ナラティヴ実践トレーニングコースの仲間たちと
読書会でした!
読んでいるのは、
コースの課題図書になっている
ケネス・ガーゲン著『関係からはじまる』です。
今回は、第三章【関係によって生み出される自己】について
ディスカッションしました。
この第三章の中で、ガーゲンさんは
どうすれば、自分の感情や意図を
知ることができるのだろうか
という問いをたてます。
私たちが考えていること
心の中にあるとされているものは
見ることもできないのに
どうやって、そこにあるとわかるのだろうと。
第三章には、奥さまであるメアリー・ガーゲンさんとの
エピソードが紹介されていて
私的にはかなりツボでした
おふたりが結婚して間もない頃
奥さまのメアリーさんが、
寝る前に愛の言葉を交わしたいと
言ったそうなのですが
(新婚さんによくあるやつですよね)
なんとガーゲンさん、
悩んでしまうのです。
どうすれば
自分の心の状態に確信をもてるのだろう?
どうすれば
自分の感情を正確に知ることができるのだろう?
って。
そして、「愛してる」と言えなくて
毎晩苦しんだそうなのです。
ある夜、ついにメアリーさんが疲れ果て
「ただ言えばいいのよ!」と
言ったそうですよ
このエピソード、
かなり好きです
結局、ガーゲンさんが言いたいのは
心の中に「愛してる」というものがあるのではなく
自分が「愛してる」と言う、
そして受け取ってくれる他者がそこにいて
「愛してる」だと受け取ってくれる
その【自分が発して相手が受け取る】という
行為の中で
「愛してる」が作られ、
意味を持つということなんです。
独り言のように言ったところで
それは「愛してる」ではないのです。
《おすすめ記事》
社会心理学者ガーゲンの集大成『関係からはじまる』と作曲家ベートーヴェンの晩年のピアノソナタ31番
社会心理学者ガーゲンが「他者とともにある自己」にたどりついた背景に想いを馳せる夜
【物語る権利憲章】ひとはみんな、自分の人生を自分のことばで語る権利がある。
弱さや恐れに打ち克つのではなく、どうすれば一緒にいられるかを考えたい。
対話の中で言葉を受け取りながら、意味を作っていくということ。
大好きなナラティヴ・アプローチに基づいて、カウンセリングや講座、ワークショップなどを提供しています!
仲間と一緒に「聴く」をゆっくり学べるコミュニティ運営中☆どなたでも参加できますよ!
私についてはこちら
講演・セミナーのご依頼など