離とその方向を測り、その散らばり(分布)について確率を求めます。
社会の中で特定の特性を持つ人々の数を表す数値は古くから統計と呼ばれて来ています。そこで、多数回の結果の中で一定の値(正確にはその近傍の値)が現れる確率を検討する方法を統計的な見方と呼びます。ショットの改善を考える場合には、ショットの結果の方向と飛距離についての統計的な検討が必要になります。
ここまでの話は常識的なものですが、ここから更に一歩踏み込んでスイングの動き自体の検討に進みます。この場合は、上手な人の動きを真似たりその人の教えに従ったりしてその結果を統計的に確認するという方法だけではなく、スイングを生み出す体とクラブの動きの構造を自分で捉えることが必要になります。
ところが、動きを生み出す体の仕組みは、社会の仕組みのように無数の部分の繋がりで出来上がっています。この複雑なシステムの動きを、その構成部分の動きの総和として捉えようとするのが統計的な見方です。この場合、最終的には体の動きを生み出すための単純化したイメージが必要になります。
このイメージの構築の基本要素は、体の仕組みの知識と、これまで強調して来た最終的な動きの目的意識です。これらによって試行錯誤的にイメージの改善を進めることになります。
こんな面倒な話は聞きたくもないと思うかも知れませんが、「天は自らを助けるものを助ける」と言うように、スイングは人から教えられるものだけでは不十分で、自分で考えて仕上げることが不可欠です。その場合に「統計的な見方の有効利用」が成功へのキーワードになります。
人類は大昔からサイコロ風の道具を使って遊んでいます。サイコロを投げる時、結果は確実には予測できず、これを予想することで賭のスリリングな楽しみが生まれます。賭に対処するには、これまでの経験での成功の割合を考え、これを成功の確率として捉えています。
ゴルフの場合は、見る人はショットの不確実な結果について様々な期待をめぐらせて楽しんでいるのです。
ゴルファー自身にとっては、目的に適したショットの実現が問題で、単純な成功の確率よりは更に詳しく飛距離や方向のばらつきが問題になります。この場合は目標を目指しての一回のショットの飛距離とその方向を測り、その散らばり(分布)について確率を求めます。
社会の中で特定の特性を持つ人々の数を表す数値は古くから統計と呼ばれて来ています。そこで、多数回の結果の中で一定の値(正確にはその近傍の値)が現れる確率を検討する方法を統計的な見方と呼びます。ショットの改善を考える場合には、ショットの結果の方向と飛距離についての統計的な検討が必要になります。
ここまでの話は常識的なものですが、ここから更に一歩踏み込んでスイングの動き自体の検討に進みます。この場合は、上手な人の動きを真似たりその人の教えに従ったりしてその結果を統計的に確認するという方法だけではなく、スイングを生み出す体とクラブの動きの構造を自分で捉えることが必要になります。
ところが、動きを生み出す体の仕組みは、社会の仕組みのように無数の部分の繋がりで出来上がっています。この複雑なシステムの動きを、その構成部分の動きの総和として捉えようとするのが統計的な見方です。この場合、最終的には体の動きを生み出すための単純化したイメージが必要になります。
このイメージの構築の基本要素は、体の仕組みの知識と、これまで強調して来た最終的な動きの目的意識です。これらによって試行錯誤的にイメージの改善を進めることになります。
こんな面倒な話は聞きたくもないと思うかも知れませんが、「天は自らを助けるものを助ける」と言うように、スイングは人から教えられるものだけでは不十分で、自分で考えて仕上げることが不可欠です。その場合に「統計的な見方の有効利用」が成功へのキーワードになります。
ゴルフの動きの基本的な構造
これまで目的意識の明確化でスイングの動きを作ることを考えて来ました。「ゴルフの動きを作り上げる:まとめ(09-04-02)」は、その一つの具体例です。
これは、体の前にあるボールを左方向に真っ直ぐ打つという目的意識でグリップを固め、スイングの動きを固めたものです。ここでマジック・グリップが登場しました。
これに対して、マジック・グリップに限らず、とにかくクラブをしっかり握ってクラブを振ことだけを考えると、肩の動きには左右に直線的に振るものと、肩を水平に近く回転させるものとがあることが分かります。
このような肩の動きの仕組みの組み合わせで、クラブを振る基本的なスイングの動きを作ることを考えると、正面を向いたまま肩を左右に振る動きでボールを打つことと、肩の水平回転でボールを打つことの組み合わせでクラブ振る動きを作り上げるという基本的な構造が明確になります。
この構造の利用では、マジック・グリップと肩と腕の「魔法の動き」で固める「核心打法」のようにボールを打つ動きを完全に固めることは出来ませんが、肩の左右の動きで打てばボールはやや右前方向に真っ直ぐ飛び、肩の回転の動きで打てば打球は左方向に強く飛びます。これはドローの動きになります。
以上の議論は、「核心打法」のように肩と腕の動きを一意的に固める打法でない限り、グリップを固めても真っ直ぐやや右前に飛ぶ動きと、ドローの動きを組み合わせた形の打球の動きが現れることが分かります。
それならばスライスは出ないのかという疑問が生まれますが、意図的な体勢を作るか、グリップが勝手な動きをするように振らないない限り、スライスは出ないわけです。
これは、体の前にあるボールを左方向に真っ直ぐ打つという目的意識でグリップを固め、スイングの動きを固めたものです。ここでマジック・グリップが登場しました。
これに対して、マジック・グリップに限らず、とにかくクラブをしっかり握ってクラブを振ことだけを考えると、肩の動きには左右に直線的に振るものと、肩を水平に近く回転させるものとがあることが分かります。
このような肩の動きの仕組みの組み合わせで、クラブを振る基本的なスイングの動きを作ることを考えると、正面を向いたまま肩を左右に振る動きでボールを打つことと、肩の水平回転でボールを打つことの組み合わせでクラブ振る動きを作り上げるという基本的な構造が明確になります。
この構造の利用では、マジック・グリップと肩と腕の「魔法の動き」で固める「核心打法」のようにボールを打つ動きを完全に固めることは出来ませんが、肩の左右の動きで打てばボールはやや右前方向に真っ直ぐ飛び、肩の回転の動きで打てば打球は左方向に強く飛びます。これはドローの動きになります。
以上の議論は、「核心打法」のように肩と腕の動きを一意的に固める打法でない限り、グリップを固めても真っ直ぐやや右前に飛ぶ動きと、ドローの動きを組み合わせた形の打球の動きが現れることが分かります。
それならばスライスは出ないのかという疑問が生まれますが、意図的な体勢を作るか、グリップが勝手な動きをするように振らないない限り、スライスは出ないわけです。
ゴルフの動きを作り上げる:まとめ(09-04-02)
「目的意識が動きを作る(09-02-09)念のため」、「目的意識は根拠とその実用性の確認が必要(09-03-25)念のため」、「目的意識でグリップを固める(09-03-30)念のため」などの議論から、ゴルフの動きを作り上げるには、まず目的意識を明確にし、その実現に有効な体の動きの仕組みを固めて行けばよいことが分かります。
この場合、体のバランス確保のために必要な、頭を安定に保つという条件を充たしながら動きを固めて行くことになります。「目的意識でグリップを固める(09-03-30)」で見たように、体の前面でのヘッドの直線的な動きを確保するようにグリップを固めることでグリップが決まり、このグリップで体の前面でヘッドの直線的な動きを実現する腕の動きも決まることになります。
実際にこの組み立て方で固めたグリップを使ってクラブを握り、体の前の地面上にあるボールを左方向に直線的に打ってみれば、腕の動かし方が分かります。面白いことにこの目的意識に沿った動きを実現するには、常に左腕は外側、右腕は内側に回る動きでクラブを振ることが必要になります。(参考:これは「核心打法」で「腕の魔法の動き」と呼んだ腕の動きです)
実際の大きなスイングの動きでは、この腕の動きを確保するような肩の動きを実現するように体全体の動きを作ることになります。この場合は、体の動きで地球を押し、その反作用で体を動かしてボールを打つことから、体の動きをしっかり地球に結びつけるような脚腰背骨の動きが必要です。
これだけの簡明な条件をみたすようにスイングの動きを作れば、適当なクラブを選ぶことで、求める飛距離と方向性を確保する安定したボールの飛びが確保出来ることになります。(参考:これが「核心打法」の動きになります)
沢山の練習を通じて複雑な動きを試行錯誤的に決める普通の練習法に比べ、この「目的意識」の明確化でスイングを実現する方法は遙かに簡単で実用的なものと言えるでしょう。
この場合、体のバランス確保のために必要な、頭を安定に保つという条件を充たしながら動きを固めて行くことになります。「目的意識でグリップを固める(09-03-30)」で見たように、体の前面でのヘッドの直線的な動きを確保するようにグリップを固めることでグリップが決まり、このグリップで体の前面でヘッドの直線的な動きを実現する腕の動きも決まることになります。
実際にこの組み立て方で固めたグリップを使ってクラブを握り、体の前の地面上にあるボールを左方向に直線的に打ってみれば、腕の動かし方が分かります。面白いことにこの目的意識に沿った動きを実現するには、常に左腕は外側、右腕は内側に回る動きでクラブを振ることが必要になります。(参考:これは「核心打法」で「腕の魔法の動き」と呼んだ腕の動きです)
実際の大きなスイングの動きでは、この腕の動きを確保するような肩の動きを実現するように体全体の動きを作ることになります。この場合は、体の動きで地球を押し、その反作用で体を動かしてボールを打つことから、体の動きをしっかり地球に結びつけるような脚腰背骨の動きが必要です。
これだけの簡明な条件をみたすようにスイングの動きを作れば、適当なクラブを選ぶことで、求める飛距離と方向性を確保する安定したボールの飛びが確保出来ることになります。(参考:これが「核心打法」の動きになります)
沢山の練習を通じて複雑な動きを試行錯誤的に決める普通の練習法に比べ、この「目的意識」の明確化でスイングを実現する方法は遙かに簡単で実用的なものと言えるでしょう。
目的意識でグリップを固める
「核心打法」で採用したマジック・グリップは、「核心打法」の体の動きのすべてを捉える過程で見出したものです。
マジック・グリップをこれから身につけようとする人には、これは難しい問題になります。そこで、一定の目的意識に沿って腕とクラブの動きを作るだけでマジック・グリップを身につける方法を書いてみます。
アプローチ・ウェッヂを取り出して右手で握り、体の前にあるボールを安定に左方向に直線的に打てるように動きを作ってみます。これで、右手の後ろ三本の指で確り握って振ることが必要であると分かります。
次に右手の代わりに左手でクラブを握り、右から左へ安定して直線的にボールが打てるようにしてみます。この場合には左手の平は軽く握り、親指と人差し指で確りクラブを握って振ることが必要であることが分かります。
そこで、まず右手の後ろ三本の指で確りクラブを握り、左手の親指を右手の平で押さえ、左手の人差し指が右小指を覆うように両手の握りを固め、これで体の前のボールを左方向に直線的に打ってみます。これで安定した直線的なボールの飛びが確保できる筈です。これはチップ・ショットで簡単に試せます。
昔からの伝統的なオーバーラッピング型グリップ(バードン・グリップとも言います)や、右手の小指と薬指の間に左手の人差し指を差し込んで固めるインターロッキング・グリップなどはよく知られていますが、これらのグリップが両手の動きの完全な有効利用を実現するという根拠の説明は聞いたことがありません。
マジック・グリップをこれから身につけようとする人には、これは難しい問題になります。そこで、一定の目的意識に沿って腕とクラブの動きを作るだけでマジック・グリップを身につける方法を書いてみます。
アプローチ・ウェッヂを取り出して右手で握り、体の前にあるボールを安定に左方向に直線的に打てるように動きを作ってみます。これで、右手の後ろ三本の指で確り握って振ることが必要であると分かります。
次に右手の代わりに左手でクラブを握り、右から左へ安定して直線的にボールが打てるようにしてみます。この場合には左手の平は軽く握り、親指と人差し指で確りクラブを握って振ることが必要であることが分かります。
そこで、まず右手の後ろ三本の指で確りクラブを握り、左手の親指を右手の平で押さえ、左手の人差し指が右小指を覆うように両手の握りを固め、これで体の前のボールを左方向に直線的に打ってみます。これで安定した直線的なボールの飛びが確保できる筈です。これはチップ・ショットで簡単に試せます。
昔からの伝統的なオーバーラッピング型グリップ(バードン・グリップとも言います)や、右手の小指と薬指の間に左手の人差し指を差し込んで固めるインターロッキング・グリップなどはよく知られていますが、これらのグリップが両手の動きの完全な有効利用を実現するという根拠の説明は聞いたことがありません。