この一年間に、不登校が始まった方もいれば、何年か経験されている方もいらっしゃると思います。
新年度から学年が上がるだけでなく、小学校から中学校、中学校から高校と学校そのものが変わる方もいらっしゃるでしょう。
新学期に向けての春休みの過ごし方の子と親編を考え、学校との関わりについてもみていきましょう。
この記事でお伝えしていること
・春休みの過ごし方:子ども編
・春休みの過ごし方:親編
・新学期に向けて学校との連携について
▶︎春休みの過ごし方:子ども編
新学期から学校に行かないといけないと、気負う必要はありません。ただ、生活リズム、とりわけ睡眠時間を安定させるのは、こころと身体の健康においても有効なものとなります。
睡眠が安定することで、気持ちにも変化が訪れます。
落ち込みやすかったり、悩みやすい部分も改善する可能性もあります。
長期の休みを活用して、起床時間に幅を持たせながら、調節していきます。
昼夜逆転をしていたり、就寝・起床時間が一定化していない方は、まず「午前中に起きる」ことをスタートにしていきましょう。
例えば、朝11時に起きる、というようにです。
すでに午前中には起きられる方は、まずは9時の起床を目指しましょう。
そして5日〜1週間ごとに1時間ずつ早めるようにしてみましょう。
3月中は9時に起きて、4月に入ってから8時に起きるというようにです。
毎日10分ずつ早めるのもいいでしょう。
最初から頑張りすぎて朝6時に起きることを目標にする場合もありますが、それはなかなかうまく続きません。
最初は学校がある日に比べても遅い時間からで構いません。
その代わり同じ時間に起床することを続けるように心がけましょう。
朝起きる時間が一定化していくと、夜寝る時間も自然と規則正しくなっていきます。
② 軽い運動を取り入れる
夏は暑くて外に出るのは危険です。一方冬は寒くて出たくありません。
しかし春は、比較的暖かくなり、外に出やすい気候になります。
激しい運動をする必要はありません。散歩をしたり、できる人はジョギングをしたりしてみましょう。
朝に10分〜20分の運動をすることで、身体の目覚めが良くなり、意欲が増すと言われます。
また太陽の光を浴びることで、夜の睡眠にも効果的になります。
花粉症がある方もいると思いますので、長時間ではなく短時間で軽い運動を取り入れてみましょう。
③ 勉強するなら「基本から」
勉強を気にするお子さんは多いです。もしできそうであれば、「基本」を大事にしましょう。
同級生に追いつくために早く応用が解けないといけない、と焦ることもあるかと思います。
しかし勉強は基礎が何より大事です。
基礎とは初級という意味ではありません。
家作りで言うと土台作りになります。
基礎がしっかりしていないと、いくらいい家を建ててもすぐに倒れてしまうのと同じように、勉強も基礎がないと、積み重ねてもすぐに忘れてしまうようになります。
私は大学受験のサポートもしていますが、難関大学を目指す方にも「まずは基礎。とにかく基礎」と言います。これがないと成績が伸び悩むのがわかっているからです。
まずは教科書の例題を解けることを目標にしていきましょう。教科書はバカにできません。丁寧に読むことを大事にしていきましょう。
【不登校と勉強法については👇をご覧ください】
④ 気持ちを整理する時間をとってみる
新学期に不安を感じるのは当たり前の感情です。
「新学期からは毎日通いたい」「もう一度やり直したい」そんな気持ちも出てくるでしょう。
一方で「学校に行けるかわからない」「行かないと進路に影響するのはわかっているけれど不安が強い」という気持ちもあると思います。
今自分が何を感じているか、どんな不安があるのかについて、整理する時間をとってみましょう。
紙を用意して、そこに思いつくままに思いを書いてみるのです。
スマホを使ってもいいですし、タブレットに書き込んでも構いません。
自分が書きやすいような形で思いを出し切っていきます。
思いを出し切ったら、少し時間を置いてから、それらをもう一度見直してみましょう。
「これはそこまで重要なことじゃないな」と思うものもありますし「これはやっぱり一番気にしているな」というものもあるでしょう。
不安を書くだけで意味があるのかと思われるでしょうが、私たちは自分が抱えている不安を明確には意識できていないのです。ぼんやりとなんとなく不安という捉え方をしています。
何について悩んでいるのかをはっきりさせると「じゃあどうしたらいいか」を考えるきっかけになります。
まずは整理することを大事にしてみましょう。お子さんが一人で難しい場合は、親御さんも一緒に取り組んでみましょう。
⑤ 学校での居場所づくりを考えてみる
これは学校の協力も必要ですが、不登校を経験したお子さんが学校に行き出したとき、1日授業を受けるのはかなり体力的にもしんどくなりがちです。
辛くなってきたら、避難できる場所を作ることは、安心して学校に通うためにも必要なことになります。
別室で気分転換する、保健室を使う、校長室で過ごす、職員室で他の先生と話をする、など学校の中の居場所を学校と一緒に考えてみましょう。
学校に居場所があると感じられるだけでも、実際に活用するかどうかに関わらず、学校生活の不安を和らげる効果があります。後で話す、学校との連携の際に学校にお伝えするようにしてみましょう。
▶︎春休みの過ごし方:親子編
「新学期になったら学校に行く!」と意思表示するお子さんも多いです。
しかし春休みが終わりに近づくにつれて、だんだんとお子さんの表情が曇りがちになります。
新学期を前に、心機一転したい気持ちと、やっぱり無理かもしれない、という思いがぶつかり合う状態になります。
お子さんがどんな不安や心配を抱えているか、新学期からどうしたいと思っているかについて話し合う時間を取ってみましょう。
まずはお子さんの率直な思いを聴くことが重要です。親の意見は後からでいいので、じっくりと聴いてみましょう。
【親子の傾聴のコツは👇の記事をご覧ください】
学校に行く行かないに限らず、休みの過ごし方をどうしていくかを決めることは充実した日々を過ごす上で有効です。
どこかに旅行に行くのもいいですし、日帰りで買い物に行くのもいいでしょう。
あまり予定を詰め込みすぎると疲れてしまうので、1日行ったら2日休むくらいの気持ちでスケジュールを組み立てます。
お手伝いのルールを決めるのもいいです。日々の生活にメリハリがつけつつ、盛り込みすぎないようにスケジュールを組んでみましょう。
勉強については親御さんはもちろん、子どもたち自身もかなり気にしています。
とはいえ、なかなか一歩を踏み出せないものでもあります。
ここでもお子さんの勉強に対する不安を確認するようにしていきます。
その上で「できることから」を目標に取り組んでみましょう。
1日10分程度を一緒にやることからやってみるのがいいでしょう。
学校から宿題が出ることもありますが、こちらもできるところだけで構いません。
「春休みの間に勉強を追いつかせたい」という思いも出てきますが、春休みで大切なのは勉強よりも生活リズムの安定です。
睡眠をきちんと摂り、ほどよく運動し、趣味の時間を充実していくことです。焦る気持ちが出てしまうのは当然の思いです。
ただここで勉強勉強となると、お子さんは親と顔を合わせるのが嫌になり、夜型の生活になってしまう可能性があります。
ここでも不安を確認した上で、できることから、を意識しましょう。
【長期休み明けの対応については👇の夏休み明けの対応もご参考ください】
▶︎新学期に向けて
① 学校との連携
新学期になると担任の先生が代わることもあります。また進学の場合は、学校環境そのものが変わることになります。
これまでのお子さんの様子は、前担任からも引き継がれていますが、直接親御さんも先生とお会いされ、お伝えになるとなおお子さんの安心につながります。
具体的には、これまでのお子さんの様子をA4用紙1〜2枚程度にまとめたものを用意します。
書くことは以下のような内容です。
・これまでの様子
・お子さんの特性・性格・得意なこと、苦手なこと
・仲のいい友達
・今後の希望
特に気をつけておいてほしいことや配慮を希望することは重点的に記載します。
年度が明けてから(旧年度内だと担任の先生が決まっていないことが多いです)学校に連絡を取り、早い段階で担任の先生との面会を申し込みます。そこで心配な点などをお伝えください。
先生の都合が悪い場合は、新学期が始まってからでもいいので、連絡を取り会うようにしておきましょう(もちろん担任が持ち上がりの場合は不要です)。
また先に述べた「学校での居場所」についても検討してもらうようにお伝えしましょう。
【子どもは同席した方がいいの?】
お子さんの同席は、お子さんが新しい担任の先生に不安を感じている場合は、検討していきましょう。事前に個別に会っておくことで、先生の印象を感じることができます。どんな人かがわかるだけでも安心感は違います。学校との折り合いがついたら、お子さんの気持ちも確認してみましょう。
【不登校と学校との関わりについては👇をご覧ください】
② 最初はスロースタートで
新学期はどうしても気負ってしまうものです。そのため張り切りすぎ、フルパワー以上に頑張りすぎてしまうことがあります。
しかしフル回転は長続きしません。途中で息切れを起こし「やっぱり自分は学校に通えない」と自信を失うことにもつながりやすいです。
お子さんは「やれる!」というかもしれませんが、最初は周りからも「あえて」スロースタートを提案していきましょう。
春休み前の状態をスタートとしていきます。放課後登校をやっていた方は、まずはそこから再開です。
学校に行けていない場合は、まずは先生の家庭訪問を受け入れることから始めていきましょう。
それでもお子さんは「やれる!」という場合もあります。そこまで言っても強い意志がある場合は、一度任せてみましょう。そしてしんどそうにしたらすぐにサポートするようにしていきます。
最初はスロースタートで、徐々に段階を引き上げるイメージで捉えていきましょう。
③ あえて休みの日を作っても構わない
例えば毎週水曜日は学校を休む日、と決めてしまいます。水曜日だと週の真ん中なので「月・火頑張って休んで、木・金また頑張る」という流れを作りやすくなります。
「丸一日休むのは……」と躊躇される場合は、「この曜日は昼から登校でOK!」という形でも構いません。
あえて休みを作ることで、調整しやすくしていきます。
やってみてお子さんが「今週は全部行きたい」となったら、それはそれで良しとします。まずはリハビリ登校です。休みをうまく取り入れながら進めていきましょう。
【補足】
高校に進学される方は「休んだら単位が取れなくなる」と不安になる方も多いと思います。しかし高校は5分の1までは休んでも補習も留年もありません(それ以上だと補習があり、3分の1以上休むと留年になるところが多いです)。5分の1であれば週に1回休むイメージです。「有休」くらいに捉えて、うまく活用していきましょう。
④ 休日は「休息」を第一に考えよう
特に4月の間は、お子さんも気が張っている状態です。またその分テンションも上がり、これまでの遅れを取り戻そうと、勉強に部活に遊びに全力を尽くすことがあります。
しかし度がすぎてしまうと、一気に疲れが押し寄せ、ゴールデンウィーク明けあたりから学校に行きにくくなります。
土曜日は遊んでもいいけれど、その代わり日曜日は家でゆっくり過ごすというように、何も予定を入れない日を作るようにしましょう。
疲れは「溜まる前に癒す」が最も効果的です。お子さんとも話し合って、休息を積極的に取るようにしていきましょう。
【平日もこまめな休息を】
学校に行くようになると、疲れると共に、頭が興奮して宵っぱりになることがあります。睡眠リズムが狂うと、朝起きづらくなり、意欲が減っていきます。
9時以降は睡眠に向かうルーティンを行うようにしましょう。お風呂→スマホを切る→テレビではなく読書、というようにです。寝るための儀式を作っておくと就寝しやすくなります。
▶︎不安な方は一緒に考えましょう
特に1学期の始まりは、一年の中でも大切なスタートの時期になります。
不安と心機一転したい気持ちがどちらも強く現れる時期です。
気持ちが不安定になることがあったら、一度一緒に考えてみましょう。きっとヒントが見つかります。
【新学期に不安を抱えている方はぜひ👇からご相談ください】
■略歴:
中学時代に不登校を経験。その後学校復帰。関西学院大学に合格する。大学卒業後、人材紹介会社にてマーケティング・人事を経験。
あるひきこもりの青年に出会ったことから、起業を決意し、専門的なカウンセリング・学習サポートを行うOFFICE NAKAGAWAを2011年2月に設立。公認心理師、産業カウンセラーの資格を有する。現在大阪市スクールカウンセラー、丹波市看護専門学校非常勤講師を務める。
ひきこもりや不登校、発達障がいのご当人、並びにご家族のカウンセリング、学習サポートを行う。PTA、学校関係、行政関係など講演も行う。
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