障害者福祉施設のスタディー模型
建築を創造する上で悩み、発見し、確認の上選択し、決断をする最初の作業。
概略のプログラムを整理した上で模型等を作り建築に導く一連のプロセスを「スタディー」と呼ぶ。
この「スタディー」にかける時間と情熱が建築の方向性、形状の良し悪しを決定する。
長年建築設計に携わり年に数棟の建築を生み出してはいるものの、この「スタディー」の段階で悩み苦しむのはいつものこと。
ひとつの案に絞るために、数案の模型を作成し最終形に導くためのスタディー模型を作成する。
あえて「これはないだろう・・・。」も作成してみる。
小難しいことは考えずスタイロフォームの塊を切り出し、1/200スケールで無心に無造作に、思うがままに手を動かしては腕組みし、また手を動かす。
20代に在籍した設計事務所ではスタッフがひとり1案作成し、所長の案を含め数案に絞った後、クライアントと協議の上最終案を決定していた。
あの頃と変わらぬスタイルでスタディー模型を作成するが、変わったのはひとりで数案作成すること・・・。
埼玉県羽生市にて計画予定である身障者福祉施設のスタディー模型4案。
この中の案から決定するわけでは必ずしもない。
可能性は無限大である。
もう少し悩み苦しみ楽しみながら、意中の1案を導いたうえで、お打ち合わせをいただこう。
久保田