内水ハザードマップ外でも浸水 川崎~災害時の帰宅 福島県内のスーパー各社が対応を検証 改善へ | Just One of Those Things

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科学オタクの主婦が危機感から一人でこねまくっております、危機管理シリーズより、自然災害編。
 
台風19号の検証されたデータの報道を取り上げます。
 
 
11月12日。台風19号で川崎市では市街地の排水ができずに水があふれる「内水氾濫」で浸水被害が広がりましたが、市が「内水ハザードマップ」として示した場所以外でも広く浸水していたことが分かりました。川崎市は内水ハザードマップに過去10年の「浸水実績図」を運用していて、国も認めていますが、市では今回の被害を踏まえ、想定から見直しを検討することにしています。
 
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内水ハザードマップ外でも浸水 タワマン停電の武蔵小杉も 川崎
2019年11月12日 18時06分 NHK
 
©NHK

台風19号で川崎市では市街地の排水ができずに水があふれる「内水氾濫」で浸水被害が広がりましたが、市が「内水ハザードマップ」として示した場所以外でも広く浸水していたことが分かりました。川崎市は内水ハザードマップに過去10年の「浸水実績図」を運用していて、国も認めていますが、市では今回の被害を踏まえ、想定から見直しを検討することにしています。

台風19号で川崎市では、多摩川沿いの5か所の排水路で、川に排水ができず市街地に水があふれる「内水氾濫」が起き、市内のおよそ92ヘクタールが浸水しました。
 
国土交通省は内水氾濫については被害のおそれのある全国484の自治体に「内水ハザードマップ」の早期作成を求めています。
 
川崎市も対象で、過去10年に内水氾濫で浸水した場所を示した「浸水実績図」を「内水ハザードマップ」として運用し、国にも作成済みとして報告していました。
 
国は実績図を運用することも認めていますが、今回の台風19号では高津区と中原区にまたがる町工場が集積する地域や、タワーマンションが停電した武蔵小杉駅周辺など、内水ハザードマップで示されていない場所でも浸水被害が出ていたことが分かりました。
 
住民からは洪水ハザードマップでは浸水想定区域になっているため、川の水位は注意していたものの、内水氾濫は想定していなかったという声も聞かれました。
 
川崎市は今回の被害を受け、現在進めている内水ハザードマップの改定では想定から見直しを検討するということです。
 
下水道計画課の室井弘通課長は「台風19号を踏まえ、多摩川の水位や想定される最大雨量を整理し、しっかりしたマップを作っていきたい」と話しています。

■被災住民「下水からあふれ浸水するとは思わず」

台風19号による内水氾濫で中原区宮内の自宅が被災した32歳の男性は「1階が階段の3段目辺りまで浸水し、復旧工事は来月の予定なので1か月たった今も元の生活には程遠いです。洪水のハザードマップは確認し、多摩川の水位をインターネットで随時、注意して見ていたので大丈夫だと思っていましたが、まさか下水からあふれて浸水するとは思わなかったです」と話していました。
 
同じ中原区宮内で経営する金属加工の工場が床上70センチほど浸水した54歳の男性は「この場所に会社を構えて32年目になりますが、浸水の被害は経験がなく、多摩川があふれなければ大丈夫だと思っていたので想像もつかない災害でした。今後開かれる住民説明会で市の対応について尋ねたいです」と話していました。

■横浜 複数の条件重ね「内水ハザードマップ」作成

自治体の中には雨量や排水状況に加え、近隣の河川の水位など複数の条件を重ねて「内水ハザードマップ」を作成し、周知しているところもあります。
 
横浜市では大規模な浸水被害が出た過去の台風のときの雨量を基に、下水管などの排水設備の整備状況や地域ごとの土地の高さ、それに川の増水で排水が難しくなることを想定し、近隣の川の水位の上昇もシミュレーションの条件に加えたうえで、浸水想定エリアを2メートル以上から2センチ未満まで6段階で示しています。
 
一方で、「内水ハザードマップ」は「洪水ハザードマップ」に比べ、周知が進んでいない現状があるということで、市では内水氾濫で50センチ以上の浸水のおそれがある地域やその周辺のおよそ18万世帯を対象にマップを配布しているほか、内水氾濫の仕組みなどを解説した動画も作成して事前の備えを呼びかけています。
 
横浜市下水道事業マネジメント課の石井智博担当課長は「横浜市は面積が広く、下水管などのハード面の整備だけでは内水氾濫対策が追いつかない。作業量は膨大になるが、正確な情報を伝えられるマップを作り、事前の浸水対策や適切な避難につなげてほしい」と話しています。

■内水ハザードマップ 123の自治体が未作成

国は平成27年に水防法を改正し、「洪水」や「津波」だけでなく「内水」や「高潮」についても、想定できる最大規模の水害に対応したハザードマップの作成を自治体に求めています。
 
内水ハザードマップについては過去に甚大な被害があった自治体など、全国484の市区町村に早期の作成と公表を求めていますが、平成30年度末の時点で123の自治体が未作成となっています。
 
国土交通省は台風19号では内水ハザードマップが作成されていない自治体でも浸水被害があったとして、全国の都道府県と政令指定都市に内水ハザードマップの早期作成と、雨の降りかたなどを踏まえた見直しを進めるよう通知しました。

■さいたまでも被害地域が想定外 内水ハザードマップ更新へ

台風19号でさいたま市桜区では「内水氾濫」で被害が広がりましたが、市の「内水ハザードマップ」では想定されておらず、市では今後マップを更新することにしています。
 
台風19号で、さいたま市桜区では荒川からの逆流を防ごうと国が水門を閉鎖したところ、支流に流れ込む川があふれる「内水氾濫」が起きて、浦和中央青果市場をはじめ、付近の住宅およそ1000棟が浸水しました。
 
浸水した地域は荒川や支流の鴨川の「洪水ハザードマップ」では浸水が想定されていますが、さいたま市が作成した「内水ハザードマップ」では多くの地域が想定されていませんでした。
 
この地域の「内水ハザードマップ」は平成27年度までの過去10年間に起きた浸水被害を元に作られたもので、市ではマップを更新することにしています。
 
さいたま市防災課の高埜隆課長は「予想を上回る雨の量で川への排水が間に合わず、内水氾濫が起きた。今後ハザードマップを分かりやすく変えていきたい」と話しています。

■専門家「内水ハザードマップ 作成急ぐ必要」

ハザードマップなど防災に詳しい東京大学大学院の片田敏孝特任教授は「内水氾濫は下水道の整備状況や雨水を排水する川の水位など洪水よりも複雑な要因が影響し、ハザードマップの作成が難しい面があることから、過去の実績で作成する自治体が多い」としています。
 
そのうえで「洪水のハザードマップが注目されがちだが、過去にない大雨が増える中、内水氾濫による災害の危険性が高まっている。各自治体は国や県、専門家と連携しながら実績を超える大雨を前提に、内水ハザードマップの作成や見直しを急ぐ必要がある。また住民はそれを見てどう備えるべきか、主体的に活用してほしい」と指摘しています。
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11月12日。台風19号の影響で、福島県内では仕事中や帰宅中に亡くなった人が6人に上り、白河市ではスーパーの社員の男性が濁流に流され亡くなりました。福島県内のスーパー各社は事前に営業時間の短縮を決めていましたが、今回の対応を検証し、対応の改善を進めることにしています。
 
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災害時の帰宅 福島県内のスーパー各社が対応を検証 改善へ
2019年11月12日 18時21分 NHK
 
©NHK

台風19号の影響で、福島県内では仕事中や帰宅中に亡くなった人が6人に上り、白河市ではスーパーの社員の男性が濁流に流され亡くなりました。福島県内のスーパー各社は事前に営業時間の短縮を決めていましたが、今回の対応を検証し、対応の改善を進めることにしています。

このうちいわき市を中心に展開するスーパー「マルト」は台風が接近した先月12日の午前中、本社に災害対策本部を立ち上げ営業時間の短縮を決めました。
 
その際、営業終了後も片づけなどの作業が1時間ほどかかることや、帰宅に最大で30分かかる従業員がいることを踏まえ、いわき市が台風の暴風域に入ると想定された午後7時半ごろまでに全員帰宅させるため、閉店時間を午後6時としました。
 
当時、各店の店長に送信したメールには帰宅途中に何かあれば、すぐに店長に知らせるよう従業員に促すことや、全員が無事に帰宅できたか店長が確認し、本社に連絡するよう記されています。
 
営業終了から2時間半後には37あるすべての店の店長から連絡があり、パート従業員も含めてその日に出勤したおよそ2000人の安全を確認できたということです。
 
しかし、課題も残りました。店長の中には店の被害が心配で再び店に戻る人がいたことがあとから分かり、今後は災害時に店に戻ることを禁止することにしています。
 
マルトの安島誠専務は「営業も重要だが、従業員の安全のほうがもっと重要だ。今回のような規模の大きい台風がまた来ると思うので、毎年できることをやっていくことが重要だと感じている」と話していました。

■死亡した男性社員 当時の状況は

亡くなった大橋稔さん(65)は大手スーパー、ヨークベニマルの社員で、福島県白河市の自宅から14キロ離れた、車で30分ほどの棚倉町の店舗に勤務していました。
 
ヨークベニマルによりますと。台風19号が接近していた先月12日は従業員の安全のため通常より1時間半早い午後8時に閉店し、大橋さんは午後8時半ごろに店を出て、車で帰宅したということです。この時間、福島県内には大雨の特別警報が出ていました。
 
午後9時すぎ、「水没した車の上で助けを求めている人がいる」という通報を受けて消防が駆けつけたところ、大橋さんが自宅からおよそ10キロ離れた田んぼの中で、川からあふれた水で浸水した車のボンネットにしがみついていたということです。
 
しかし速い流れに近づくことができず、午後10時ごろ、大橋さんは濁流にのみこまれ、3日後、200メートルほど離れた場所で遺体で見つかりました。
 
近くに住む人などによりますと、大橋さんは妻と娘の3人で暮らしていて、休日は朝から自宅の前の田んぼで農作業をするなど、まじめで働き者だったということです。
 
ヨークベニマルは「一緒に働く仲間が亡くなったことは非常に悲しく、ご遺族にお悔やみ申し上げたい。従業員の安全を第一に考えて今後の災害対応を検討していきたい」とコメントしています。

■専門家「地方の中小企業には限界も 災害対応は社会全体で」

災害時の危機管理に詳しい、日本大学危機管理学部の福田充教授は車での通勤が多い地方の企業ならではの課題が浮き彫りになったと指摘しています。
 
台風が来ると鉄道が運休になって、従業員が出勤できなくなる首都圏などの都市部に対し、地方では各自の判断で出勤できることから臨時休業などの判断が企業に委ねられる部分が大きいといいます。
 
そのうえで「どのような状況であれば休みにするのかなど、独自のガイドラインや危機管理のマニュアルで定めておく必要がある。ただ余力の少ない地方の中小企業にできることは限られているので、社会全体で基準を作っていくことが課題になってくる」と話し、企業の災害対応について、社会全体で考えていくことが重要だと指摘しています。
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検証シリーズは少しずつ取り上げております。ご了承くださいませ。最新情報を知りたい方は、下記をご覧くださいませ。今後も続きます・・・。
 
≪NHKのコンテンツ≫
「台風19号 支援」-NHK NEWS WEB
「台風19号 検証」-NHK NEWS WEB
「台風19号」-NHK NEWS WEB
「台風19号 被害」-NHK NEWS WEB
「台風19号 影響」-NHK NEWS WEB
「台風19号 交通」-NHK NEWS WEB
気象・災害ニュース一覧-NHK NEWS WEB
 
≪NHKのスペシャルコンテンツ≫
ニュース特設 大雨・台風19号 豪雨災害
※「台風19号 93人死亡 3人不明 71河川で決壊 8万棟余で住宅被害」となりました。
※「台風 大雨の農林水産関係の被害額 3300億円超」となりました。
※その後、「台風と大雨 農林水産関係の被害3600億円 西日本豪雨上回る」となりました。
※その後、「台風19号とその後の大雨 農林水産被害額 3000億円超える」となりました。
ニュース特設 台風15・17号 生活影響
 
※今後に役立てるために、昨年の豪雨と同じく、データを取りあげつくして、後でまとめてデータベース化します。
 

≪これからの家族のペットのために考えて≫
※別記事で立てる予定でしたが、先に取り上げます。
ももこひめさんより。
避難所にペット 千葉県内、対応に差 千葉市「ケージやリードを」市原市「場所ない、屋外で」
『避難所への「ペット同行」どうすれば 「断られた」報告も』-に思うこと。
豪雨災害でペットはどうする? 全国初と言われたペット同伴避難所の実態とは
台風19号 ペットの同行避難問題について
ペット同伴避難が認められず自宅に留まる~筆者の台風襲来時の体験記~
避難所でペットの飼い主苦悩 福島県内は受け入れ認めず
災害から愛する「ペット」を守るのは、避難所頼みでない飼い主のサバイバル力
※落ち着いたころ、ペットを守るための防災対策の記事でこれらの記事を取り上げます。
 
 
※現在、台風19号の検証データが溜まっているため、科学データ編をお休みしています。
 
次は、究極に溜まりに溜まったネイチャーを取り上げます。
 
 
※巡回途中ですが、取り上げないといけないデータが溜まっているため、取り急ぎ、連続投稿で取り上げます。
 
※体調が安定しないため休み休みで不規則となっております。巡回等が大変遅れております。申し訳ございません。
 
 
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