「デューン 砂の惑星 PART2」(2024)

 

SF超大作の第二弾をグランドシネマサンシャイン池袋のIMAXレーザーGT字幕版で観てきました。

 

 

監督はドゥニ・ヴィルヌーヴ。予告編はコチラ

 

皇帝シャッダム4世(クリストファー・ウォーケン)の娘イルーラン(フローレンス・ピュー)が父の失政を案じています。前作で描いたように、皇帝が加担したハルコンネン男爵(ステラン・スカルスガルド)の奇襲により、アトレイデス家は一夜にして殲滅されました。と思ったら、レト公爵の御曹司ポール・アトレイデス(ティモシー・シャラメ)とその母でレト公爵の側室レディ・ジェシカ(レベッカ・ファーガソン)は生き延びていて、惑星アラキス(別名デューン)で先住民フレーメンたちと行動を共にして、反撃の機会をうかがっていました。ポールはフレメンの女戦士チャニ(ゼンデイヤ)恋仲になっています。フレメンの部族長の一人であるスティルガー(ハビエル・バルデム)ら一部の住民は、ポールのことを(惑星の南に住む人々の間で信じられている予言にある)救世主だと思っていて、実際、ポールは若き戦士にグングン成長して、フレメンから崇められる存在となっていきます。

 

惑星アラキスは超貴重な香料である“メランジ”の採掘地で、統治していたアトレイデス家を排除した後は、ハルコンネン男爵に命令された甥っ子ラッバーン(デイヴ・バウティスタ)が支配していて、メランジの採掘権を独占的に所有中。ただ、武力ではハルコンネン家が圧倒的な優位に立っているものの、砂漠を知り尽くしていて巨大なサンドワーム(砂虫)を操ったゲリラ戦で抵抗するフレメンに頭を悩ませています。レディ・ジェシカは息子ポールのカリスマ性を有効活用して、自ら教母となってポールを真の救世主だとフレメンに信じ込ませる策略を実行。その後、とびきりデカいサンドワームを操ることに成功したポールは、フレメンの全住民から絶対的な信頼を勝ち取ることに成功。やがて、ポールの統率力を恐れたハルコンネン男爵&皇帝の連合軍が惑星アラキスへの総攻撃を開始。迎え撃つポール率いる先住民たちとの間で激しいバトルが繰り広げられて・・・というのが大まかなあらすじ。

 

原題は「Dune: Part Two」。ハルコンネン家がアトレイデス家の息の根を止めようとする猛攻に耐えて、アトレイデス家の生き残りと先住民が反撃するお話です。若いネエちゃんとイチャイチャするボンボンがちゃんと筋を通すのかというラブストーリー要素も多めです。IMAXの大スクリーンに映える圧倒的なビジュアルと重低音が響く音が素晴らしくて、絶対映画館で観るべき作品かと。精悍さが増していくティモシー・シャラメ。正方形に近い大画面でドアップで映る顔面が絵になります。レベッカ・ファーガソンのドアップも多いので、レベッカ大好き人間の私も大満足。皇女を演じるフローレンス・ピューの顔つきがかなり仕上がっていて、彼女にも惚れてしまいました。レト公爵の忠実な部下だったガーニイ演じるジョシュ・ブローリンデイヴ・バウティスタハビエル・バルデムといったゴツゴツした顔ぶれも充実。オースティン・バトラーとレア・セドゥといった新顔も登場。もう一人、ノンクレジットで次作以降の主要キャラっぽい人がノンクレジットで出演。

 

登場人物の思惑をじっくり描いてるせいで話がやや鈍重に進んでいくし、いくつかあるバトルシーンもどちらかが一方的に勝利するため、サスペンスフルな活劇感は足りないかも。ストーリーのネタバレとしては・・・、ポールの母レディ・ジェシカはハルコンネン男爵の娘だということが判明。強欲な爺さんの親戚が敵味方に分かれて雄大な自然をバックにケンカするホームドラマの様相を呈していきます。反撃に成功したポールは皇帝を捕虜にして、娘のイルーランを嫁にすると言い出すと、フラれたデンゼイヤがブチ切れた怒りで砂漠を走り出す青春映画のようなシーンで映画は終わります。原作は未読のため、砂漠の民は死んだ人間の水分を抜き取って保存するシステムがあることにはなるほどと感嘆しました。あと数本作らないと完結しなさそうです。それと、普段は予告編が流れる時間は目を瞑ってる派なのですが、「マッドマックス:フュリオサ」「オッペンハイマー」だけはつい観てしまいました。