先日急逝した母。ずっと元気だったのになぜ突然亡くなったか、備忘録の意味も込めて書き残そうと思います。

生々しい記述もあるかもしれません。また、もしかしたら最近お身内を亡くされて哀しみを思い出してしまう方もいるかもしれません。ご注意ください。
 

母との最後の会話を交わした日は1/8のこの日↓

 


バッドタイミングが重なった、翌日からの「空白の連休」↓
 
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1/13(水)
間違いなく今年一番の驚きでした(まだ2021年が始まって13日しか経っていなかったけど……)。
いや、人生始まって以来、最大のビックリか。まさかジブンの母が亡くなっているところを私自身、見つけてしまうなんてガーンガーンガーン
 
気が動転しすぎて、私は湯船に半分くらい顔が浸かっている母を持ち上げて、彼女の身体を風呂のヘリに預けた→⚠️亡くなっている人を動かしたら、捜査の邪魔になるので本当はやってはいけません。でも母の顔が水に浸かっているなんて、耐えられなかったから。
 
……風呂の水が氷のように冷たかった。
 
なんで!
いつ!?
 
兄の部屋に飛び込んで、「ばあさん、死んでる!」と私は叫んだ。私のことを外で待っていたお掃除のオバサン(要支援2だった母、毎週水曜に福祉事業所からお掃除のオバサンが来ていました)は、私のただならぬ様子に本当に驚いたと思う。
 
でも彼女はおもにお年寄りの見守りを担当しており、さすがプロだ。
「まずは救急車呼んで!主治医にも電話して!」と、大いにパニクっている私たち兄妹に冷静に指示をくださった。助かった。
 
間もなく救急隊が到着した。10人くらいか、隊員がドヤドヤ部屋に入ってきて、慣れた様子で母を浴室から引き上げ、防水シートの上に寝かせた。私はその間、夫に連絡した。
 

「本当か?」とスグに電話をよこしてきた夫。
本当よ!!!!
「マジか……。とりあえず、すぐソッチ行くわ」
事務所のH社長にも連絡しちゃいました……。
 
救急隊員は救命道具を一式持ってきてはいたが、母が亡くなっているのは一目瞭然だった。彼らはマニュアル通りの流れで作業をこなし、「われわれが来たときには、もう手の施しようがありませんでした、すみません……」みたいなことを神妙な面持ちで言った。
 
救急隊員が撤収作業を始めると同時に、やって来たのは警察官。やっぱり10人くらい。彼らは救急隊員から、ざっくりとだけど引き継ぎ、以後、私たち兄妹への本格的な調査が始まった。
 
 
2007年に親父が亡くなったとき、最期は自宅で過ごした。しかし家で息を引き取ると、後が本当に大変なことになるからと主治医にアドバイスを受け、父の様子がマズそうだったらスグに救急車を呼ぶこと、と言われた。彼の言う通りにして、結局父はギリギリ病院で臨終を迎えることができた。
 
……なるほど、こういうことね。自宅にドヤドヤとやって来た警察官。
「世田谷区×○の変死の現場ですけど!」と、本部と連絡を取り合う姿を眺めながら私は理解した。彼らがしきりに言う「マルシー」ってどんな意味の隠語なんだろう……なんて思いながら。
 
 
話を戻すと事情聴取。一番最後に母と過ごしたのは、私。一番最初に母を発見したのも私。兄はと言うと、「ボクは土曜日に高熱を出し、一瞬で熱は下がったけど、ちょっといやな感じがしたので母と会うのは遠慮していました。じつは今日の午後、PCR検査を受ける予定で……」。
 
兄がそう言った瞬間、警察官がサーーーッと引いていくのがわかった。
「換気! お兄さんから離れて! ていうかお兄さん、もうジブンの部屋に戻って。そしていち早くPCR検査受けて!」
若いけれど一番偉そうな刑事が叫んだ。
 
すべての窓を開け放ち、すっかり冷え切った母のリビング。駆けつけてくれた夫が驚いていた。その間も警察の取り調べは続いており、母の財布と通帳を提示するように言われた。財布のなかに入っているお札を並べて写真を撮っていて、なんで? とたずねたら(職業病です、すぐいろいろ聞いちゃうんですよね……)「物取りによる被害じゃないことの、証拠です」。
なるほどー。
それから、他殺ではなく自然死であることの証明のため、お薬手帳と病院の診察券と、いま飲んでいるクスリも提出しろと言われた(高齢の親御さんがいらっしゃる皆さん、このあたりキチンとされていた方がいいですよ!)。
 
警察って大変な仕事だ。疑うのが仕事だもんな……。
いや、母の死因を、彼らは一生懸命探ってくれているんだ。ありがたいと思わなくては……。
 
しかしながら、警察の世界ってものすごい縦社会。
偉そうな顔をして後からやって来た若い刑事が「制服!」と警察官のことを呼んでいた。ものすごい上からの物言いだった。しかし制服が(私までマネして言うw)、なぜか靴を玄関に忘れて、靴下姿で取りに来て、その姿がだいぶ間抜けで夫とクスっと笑ってしまったけどニヒヒ

 

 

母の遺体は警察署にバタバタと運ばれていった。
 
部屋が突然静まりかえった。
見渡すと、いつも通りの母の生活がそこにあった。
朝ごはんを食べた跡がある。金曜日の夜、次男に食べさせた煮物が入った鍋がそのままコンロに置いてあった。母が一番驚いたことだろう。まさかジブンが死ぬなんて、想像だにしていない。そんな部屋だった。
ていうか、母はエステでも行っているかのような錯覚。駅前のスーパーのレジ袋を抱えて、「今夜はウイスキーよ!」と、うれしそうにヒラヒラ帰ってきそうな。
 
 
冷蔵庫には、賞味期限内の食材がたくさん入っていた。自主隔離している兄の部屋の前に置いといた。私はキウイとバナナを持ち帰ることにした。母の置き土産だ、なんて思いながら。
ポストに行くと、土曜日以降の新聞がすべて入っていた。ということは、亡くなったのは土曜日の朝かね、なんて話を兄とリモートでした。


「だからあれだけ風呂はやめろって言ったんだ!」


やめるわけないでしょ。朝風呂大好きな人だし。それに、そもそも誰かの話なんて、全然聞かないよ、あの人はw


そんな頑固なところもある母だったので、彼女が80になったと同時に、私の強いすすめで世田谷区に要支援申請をした。サービスを受けるに当たり、福祉課との初めての面接で、私は風呂が心配、と伝えた。以前、浴槽で気を失ったことがあったと、母から聞いたことがあったから。それと、風呂場で転んで、起き上がるのが大変だった、なんてオソロシイ話も。この福祉課との話し合いを機に、私は母の風呂の水位を下げる設定をした(これまで、なみなみとした湯量の風呂に浸かっていた。入るとザバーンとお湯があふれるような)。

 

それにしても水って、ほんと死ぬんだなと当たり前のことを思いゾッとした。房総基地とかで、深いプールにふつうに次男(やんちゃな2歳児)を入れているけど気をつけないと……。

 

 

その後、兄のコロナ疑惑がみんなの足を本格的に引っ張ることになったのだった。この日捜査に来た警察官が濃厚接触者となり、全員待機。現場に来ていない警察官に引き継ぎ……全然引き継げていない! 仕方ないことだと思うけど、何度も同じ質問をされ、さっきも伝えたと思うのですが……というやり取りが多すぎて。こういう家族、いま、日本中にたくさんいるんだろうなぁと、ふと思った。

 

 

 

私ったらLINE……、鬼のように送っている滝汗
テンパッてるなw

 

そういえば、母を警察署に運ぶに当たり、別れ際に言われた若い刑事の言葉が、私の心に深く突き刺さっていた。
「寒いなか、お母さん、ほっといてしまったのがかわいそうでしたね」

しばらくこの言葉を思い出しては、あああああああと、頭を抱えて髪を掻きむしりたいような気持ちに駆られた(いまはもう大丈夫だけど)。連休、兄のコロナ疑惑、タイミングの悪さを呪うしかなかった。
 
(つづく)
 
 

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