母が亡くなり、私の最大の気がかりは、長男(7歳小一)へのカミングアウトだった。ヘタしたら、一生のトラウマになりかねないと思った。
 
だって、あまりにも2人が大親友だったから。
一緒に絵を描いたり、本を読んだり、ごっこ遊びをしたり、常に2人は顔を近づけて楽しそうにしていた。母は完全に長男の心のより所だったし、彼女もいつも「初孫は特別なのよ。あなただって、孫ができたらわかるわよ」なんて言っていた。
 
いやぁ、遅くに出産した私が孫なんて見られるかなぁ(長男37歳、次男42歳。ちなみに母は私を36歳で産んだ。みんな遅いw)。
かといって、息子が16歳で「お母さん子どもできた」とか言われても困っちゃうけど……ポーン

 
これまでの経緯を書いた文章は以下↓↓↓
***********************
 

先日急逝した母。ずっと元気だったのになぜ突然亡くなったか、備忘録の意味も込めて書き残そうと思います。

生々しい記述もあるかもしれません。また、もしかしたら最近お身内を亡くされて哀しみを思い出してしまう方もいるかもしれません。ご注意ください。
 

母との最後の会話を交わした日は1/8のこの日↓

 

国井律子『最期の晩餐』先日急逝した母ですが、ずっと元気だったのになぜ突然亡くなったか、備忘録の意味も込めて書き残しておこうと思います。少々、生々しい記述もあるかもしれません。また、…リンクameblo.jp
 
バッドタイミングが重なった、翌日からの「空白の連休」↓

 

国井律子『空白の連休』昨年暮れに行ったトークライブ、本日南米編が無料配信されました!なかなか動きが取りづらいいま、ぜひ旅気分味わってください(╹◡╹) **************…リンクameblo.jp

 

家で亡くなったため、警察がやって来たというブログ↓

 

国井律子『家で死ぬ、ということ』先日急逝した母。ずっと元気だったのになぜ突然亡くなったか、備忘録の意味も込めて書き残そうと思います。生々しい記述もあるかもしれません。また、もしかしたら最近お…リンクameblo.jp

 

今回一番のネックとなったのが、兄のコロナ疑惑。しかし保健所から検査を断られ、担当刑事からは「早く検査を!」と急かされて。じゃぁどうしたらいいのよ。板挟みとなったバタバタ劇を綴っているブログ↓

 

 

 

 
兄のコロナ陰性がわかり、一気にコトが進んだブログ↓
 
***********************
母が亡くなっているのが発覚したのが1/13(水)。そこからジタバタして、最悪兄がコロナで母もコロナだったら、母は私たちのところには骨となって帰ってくるかも……なんて感じになって(結局陰性でしたが)。近しい皆さん同様、長男にも白黒ハッキリしてからではないと、母の訃報は伝えられなかった。情報を小出しにして、心を乱すことだけはしたくなかった。

 
いやしかし、長男の前でふつうに振る舞うことの、つらいことつらいこと滝汗
あまりに突然のことすぎて、私だってびっくりしてるし、悲しいのよ!

しかも夫が忌引き休暇を取ってくれていつも私と一緒にいるという、長男にとっては不可思議な日々。母健在時は、長男は水曜金曜と仕事部屋(=実家)に帰ってきた。母に長男を見てもらっている間、私は豊(ボストンテリア♀だけど豊8歳)と徒歩帰宅し、ママチャリに乗り換えて次男園へ。園を出るとき母に電話。「そっち向かうから、外に出といてよ~」。準備の遅い長男。だいたいが次男と私が寒空の下、待たされていたけど。
……という水金だったが、ばあちゃんちには上がらず自宅に直帰したり。絶対変でしょ。
 
「なんで? ばあちゃん、どうしたの?」
今日は友だちと出かけているみたいよ。
……ウソをつくのが、つらいことつらいことチーン
 
長男の前で、母の話をするとき、私たちは英語でしゃべった。堪能な人が聞いたら、きっと鼻で笑われちゃうような、めちゃくちゃな会話だったと思う。
 

1/14(木)に兄のコロナ陰性がわかり、バタバタと葬儀の手配を進めることができて、1/16(土)納棺式(通夜ですね)、1/17(日)告別式というところまで漕ぎ着けた。
 
夫と慎重に話し合った結果、長男へのカミングアウトは納棺式の朝にしようと。13の昼過ぎから16の朝まで、私たちは怪しい英語を喋っていたということだ滝汗

 
で、16の朝、長男は家に。次男は土曜保育園へ(担任に事情を話したら「ぜひ園を頼って」と言われる)。
次男を送り、私たちはふつうに朝食を食べ、長男は宿題を終え、ひとごこち着いたところで、夫が切り出した。最初はよくわかっていない様子だった長男だけど、みるみる目に涙を溜めて号泣。
 
「なぜボクは警察や救急隊に会えなかったのか!(元祖はたらくクルマ好き)」と、悲しみや怒りの趣旨がズレだして、でも彼なりに必死でばあちゃんの死を受け止めようとしている様子だった。
 

その後もしばらく長男は、毎朝のように「おばあちゃんなんで死んじゃったのかなぁ」とつぶやいた。

だから言ったじゃない。お風呂で心臓が止まっちゃって(ヒートショック)……。

どうして同じことをこの男は何度も聞くのだろうとイラッとしかけたが、いや、これは長男の独り言で、彼はジブンを納得させるために言っているんだと気づいてからは、「そうだね、哀しいね、早すぎるね」とだけ相づちを打つようにした。

 
 
泣きじゃくる長男に、「とにかくミカンでも食べな」と、渡した。窮地に追い込まれたとき、人はワケの分からないことをする。それは長男も同様で、不必要に細かくちぎられたミカンの皮に、彼の哀しみを見たような気がした。

 
長男が少し落ち着いた昼下がり、豊と3人で、散歩がてらこの日のランチと夕飯の買い物に出かけた。悲しみを紛らわすのはふつうに生活するのが一番だと、45年も生きてきた私は、少しだけコツを知っている。
 
 
そして、私たちは母の居る葬儀場へ、ちょっと遠いけど徒歩で向かった。お互い言葉少なげだったが、この日はふたりでよく歩いた。夫と次男(土曜保育から直接)は後からママチャリで式場に来た。
 

 

 

2歳8ヶ月の次男はというと、式場に着くや、制服姿の葬儀屋の担当女性に「ANAのCAさんみたいね」と言った。この男は次男らしく、言葉が達者で立居振る舞いがとても器用。

「なんかうれしいなぁ」と、女性は笑っていた。


その後、祭壇に飾られた写真に気づき、「おばあちゃん」と声をかけていた。10年後、彼は母のことを覚えているだろうか。






 

そういえば昨年末、母が亡くなる二十日ほど前、なぜか母が急に思い立ち、次男とふたりで小田急バスに乗って経堂へ行った。長男とずいぶん楽しんできたことを、次男にも同じくやってあげたくてと、母は言った。

足腰がだいぶ弱っていた母と、彼女よりずっと走るのが速い活発な次男のコンビにちょっと心配したけれど、それは杞憂に終わった。駅ビルに入っているイタリアンでふたりでカルボナーラをシェアしたと言っていた。次男がほとんど食べたと、母は驚きつつうれしそうな様子で教えてくれた。冥土の土産になっちまってポーン



 そうそう翌日の告別式で流す歌、どうしようか。兄やお義理姉さんと会議。母の机の上に、一個前の朝ドラ(エール)にちなんだ古関裕而氏のCDが置いてあったけど……? いやいや葬式に行進曲なんておかしすぎるだろうw 昔から美空ひばりが好きだったよね? ということになり、無難に「川の流れのように」とか「愛燦燦」とか入っている、ベストアルバムを選んだ。


全然話は違うけど、私は次男を自転車に乗せて保育園から帰るとき、タクシーを見るたびに、「タクシーに手を上げて~♪」と鈴木聖美さんの「TAXI」を反射的に歌う(昭和の歌とかスナックとか大好きですからw)。次男はタクシーを見つけるや、いつも「タクシーうたって、よ~」とせがんでくる。そして彼も一緒に口ずさむ。私の葬式のときはこの歌が流れそうだなと思った。今回やけに、ジブンが死んだときのことを想像した。


 

母の葬儀はと言うと、一番オーソドックスというか、華美な要素は一切排除した質素なコースを選んだ。

というのも、「私のときはふつーでいいのよ!」が母の口癖だったので。父の葬儀が例外だらけであまりに大変だったからだ。

墓ナシ、戒名ナシ、葬式じゃなくてドレスでおしゃれを決めてホテルの大広間でお別れ会! というのが父の遺言だった。

本当に困った! 私たちは目の下にクマをこさえて、連日必死でパーティの準備をした。まさに「手弁当」で。当日は日本中から父の関係者が、100人以上ドレスアップして駆けつけた。


 

母の葬儀は、ふつーの棺桶、ふつーの骨壺。淡々とアレコレが決まっていった。花については私の要望でバラをお願いした。母はカーネーションが嫌いだったから(毎年母の日にはバラを贈った)。あと花は、白よりも絶対ピンク! 母の遺影のバックもピンクに!!

 

ピンクピンクと連呼され、葬儀屋も驚いたことだろうw でもね、すごく評判よかった。実際、祭壇がふわっと明るくなった。

 

 

あと、うちは無宗教なのでお焼香ではなく、献花にしてもらった。その花は、濃いピンクのバラで。このチョイスも母らしくなってよかったと思う。自画自賛。

 

 

というわけで元日に82歳になってスグ、本当に母らしくフットワーク軽くひらりと逝ってしまった彼女だった。

あー、両親とも死んじゃった、と思った。
私をよく知るヒトがまたひとり居なくなった。
私の未来が急に幕を閉じ、私は子どもたちの未来となった。それを思うと、なんか重たかったけど、小さいのたちに振り回されてばかりの問答無用な日々を送っているうちに、だんだんその気持ちも麻痺してきた。

 

 

 

 

********************

昨年末行ったトークライブの模様、Youtubeで毎週金曜夕方配信開始しています。今週はオーストラリア編

 
私が運営しているオンラインサロン、ほぼ毎日更新中!

先日行ったトークライブの画像とショートコラムも掲載中! ライブの模様がこちらではノーカットで全編視聴できます。

 

お気に入りの温泉、GoToトラベルネタ(お正月は急きょ停止……。紆余曲折しまくりのGoToですが、私が経験したGoTo宮古島でのトラブル、割引金額、地域共通クーポンについての注意、赤裸々にリアルタイムで載せてます)、そのほかにも旅のこと、収納とかオススメおつまみなどプライベートのこともいろいろ書いています。

 

 

 

 リモート呑みも毎月開催! 2月はマンツーマンでリモート差し呑み予定!!

メンバーの皆さまと、クローズドなサロンならではの交流ができれば。7日間無料ですので、この機会にぜひ!