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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191014-00000004-jct-soci

 

避難所への「ペット同行」どうすれば 対応にばらつき、「断られた」報告も

10/14(月) 14:50配信

 

大型で非常に強い台風19号で、大きな被害を受けた東日本。台風上陸の前日から避難所設置を決定、開設する自治体も多く、また利用者も多かった。

 いまも被災地で救助活動や復旧作業が続く中、ネット上では避難所の「ペット同行」問題をめぐり、議論が交わされている。

■ダレノガレ「動物置いていくなんて選択肢ないな」

 2019年10月14日朝、「中1男子」というワードがツイッターのトレンド欄に上がった。埼玉県川越市で浸水した自宅の2階から消防ボートで救助されたという中学1年生の男子生徒が「猫を飼っているので避難できなかった」と述べたという報道(14日朝・朝日新聞デジタル)を受けてのものと考えられる。

 男子生徒のケースが、避難所の受け入れ態勢によるものなのか、それとも別の原因かは現時点では不明だ。一方でネット上では、特に避難所へのペット同行について、さまざまな意見が飛び交っている。

  「ペットNGの避難所も多かったようで胸が痛みます」「ペットも一緒に避難できる場所作って欲しい」「ダメであれば予めダメと周知して欲しかった」「アレルギーある自分からしたら避難所に犬猫がいられるのは困るかな」「動物が苦手な人のために、ペット不可な避難所は必要だと思う」

 動物愛好家であり、ペットを飼っているモデルのダレノガレ明美さんは12日、

  「避難所、動物ダメらしく...悲しい。動物は置いてきてくださいって...」

とツイート。翌13日の投稿で、前出の中1男子と同様に、ペットと自宅に残る選択をしたことがわかる。

  「悲しいよね...動物置いていくなんて選択肢ないな...アレルギー問題やいろんな問題があるから文句言えないけど、私や家族は避難しないで家にいるのを選んじゃった」

 

環境省「同行避難が基本」、一方で...

 

 ペットの同行避難については、2011年に東日本大震災で問題視された。それを踏まえ作成された環境省の「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」によると、「災害が起こった時に飼い主はペットと同行避難することが基本である」。一方で、「他の避難者への迷惑にならないように努めなければならない」とも記載されている。

 避難所には動物が苦手な人や、アレルギーを持っている人もいることが想定される。ペットの受け入れ方については、最終的には各自治体や避難所に委ねられているため、「一回家族で行ってみたもののペットNGだった」「断られました」などという報告がSNSで出ていることからもわかるように、一部で混乱を呼んでしまったようだ。

 一方で、さいたま市広報課の公式アカウントは12日、ツイッターでペットの同行避難を呼びかけており、飼い主から称賛を受けている。ツイートによると、ペット専用スペースを設けたようだ。迎え入れにあたり、ペットのケージ、食料などを準備するように促していた。

 

 

~転載以上~

 

 

★関連記事

「猫飼っていて避難できなくて」中1男子をボートで救出(朝日新聞)

 

 

以下は週刊朝日より。リンクからどうぞ。

 

「コンビニの棚は空」「動物を置いて避難できない」台風19号で露呈した東京のもろさ

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191013-00000019-sasahi-soci

 

ペットの問題は東京に限らず全国的な課題でもある。

行政は受け入れ可能なところを用意し、飼い主に早めの避難を呼びかけるなどの対応が求められる。

 

 

★関連記事

台風19号でペット同行避難が問題に。避難所でアレルギーに苦しむ人も(デイリーローズ)

 

 

 

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川崎市高津区で、マンションの1階部分が水没し、男性が亡くなりました。他の住民は避難して無事だったようですが、この男性は、犬を飼っているため避難所へ行けず、残られたとのことでした…。

 

ニュースによると、男性自身が「腰まで水につかっている」と、救助を求める110番通報をしたとみられているようですが…水位の上がってくる中で恐怖に怯えながら、ワンちゃんと身を寄せ合う姿を想像すると、胸が張り裂けそうです。

 

男性の住む地区の避難所の対応は不明ですが、もし、ペットと共に安心して避難できる体制が整っており、周知もされていれば、男性(おそらくワンちゃんも)が命を落とすことはなかったのでは…。悲しいです。

 

 

避難所がペット禁止であるために、危険な自宅に残り亡くなってしまったり、車中泊を続けてエコノミークラス症候群で亡くなってしまうというケースが後を絶ちません。

 

死の危険がある状況で、大事な家族である動物を置き去りすることなど、できないという方がほとんどでしょう。

今回の台風でも、避難所がペット不可のため自宅に残ったという方がとても多いです。

 

過去の災害では、やむなくペットを置いて避難したが、翌日帰宅したら亡くなっていた、というケースが少なくありません。

 

 

2015年の東日本豪雨の際、2頭の愛犬とともに流された家の屋根から、自衛隊のヘリコプターで救出されたご夫婦の映像を覚えている方も多いと思いますが…

 

救われた女性はこんな言葉を口にされました。

「本当は犬は置いてくればよかったのかもしれないんだけど…」

 

これは、「人命優先なのに犬なんか」という風潮があることを気にされたのではと想像しますが…

 

「自分だけ生き残るか、一緒に死ぬか」、そんな選択を迫られる社会であっては絶対にいけないと思います。

 

 

ペットブーム、猫ブームに湧き、ペット産業も潤い…

子どもの数よりペットの数の方が多い日本。

多くの人がペットをかけがえのない家族として大切にするようになりました。

 

東日本大震災では、ペットとの同行避難が大きな課題となり、国がガイドラインを策定。

それから8年が経過し、その間にも多くの災害が発生しましたが…毎回同行避難で混乱が起き、いまだ災害時、ペットと共に避難できる体制は全国的に整っていません。

 

環境省の「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」には、「災害時には、何よりも人命が優先されるが、近年、ペットは家族の一員であるという意識が一般的になりつつあることから、ペットと同行避難をすることは、動物愛護の観点のみならず、飼い主である被災者の心のケアの観点からも重要である。」と記されています。

 

動物たちも人間と同じかけがえのない命であり、被災者の心の支えです。動物を救うことは、被災者を救うことであり、動物と一緒にいられることが、生きる希望になります。

 

 

とはいえ、動物の苦手な人、アレルギーのある人も少なくないので、配慮が必要です。

うちの娘も犬猫アレルギーで、接触してしまうと目や喉にかゆみが出てしまいます。

人によっては、喘息などで命に関わるという場合も…。

 

そのため、多くの避難所が、同行できないか、同行はできても「ペットは外」という場合がほとんどです。でも、強い風雨や猛暑、または極寒の中で過ごすことはあまりにも過酷で、命を落とす危険があります。

 

東日本大震災では、避難所の外につながれたワンちゃんが津波の犠牲になるという事態が起きました。

 

人と動物が同じ空間で過ごすのは難しいので、ペット同伴者専用のスペースを屋内に設けることができればいいと思います。

 

広く、仕切られている学校の教室、体育館や公共施設、廃校などもいいかもしれません。

また、ペット同伴避難所の情報を、住民にしっかり周知しておくことも大事ですね。

 

 

昨年の西日本豪雨では、ペットを大切な家族と考える素晴らしい総社市長さんが、早々と庁舎の会議室などをペット同伴スペースとして開放。ペットへの配慮をはじめ、災害への対応が高く評価されました。

 

片岡市長は、その後もことあるごとにペット同伴避難所の必要性を訴え続けてくださっています。

 

今回の台風に際しても、ツイートをされています。

 

 

 

 

★関連記事 AERAdot.

豪雨災害でペットはどうする? 全国初と言われたペット同伴避難所の実態とは

 

 

西日本豪雨では、倉敷市でも、小学校の教室がペット同伴者専用に用意されました。床が汚れないようにブルーシートを敷き、エアコンや扇風機も完備、ペットに優しい環境が整えられました。

また倉敷市では、ペット同伴者専用の避難所が小学校の体育館にも開設されました。

 

いざ災害が起きれば、現場も混乱しますし、どうしても人命優先でペットのことに手が回らなくなってしまいますので、行政や避難所が、普段からペットへの対応についてきちんとマニュアルを作っておく必要があると感じます。

 

 

飼い主さんの日ごろからの備えも大切ですね。

災害時に必要な物の用意、しつけ、ケージに慣れさせる、ワクチン接種などはもちろんのこと、最寄りの避難所の場所やペットの受け入れ態勢の確認、避難のシミュレーションなど…

 

また、ペットへの対応は各自治体、避難所の判断に委ねられていますので、行政や、避難所の運営者である学校長や自治会長さんへ、同伴避難場所の確保を要望する。そのために、普段から自治会活動や町の防災訓練に参加すると、意見も言いやすくなります。ペットを飼っている近隣住民同士で日ごろから交流を深めていれば、何かあったときに助け合うこともできますね。

 

指定避難所にこだわらず、被害の起こりにくい場所に、知り合いのガレージや空き家など、ペットと共に避難できるスペースを自主的に確保しておくという方法も…。

 

また、何かあったときにペットの一時預かりを頼める人が周りにいるか確認したり、災害時には、一時預かりをしてくれるところがあればお願いすることもできます。西日本豪雨では、岡山県獣医師会がペットを無料で預かってくれる動物病院やペットショップのリストを公表していました。

 

 

災害は、いつどこで起きるかわかりません。

飼い主さんも、行政や避難所も意識を高め、普段から行動する大切さを感じます。

 

過去記事もご参照ください。

【台風や災害の多い日本で】「ペットと避難」のために知っておきたいこと

 

今回の台風で、ペットとの避難について取り沙汰され、被災者の方もそうでない方も、たくさんの人がSNSやニュースのコメント欄で声を上げたり、意見を寄せ、議論になっているのは良いことだと思いますし、今後につながると思います。

 

一日も早く、動物と共に暮らす人が、避難をためらうことなく、肩身の狭い思いをすることなく、安心して避難できることができ、それが当たり前の社会になってほしいと思います。

 

 

 

そして、考えなければいけないのはペットだけではありません。

 

学校の飼育動物、動物園、水族館、ペットショップ、畜産動物、実験動物…

私たちの社会では、じつに多くの動物たちが飼育されていて、その多くが、人間の生活や娯楽のために存在しています。。

 

ペットの避難すら難しい日本では、それ以外の動物たちのことまで対応できるにはまだまだ時間がかかると思いますが…災害時、私たち人間は彼らの命にきちんと責任を持たなければならないと思います。

 

和歌山県太地町では、昨年9月、台風によって生け簀内に泥水が流れ込み、パニックになったイルカ達4頭が網に絡まるなどして溺死し、1頭が怪我をしました。

 

 

今回の台風でも、このようなツイートが…

 

小鳥&小動物ショップ そら

https://twitter.com/gwwaui/status/1183125580104912896

 

そらから大切なお知らせです。 台風19号で近くの河川が氾濫して店舗が浸水してしまいました。 動物さんを助ける為に店に向かいました。しかし浸水のスピードが速く、水位が私の胸の高さまでなりました。動物さん達、本当にごめんなさい!! どれぐらい謝って良いかわかりません。

 

 

 

動物たちの安否など具体的な情報が記されていないのですが…

オーナーさんを擁護する意見と、「対策はできたはず」とする意見があります。

 

 

東京都武蔵村山市の小学校では、事前に動物を避難させてあげたそうです。

 

 

 

大型動物など、移動が大変な動物もいます。

災害時に動物たちをどう避難させるか、真剣に対策を考える必要があると思います。