(注1)kia***さん共々、4月以降も年度替わりでまたもや超多忙となり、upが遅れてしまいました。
以下、kia***さんの本文
――――――――――――――――――――――――――https://ameblo.jp/lin-baelder/entry-12701654353.html?frm=theme
2.周囲反応への対策とその限界
2-1.slip(欧州型ブリーフ)に対する周囲反応
https://ameblo.jp/lin-baelder/entry-12704667816.html?frm=theme
2-2.ブリーフ併用の隠れslip派(対策1)
https://ameblo.jp/lin-baelder/entry-12705936851.html?frm=theme
2-3.ボクサー併称の隠れslip派(対策2)
https://ameblo.jp/lin-baelder/entry-12709371780.html?frm=theme
2-4.トランクス併用の隠れslip派(対策3)と対策1への復帰
https://ameblo.jp/lin-baelder/entry-12712526892.html?frm=theme
3. Slipと比べたブリーフの特徴と印象(毎日の両者比較)
3-1.形と着用感の相異概要(比較1)
https://ameblo.jp/lin-baelder/entry-12720909528.html?frm=theme
3-2.着用前(平置き)の前面デザインと構造の違い(比較2)
https://ameblo.jp/lin-baelder/entry-12729006992.html?frm=theme
https://ameblo.jp/lin-baelder/entry-12788893542.html?frm=theme
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前回に続いて、帰国当時に実感し、考えたことを記します。ブリーフとslipとの違いは着用前の形状、着用後の形状変化と着用感、運動時や小用に伴う諸現象(大袈裟ですが:笑)、継続使用に伴う諸変化にまで及びます。そのいずれもが前開きの有無や前開きの詳細構造と深く関係しています。
このため今回は、前回「正面の顔つき」と表現(笑)した両者間の構造(これも大袈裟ですが)の異同を少し詳しく見ることにします。
8-3-3 着用時の形状変化と穿き心地
の現行品。ウエスト横幅を同一サイズに調整して比較。ブリーフやslipの前面にある縁取りや補強帯を点線で、また中央部の二重(ふたえ)生地の領域を灰色に着色。黒字表記の部位は両者に共通、赤字表示部はブリーフのみに、また青字表示部はslipのみにある構造。
一重/二重の境界帯が該当します。ただし(A)
の二重部の幅や形には差があり、(B)の境界帯はブリーフの方が相当に幅広で太く、いかにも頑丈そうです。これは、前開きの形と機能を維持し、型崩れを抑制するためでしょう。一方、slipの境界帯は細くてスマートです。
②ブリーフだけにある構造(赤字・赤矢印)
図15は着用した状態をブリーフとslipで比較したもので、以前掲示のものに図14と同じデザイン・構造上の説明を付け加えています。slipの方は着用前の形(図14)の延長線上にあり、「穿くとそんな感じだろうね」と思われるでしょう。しかしブリーフの方は着用前(図14)と後(図15)で形状が大きく変化することが分かります。また両図の比較から、どの部分が動いてどう形が変わるのかが明確化すると思います。
当時の私はslipメインで、欧州式の横-縦型前開き型(外見は前閉じslipとほとんど同じ)をたまに穿く程度でしたから、このような「人相の変化(笑)」は初めてなので一種の驚きでした。「ウワ~・・ブリーフって穿くとこんな風なの?」との感じでした。
こうして気付いたブリーフの着用後の形状変化をまとめると以下のようになります(slipでは形状変化がほとんどないので寸評のみ記載)。
1)Aの二重生地部(灰色着色部)では着用前は砂時計型(キネ型)です。しかし着用すると、補強帯Bに接続した上側が左右に大きく広がります。しかし、補強帯Bに縫い付けられていない下側の二重領域は、下すぼみになります。これは、「中身」収納に応じて前開きが開き気味となり、表生地と裏生地の重なりが狭くなるためでしょう。この動きによって、2本の前開き補強縁取りCが下に行くほど近づき、前開き構造内のDの一重部が大きく広がることが分かります。
2)ブリーフはローレグカットなので、裾が太股の付け根より下まで来ます。そうして、鼠径部と太股の付け根を覆う部分にはシワが寄っています。
slipはノーマルカットで裾が鼠径部に沿うので、太股側への生地の張り出しやシワ寄りは生じません。
3)ブリーフを穿き上げるとBの一重/二重の境界帯が大きく曲がります。これはBが上記したような前開き構造内の動きを支えているためで、この境界帯にはかなりの力が掛かっていることを示しています。
一方のslipでは、下の参考図1の比較から分かるようにBの境界線はこうした変化がなく、ストレートなままです。これはブリーフのような前あき構造内の動きがないことと、予め考慮された立体裁断とシームにより、着用収納時に、大きな形状変化を生じないためです。
図16 図14および15からブリーフについて着用前後を比較。
また、以上の図や記述から分かる着用前後の形状変化を模式化にすると図17のようになります。
図17 着用時のブリーフ前開き部の動きと形状変化
以上記してきたポイントをまとめると、以下のようになります。
(i)平置き状態では左図のようであった前あき部の表側生地(赤)と裏側生地(青)が、着用とともにそれぞれ横に大きく伸ばされる。
(ii)同時に、二重部になる生地とそれに取り付けられている補強帯と縁取りが、表側生地と裏側生地で逆の方向に引張り伸ばされる。
(iii)その結果、表裏の一重部は左右に大きく(ガバッと(笑)広がり、前開きの縁取り部は互いに接近し、結果的に二重部が狭まる。
以上の動きが、図15とその説明に見られるような各状況を生み出しているわけです。そうしてこれらが与えるブリーフ特有の印象、穿き心地、運動時や小用時の随伴現象、さらには継続使用(穿き込み)に伴う変化等と深くかかわっています。これらについては次回以降、当時の私が感じ、考えたことを記す予定です。
参考図2 平置き状態のブリーフとslip(全体版-3https://ameblo.jp/lin-baelder/entry-12709371780.html
の図3の現行品)。画像のウエスト横幅を同一サイズに調整。いずれも着用経験がありか着用したものの後継品。詳細構造を見やすくするためコントラストと輝度を下げて比較。カラーや模様の違いによる印象差を避けるためと、幼少期からの着用経緯から、本体が木綿白地のものを比較。図14、15ではS2とB2の両タイプで比較。