統合失調症といえば

幻聴の症状があることで有名です。

 

この記事では

私が精神科ナースとして見てきた「幻聴」の姿を

お伝えしますひらめき電球

 

 

カフェの写真

 

 

 

幻聴は統合失調症によくみられる症状のひとつ


 

統合失調症によくみられる症状には

 

幻聴:実際には存在しない音や声が聞こえる

 

幻視:実際には存在していないものが見える

 

幻臭:実際には存在していない匂いがする

 

体感幻覚:実際には異常はないが、体の一部に違和感を感じる

 

などがあります。

 

 

ぜんぶひっくるめて、幻覚といいます。

 

 

幻聴が一番多いとされていますが、

幻視や幻臭などは患者さんが訴えないだけで

 

実はどの症状も出現頻度は変わらないとする報告もあります。

 

 

本の画像

 

 

統合失調症=幻覚、

というくらい典型的な症状とされていますが

 

実は、すべての方にみられるとは限りません。

 

 

私がこれまでにお会いした方で、

幻聴をはじめとする

幻覚のない方もいらっしゃいました。

 

 

この記事では

幻覚の中でも頻度が高い(とされている)

 

「悪口が聞こえる」「嫌がらせをされる」「名前を呼ばれる」などの

幻聴に焦点をあてていきたいと思います。

  

 

 

幻聴の特徴はパターンを把握するとその人が見えてくる


  

 

サムネイル

「自分の悪口が聞こえる」ことが多い

 

一番多いのは

 

自分の悪口が聞こえる

 

という幻聴です。

 

 

ひとりで部屋にいるときなどに

悪口が聞こえるというケースもあれば

 

テレビなどから聞こえる他者の話し声や

家電のブーンという運転音

鳥の鳴き声、パトカーのサイレンなど

 

実際に存在している音が

悪口に形を変えて聞こえてくる

 

というパターンもあります。

  

 

悪口のイメージ画像

 

 

 

どんな声で聞こえるのかは人によりますが、

 

宝石緑知り合いの声で聞こえる

→その知り合いに嫌われていると思ってしまう

 

宝石緑架空の人物が登場してその人物から言われる

→その人物はちゃんと人格をもっていて名前もあったりします

 

宝石緑神様や仏様から言われる

→経験上、かなり多いケースです

 

のようなパターンがあります。

 

 

出てくる声はひとりとは限らず、

何人もでグループディスカッションを

 

しているかのような状態であることも。

 

 

 

私もお付き合いの長い患者さんの幻聴に

よく登場しているらしいです。

  

 

幻聴の私はやはり嫌なことを言うらしく、

患者さんが怒ったような態度なので聞いてみると、

「野村さんに嫌なことを言われた」と

仰ることがありますガーンガーン

 

 

 

ガーンとなっている写真

 

 

聞こえているものが幻聴であり実際のものではない、

と理解しているかどうかは・・

 

人それぞれです

 

 

ただ、理解しているからつらくない、

ということはありません。

 

 

自分の悪口が常に聞こえてくるという状況は、

想像してみるだけでも

非常に心が擦り切れます。

  

 

その悪口というのも、

患者さんからお聞きしていると、

 

相当心をえぐられる、

えげつない内容。

 

 

聞こえている本人には耐え難い状況なのです。
 
 

 

 

サムネイル

命令や嫌がらせをされることも

 

こちらもよくあるケースですが

 

自分の行動を

「ああしろ」「こうしろ」と

幻聴から命令されたり嫌がらせをされる

 

というものです。

 

  

この命令というものが厄介で、

患者さんには逆らう術がないときがあります。

 

 

 

統合失調症という病は、

 

調子のいいとき

(=幻聴などの症状と距離をとれる

 

調子の悪いとき

(=幻聴などの症状に左右され振り回される

 

を周期的に繰り返してしまいます。

 

 

星空の画像

  

 

 

この調子の悪いとき

=幻聴に左右されてしまうとき には、

 

どんな理不尽なものであっても

幻聴の命令に従ってしまうんですね。

 

 

 

幻聴から

えげつない内容で嫌がらせをされたり

脅されたりしていることも多く、

 

自分を守るため、

命令されたとおりに行動してしまいます。

 

 

調子の悪いときに、幻聴から

「窓から飛び降りろ」

「車に飛び込め」

「あいつを攻撃しろ」などと

言われることもよくあるケースで、

 

実行にうつしてしまった患者さんを

何人も知っています・・

 

 

飛び降りてしまい、

命は助かったものの

足が不自由になってしまった・・

というケースも決して珍しくはないのです。

 

 

アジサイの写真

 

 

 

サムネイル

患者さんと幻聴の不思議な関係

 

患者さんに身寄りがなかったり、

病気の影響で身内と縁がきれてしまっていて、

 

天涯孤独でひとりぼっち

という方は多いです。

 

 

天涯孤独な方の場合、

リアルの世界で孤独を味わうより、

 

幻聴の世界に居場所を求め

幻聴さんと絆を作ってしまうことがあります。

 

 

若い患者さんで、

幻聴さんが複数人登場する方がいたのですが、

 

その中のひとりが彼氏である、

という設定の方もいました。

 

 

このような幻聴と「絆」を作っているケースでは

 

幻聴は嫌なことばかりを言うのではなく、

 

一緒に世間話で盛り上がったり

会話して笑っていたり

という姿が見られます。

 

 

2脚の椅子の画像

 

 

 

幻聴が現れるタイミングも、

患者さんを孤独から救うようなタイミング

出てきます。

 

 

幻聴が活発になるタイミングや

パターン・内容を把握していくと、

 

患者さんが心の奥に抱えている

孤独や寂しさに行き着く

 

ことがよくあるのです。

 

 

OK  

 

 

お子さまやご家族など身近な方が

統合失調症を抱えている、というケースで

多数ご相談をいただいています。

 

相談先がなく孤独に陥ることもよくありますよね。

 

ぜひご利用ください。

 

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発達障害からの二次障害として

統合失調症を発症するケースもよくみられます。

 

二次障害を予防するための育て方・関わり方は

子育て相談会でお伝えしています。

 

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