homepage 久保田篤正建築空間工房|一級建築士事務所
住宅とは選ぶものではなく創り出すのものです。
建築家と共に創る住宅。
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2026年 新年のご挨拶
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2026年を迎え、設計事務所及び、当ブロブは開設から17年目に入りました。
改めて振り返ると、決して平坦な道のりではなく、その時々で悩み、立ち止まり、考え続けてきた時間の積み重ねだったように思います。
建築設計は、人、土地、状況と向き合う総合的な判断を要する仕事だと感じています。
敷地の環境、クライアントの想い、制度や予算、工事の現場——それら一つひとつに正解があるわけではなく、毎回が手探りです。
17年という時間の中で、社会の状況や建築を取り巻く環境も大きく変わりました。
法制度、補助金、求められる性能や説明責任は年々複雑になり、設計者に求められる役割も広がっています。
そうした中でも、流行や効率だけに流されることなく、「その場所にとって本当に必要な建築とは何か」を考え続ける姿勢だけは、これからも変えずにいたいと考えています。
時間を重ねる一方で、まだまだ学ぶことは多く、設計事務所として人として未熟だという自覚もあります。
だからこそ慢心せず、一つひとつの仕事に緊張感を持ち、丁寧に積み上げていく一年にしたいと思います。
これまで関わってくださったクライアントの皆様、施工者の方々、ブレーンやスタッフの大矢ちゃん、そして日々このブログを読んでくださる方々に、心より感謝申し上げます。
本年も、設計の現場で感じたことや考えていることを、できる限り正直に発信していくつもりです。
2026年が、皆様にとっても実り多い一年となりますように。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
令和八年 元旦
補助金申請による着工検査
羽生市にて着工いたしました身障者福祉施設。
着工時に、補助金の対象条件を満たしているかを確認する「着工検査」が県の監査課担当立合いの元、基礎配筋完了時である先月の中旬に実施されました。
設計事務所の業務には、図面作成や監理だけでなく、クライアントが利用できる「補助金制度」の手続きサポートも含まれています。特に県が実施する補助金制度は種類が多く、年度ごとに要件が細かく変わるため、毎回の確認作業が欠かせません。
個人事務所と云うこともあり、入札を条件とする公共建築の実績もなく非常に難儀を要するこの手の検査。
図面一式、各種申請業務、設計見積内訳、入札資料、構造関係の計算資料、性能証明書、監理体制に関する書類・・・などなど、着工時なのに膨大な書類・・・。
制度側のチェック項目を一つ一つ満たしていく作業は手間がかかりますが、補助金自体は本当にありがたいもので、施主様の工事費負担は軽減できますし、性能向上にもつながり、活用すべき制度なのは間違いありません。
そのため私たちも、制度の解釈に間違いがないか、最新のガイドラインに変更がないかを確認しながら、慎重に資料を整えていきます。
検査を無事に通過したあとは、小さくガッツポーズ。
補助金が適用される安心感とともに気持ちよく工事をスタートできます。
設計事務所の仕事は図面作成だけではなく、こうした「見えない調整」の積み重ねでも成り立っています。クライアントのメリットにつながる仕組みは積極的に活用していきたいと考えますが、すでに来週の中間検査の準備を始めなければならない師走時・・・。
現場は「あっという間」に上棟。
現場事務所からの定点観測です。↓
手描きパースの魅力 ─ 平行定規で描く
建築設計事務所というと、CADやCGでパースを作るイメージを持たれる方が多いかもしれません。
もちろん私たちも3Dソフトを活用していますが、実は手描きの完成パースも根強い人気があると感じております。
羽生市にて着工いたしました障害者福祉施設の外装材の色選定にあたり、手書きの外観パースを週末に作成しました。仕事ではなく、若干趣味の範囲かもしれません・・・。
平行定規を使った手描きパースの制作風景を少しだけお伝えします。
前回のブログにて、ご紹介いたしました模型写真を利用して、画像の上にトレーシングペーパーを重ねます。
2消点図法により、下描きの上から黒と赤、2色のホルダーで輪郭を丁寧に描き込みます。
平行定規を使うと、躯体ラインや窓枠などの水平・垂直が確実に揃うので、手描きでも図面の精度をきちんと保つことができます。
あえてラフさを残した細かな揺らぎが、人の手で描いた温度を生みます。
ペン入れの後、コピックや色鉛筆で少しずつ色を重ねていく。
コピックは補充インクを継ぎ足ししながら35年は使っています。
もはや老舗鰻店、焼き鳥屋の秘伝のタレ・・・。良い味が出ます。
光の差す方向を考えながら、床や壁に陰影を加えていくと、白い紙の上に空間が立体的に浮かび上がってきます。
「ここに暮らすと、こんな光の入り方になるのかな」
利用者、スタッフの皆さんのこれからの生活を感じ取れる瞬間が、手描きパースの魅力です。
CGパースは正確で美しく、仕上がりもスピーディ。
一方で、手描きパースには “余白” や “温度” を感じることができます。
線一本の強弱や、色ムラさえも空気感になり、CGとは違う、“人の息づく仕上がり”
を感じ、クライアント、現場での明日の定例会議ではアイデアや会話がどんどん膨らんでいくことでしょう。
平行定規を使うと、図面の精度と手描きならではのやわらかさを両立できます。
完成パースは建物ができる前の大切なコミュニケーションツール。
これからも、案件ごとに一枚一枚ていねいに描いていきたいと思います。
羽生市障害者施設「うぽぽい」着工へ
羽生市で進めておりました障害者施設プロジェクトが、このたび実施設計を完了し、着工の運びとなりました。
先週に地縄、杭芯位置の現場検査を終え、柱状改良による地盤改良工事が始まっている。
長い検討の時間を経て、ようやく工事が始まるこの瞬間は、設計者としても感慨深いものがある。
本プロジェクトは、地域に根ざした障害者支援の拠点となる施設であり、単なる「建物」をつくるのではなく、利用者の生活の質を高め、地域社会とつながる「居場所」をどう実現するかが設計のテーマであった。
基本設計の段階から、運営法人のクライアントと幾度となく打ち合わせを重ね、特に課題となったのは以下の点となる。
・動線計画:車いす利用者が安心して移動できる幅と、介助者が寄り添って動ける余裕をどう両立させるか。廊下を単に広げるだけでなく、視線の抜けや曲がり角の処理など細部まで検討を行った。
・共用空間の居心地:食堂や居間といった人が集まる場では「にぎやかさ」と「落ち着き」を両立させることが求められました。音環境や照明計画にも配慮し、安心感を持ちながら人とつながれる空間づくりを目指した。
・防災・安全性:避難経路をどう確保するかは大きなテーマとし、緊急時にスムーズな誘導ができるよう、ルートを明確化するとともに、各所に待機スペースを確保した。
実施設計段階では、建物の性能や法規に基づく安全性を満たしながらも、日々の暮らしに寄り添ったディテールを重視。
・開口高さを意識し、座ったままでも外の景色を眺められるように。
・屋外には季節の移ろいを感じられる庭を計画し、利用者が気軽に自然と触れ合えるように。
・設備面では、空調や給排水計画を「快適さ」と「メンテナンス性」の両面から検討。
設計は「美しい線を描くこと」だけではなく、日常の細部を想像し、そこに寄り添う作業の積み重ねであることを改めて感じたプロジェクトとなった。
着工に向けてこれから始まる工事では、数多くの職人さんや技術者の力が加わり、机上で描いた線が現実の建築へと変わっていく。
現場の熱気や工夫の積み重ねが、図面以上の豊かさを生み出す瞬間を、私たち設計者も楽しみにしている。
完成は2026年春。地域に開かれ、利用者が安心して過ごせる「日常の拠点」として、この建物が長く愛される地域の拠点となることを目指して。
草津アトリエ開設のお知らせ
このたび、群馬県草津町にてアトリエを新たに開設いたしました。
草津といえば温泉地として知られていますが、標高が高く夏は埼玉と気温が10度近く低く、四季折々の自然がとても豊かで、設計活動のインスピレーションを受けるには最適な場所であり、私たち自身の仕事場であると同時に、訪れる方々と交流する小さなアトリエとなります。
こちらの別荘は、長く使われていなかった築50年の建物を知人から無償譲渡いただいたもの。
「亡き父が大切にしていた建物で思い入れが強く、他人に売却したくない。大切に利用いただける方にお渡ししたい。」という知人の気持ちを受け、建物を引き継ぐこととなった。使われなくなった建物を継承し、建築を残しつなぐ取り組みは、私たち設計事務所としても非常に意義深いもの。
絶望的な酷暑であった8月は、毎週末草津に足を運び、換気を促しながら少しずつ建物に手を加え、気持ちよく過ごすため必要な部分に自身で手を入れるプチリフォームを行った。
古い造りなので、別荘と云うよりは和室メインの民宿に近い空間であるが、家内からは過剰な費用を掛けないこと、愛着が過ぎていつの日か手放すことができなくならないことが譲渡いただく最大の条件であると云われており・・・。
・照明器具を交換:旧式の器具を撤去し、調光可能なLED照明に更新。
・床下補強:外部出隅の束柱の柱脚が外に開くことで床が下がり傾斜が生じている。現況維持のため外部の束に最低限の補強材を施し安全性を担保。
防腐塗装剤の色が薄い箇所が今回の補強箇所。
色違いは在庫品にて、ご容赦ください。(笑)
その他、細かいことではあるがキッチン扉のツマミの交換や、ベランダで焚火を楽しむための焚火台の購入など、前オーナーが愛した建物の魅力や空間を残しつつ、快適性と安全性を兼ね備えた空間へと少しずつ時間をかけて整え始める。
この建物の最大の魅力は何と云ってもベランダからの眼下に広がる樹々の眺望。
四季ごとに移り変わる景色は、仕事の合間に気持ちを整え、創作活動に新たな刺激を与えてくれることであろう。都市部では得られない静けさと豊かさが、この場所の大きな財産となります。
このアトリエは、設計活動の拠点であると同時に、クライアントとの打合せなどにも活用していく予定であり、「空き家・別荘をどう活かしていくか」という社会的な課題に対しても、実例のひとつとしてご覧いただければと考えている。
建物を受け継ぎ、手を加え、再び息を吹き込むという経験は、私たちにとって大きな学びであり、新しい拠点を通じて得た知見を、今後の設計活動や建物再生の取り組みに活かしていきたい。
そして、森の住人「カマドウマ」(別名:便所コオロギ)と軒裏に穴を開けるキツツキとの果てしない戦いが続くのであった・・・。(泣)
北本市 矢口造園様自己用倉庫
北本市の株式会社矢口造園様の自己用倉庫。
建物自体は2023年の年末に完成しておりましたが、施主工事である外構の完成を迎え外観の竣工写真を先月撮影。
造園会社における自己用倉庫は、資材や道具を整理して保管するだけでなく、毎日の作業を効率的に進められる拠点として機能するよう建築を計画した。
造園の業務は、植栽や庭石など重量のある資材を扱うことも多く、また天候に左右されながらの作業が少なくない。そんな中で、作業の合間に立ち寄りやすく、資材をすぐに出し入れできる倉庫は、働く方々にとって“頼れるパートナー”である存在が義務付けられた。
倉庫計画の4年前に竣工し、設計をさせていただいた同社の木造社屋。
L型の社屋配置プランと向き合うように倉庫を配置し、同様にL型とし全体をコの字型とすること、壁仕上は異なるものの色調を合わせることで建物の一体感が増した。
倉庫というと「無機質でシンプル」というイメージを持たれる方が多いかと思う。今回は「業務に寄り添う使いやすさ」と「既存建築と馴染む佇まい」の両立をテーマとした。
・内部の見通しを良くし、作業動線を短くするレイアウト。
・周囲の緑や街並みに自然となじむ落ち着いた外観。
こうした工夫によって、日々の仕事が少しでも快適になり、長く使っていただける倉庫になるよう心がけた。
クライアントとの当初の打ち合わせでは「とにかく丈夫で、たくさん資材が置ける倉庫を」という話から始まった。
ただ、それだけでは“ただの大きな箱”になってしまう。
「どうすれば造園会社らしい機能的な倉庫になるか?」を考え導いたのが、
・作業効率を上げるレイアウト。
・コストと耐久性のバランス
・緑に映える外観デザイン。
特に、入口の大きさやシャッターの位置は、現場スタッフさんの動きをシミュレーションしながら検討。倉庫は毎日使う場所だからこそ、小さな不便が積み重なると大きなストレスとなりうる。3箇所の電動シャッターは使用用途に合わせ高さを変えている。
「これまで資材を分散して置いていたため、探すのに時間がかかることもありました。新しい倉庫のおかげで、整理しやすく、必要なものをすぐに取り出せるようになりました。外観もシンプルで、街並みや周囲の景色に違和感なく馴染んでいるのがとても気に入っています。」
クライアントからこのようなお言葉をいただき、設計者として大きな喜びを感じている。
施工を担当してくださった地元業者には、限られた工期の中で丁寧かつ確実に仕上げていただいた。
細やかな配慮や現場での柔軟な対応のおかげで、設計意図をしっかりと形にすることがでた。改めて心より感謝申し上げる。
倉庫は一見「裏方の建物」ではあるが、働く人にとっては日々の作業を支える大切な拠点。
今回のプロジェクトを通して、建築が業務を支え、日常の活力になることを改めて実感している。
これからも「街の建築家」として、地域に寄り添いながら、暮らしや仕事を支える空間づくりに取り組んでまいります。
■建物データ
用途:自己用倉庫(造園資材・道具保管用)
構造:鉄骨造 2階建て
延床面積:981.26㎡
建築面積:710.33㎡
工期:2023年5月〜2023年12月(約8か月)
中松商会様 大宮テクノステーション竣工
さいたま市北区櫛引町にて竣工した自己用倉庫を備える事務所建築。
都内神田に本社を置き、「情報通信システム」「コンピュータ機器」「半導体製品・電子部品」など様々な商品の販売およびサービスの提供を行う企業の社屋で、本社機能の半分を収容し、私にとって独立後最大規模となる建築の設計となった。
現地を確認したのは2年の夏。
関係行政との協議、申請業務、確認申請業務、設計期間を終え昨年10月より着工。約9か月の工期を経て竣工となった。
前面の道路側に搬入のための大型車用の空地を確保し、敷地形状に合わせL型の建物形状となっている。
外観における特徴は大きく張り出した奥行き6mの大庇。
倉庫部分の庇は令和5年より建築面積の緩和があり、庇の先端から5mまで不算入となった。ただし事務所側の庇は緩和が不適用となるため、(1枚庇ではすべてを不適用とする確認検査機関の見解による)苦肉の策として大庇に段差を設け、最大の建蔽率を確保している。
計画地の前面道路はバス通りで、周辺は低層の住宅、店舗で構成される第一種住居地域。
建物の高さを10m未満、3階建てとし、近隣住居への配慮を重視した。
階高さを低く抑えながら、1階の自己用倉庫は2層分の吹抜とし、収納量を確保。
3階の事務所は下階の自己用倉庫の天井高さを調整、執務空間に段差を設け一部の天井高さを確保し、スロープ、階段を介し繋がるスキップフロアとした。
天井内の寸法を㎜単位で検討するなど、限られた高さ制限の中で有効的な選択であったと考えている。
執務室の内装は木調を基調としているが、制震ダンパー部分にアクセントカラーを施し空間にメリハリを与えている。
東北に支店を構える事業主であり、東日本大震災において甚大な被害が生じたと伺っている。耐震に対する意識が高く各階の主要箇所に制震ダンパーを設置し地震時の揺れの低減を目論んでいる。
共用部分の内装は、石調のテイストとし、1階エントランスの床は大判の石調タイルを施している。高級感、デザイン性を高めると共に、職場としての緊張感を促す心理的な要素も含んでいる。
工事中は毎週現場での定例会議では、二週に一度は事業者に参加いただき、建築設備における詳細な打ち合わせを実施いただいた。
太陽光における蓄電システムや出退勤時のセキュリティー、設備機器における管理方法などの協議は、最良の選択を導くための重要なプロセスとなった。
冒頭にも述べたが、個人の設計事務所としては大きな案件であり、関係いただいた皆さんの絶大なる尽力により竣工を迎えられた事に心からの感謝が込み上がる。
大きな節目となる建築となりました。ヶ月
改めまして、感謝申し上げます。
■建物データー
用途:事務所(自己用倉庫)
構造:鉄骨造3階建て
延床面積:2553.18㎡
建築面積:646.78㎡
工期:2024年10月~2025年6月(約9か月)
街の建築家の仕事
産休中のスタッフの机に並んだ申請書類。
身障者施設、店舗、住宅案件の申請業務が同時進行中。
民間検査センターでの建築確認申請は、Web申請にて対応しているので書類や図面の出力手間、補正対応のための移動時間の軽減が非常にありがたい。
確認申請前の行政協議は従来どうり、役所まで足を運び補正対応を行っている。
建築家の仕事において、申請業務に充てることとなる時間は膨大だ。
偉い建築家の先生とは違い、街の建築家はすべてを対応しなければならない。
北本市内のKさんから電話にてご相談を頂いたのは4ヶ月前のこと。
大手住宅メーカーにて計画を進め、既存住宅の解体が決まったこの場に及んで敷地内の既存建物(車庫、納屋、外便所)を取り壊さなければ、住宅の建替えが出来ないとのこと。
計画の相談を始めてから、半年が経過して突然の話に困り果て、ネットでの検索で市内の建築士である私にご連絡をいただいたのだった。
既存建物を取り壊さず、住宅を建て替えるための地元行政開発担当との協議を終え、昨日Kさんの元へ申請書類をお届けした。
ご主人は、あいにく入院されていて奥様にお渡ししたが、電話にて事前に手続き完了をお伝えし、その旨を知った入院中のご主人は涙されて喜ばれたと奥様から伺う。
今後は、住宅メーカーの建築確認を経て着工の運びとなるだろう。
設計に携わることは無い、既存建物の調査報告であるが業務を終え、とても清々しい心持でいる。
施主の大切な資産、財産を守ること。
地域に生きる街の建築の大切な職能であると実感している。
熊谷市 寺院改修の仕上打合せ
羽生市における身障者施設の実施図作成、申請業務が佳境を迎えている。
検討、協議事項は多岐に渡り、図面の作成を進めながらメール、電話での調整確認、法チェック、仕上材の選定、構造、機械設備、電気設備の内容の確認、ふくまち、緑化申請などなど収拾が付かないまま時間だけが過ぎてゆく・・・。
「時の過行くままに、この身を任せ~」
とジュリーの心持ち、境地になりつつあるがギリギリまであがいて、もだえて、あらがって纏め上げなくてはならない・・・。
決意を新たにしたところで、本日はここまで。
久しぶりのブログ更新です。
先週のことになるが熊谷市の寺院改修工事の現場確認、仕様打合せを行った。
寺院の執務室、ご住職の控え室、檀家さんとの打合せ室、水廻りスペースの改修となる。
改修の主な工事内容は、
・床段差の解消、バリアフリー化。
・物置を執務スペースに改修。
・内装壁仕上の塗り替え、張替え。
・床下地の補修を含めた床材の張替え。畳の新調。
・木製建具の交換、襖紙の張替え、などなど
劇的に室内空間が変化するものではない仕上の交換、新調が中心の改修工事。
少しでも快適に、すこしでも居心地よく、祈りの前の心を整えられる場となるよう気持ちを込めての仕上材の選定。
用意したカラー見本、サンプル材の中から最良の選択をクライアント、檀家の施工者さんと共に頭を悩ませる。
専門家とはいえ、仕上の色に関しては悩ましく、決めがたい。
無難という言葉はクライアントを前に使いたくない。
かと言って奇抜であってはならい。
選定は難しく、実はどちらでも良くても、どちらでも良いとは言えない。
専門家だけど、人間だもの悩むんだ。
決め手としての根拠をひねり出して、おすすめする色を、多くの素材の中からを選定する。
不安を微塵も感じさせず、自信満々に2案ほどを提示してクライアントの答えを導く。
出来上がりを想像しながら試行錯誤する現場での楽しい時間でもある。
さいたま市 事務所建築の現場状況
前回のブログ更新から2ヶ月近く更新を怠っておりました・・・。
相談案件、企画立案案件、実施図作成案件、監理業務案件、既存建築の定期報告などの同時進行により情報発信が滞っておりますこと心より反省しております。
不定期で更新される私のブログでも、楽しみにしていただいている数少ない読者の方もおられまして、心配のお声がけをいただくこともございます。
15年前の事務所開設時に、ブログの開設を勧めていただいた方から
「発信なくして受信せず。」
の言葉をいただき、建築に関わらず日々ブログの更新を心掛けていた頃を懐かしむほど、時間が経過してしましました。
長男は社会人3年生。
次男は大学4年となり来年には社会人。
長女は義務教育を終え、この春に高校生。
少しずつ親としての肩の荷が降りつつある。
建築への熱量、業務における質の向上を踏まえ、建築との向き合い方を再構築する時期に差し掛かっているのだと考えております。
発信に足りる、内容の濃い建築に関わる十分な発信が出来るよう、私自身がこのブログを楽しみたいと思う。
・
さいたま市で現場進行中の事務所兼自社用倉庫。
隔週で行われる現場定例会も14回を数えました。
外部足場が外れ、外観が露わとなった。
当初描いていた構想と違うことなく現実のものとなったことに安堵。
空間構成や仕上材における確認のために作成したCGパースとの答え合わせ。
外観の外壁色の表現が自作のCGパースでは、着色の調整が難しくハレーションを起こしているようで少し残念。現物の方が仕上がりのメリハリが良い。
階段部分のスリット開口位置の外壁色をシルバーとメタリックの張り分け、開口から覗く耐震ブレースの色彩により、ファサードの印象を引き締めた。
3階事務所空間におけるスロープの奥に赤く着色された耐震ブレース。
こちらも室内空間をCGよりも華やかな朱色で引き締める。
内部壁面は、化粧パネルを施し、天井材の取付工事中。
床は、OAフロアーの上に黒に近いタイルカーペットを予定しており今後の仕上がりを心待ちにしている。
定例会議やクライアントの本社での、仕上材の打ち合わせを経て出現する建築空間をクライアント、工事施行者と共に定例会議後に確認する時間。
緊張感と共に味わう喜びの時間でもある。


















































