川越style「ウォームスプロダクション株式会社の『Warm Place』」川越の発信拠点となる | 「小江戸川越STYLE」

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「時が人を結ぶまち川越」
川越のヒト・コト・モノ、川越物語りメディア、小江戸川越STYLE。
川越の現場で様々なまちづくり活動にも従事しています。
「小江戸川越STYLE」代表:石川真

川越で場所を借りて何かを始めたいという人に朗報です。

全く新しい商業施設の一員として、ここから楽しいを発信していく。

 

「川越で、自分のお店を持ちたい」。

 

川越の現場を出会う人たちの口から、この言葉をどれだけ聞いているだろう。

自分のお店を持ちたい、それも、川越で。

川越で、ということにこだわり、場所を探し続けている人たちがたくさんいるのが川越の現状。

いい場所を見つけても、家賃との折り合いがつかず諦め、また別の場所を探す旅が始まる、それでもなかなか見つからず時間だけが過ぎていく。。。という連鎖に陥るパターンも見られる川越。

個人店が多いのが川越の魅力で、その街の中に仲間入りしたいという人も多いのは確かですが、年々、新規開業のハードルが高くなっているのが川越の一面でもあります。

その状況を打破しようとする画期的な試み、商業施設がオープンしました。

その場所は・・・

自分のお店を持ちたい人・自分の拠点を持ちたい人に打ってつけの施設で、しかも、本川越駅から近く、それにここが一番の売りですが、破格の安さで借りることができる。通常、このエリアであれば、この価格で場所を借りることが不可能です。なにしろ、独立・起業のハードルが信じられないほどに低いのだ。

 

その場所というのが、Warm Place。

いよいよ、この場所のこれまでを紐解き、これからを展望する時がやって来ました。

Warm Placeの物語は広がっていく。

「Warm Place(ウォーム プレイス)」。

その名称は、これまでのストーリーが続いていることを示し、いよいよまた川越に帰ってきたことを知らせる。さらに発展させる場であり、尚且つ、この温かい空間そのものをこれほど言い表す名称はなかった。

Warm Placeに集まって詰まった川越ストーリー。

Warm Placeの物語の導入部はまずこれまでと同じように。

2017年10月にクレアモールにオープンした施設、シェア店舗の「Warm Place(ウォーム プレイス)」さん。

建物があるのが、本川越駅から歩いて4分ほど。

クレアモールを北に進み、小江戸蔵里を過ぎ、最初の十字路を越えて右手に見える建物、武蔵野銀行の向かいにある4階建てビルの二階から上がWarm Place。1階には手芸のお店「マリア」さん。

「Warm Place」

川越市新富町1-9-3リジエールエフビル

この建物の3階にある5区画のテナント募集が始まりました。もちろん気軽に見学OKです。

現在絵の展示がされている部屋もあります。

各部屋は全て間取りが違うので、現場を見て確認するのがいいと思います。
Warm Place3階、「テナント区画は全部で5区画」。


専有面積:1号室15.24㎡、2号室13.25㎡、3号室15.24㎡、4号室12.42㎡、5号室12.92㎡

・全室エアコン完備。内装工事済。
・賃料85,000円(税別) 税込みで91,800円

5号室のみ税込みで75,600円
・賃料に電気、水道代、ゴミ処理費、トイレ等雑費代込。月々のランニングコストも抑えられます。内装済で開業時のイニシャルコストもかなり軽減できます。2階に冷蔵庫・電子レンジあります。

(賃料に電気代、水道代、ゴミ処理費用代、トイレ等備品代が含まれているので、実質68,000円程度の物件になります)

礼金:1ヶ月

敷金:4か月

企画デザイン料:1ヶ月

契約期間:2年

火災保険:指定保険加入

解約予告:3ヶ月前

ウォームスプロダクション株式会社

050-1154-3097



3階のフロアコンセプトは、木造校舎とナチュラルテイストを調和であり、文化祭時のどんなお店があるのだろうというワクワク感やドキドキ感を演出出来ればと、各部屋に小窓を取り付けてた。
お店を持ちたい人は、自分でカラーを打ち出したいと思うので、その人自身の個性を打ち出せるようにドア枠や窓枠はあえて無垢のままにしており、入居者自身で好きな色に変更することができる。
小窓の下に棚を取り付けたり、窓の上に屋根をつけて見たりなど大事にしている世界観を表現することができます。
共用通路も1300センチと大きく幅をとってあるので、共用通路にも入居者さんの商品を陳列したり、ディスプレーしたりと空間を有効利用することができる。

 

3階は空間的にアート系の仕事、ワークショップ、カルチャー教室、アトリエ、サロン、ギャラリー等が特に適していると思います。何より、手作りを大事にしている人にはここの雰囲気は合いそう。

飲食は不可。代表者を決めれば、一つの区画を3人など複数で借りることも可能です。

作家として活動している人は、自分の拠点を持ちたいという人も多いと思います。というか皆持っていると思いますが、自宅を教室として使用したり、公民館を借りたりしている現状から上に行きたくても行けないというのが本音かもしれません。その現状に問題意識を持ち、橋渡しをして個人が活動しやすい環境を創ったのが、Warm Placeである。
何より、その環境が、本川越駅から近くで85,000円であることに驚くのではないでしょうか。

また、 2階にある2号室も同条件85.000円(税別)で貸し出しています。

2階の奥にWarm Placeを管理・運営している不動産会社「ウォームス プロダクション株式会社」の事務所があり、ウォームスプロダクションの代表の田代拓己がほぼ居るので、ふらりと訪ねてその場で3階を見ることも可能です。

(ウォームスプロダクション株式会社の事務所。ここもまるで雑貨店のような雰囲気)

シェア店舗というのは、単に小さく区切るのではなく、全体のプロデュースが本当は重要。

田代さんはWarm Place全体のコンセプトを大事にしながら、Warm Place全体をブランド化しようと管理している。

だから、誰でもどうぞ、と貸しているわけではない。しかしそれで、施設の質が保たれているのだ。

3階に入居しようとする時には、自分のことを考えるのはもちろんですが、自分のお店だけではなく、このWarm Placeという施設を一緒になって盛り上げようとする意識が必要ということは伝えておきます。

一般的な意味でのショッピングセンターのような、区画がきっちり分けられそれぞれが独立して不可侵の関係ではなく、Warm Placeの場合は、(間仕切りされていますが)それぞれ独立しながらどこか繋がっているような雰囲気を大事にしていて、全体としての調和、一体感というのを大事にしている。

テナントという以上に、Warm Placeに入るお店みんなが仲間となってこの場所から発信していこうという想いの一体感。

入りたい人どうぞ、ではバラバラな入居者の集まりで、全体としてのバランスが欠いてしまうことになる。ウォームス プロダクションの新しさというのは、入居者の持つ雰囲気・世界観を見ながら、ある程度セレクトし、全体としてWarm Placeという施設自体をブランド化して形作ろうとしている。

ここが新しい発想。

不動産会社がこのようなシェア店舗を運営しようとするのが、挑戦的。いや、本当に田代さんの挑戦であり、田代さんのまちづくり活動なのだ。

それはとりもなおさず、「ウォームス プロダクション」は田代さんが一人で運営している会社であり、田代さんの想いから生まれた場。Warm Placeだからこそコンセプトがしっかりしていて、突き付けることができた。これが大企業の不動産会社だったらこうはいかない、こんなに安い家賃設定にはするはずもなく、そもそもシェア店舗のような形態の非効率な施設を運営するかどうか。。。個人で動いているからこそ、個人の想いで動くことができ、思い切ったことができるのが、ウォームスプロダクションの強み。

 

実は、「Warm Place」のことは、「2階」に入るお店は既に伝えています。

2階のお店に取材時にも3階の工事は進んでいて、2017年12月の年の瀬に内装工事が終了。

テナント募集が始まりました。

あるいは現場で、2階のお店の人に入居者としての想いを尋ねてみてもいい。

というかむしろ、訊いてみることをお勧めします。

アークジュエリースタジオの鹿山さん、Gallery ROOMの原さんが、なぜここを選んだのか、ここでお店・ギャラリーを構えて数ヶ月、どういう心境なのか。

それに、二人の人柄を知ることも重要なポイントで、気が合いそうだなと思ったら、きっとWarm Placeに入居してから後もうまくいくはず。3階に入居するようになったら、2階・3階という階の差関係なく一緒になってWarm Placeを盛り上げていく関係になるのだから。

シェア店舗というのは、それぞれのお店のお客さんが建物内を回遊することで、お客さんとしてはいろんなお店を楽しむことができ、お店からしたらお客さんをシェアすることができるという利点がある。そのために・・・テナントのある程度の雰囲気の統一感が大事、という田代さんのぶれないこだわりに繋がっていくのです。

 

2階のお店は、川越の新スポットとして発信を続け、着実にファンを獲得している2店。

二階のお店の絶妙なバランス。
それぞれのお店が個性的であり、3つのお店が自然と繋がり合っていて大きなまとまりを感じさせる。個であり集合体であるという、今までにない商業施設です。この空間の雰囲気は、現場でこそ感じられるものかも。
さらに言えば、お店、というよりも、人、に焦点を当てた方がいいのがこの施設を表していて、それぞれに個性的なオーナーでありながら、みなどこか雰囲気が似ていて、絶妙なバランスというのは人のバランスが絶妙ということなのだ。
例えば、大手資本のショッピングセンターでは、オーナーの個性に焦点を当てるなんて、こうした切り口では考えない。そこがWarmth Productionの本領発揮で、今までになり商業施設という意味はここにあるのでした。

一つは、ジェエリー工房「アークジュエリースタジオ川越店」さん。

(「Arc Jewelry Studio アークジュエリースタジオ川越店

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12323798165.html

 

もう一つは、「Gallery ROOM」さん。

(「Gallery ROOM」Warm Placeのギャラリー 一ヶ月に一作家

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12330647276.html

Warm Placeオープンと同時で、2017年10月1日に先行してオープンしました。

「Gallery ROOM」の原さんも、本川越駅から近くでこの賃料・内装済に目を見張り、初期投資を驚くほど低くオープンさせることができたと話していました。

2階の様子を伝えることで、3階とWarm Place全体が感じられるはず。

Warm Placeは、フロアを仕切り、小さいお店が3店入居しているスタイルは、ありていに言えばシェア店舗という言い方になるでしょう。

しかし、その表現では、その枠ではこの場が言い当てはまらないことは、現場を見てもらうとすぐに解ります。

一般的な「シェア店舗」・「シェアオフィス」・「シェアアトリエ」と聞くと、1フロアの中で、あなたはここ、あなたはこちら、ときっちりと間仕切りされ、ボックスで区分けされるものが多いと思います。ビジネス的観点で運営するならそれが当たり前かもしれない。

しかし、Warm Placeは少し違った。

他のシェア店舗と違うことは第一印象で伝わるはずで、いや、シェア店舗と比較するのも違うのかもしれない。全く新しいコンセプトの商業施設を開発したと言った方がいい。そしてこのスタイルは、深く知れば知るほど、他ではなかなか真似ができないものであることにも気づく。。。

もちろんWarm Placeにもお店ごとの区切りはありますが、それは緩やかであり、どちらかというと境界線は溶け合って繋がり合っている、と言うのが正解。

一つのお店に入って見ていると、気づくと隣のお店が気になって入っていて、この隣はなんだろうと入り、そしてまた向かいのお店へ戻って来る、というエンドレスな循環、自由な回遊が自然と生まれてしまう場所だった。

きっと人にとって、こうした自由な回遊こそ、楽しいものなのだ。

そういう楽しみ方こそ、人の本来なんだと歩いて気付かされる。

ボックスで仕切られて、ここにはこれがあります、と分かってしまうよりも、何があるんだろうとわくわくしながら回る楽しみ。

一つ一つのお店の個性も際立っていて、独立し、集合しているのが、Warm Place。

それぞれのお店の面積は小さくとも、繋がりを感じさせる空間は、3店の広がりの中の1店という印象を与え、一つのお店の小ささを感じさせない。1店、1店、1店と小さな点ではなく、3点という大きなまとまりで発信している強みを感じさせるよう。

多分、「シェア」するというのは本当はこういうことなんでしょう。壁を作って「分断」のではなく「共有する」。一つの場を共有して繋がり合うネットワークをシェアと言うなら、本当の意味でのシェア店舗でした。

そういう意味で、Warm Placeは本質的なシェア店舗と言えました。

ただ、、、「空間の使い方、お店の見せ方」の工夫だけでこの空気感までは作れないだろうということもすぐに解ります。

こういう施設がもっと増えたらいいのにと思っても、3店が独立しながら溶け合うように繋がり合うというこの形は、簡単には実現できない。。。

単に入居したい人を募集するだけだとお互いのニュアンスが違うことで3店のバランスがとれず、それで溶け合わせようとしてもよりちぐはぐさが際立ってしまうだけ。

バランスには「どういうお店が入るのか」、がとても重要。

どういうお店が入るかでこのコンセプトの商業施設の成否が分かれると言ってもよく、間違いなく最も重要な要素。

そういう意味で、Warm Placeに入るお店が持っている空気感はどこか似ていて、もっと言えば店主の人柄、雰囲気が似ていることからくるのだ。

みな繋がっているから、自分のことだけでなく、この場を盛り上げていこうという気持ちを共有していて、お店同士が一緒になってイベントを企画することもあります。企画にすぐにみなが一致団結してまとまるのがWarm Placeならでは。
2017年12月23日には、2階のお店が合同したイベント、「ハラホロヒレハレ遊園地パフォーマンスとビンゴゲームのクリスマスパーティー」を開催していました。

この時は2階のお店が力を合わせた合同イベントでしたが、これが2階・3階の8店での合同イベントになったらどんな盛り上がりになることでしょう。。。

 

こういうコンセプトの施設を運営するには、大きな視点を持ったプロデュースする人の存在が不可欠。Warm Placeを運営しているのが、二階に事務所を構えるウォームスプロダクション株式会社さんだった。

これまで、Warm Placeのいわゆるテナントを取材してきたわけですが、それは布石で、本丸としてはWarm Placeという施設自体を川越style的に注目していたところで(もちろんテナントのお店が魅力的であったというのが大事なポイントでもありました)、いよいよ、この施設を運営している会社に、というか、人、にフィーチャーする時がやって来ました。

「ウォームス プロダクション株式会社」

https://warmth-production.wixsite.com/warmth-production
平成15年10月 岩手県大槌町にあるシーサイドタウンマスト内に輸入雑貨WARMTH開業
平成23年 3月 東日本大震災により休業
平成25年 3月 川越市にWARMTHを再建
平成27年10月 WARMTHをオンラインショップへ変更
平成29年 3月 ウォームスプロダクション株式会社へ社名変更
平成29年 7月 川越市新富町へ本店移転

「Warmth」・・・

この名称でピンとくる川越の人もいるかもしれません。そうです、かつてあった川越のあのお店です。あのお店から発展してWarmth Productionへ。

つまり、Warm Placeは川越で新規に立ち上がった施設であるけれど、壮大な川越ストーリーの延長に誕生した施設と言うのが、真実。

Warmth(ウォームス)というのは、川越の連雀町、蓮馨寺山門から伸びる立門前通りにあった雑貨店でした。現在の和菓子店「彩乃菓」さんの場所です。
川越style

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川越style

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https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12071481212.html

「WARMTH」川越で紡いだ縁をこれからも。二年半お疲れ様でした)

これで話しが繋がった人もいるでしょう、「Warmth」のオーナーが田代さん、そして今、「Warmth Production」の代表が田代さん。そう、Warmthの田代さんは、2015年に雑貨店を閉めたあとに不動産会社で働き、その後一念発起して起業し、自身の会社を立ち上げたのがウォームスプロダクション株式会社だったのです。

 

田代さんのかつてのお店は、一階が「WARMTH」、階段を上がって、二階が「三陸ハンドメイドプラザ」という形態で営業していました。

一階のWARMTHは、2013年3月8日にオープン。

「なんとか震災から二年以内に再スタートしたかった」と語っていた田代さん。
WARMTHを営業しつつ、二階の準備を進め、一階から遅れること半年と少し、2013年10月11日に三陸ハンドメイドプラザをオープン。

WARMTHというお店は、もともと岩手県大槌(おおつち)町のショッピングセンター

「シーサイドタウンマスト」で8年営業していたお店でした。そして2011年3月の東日本大震災で休業。

川越に移転再オープンしたお店でした。

大槌時代は、アジア雑貨のお店としてたくさんのお客さんを抱え、海外にもちょくちょく買い付けにも行き、アジアの素敵な雑貨を届ける人気のお店だった。

お店のほとんどの物が、自分で直接買い付けてきたもの。

大槌町時代は・・・

お店が終わった後、そのまま高速で8時間掛けて成田まで来て、飛行機に飛び乗っていたという荒技も。。。
買い付けるのは大体現地の問屋街やマーケットに行って直接交渉。1ヶ月~1ヶ月半のスパンで海外に買い付けに行っていたという。

 

田代さんは、雑貨は大学の頃から好きで、もともとはアジアよりヨーロピアンが好きだった。

転機となったのは・・・

「たまたまタイに旅行に行ったんですよ。

最初のイメージとしては、日本より遅れているだろうなと思って行ったんだけど、確かに遅れている部分がありましたが、目上の人を敬う事とか、信仰心、凄く印象に残ったんです」

お店をやろうと思ったら、やっぱり自分が好きな雑貨のお店だったし、アジアだった。

岩手県大槌町にあるショッピングセンター、「シーサイドタウンマスト」のテナントでWARMTHを始める。駐車場は1500台もあって、

宮古市や釜石市まで含めた広い商圏で、沿岸では一番大きいショッピングセンターだったそう。

大槌町で8年営業していて、お父さんの代から数えると15年。商品などは今の川越のWARMTHとまったくそのまま。洋服とかマルチクロスとか同じ物が並んでいて、今の3倍の広さでやっていた。

そして。。。2011年3月11日。

「震災の時は、大槌役場の近くにあった僕の自宅も倉庫も津波に襲われました。海岸から一キロくらいは離れていたけれど全滅。家を見に行ったら、一階の基礎しか残ってなかった。

大槌町は、南三陸や女川、陸前高田と同じです、町自体が全滅。ショッピングセンターも、一階は瓦礫とかが中に入ってきてグシャグシャになった。WARMTHは二階にあったけれど、そこもグシャグシャです。二階まで波が入ってきました」

 

大槌を襲ったのは、15メートルの波だった。

「その時も営業していたのですが、ちょうど僕は春物の服のオーダーでタイに出張していて、

タイのホテルに戻ってテレビをつけたら、『JAPAN』『TSUNAMI』の文字の震災報道を見て」
ぼんやりと最初は関東かなと思ったが、映像の最後に釜石の映像が出た。
「これは三陸だと思った」
慌てて日本に電話してもまったく繋がらない、

普段から出張は一人で行ったので、周りに日本人がいなくて全然情報が入らない。
タイでの仕事はあと二日残っていたが、何も手につかず、もう仕事する気持ちにはならなかった。すぐ日本に帰ろう。
「3月14日には成田に着いたんですけど、当然岩手には帰れず。姉が嫁いで川越にいるので、川越に来て、毎日毎日避難者名簿をパソコンで片っ端から確認していました」

お父さんとお店のスタッフたちの安否確認をする日々。
すると・・・
「3月の25日か26日くらいに、避難者名簿に親父たちの名前を見つけた」
その次の日くらいには、WARMTHのスタッフから電話が届いた。

「自分は大丈夫です」と。

ただ、そのスタッフのお母さんは亡くなってしまった。
「すぐ高速バスのチケットを取って、親父が避難している大槌の城山体育館に行って、

親父達と再会しました。ダンボールで区分けしたスペースに、人がギュウギュウ詰めになっていた」
町を見渡したら一面グシャグシャで全滅だった。。。

 

大学時代の友達が所沢で仕事していて、

「『みなし仮設という制度があるし、またお店を再開する時のために、お金貯めるならこっちの方がいいよ』と、誘ってくれて埼玉へ引っ越して来たんです」
そして、お姉さんが川越に嫁いでいる縁から、川越で物件を探した。

震災から二年未満でなんとかお店を再開したかったので、昼も夜も働いてお金を貯め、
「3月11日より3日前、ギリギリ二年未満で」
2013年3月8日に、

川越の連雀町、蓮馨寺の目の前にWARMTHをオープン。

この場所を見つけたのは本当の偶然。

川越には2回くらいしか来ていなくて、自分で歩いて見つけた場所。

もともとお寺が好きだったし、蓮馨寺の目の前のこの場所、ここでいいかな、と。

WARMTHを川越で再開する時に、川越で始めたのが三陸ハンドメイドプラザ。

本来であれば、二階にもアジアの雑貨を置いてもいいはず。

そうすれば、今までやっていたお店と同じくらいのスペースになったかもしれない。
しかし。。。

田代さんの想いを籠めた実験的な試みの場でもあった。

三陸ハンドメイドプラザは、それは今まであるような、お店の一画で復興商品を少し扱うのではなく、単発で復興イベントを行うのではなく、岩手にしろ宮城にしろ、東北の「垣根を越えて」、
「地元の零細企業、小さな商店、仮設住宅で暮らす方の手作り品」を、「常設で」置く場として田代さんが始めた。

田代さんの発想の大きさには、当時から圧倒されていたことを憶えています。

それに、川越のいろんな活動にも協力してくれていた側面もお伝えします。

2014年3月には、クラッセ川越で開催した「NHK100万人の花は咲くプロジェクトin川越」で、

田代さんから被災した大漁旗を貸してもらって掲示し、花は咲くの大合唱を行ったこともありました。

(2014年3月NHK100万人の花は咲くプロジェクトin川越

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11803709023.html

2014年、2015年と小江戸蔵里で開催した「KOEDOアジアフェス」にはWARMTHとして二年続けて出店してもらいました。お店でもイベントでも、田代さんがセレクトし買い付けた雑貨にはたくさんのファンがいたのです。

(2015年3月第二回KOEDOアジアフェスより 

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12005435190.html

2015年3月に蓮馨寺で開催された「ミニかわごえ」では、お店の営業もありながら、自店が出店するわけでないのに前日の設営準備から率先して手伝っている田代さんの姿がありました。

(2015年3月ミニかわごえより 

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12003369951.html

2015年7月の川越Farmer'sMarketでは、朝早くから蓮馨寺に来て、設営の準備を手伝ってくれました。人手が足りない中、あんなに早い時間に駆け付けてくれ、感謝の気持ちしかありませんでした。。。

(2015年7月川越Farmer'sMarket 

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12050052825.html

WARMTHは川越で2年半営業し、2015年に閉店しましたが、その後も田代さんは川越で仕事をする機会が多く、そして、自身の会社ウォームスプロダクション株式会社を川越に構えた。

今、Warm Placeという施設をオープンするまでになるなんて、当時は夢にも思いませんでした。

でも田代さんの情熱なら、今まで誰もやらなかったことを始めるのは必至で、至るべきところに至ったと言うことができるのでしょう。

シェア店舗で全体のブランド化を図る。雑貨店のオーナーだけあってやはり目利きは確かで、だから今のテナントの質はピカイチです。

 

さらに、ウォームスプロダクション株式会社として、故郷岩手県大槌町や東京の白金台でも今までにない施設のオープンが控えていて、さらに、地方の商業施設に「Warm Place」として出店し、Warm Placeのテナントのお店の商品を集めて提供する場にするという構想もある。

田代さんの熱情はもう、たった一人の船で大航海に乗り出すような勇猛さを見せています。

そして今ここで、川越のWarm Placeを成功させたいという思い。

3階部分に新たなお店が5店入り、ますます注目度が高まっていくだろう場。

これからの展開にも目が離せません。

WARMTHからウォームスプロダクション株式会社へ。

田代さんの航海は始まったばかりです。

 

「ウォームス プロダクション株式会社」

https://warmth-production.wixsite.com/warmth-production