2023年3月末頃に栃木と福島の温泉を巡った湯友と2人旅シリーズ。
会津東山温泉の宿の話が続きます。
まずはまいど恒例、ここまでの行程リンク集からどうぞ。
中華食堂 つなしま(食事)
素泊まりで利用した宿「新滝」の温泉話その1。
館内の浴場は「千年の湯 岩風呂」「千年の湯 露天風呂」「猿の湯」「わたり湯」と4か所ある。
千年の湯は時間で男女入替え制。他はそれぞれ男女別浴場あり。
今回はこちらの宿の目玉とも言える、敷地内に湧出している自家源泉も使用した浴場「千年の湯」の2つから。
東山温泉 くつろぎ宿 新滝 <千年の湯編>
浴場「千年の湯」は館内の階下にある。
この白い暖簾をくぐり、階段を下ること27段(サイトより)。
右が岩風呂、左が露天風呂。
岩風呂は男性利用時間が15時~18時50分と結構短い。男性の皆さん、お気をつけあれ!
その後19時~23時50分までが有料の貸切タイム(50分1500円)。
夜中は利用できず、5時半~11時が女性利用時間。
※写真はオフィシャルサイトより拝借
我々はチェックインしてまずこちらの浴場を目指したのは言うまでもなし
さて、浴場内は撮影禁止
そういうわけでオフィシャルサイトや旅行会社サイト、観光紹介サイトなどから写真を拝借しました。
この写真↓はサイトのメイン写真だけれども、おそらく結構前のものでしょう。
※写真はオフィシャルサイトより拝借
むき出しの岩に浴槽が2つ並ぶところは同じだけれども、現在は岩の一部がふさがれている状況。
また手前のかけ湯槽も変わっている。
※写真は旅行会社のサイトより拝借
この千年の湯は足元湧出の湯を使用していることで有名なのだけれども、実際は浴槽床の穴からの源泉の他、配湯の源泉?を上から足している状況だった。
あるいは上から足しているのは汲み直した自家源泉の方かもしれないが実際いずれかは確認できなかった。
サイトでは天然の自噴岩盤をそのまま生かした浴槽という書き方をしており足元湧出という言葉は使ってなかったけれどももちろんそのようにも解釈できる。
足している方の湯がそこそこの温度があったので、おそらく配湯の方ではないかとは思うけれども自家源泉の方であって欲しい気はする。
その足している源泉の足す湯口の場所も変わっている。
まずはぼくらが訪れた時と同じかけ湯槽↓。
※写真は観光紹介サイトより拝借(編集)
こちらも源泉使用だけれども配湯の方だと思われる。
そしてやはり訪れた際の浴場の状況がこちらと同じ↓。
※写真は観光紹介サイトより拝借
それぞれの浴槽の底から自家源泉が入り込むような仕組みは変わらないが、上からの投入位置が以前は写真↑左上からだったのが、現在は岩を覆ったところから竹筒の湯口を通じて奥の浴槽へ投じられている。
さらに手前の白縁の浴槽には浴槽右奥の白くこんもりした部分の下の浴槽内からも投入されていた。
その模様は浴槽底の茶色い沈着の色づき加減でお分かりいただけるでしょう。
さらに2つの浴槽はパイプを通して繋がっており、入浴に適した状況を共に保つようにされている。
どちらの浴槽も床からの投入はありそうだが、よりメインと思われる奥の浴槽。
湯の色は澄み切った無色透明。
※写真は観光紹介サイトより拝借
先に底から投入されているらしい自家源泉の方から。
浴槽の真ん中に四角く嵌めた石材があり、そこから湧き上がっているはずだけれども、入っている間に湧出のプクプクは観察できなかった。
その湯は源泉名が「東山温泉 新滝源泉」。
源泉温度41.9度、pH7.8のナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉。
成分総計は1.736g/kg。
湧出量は26.4リットル/分。
てっきり自然湧出だと思っていたら、令和元年の分析書では掘削・動力揚湯になっていた。
もしかしたら湧出量が減り、掘削して揚湯しながら足元投入をしているのかもしれず、その辺りは分からない。
足元湧出の浴槽として温泉業界では知られているところだけに、ぼくの容易な判断による断言はするべきでないと思う。
だが足元から投入とは別に竹筒からも源泉が投入されていることは間違いなく、それが掘削の自家源泉か配湯の源泉のどちらかということです。
※写真は観光紹介サイトより拝借
ではその配湯の源泉の方のお話。
源泉名は「4源泉の混合泉」。
「二洸旅館」で確認した「組合混合泉」と同じ。分析書の年度が違った。
すなわち「協同組合1号泉」「管理組合2号泉」「協同組合4号泉」「伏見ヶ滝泉」の4本の混合泉。
分析書にはそれぞれの源泉の湧出地住所が載っている。
混合泉で源泉温度43.8度、pH7.8のナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉。
成分総計は1.724g/kg。
この2つの浴槽でもし使用してなかったとしたら、次の露天風呂のところでのお話としてください。
ちなみに次回に投稿予定の「猿の湯」「わたりの湯」の使用源泉とはこの混合泉自体でも微妙に違うんですわ。
詳しくは次回に。
こちら↓は手前の浴槽。
※写真は観光紹介サイトより拝借
どちらの浴槽も完全かけ流しで間違いない。
浴槽温度はどちらも適温とメモ。実測値はありませぬ。
そしてどちらの浴槽も淡い芒硝臭系の香りがあった。
淡い芒硝味、微〜淡い塩味あり。
自然なスベスベ感がイイ感じ。
※写真はオフィシャルサイトより拝借
古いオフィシャルな写真に戻りつつ、抜群の心地よさはさすが
次のお客グループが来るまで貸切状況でしっかり楽しませてもらいました
では翌日の朝のお話。
千年の湯のもう一つの浴場、露天風呂の方へ。
6時前に到着。
露天風呂は岩風呂とは逆なので女性利用時間が15時~18時50分。
その後19時~23時55分までが有料の貸切タイム(25分1500円)。貸切時間が短いので注意。
夜中は利用できず、5時半~11時が男性利用時間。
終始我々のみで入浴していたが、こちらも撮影禁止。
同様にいろいろなところから写真を拝借。
岩風呂と似たかけ湯。
※写真は観光紹介サイトより拝借(編集)
こちらも同じく配湯の方を利用していると思われる。
露天風呂の手前に内湯↓があり、こちらも浴槽床から自家源泉が投入されている模様。
※写真はオフィシャルサイトより拝借
サイトの写真↑だと底からだけの投入のようだけれども、実際はこれ↓と同じ状況。
※写真は観光紹介サイトより拝借
床下からは足元湧出と言われる「東山温泉 新滝源泉」が、右奥に見える竹筒の湯口からは掘削した自家源泉か「4源泉の混合泉」を投入している。
それぞれの泉質などは上の岩風呂をご覧ください。
ここでは自家源泉「東山温泉 新滝源泉」の成分の数値について簡単に抜粋を。
陽イオンはナトリウムが336.0mg、カルシウムが228.6mg。以下カリウム7.6mg、ストロンチウム1.7mg、マグネシウム0.6mg、リチウム0.3mgなど。
陰イオンは硫酸713.6mg、塩化物347.0mg。以下炭酸水素35.1mg、ふっ化物2.9mg、臭化物0.6mg、硝酸0.5mgなど。
非乖離成分はメタケイ酸51.3mg、メタホウ酸10.0mgなど。
風味や浴感などは岩風呂とほぼ同様。
それでは露天風呂へ。
※写真はオフィシャルサイトより拝借
10人以上が入れそうな浴槽で、写真↑左の湯口から投入されるのは配湯の「4源泉の混合泉」。
これは間違いなし。
葦簀の隙間から見えるのは湯川の流れ。
※写真はオフィシャルサイトより拝借
抜けはそれほど良くないものの、川の流れが近くてそれなりに開放感がある。
※写真はオフィシャルサイトより拝借
こちらは先の岩風呂とは源泉が違うものの、風味や浴感の違いはぼくにはほとんど感じられなかった。
すなわち淡い芒硝風味と淡い塩味があり、自然なスベスベ感があった。
キシキシ感もここにきて少し感じたかもしれない。
厳密な意味での源泉使用状況はちょっとわからない部分もあるとは言え、湯使いは完全かけ流し、自家源泉を新鮮な状態で使用されていることは間違いないので、貴重な浴場であることも間違いないでしょう。
次はあと2つの浴場のお話をまとめて。
※写真はオフィシャルサイトより拝借
東山温泉 くつろぎ宿 新滝
福島県会津若松市東山町湯本川向222
0242-26-0001
ツインルーム素泊まり 11800円/人
旅行支援や旅行サイトのクーポンでそこから割引あり
【千年の湯】
<源泉名:東山温泉 新滝源泉>
ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)
41.9度
pH7.8
成分総計 1.736g/kg
掘削・動力揚湯(自然湧出もあり?)
26.4リットル/分
無色透明
淡芒硝臭あり
淡芒硝味、微~淡塩味あり
自然なスベスベ感あり
完全かけ流し(配湯と混合?)
<源泉名:4源泉の混合泉>「協同組合1号泉」「管理組合2号泉」「協同組合4号泉」「伏見ヶ滝泉」
ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)
43.8度
pH7.8
成分総計 1.724g/kg
無色透明
淡芒硝臭あり
淡芒硝味、微~淡塩味あり
自然なスベスベ感あり
完全かけ流し(岩風呂と露天の内湯では自家源泉と配合)
2023年3月入湯
※数値はR1の分析表より