下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【28】
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mixi日記2022年05月08日から
発端は下記の「事例3」か。
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単なる間違いらしい。珍しく素直に認めたけど、自分のミスを「弘法も筆の誤り」ですか。今度はSFことわざですかね。
ちなみに、いい加減に覚えている人も多いようだけど、正確には「弘法にも筆の誤り」ですから。
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二重に恥ずかしい。
※「弘法にも筆の誤り」「弘法も筆の誤り」は諸説あるらしい。
↑のWeb辞書は3辞書とも「にも」。
例のサイトで見ても全部「にも」。
ただ、下記を見ると「も」派も多いらしい。
http://
===========引用開始
強いていえば「弘法も筆の誤り」のほうは
三省堂や岩波書店など国語辞典で有名なところの
ことわざ辞典にのっているので、昔ながらの伝統的な言い方、
「弘法にも筆の誤り」は
比較的最近のことわざ辞典にのっているので
最近よく使われる言い方なのかもしれませんが、
旺文社もこちらの書き方をしていたので、
どっちがどう、というのははっきりしないです。
岩波書店も補足でこちらものせていましたしね。
===========引用終了
こういう話は正確に出典を書いてくれないとウノミにはできない。
そんなことはないでしょうね。
これを見る限り、ことわざ辞典をひいているらしい。どんなレベルのことわざ辞典なのかは知らない。ことわざ辞典と国語辞典のどちらが信用できるか。そりゃ国語辞典でしょう。もっとも、国語辞典にのっていることわざは少数だけど。
手元の『成語林』(旺文社、1992年)をひいてみた。
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「も」も一応立項されているけど、「にも」を見よの1行だけ。これを見る限り「にも」が本線。
〈比較的最近のことわざ辞典にのっているので最近よく使われる言い方〉なんてことが言えるのだろうか。フツーの言葉の場合はそのとおりだけど、昔からあることわざなんかは違うのでは。最近の風潮に合わせて原典がかわるなんてことはありえない。最近になって正しい言い方に寄ってきた……なら考えられる。
もうひとつの考え方。
ふたつの書き方があるなら、シンプルなほうが新しい。要は伝承の過程で簡易なほうに流れたってこと。
どちらで考えても、本来は「にも」だけど、こんなことで悩むのは学者の仕事だろう。
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同じ用法を再度目にしたので不安を感じ、質問してみた。
【自分の間違いを「弘法も筆の誤り」といえますか】
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===========引用開始
質問者:1311tobi質問日時:2022/05/04 13:50回答数:12件
SNSで間違いを指摘されたときに「弘法も筆の誤り」と書くかたを目にします。
何度か目にしたので、そういう使い方ができると思っているのでしょう。
質問がいくつかあります。
1)自分の間違いを「弘法も筆の誤り」と表現するのは、近年ではフツーなのでしょうか。
2)似たような慣用句がいくつかあるようです。
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このうち、自分のことに使えそうなものはありませんか。
3)「弘法も筆の誤り」「弘法にも筆の誤り」
検索すると「に」があるものとないものがあります。どう違うのでしょう。
===========引用終了
ナゾの擁護派は登場しないみたい。
皆さんの回答を見ると、
1)
さすがにこんな使い方は無理があるらしい。日本語はそこまでは破壊されていない。本気で使ったら単なる●●。
2)
当方がひいたサイトには以下のものがあった。
河童の川流れ
弘法も筆の誤り
弘法も筆のあやまり
サルも木から落ちる
猿も木から落ちる
上手の手から水が漏る
天狗の飛び損ない
釈迦も経の読み違い
千慮の一失
智者の一矢
弘法にも筆の誤り
コメントNo.9を見ると、このほかに下記もある。
千里の馬も蹴躓く
上手の猿が手を焼く
知者も千慮に一失あり
麒麟の躓き
孔子の倒れ
念者の不念
百足のあだ転び
文殊も知恵のこぼれ
竜馬の躓き
巧者の手から水が漏る
権者にも失念
けっこうあるのね。
よく見聞するのは「河童の川流れ」「猿も木から落ちる」「上手の手から水が漏る」あたりだろうか。
ちょっと似たニュアンスの言葉に「医者の不養生」「紺屋の白袴」なんてのもあるけど、これはニュアンスが違うんだろうね。
ちょっと気になったのは「上手の手から水が漏る」。当方の記憶だと「上手の手から水が漏れる」。
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これも2系統あるのだろうか。
こちらは書き言葉的な「漏る」が正統って気もするが、どちらでも間違いではないのだろう。
3)
辞書類はやはり2系統あるらしい。サジ投げ。
残る疑問は、類語のなかで「自分のことに使えるものがあるのか」ってこと。
「弘法」は不遜。「上手」もダメだろう。
「猿」の場合ははじめから軽んじているニュアンスがあるかも。
「河童」の場合はどうなんだろう……。
他者の失敗に関して「弘法」はアリ。
「猿」はバカにしているかも。
ってことは自分にも使える?
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