2022年11月、栃木と福島の温泉を2泊で廻ったお話シリーズ。
初日の宿は塩原温泉です。
まずはここまで行程のリンク集から。
門前温泉にある「静観荘 古山」に16時頃チェックインしたのは前回のお話。
それではさっそく温泉へ~。
塩原 門前温泉 静観荘 古山 <温泉編>
浴場は先の投稿で見たように地下一階と三階の2か所に一つずつあり、時間帯によって男女入れ替えとなる。
21時~21時半の間が入替えタイム。
この写真↑は前回の使いまわし。
夕方の男湯は地下一階の方。
それぞれの浴場に「〇〇の湯」みたいな名前は付いてない。
宿泊客はそれなりに多かったが、浴場は貸し切れるタイミングが何度かあった。
ただし湯気がどうにも籠っていて逃げてくれず、写真は不鮮明です、あしからずm(__)m
まずはとにもかくにも浴槽奥の巨大な析出物の湯口に目が行く
10人ぐらいは入れそうな規模の浴槽は、湯口だけでなく縁も周りも析出物でデロデロな状況
洗い場は2面にあり、共にシャワー付きカランが並ぶ。もちろん宿なのでシャンプー類は設置。
この時点でカランから出るお湯は真湯だと思ったのだけれども、少しクセは感じる。写真には撮らず。
お湯自体は無色透明。
源泉名は「市営門前1合・4号混合泉」。
これは配湯の源泉で、前回にリンクを貼ったホテルニュー塩原でも使用されていたが、あちらではさらに別源泉を混合していた。
源泉温度53.3度、pH6.7のナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩温泉。
成分総計は1.499g/kg。
いかにも土類系らしい析出物だけれども、総計はそれほど多くはなく、この湯口に育つには相当の年月がかかったのではと思ってしまった。
湧出量は動力揚湯で292リットル/分。
この湯を完全かけ流しにて使用している。
利用客がそれなりに多く、湯が静かに満ちてオーバーフローしている状況の写真は撮れなかった。
浴槽の温度を測ってみると。。。
41.6度と適温になるように投入調整されていた。
成分の数値について簡単に抜粋。
陽イオンはナトリウムが225.2mg、カルシウムが79.7mg。以下カリウム29.2mg、マグネシウム27.8mgなど。鉄Ⅰは0.5mg。
陰イオンは炭酸水素が363.9mg、塩化物が350.4mg。以下は硫酸27.7mg、臭素0.7mgなど。
非乖離成分ではメタケイ酸が239.3mgとなかなかな量。メタホウ酸は32.4mg。
溶存ガスでは遊離二酸化炭素が121.8mg。
では赤い山脈をバックに従えた湯口に寄ってみますか。
クリーム色~茶色、黒色にかけて表情豊かに折り重なった析出物は見ていて飽きない。
湯口で魅惑の淡い焦げ臭がした
石膏臭と薬臭の混じったような表現の難しい香りも僅かに確認。
淡い塩味あり。
炭酸の名残みたいな甘酸味が僅かに感じられた。
湯口の温度を測ってみると。。。
54.3度と分析書の温度より僅かに高かった。自然のものなのでそういうことももちろんあるでしょう。
しっかりとしたスベスベ感があった。
この迫力ある浴場は男性が21時までなので、夕方と夕食後の2回しか入れなかった。
それでも無人写真が撮れたので良しとしましょう。
それでは夜半からは3Fにある方の浴場へ。
部屋と同じフロアなので行きやすいことこの上ない。
こちらは夜半と翌朝に入浴。夜中にも入ったから3回かな。
ほぼほぼいつも独り占めに近い状況で入れた。
皆さん、あまり温泉には入らんのね~。もったいない。
この脱衣所から浴場へはドアが2つあり、浴場のそれぞれ対岸に出られるようになっている。
例によって湯気籠りだけれども、これ↑でお分かりでしょうか。
改めて浴場写真。
使用源泉は先に見た地下1Fの浴場と同じ。
析出物は地下の浴場ほどではないので、後から作られたんでしょうかね。
洗い場ややはり浴槽を挟んで双方に並ぶ。
今一度カランからでるお湯をチェック。
やはり真湯とは言い切れない源泉っぽいニュアンスを少し感じた。
後程ご主人に確認したら、配管の関係で源泉がやや混じることがあるのだそう。まさにそんな感じでした。
使用源泉については上記の地下浴槽でのものを参照願います。
同じく完全かけ流しにて使用。
析出物はまだ大人しく沈着レベル。
ただし排湯孔あたりでは徐々に形成されていた↓。
こちらの湯口も一方の壁部分。
この写真↑では左側に湯口。
その前に浴槽の温度を測ってみると。。。
41.2度と、こちらも完全かけ流しではきちんとした湯守仕事。
では湯口の状況がこちら↓。
気のせいレベルかもしれないけれども、風味に炭酸名残の甘酸味をより顕著に感じた。
金気臭も少し感じたかも。これは地下の浴槽でもあったかもしれない。
湯口の温度を測ってみると。。。
54.5度とこちらも分析書より少し高い温度。
しっかりとしたスベスベ感の他、地下では気が付かなかった茶色や白っぽい湯の花も少し舞っているのを確認。
湯気で写真がどれも不鮮明になってしまったのが残念だけれども、総計のわりにしっかり個性と入りごたえのある源泉を存分に楽しめるお得なお宿。
ちなみに朝はもっと湯気が籠っておりました(^^;
湯気は時期を選べばクリアな状態で入れるので問題なし。
いずれも那須塩原をお安く楽しみたいときには貴重な存在でしょう。
次は宿から歩いて行ったお店での晩御飯のお話。
塩原 門前温泉 静観荘 古山
栃木県那須塩原市塩原704-1
0287-32-4141
素泊まり 2人で7700円のところ旅行会社のポイント使用で4600円
<源泉名:市営門前1合・4号混合泉>
ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩温泉(低張性・中性・高温泉)
53.3度
pH3.7
成分総計 1.499g/kg
292リットル/分(動力揚湯)
無色透明
淡焦げ臭、微金気臭、石膏臭と薬臭が混じったような香りも僅かに
淡塩味、炭酸の名残のような甘酸味少し
茶色や白の湯の花少し
クリーム~茶~黒色の沈着、析出物あり
しっかりとしたスベスベ感あり
完全かけ流し
2022年11月入湯
※数値はH25分析書より