なんだかんだ言って連続更新する、かぜみちですw
どうやら作者は話のストックを一気に使い果たしてしまうようです・・・
少し更新停滞が起こりそう(テストやら何やかんやで…)な雰囲気なんで、一気にうpしちゃいますw
では、早速本編行ってみましょう
それではどうぞ!
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バインダーのページに張り付けられるように、小町の視線が固定された・・・様子が
おかしい
「どうした?」
そう問いかける、少し遅れて小町が返答する
「あ、あぁ、問題ない・・・と言うかあんたは“死んで無い”よ」
「・・・え?あれ?死んでないのこれ?」
とりあえず、体の各部に視線を走らせるが・・・それじゃ、わかんねーよな
「ぷっ・・・それじゃ分かんないだろ?」
小町がそんな俺の行動を見て、けたけたと笑っている
「まぁ、それよか、あたいにもそのお茶を淹れてくれ」
手に持っていた金属製のカップを指さしながらそう言った
「ん、ちょいと御待ちを」
ケットルの水の温度は、ほぼ常温まで下がっている・・・一応水を入れ替えて再び
加熱開始、その作業中に竿やらルアーやらの道具を片づけておく
ラインを巻き、リールを取り外し、ルアーケースを開け、ロッドを分解する
鞄に詰め込めば完了だ、そして暫しの沸騰待ち
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・少年湯沸し中
ガス栓をしっかり締め、バーナーを冷却するため桟橋に放置して、ケットルとお茶
セットなる物をもって、木に寄りかかりながら白とも黄色とも言えるような高見の
見えぬ空をぼーっと眺める小町のところへ
そんな姿を見て・・・時間を忘れて生きるのも良いかもしれないなぁ、としみじみ
思ったのだった・・・
「ん?何か言ったかい?」
・・・っと、どうやら声に出ていたらしい、カップに紅茶のパックを入れて湯を注ぎ
ながら、そんな問いに答えることにした
「いや、なんと言うか、時間を忘れて生活するのもいいかもしれないなぁ・・・と」
小町にカップを手渡しながらそう言った
「ふぅ~ん?そうなのかい・・・って味なっ!」
カップに口をつけた小町がそんな感想を
「落ち着け、もう少し待てば色が出てちゃんと味がするようになるから、兎に角
待って」
そんな直ぐに味は出ないんだぜ死神さんよぅ
「えぇ~・・・ちゃんと出来てから渡してくれよ」
まったく・・・自分本位な発言だが、こちらが何も言わなかったことを考えると
当然の答えなのかもしれない
「悪りぃな・・・そういや名前聞いてなかったような?」
カップの中身と睨めっこしている小町に聞いた・・・まぁ、もう地の文で小町って
使ってるが・・・
「お、そういやそうだったな、あたいはここで幻想郷の者達を彼岸まで送り届ける
のが仕事の死神“小野塚・小町”さ“小町”とでも呼んでくれ」
「把握した、それで小町は普段もこんな感じなのか?」
とりあえず固有名詞を挙げて質問してみる
「普段ってのは、どういうことだい?」
ん?意味が分からなかったか・・・今の表現じゃ何聞いてるか分かり辛いかな?
「そうだなぁ・・・何時もはどんな事をしているのか、ってことかな?」
普段、ねぇ・・・と言って口元に手をやり何やら思案中
「そうさねぇ、仕事がない時は・・・ってもサボリも若干あるけど、こうして空を
眺めたり、川の流れを見ていたり寝たりしてる、後たま~に人里にも行くかな?」
「ふむふむ、でも人里というか顕界に顔を出すのはまずいんじゃ?」
そんな疑問には、そんなことはないさ、と答えて
「第一あたいを“死神”だって知ってる奴は、紅白やら白黒とかの無駄に強い奴ら
だけだろう?」
「・・・・・・」
俺は無言でカバンから求聞史記を取り出し、104項~105項を開きながらこう
言った
「こいつを見てくれ、こいつをどう思う?」
「凄く・・・あたいです・・・って、なんじゃこりゃあ!?」
そんな、すっとんきょーな声と共に持っていた本をひったくられる
「お前は知らないようだけど、これは⑨代目阿求乙女が書いた“求聞史記”さ
ちなみに幻想郷で話題となる者の情報を書き記したものだ、来ただろう?里の屋敷
にすむ娘が」
小町から本をひったくり返し、後半の“未解決資料”の項を開いて再び提示した
「・・・あぁ、あの時の娘かぁ・・・へぇ、どうりで似ていると思ったら・・・」
写真の少女と睨めっこをしていた小町はそんな事を言った
「と言うわけさ、別に里に下りても大丈夫だろうけど・・・誰が“上司”に報告する
かわからないぜ?」
「そうですよ小町・・・でも、まぁ、実際何時も私が監視してはいますが・・・」
「そうなんだよねぇ・・・何時も映姫様が監視・・・って映姫様!?」
小町はカップを取り落とし、俺を人差し指で貫かんとする勢いで指さす、大地に、
まだ残っていた紅の液体が染み込んで行く
くるりと振り返る、そこには、なんか凄そうな・・・純金だろうか?にレリーフが
入った板が付いた帽子、緑色の髪、これまた金の髪飾り、袖が肩口までの紺色の
ベストにYシャツぽい服、黒い膝上丈のスカート、幼い顔立ちと身長から、どう
考えても小学生だがこの人が・・・
「やっ、山田英姫・シャバダバry!!」
言い切る前に重量級の衝撃波が脳天から足先まで突き抜けた
衝撃は重心の軸を引っ張り、俺の体を地面に磔にする
(・・・・くっ、ぅ・・・痛、い・・って、いうレベル、じゃね・・・ぞ・・・・)
陸の意識はまたも、暗闇の世界に吹き飛ばされていたのだった・・・・・・・・
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