埼玉県北本市の設計事務所 久保田篤正建築空間工房のブログ -5ページ目

あの頃の大人のように振舞えているのだろうか。

二階さんの「他山の石」ならぬ「腎臓の石」が出てこない街の建築家、

くぼたです。

 

前回のブログ更新から早2ヶ月。

瞬く間に日々が過ぎ去ってまいります。

 

開発申請業務を含む複数の案件が同時進行しており、お時間を頂戴しているクライアントには大変申し訳ありませんが、今しばらくお待ちいただきたくお願い申し上げます。

 

そんな中、この3月からオープンデスク(建築学生が一定期間設計事務所でインターン生として、就業体験を行える制度)で10代の若者とデスクを並べ業務に取り組んでおります。

 

昨年、熊谷工業高校にて特別非常勤講師として1年間教鞭を執りました。

 

その時の教え子であり、進学したT君に春休み中の期間限定でお手伝いをいただいております。

 

 

現場、役所への同行。実際にこれから着工となる模型の作成等、学生では体験できない建築を創るプロセスを体感していただいております。

 

振り返れば私自身も学生時代は構造設計事務所でアルバイトをしておりました。

 

親と教員以外で初めて接した大人の方々。

建築を学ぶことはもとより、仕事に向き合う大人の作法を学ばせていただきました。

 

若かりしあの頃、根拠のない自身に満ち溢れた生意気な私に対し、建築に携わる先輩から頂戴した多大なる恩恵。

 

恩返しと云えばおこがましいのですが、少しでも若い世代に学んだことを伝えたいものです。

 

偉そうなことを云っておりますが、彼が隣に居ることでサボらずにデスクに向かう私に一番のメリットがあるような気がしております・・・(笑)

 

 

作成いただいた模型の完成がこちら。

 

 

本日のお打ち合わせにて、クライアントには大変喜んでいただきました。

 

 

農家住宅の曳家その後

一度でいいから見てみたい、スガさん先手を打つところ。歌丸です。いえ、

街の建築家、くぼたです。

 

コロナ禍での非常事態宣言期間。

 

計画の大小はありますが、開発関連の行政協議を同時進行で複数行っております。

ある行政ではメール送付にて提出図面の差替えを認めていただき、ある行政では窓口に足を運んでも担当者リモートワークにて不在のため事前の協議が反故にされたりと対応は大きく異なっております。

その対応をわが身に置き換えて、クライアントの気持ちを汲み取り臨機応変に自分自身が柔軟に変われるとがとても大切なことだと身に沁みます。

これ以上は愚痴になるのでこの辺で・・・。

 

以前ブログにてご紹介させていただきました隣町の農家住宅の曳家のその後です。

県道の拡幅により、計画道路にはみ出してしまった農家住宅。

 

そのまま移動するにも敷地内の建物の配置が変わりますので確認申請が必要となります。

 

建物と基礎を切り離しジャッキで浮かせたレールで建物を移動していきます。

 

 

 

移動が完了しましたら櫓を組んで1mほど建物を浮かせたまま新しい基礎を施工します。

 

 

残念ながら、この状態からどのように下したかの工程は見逃してしまいましたが、無事に着地!

 

 

達磨落としのように引っこ抜いたのだろうか・・・。

 

 

住宅の曳家に伴い、敷地内の農業用倉庫の建替えも仰せつかりました。

 

正直申し上げて、建替えと費用の差異はありません。

自分の居場所への愛着、環境への配慮、新しいものばかりが良いもんじゃない。

 

クライアントの心意気を感じ、共感した業務でした。

 

 

謹賀新年 2021

子供からレクチャー受ける歌合戦・・・。横文字ばかりでよう分からんと母親の愚痴が理解できるようになった街の建築家、くぼたです。

 

 

 

2021年の新春を迎え、謹んで年頭のごあいさつを申し上げます。

旧年中は格別のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。

 

昨年来のコロナ禍により生活や仕事の形態が一変してしまいました。

時代の変化、進化を見据え建築にできることを意識し挑戦を続けてまいります。

 

新たな年を迎え、理想とする空間創造に結実するために精進するとともに、魅力ある地域の街づくりに邁進いたします。

 

本年もより一層のお引き立てのほど何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 

令和三年元旦 久保田篤正建築空間工房 久保田篤正

 

 

 

 

 

2020年のこと

三密と、騒ぐ前から密でなし・・・寂しい街の建築家、くぼたです。

 

激動の2020年が暮れようとしています。

 

緊急事態宣言を受け、プロジェクトにおけるお打ち合わせ、行政協議がストップした期間により体内時計がずれてしまったのだろうか、今年は年末を実感することができないでいます。

 

今年度の業務は大型案件が多く行政協議に終始し、お引き渡し案件が多くなかったこと、またコロナ禍の影響もあり隣町における自治会の集会場建替え計画、自社用の物流倉庫など計画途中で断念せざる得ない案件があったことなどが起因しているのかもしれません。

 

なんとも慌ただしく迎えた年越しではありますが、数日の正月休暇をいただき来る新年に向け英気を養いたいと考えております。

 

 

スケッチは来年からの新規プロジェクトである地元、北本市における看護小規模多機能施設。

 

設計事務所3社よるコンペでしたが業務のご依頼を数日前にいただきました。

既存施設と計画施設の中央に小さな雑木林を設けた配置計画です。

 

緑豊かな屋外スペースは福祉施設における生活の中で大切な癒しの場となります。現在の福祉施設において緑化によるリラクゼーションは運営において不可欠な要素となっております。

 

緑地でリラックスできるのは利用者だけではなく、職員にとっても大切な場所となります。緑に心癒され利用者の皆さんと心を通わす場となることを期待し、計画を纏めてまいります。

 

 

■久保田篤正建築空間工房 冬季休暇のお知らせ

令和3年1月1日(金)~3日(日)

 

 

SMALL IS MORE 豊かな小さな家

SMALL IS MORE!街の建築家、くぼたです。

 

隣町の小さな家。

別工事の外構工事を残し年内のお引き渡しとなりました。

 

 

遠方から娘さんのご家族のご近所に土地を求められたたご夫婦のための小さな家です。

 

計画当初のご要望は「教会のような可愛い小さな家」でした。

 

祈りを捧げるに相応しい空間とは。

限られたご予算の中で臨む今回のテーマ。

 

そして小さいながらも豊かな空間を創造すること。

建築家、ミースファンデルローエの言葉「Less is more」

すなわち「より少ないことは、より豊かなこと」

 

まさしく今回の住宅は「Small is more」すなわち「より小さなことは、より豊かなこと」がもうひとつのテーマでした。

 

 

小さくても、広い豊かな心地の良い空間。

 

玄関から続く通り土間には手洗い器を備え、正面にはシューズインクローゼットと新たな地で出会う来客を迎えるためのしつらえを施します。

 

勾配天井で木を現したリビングでは、支給いただいた照明器具と間接照明をを含む多様な光源により、シーンに合わせた多様な明かりを灯します。

 

 

これからの新しい生活を共にする小さな家で多くの出会いが生まれ、豊かな時間が送れますよう心から、お祈り申し上げます。

 

 

 

鴻巣市 農家住宅の曳家

ヘソクリ封筒、昨日と位置がずれている・・・。街の建築家、

くぼたです

 

ブログの更新がままならず、情報発信がままなりませんが、隣町の鴻巣市で専用住宅が2件着工を迎えております。

 

1件は農家住宅の曳家工事。

曳家とは、建築物をそのままの状態で移動する建築工法で、接道する県道の拡幅に伴う敷地内の移動となります。

 

既存の建築物の移動ですが、敷地内の位置の変更、敷地形状の変更から開発申請業務、確認申請業務を仰せつかりました。

 

 

基礎と土台を引き離し、土台から上の建築物を現状のまま移動し、新しく施工した基礎の上に設置します。

 

設計生活30年。

曳家、初体験です。

 

現場では、基礎と土台を緊結する金物が取り払われ、曳家に使用する鋼材と、角材が搬入され、明日から移動の準備に取り掛かります。

 

 

築30年の農家住宅。

愛着のあるお住まいを永くお使いいただく選択肢として、廃材を出すことなく環境に優しい工法です。

 

そして、ご夫婦お二人のための小さな平屋住宅が上棟を迎えております。

 

 

終の棲家として、最良の空間がご提供できるよう最善を尽くします。

 

大宮市の店舗においても許認可がおり、他のプロジェクトについても着工に向け着々と準備を行っております。

 

慌ただしい日々が続きますが、クライアントと共に楽しく建築を創造してまいります。

 

 

西洋美術館へゆく

GO 痛 キャンペーン・・・。アイタタタ

街の建築家、くぼたです。

 

日曜日。

遅いお盆休みをいただき、本日は完全OFFとさせていただきました。

 

なかなか都内への移動かはばかれる今日この頃。

お盆にポチっとした西洋美術館のペーパークラフトにて都内へ小旅行。

 

 

目標作成期間は本日一日のみ。

ホームステイの美術館巡りをはじめます。

 

 

仕事部屋の掃除をはじめた嫁が

「あれ、これどこのプロジェクト?」と覗き込む。

「コルビジェ先生設計の上野の美術館であります。」と答える。

 

少し間があり、

「あっ、そう、     趣味なのね。趣味で建築模型を創るのね・・・。」

あきれ顔で仕事場を後にする嫁。

 

目標かなわず完成には至りませんでした。

かなり高度なテクニックを必要とする玄人泣かせなモデルですが、学生に戻ったような時間を過ごしリフレッシュすることができました。

 

 

次回、続きの作成は何時になるかわかりませんがその頃には、上野で現物を体感できるようになっているかもしれませんね。

 

 

くたびれた。

 

灼熱の現場をめぐる。

手の甲に、亡父によく似たシミよっつ。

街の建築家、くぼたです。

 

北本市における鉄骨2階建ての農業作業施設。

朝からクライアント立ち合いのもと地縄の確認を行いました。

 

 

接道の問題から農地の転用が必要となり測量、敷地の分筆。敷地内既存建築の適法性の証明などなど、当初の予定から半年の時間を要しましたが着工の運びとなりました。

 

午後からは、春日部市の工場、事務所の建設予定地の敷地調査へ。

 

 

開発申請に伴い、雑草の隙間を縫いながら、敷地の高低差を確認します。

 

しかし熱い・・・。

麦藁帽をかぶり、手ぬぐいを濡らし首にかけるも間もなく乾いてしまします。

 

春日部を後に、再び北本に戻り専用住宅のリフォーム工事の現場へ。

 

 

暑い中ですが、現場で働く職人の皆様にはくれぐれも熱中症に気を付けていただきたいものです。

 

完全に日本の気候が変わりましたね。

40度を超える気温に、1時間100㎜もの雨。

 

環境における変化にも柔軟な対応が建築計画に求められます。

自身の変化、更なる勉強が必要です。

 

そんな私ですが、体に熱がこもり仕事場に戻った後もしばらくボーっとしておりました・・・。腕が真っ赤っ赤。

 

 

体調管理も仕事のうち。

免疫を高めながら、引き続き灼熱の現場で頑張ってまいります。

 

 

 

盆休みのこと

お盆休みは、注意しながらクラスター(暮らした)。・・・

街の建築家、くぼたです。

 

鴻巣市にて9月着工予定のご夫婦のための小さな平屋住宅。

 

 

模型をお盆前にお届けしてのお打合せ。

クライアントからの「感動しました」の言葉に、作成にかけた時間が報われます。

 

 

小さいながらも視線の抜けを意識し、デッキテラスはリビングの延長空間としています。

お休み中に眺めていただき、愛着が増したここと思います。

 

 

さて、私のお盆休み。

まとまった4日間の休みでしたが、親戚とのやり取り以外は、ほとんど仕事で費やしました・・・。

 

休み前に目標を立て、お盆中に仕事以外ですべきことをなんとか実行。

 

その1「手打ちうどん」 大変美味しゅうございました。

 

その2「家族共用本棚の作成」

 

その3「古い建築知識の破棄」 思い切らないとなかなか捨てられません・・・

 

最後の建築雑誌の整理は仕事の一部かもしれません。

本棚が整理され平積みされていたカタログ類が棚に収まりました。

 

贅肉を落とし、(私自身は太る一方・・・)盆明けからのスタートダッシュです!

 

 

ステイホームの後に

ひきこもり、以前は負い目で、今推奨・・・。街の建築家、

くぼたです。

 

前回のブログ更新から2ケ月が経過しようとしております・・・。

私は、生きております。

 

アフターステイホーム。

 

自粛期間中、打合せや行政との協議を控えていたしわ寄せが、一気に押し寄せてまいりました。

 

農地除外から始まる2案件を含め、開発申請を伴う長期の案件に加え、短期中期の案件、新規大型案件の立案、行政対応などサブデスクは申請書類で溢れております・・・。

 

 

今回のコロナの影響で延期になった千葉県の案件を除き、すべてが埼玉県内の業務になり、そのほとんどが北本市、隣接する市が計画地。

 

先輩建築家からは、地域を超えて全国から必要とされる建築家に成長されたし!

という激励の言葉を以前からいただいておりましたが、いまだ地域限定の街の建築家のままでおります。

 

また、一つにはやり遂げた仕事を認めていただき、次の仕事を得るべし。

といった考えもあり、地域に残した建築を、地域の方に認めていただいているという自負もございます。

 

案件のひとつではなく、「ご依頼をいただくクライアントの想いを共有しながら、業務に邁進しよう。」

 

と心に誓う、土曜の朝でございます。