昨日のつづきです。

 最終第99巻を刊行して、六年たって、「明治文学全集」は「別巻」として「総索引」を出しました。それを手にした時、驚きました。

 「月報 100」が付いていたからです。

 私はすでに、「配本順」「月報上・下」を「合本」にしていたからです。

 

 月報 100 別巻附録 平成元年2月 目次 『総索引』の編集を終えて…… 紅野敏郎他8名

 

 すぐ、米子の中沢栄信堂に電話しました。そして、特に追加として、「下巻」の製本の見直しを依頼しました。

 親父さんの返事はにべもないものでした。

 「製本は精一杯の力で作ったものだから、造り直しは不可能。「下巻」の最後に、つばか、のりで貼り付けておけ。」

 

 月報100は、連載物も、次回配本も関係ありませんでした。私は、製本屋の親父の言葉通り、「下巻」の次に置くことにしました。そして、この「明治文學全集」の「月報合本」を「上・中・下」三巻と考えることにしました。「下巻」は一部のみですが。

 

 以上が、「月報100」を手に入れたあらましですが、これは余談です。

 

 「月報合本」の話に返ります。

 こうして「明治文學全集」の「月報合本」は、「配本順」に綴じられて完成したのですが、それを利用する過程で、「巻数順」を連動させることがどうしても必要となり、「配本順」と「巻数順」の「対照表」をノートに作っていました。

 それが、この「総索引」の701頁に「月報番号・巻数対照表」として載っていたのです。

例えば次のように。

 月報 1 27巻        98  26

 月報 2 71巻        99  62  

 月報 3 18巻        100  別巻

 これを見つけたときはうれしく思いました。

 

 そして、もう一つ、コーテイングされた厚紙に、表裏二面に三段で「巻数・月報番号対照表」が附録として加わっているのに感動いたしました。この「巻数順」と「配本順」の処理の素晴らしさよと、筑摩書房の配慮に感心いたしました。

 ここまでが「月報」好きの私の、長い長い無駄話でした。

 やっと、4「明治文學全集」にたどりつきました。

 

 昭和40年2月 筑摩書房刊行の「明治文學全集」第27巻が、配本第一回として、書店から届きました。

 第1回配本の「森鷗外集」の「月報」は次の通りでした。

 月報1 第27巻付録 昭和40年2月 目次 森鷗外入門 長谷川 泉 連載・明治文學研究 夜話(一)柳田 泉(他 略)

 8頁 次回配本 三月十日 第71巻 岩野泡鳴集 「編集部より」

 

 連載物として、5頁に「明治への視点1」、そして、8頁に「連載 明治文學研究夜話(一)があり、また、「次回配本」があることによって、この「月報」は、「配本順」に並べるしかないと判断しました。

 

 そして、第二回配本から、第九十九回配本まで、紙が焼けないよう、また、破れないよう大切に保管しました。

 月報99 第62巻付録 昭和58年8月 目次 西村天囚の第一回訪清 西田長壽 連載・明治文學夜話(四十三)木村毅 (他 略)

 

 十八年余りかかって、やっと全巻揃いました。

 私は、「月報」を「配本順」に並べ、当時親しくしていた鳥取県米子市の中沢栄信堂の親父さんに「製本」を依頼しました。

 出来上がってきたのが、「明治文学全集 月報(上)(下)二巻」でした。見事な製本で、本当に喜びました。

 

 ところが、筑摩書房は、六年後の一九八九年に「明治文學全集 別巻 総索引」を刊行いたしました。

 

 長くなったので、明日続きを書きます。

  

 

 

 ここまで、本棚に並んだ、筑摩書房刊の「現代日本文學全集」と「現代日本文學大系」から「月報」を抜き出し、それぞれを並べ替える作業を行った報告をいたしました。

 

 まず、その「まとめ」をしておきます。

 

 1 「配本順」と「巻数順」では、元の本棚の「巻数順」に並んだ「全集本」との関係で、たとえば、その「月報」を元の本に返すといった場合、「巻数順」に綴じた方が効率がよいということがはっきりしました。

 2 ただし、次の二点の場合、「巻数順」は成立せず、「配本順」であることが条件になります。

  ア 「月報」文中に、「囲み記事」あるいは、「連載記事」がある場合

  イ 「月報」巻末にある、「次回配本」の記事、あるいは「編集後記」で、「配本」についての報告がある場合

 

 そこで、今日は、「筑摩現代文学大系」の報告をいたします。この全集は「現代日本文學大系」を、少しだけ内容を変更したものとして、売り出されたものですが、「月報」は大きく変わっていました。

筑摩現代文学大系 第1巻 月報57 1977年9月 目次 溺没と風刺と-晩年の二葉亭四迷 小田切秀雄 (他 略)

          最終頁 参考文献 坪内逍遙 二葉亭四迷 北村透谷

          第2巻 月報47 昭和52年4月 目次 紅葉の「病骨録」 丸岡 明 (他 略)

          最終頁 参考文献 尾崎紅葉 泉鏡花

          「編集室より」本月報は筑摩書房版現代文学大系「尾崎紅葉・泉鏡花集」(昭和40年10月刊)所        

          載のものを基とし、文献欄に増補改訂を加えました。 

          第3巻 月報65 昭和53年1月 目次 露伴の父母 高木 卓 (他 略)

          最終頁 参考文献 幸田露伴 樋口一葉

 

 この「全集」の最終頁はすべて本巻筆者の「参考文献」であり、「次回配本予告」や、「編集後記」はカットされていました。

 

 すなわち、この「月報」は「巻数順」にセットして、何ら問題ないものでした。

 

 以上、筑摩書房版文學全集3セットの「月報」についてのまとめといたします。