トリデロック遺跡発掘調査報告会【長野37000年の旅】 | 徒然コオロギ庵~旅する似顔絵師~

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一年の半分を旅に過ごす似顔絵師コオロギの日々の雑記。趣味の古墳巡り&地質巡り&車中泊アレコレetc徒然とだらだらと書き尽くします

いよいよ終盤になりました、

先月訪れた長野県佐久穂町37000年の旅。

佐久穂町に住むお友達の書道家さん、

新井さんの息子くんお手製の土器をもらったり
 


いろいろご縁が繋がって、資料館を見学したり
 


濃い〜時空の旅となりましたラブキラキラ


今日もまたディープでマニアックな話です。
自分の記録のためにがっつり書いてますガーン
サササササーと画面をスクロールしてください(笑)スマホ上差しアセアセ


今回の旅の目的の一つ、

佐久穂町の茂来館という会館で開催された



特別講演会
トリデロック遺跡発掘調査報告会
列島最古のサピエンスの足跡を求めて

トリデロック遺跡。

佐久穂町の八千穂高原の中にある遺跡でして、

今年の夏に

日本最古の
旧石器時代の石器製作遺跡が
発見されたのですキラキラ!!

その年代がおよそ37,000年前。

今回のブログのタイトルはここから来てます。


トリデロック遺跡の【トリデロック】とは、、昭和46年に調査されたときに、近くに砦のような大きな岩があったことから【砦】+【岩】で【トリデロック】と命名されたそう。。なんで岩だけ英語やねん!(笑)


友達のおかげで何かとご縁がある佐久穂町での

大発見だもの爆笑キラキラ!!

調査報告会行っとかなきゃねー!!

数日前に搬入された


日本一の石棒くんもスタンバイしてます(笑)
 



で、トリデロックの調査報告会は


午後からなのですが

午前にも長野県旧石器研究交流会主催の

研究報告会が開催されるとのことで

朝から聴きに行きましたニヤリキラキラ!!

こちらは、、
本来は専門家メインの報告会のようで
かなり浮いてしまってましたがキョロキョロタラー


なかなか旧石器時代の報告会を聴くことがないので

めっちゃメモ鉛筆笑い(笑)

頭がパンパンになるほど面白かったー爆笑キラキラ

長野のこの地域は八ヶ岳や浅間山の噴火があるため

堆積した火山灰から年代がかなり細かく分かるのよ。

石器石材の流通と同じくらい

年代測定の分野も興味があるので

なかなか萌えるお話で疼きました。フフフラブ



午前の部はざっくりいうと

1、佐久市香坂山遺跡の範囲確認調査
    国武貞克(奈良文化財研究所)
トリデロック遺跡と同じ年代の日本最古の石器製作遺跡が発見されている香坂山遺跡で、もっと他にも出土しないか調査したけど見つかりませんでした。

2、香坂山遺跡における「石棒」について
    堤隆(明治大学黒曜石研究センター)
香坂山遺跡で見つかった日本最古の旧石器時代の「石棒」状のものが、縄文時代の石棒に繋がるものかはわからないが、ホモサピエンスが実用的な利器以外にシンボリックなモノを持つようになったことから、この「石棒」状のものもそれにあたるかもしれない
※日本最古の石棒は、よくよく見たら茂来館展示の石棒の横にちょこんと鎮座してます(笑)↑の写真にも写ってるよ

3、信濃町大久保南遺跡における発掘調査の概要
      岩瀬彬(東京都立大学)
1995年の上信越自動車道工事の際に見つかった大久保南遺跡の詳細な年代と、当時調査しなかった場所にどのように広がっているかの確認調査。

こんな感じ。

星感想星
1の香坂山遺跡について、事前にちょっと予習していったのですが、黒曜石の産地推定の科学分析が新しいデータになってた!また調査報告書を探さねばラブ
どういうふうに発掘調査地点わ決めるのか勉強になりました!

2の最古の石棒。春にこの最古の石棒を見て、旧石器時代にも石棒があるんだ!でもなぜ石棒って言えるの?と疑問に思ってた答えが得られてスッとしました。

3、都立大学の研究者ということで、東京都の学校がコロナ禍に学生を連れて圏外で泊まり込みで発掘調査!というのができなかったらしく、数年調査できなかったとか。そんなところにも影響があったんだなぁと。



車で簡単にお昼ご飯を済ませておにぎりキラキラ

午後からのトリデロック遺跡の報告会へ。

午後からはお友達の新井さんも参加しました!



八ヶ岳の八千穂高原にあるトリデロック遺跡。

今年の夏に行われた調査では

昭和46年に調査された層より下の層から

174点の黒曜石などの石器が見つかりました。

というのも、このあたりは黒曜石の産地キラキラ

黒曜石を採取し、石器に加工したと考えられる遺跡です。

石器を加工したと考えられる敲石も発見されました。

敲石は黒曜石ではなく川原石です。

一緒に出土した炭化物から年代測定し

約36900年前との年代が得られそうです。

※地すべり的な混入の可能性もあり詳細はもう少しかかりそうな感じでした

これが今のところ

日本最古の石器製作遺跡の年代!


香坂山遺跡とも年代は近いのですが

石器の作り方が微妙に違っていたり

香坂山遺跡では出土していない掻器が見つかり

香坂山遺跡との相違点もあるとのことでした。


この37000年あたりというのは

後期旧石器時代の初頭にあたり、

年代や石器の種類や製作技法を研究することで

日本人の祖先が
いつ、どのように
大陸から渡ってきたか!?

それを解明する手がかりになる!!

という、めちゃめちゃ夢のある話なのでしたびっくりキラキラ

 
1番驚いたのは、

日本で35000年より古い遺跡が
1000件以上も
見つかっているということ!

日本の旧石器といえば、、昔々【神の手】事件があってなかなか研究が難しい時代だと思っていたので、研究者の皆様が地道な活動を積み重ねてこられたんだな、、と。


1番感動したのは、、
北相木考古博物館の学芸員さん藤森英二さんが、質問者へのマイク運びで会場を走り回ってらしたこと。。お目にかかれただけでも感動なのに、腰低く献身的な働きっぷりに震えました不安キラキラ
藤森さんのXが、、なかなかカオスでオススメです。 

 


旧石器時代については


博物館を見学するときもわりとサラッと見てたけど


めちゃめちゃ奥が深い世界なんだな〜と


今回の報告会を機に勉強できてよかった!


旧石器沼にもハマりそうで怖いな不安


報告会の情報をくれた新井さん!


本当にありがとうございましたー爆笑キラキラキラキラ!!



次が長野旅ラストになるかな。フフフ。

 


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