ブログに載せる古墳のネタが尽きたので
書き損ねていた資料館めぐりネタを。
4月頃訪れた
淀川向こうの高槻市にある今城塚古代歴史館!
淀川の考古学
という企画展が開催されてました。
今週末までです!ぎりぎり間に合ったー
今城塚古代歴史館は
淀川というくくりで企画展をしてくれるので
枚方市の遺跡も学べてありがたいです!
今回の企画展に登場する遺跡が分布する
淀川低地の地形分類図。
えーーーーーっと。
この図を見て
あー、大阪のあそこね!
と、地元民以外の方は理解できるかしら(笑)
この地形分類図を作成したのは、先日地元で開催された講演を聴きに行った別所秀高さん!2022年に刊行された摂津市史に掲載されている最新のこの地域の地形図なんです!!
淀川の古流路も載っててめっちゃ貴重です!
国土地理院発行の地形図だったら
皆様もどこか分かるかなー!!!?
余計に分からんわっ!!
ってツッこまれそうね。
まずは弥生時代からーー!
神内遺跡の方形周溝墓から見つかった
供献土器
洗練された弥生土器、やっぱ美しいねー!!
続いて
安満遺跡の石包丁っ!
京都府南部の石材(粘板岩かな?)と
奈良県耳成山の石材(流紋岩)。
畿内地方では耳成山産の石包丁がけっこう出ます。
石包丁以外だと、あまり見ないかも。石鏃とかあるのかしら。
その辺を調べても面白そうだなー!
同じく安満遺跡の
北摂型広口壺。北摂型なんてあるのね!
長い頸からラッパ状に広がる口縁部が特徴的。
こちらも墓域から出土した供献土器
安満遺跡には田んぼの遺跡がありまして
田んぼ跡から弥生人の足跡が見つかってます!
洪水で埋没したため、足跡が残ったそう。
足跡が見つかったときの現地説明会
洪水といえば、今でも高槻市側は枚方に比べて雨が多い気がします。高槻市側から枚方大橋を渡ったら雨が止んでる、ってこともしばしば。大雨時の河川の注意情報も多い気がするし。
大阪湾に入ってきた雨雲が北摂山地に当たって雨を降らせてるのでは?と勝手に想像してます。
続いて古墳時代っ!
上牧遺跡
古墳時代前期初頭から後期前葉にかけての集落遺跡。建物99棟、井戸や取水施設も見つかっているそう。
井戸から見つかった弥生末の土器。
同じ井戸から吉備型カメも見つかっており、
近畿地方では最古級の資料とのこと。
地域間の交流が活発化する弥生末から古墳時代初頭の集団関係を考える上で貴重な資料だそうです!
別の井戸からは
阿波産二重口縁壷が出土!
阿波産!!このワードに心が踊ります!
淀川流域でこの時代に造られる古墳の石材に
阿波産と考えられる結晶片岩類が使われてます。
緑泥片岩や紅簾石片岩などなど。
土器の面からも交流がうかがえるんですよね。
石材を運んできた人々の土器かも!?
って、、肝心の土器は展示されてなかったけど。
他にも
船橋遺跡。
船橋川と淀川の合流地点。
奈良時代の官衙的な遺跡と考えられています。
木簡に『心太(ところてん)』って書かれてるそう。
三重の英虞湾から運ばれたとか(笑)
淀川の考古学展!
自分が住んでいる地域ということもあって
立地や気候、他地域との関係などなど
感覚的に理解できるせいかやっぱり面白い!
高槻市の皆様、ありがとうございました!
今後とも淀川流域を宜しくお願い致します(笑)
今城塚古代歴史館
資料館の横には継体大王の墓と考えられる今城塚古墳があります。天皇陵なのに立ち入れる唯一無二の古墳ですよ!
すぐ横のパン屋さんもお気に入りです!