最も暴力的なヒロイン、チェ・ガンヒ 『ボスを守れ』 | コワれるまで ALLORA

最も暴力的なヒロイン、チェ・ガンヒ 『ボスを守れ』

がんばれ!クムス(Be Strong Geum Soon)ン』(2005年)全163話に時間を取られて、ほとんど全話録画未視聴状態でした。
それが
『ボスを守れ』
( ポスルル チキョラ)
(2011年)。

タイトルが固くて「なーんかイマイチ」と感じていたので、それほど期待してはいませんでした。
マイ・スウィー(my sweet seoul)ト・ソウル』(2008年)以降3年ぶりにチェ・ガンヒがドラマ出演したというので、パスしようとは思いませんでしたけど。

ところが、このドラマ、おもしろいっビックリマーク




チェ・ガンヒですが、『マイスソ』出演当時31歳。
役柄のオ・ウンスの設定年齢と同じで、アラサーとしてムリのない演技を見せてくれました。

一方、本作の主人公ノ・ウンソルの設定は、三流大学を出て就職浪人をしている女性ということで、このドラマを観なければ「34歳の女優さんじゃムリがある」と思うところです。
キム・テヒの『マイ・プリンセス』も年齢的には若干苦しかったですからね。

でも、チェ・ガンヒは『マイスソ』よりも若いと感じました。

ヘアスタイルのせいもあるかもしれません。
でも役柄が、仕事に疲れ気味の『マイスソ』に比べて、本作は新入社員。
性格もより行動的(攻撃的)な女性なので、目力も強くなってますね。

ちなみに、ガキっぽい相手役チャ・ジホンを演じたチソン、ガンヒと同い年です。
放映時34歳。

そうは見えないな~。
まあ主要キャストがみんな子どもっぽい役どころだから、このドラマが明るくて軽いのでしょうけど。

チソンは オールイ( All in )ン』(2003年)でいい味出していました。

そのときは25歳でしたが、『オールイン』の方が落ち着いて見えました(;^_^A



   石ころ   石ころ   石ころ



さて、なによりも、チェ・ガンヒは面白かったビックリマーク

本作の主人公 ノ・ウンソルは、ロマンティック・コメディーには珍しいほど暴力的です(;^_^A。

映画を別にすれば、TVドラマで猟奇的なヒロインといえば・・・

こんな人がいました。

《マソン女子高の洋銀鍋》・・・人よりも早く熱く熱しやすい銀鍋のヤン・ウンビ


こんな人もいました。

《往十里(ワンシムニ)の伝説》と呼ばれ 往十里(ワンシムニ)を牛耳った女番長、チョン・ソルヒ。


しかし《パルサン洞の伝説》と呼ばれるノ・ウンソルはその上を行きます。

とにかく、殴る。
しかもグーパンチ。

油断すれば頭突きが飛んできます。

手を出そうとしても、逆に腕をねじられて、羽交い締め!!

こんな手の早いヒロインははじめてです。




これだけ恋人役を殴るヒロインといえば・・・「さんざん殴ったら結婚を承知した」キル・ライム(ハ・ジウォン)くらいのものでしょうか。

若い女優では、こんな体当たり演技はできないでしょう。
ドラマ中盤からしおらしくなってしまいますが、前半のウンソルは実に小気味よいです。
チェ・ガンヒ、イ・チョンアが演じたウンビほどの顔芸ではなくても、けっこう変顔を見せてくれたりもします。

でも、ただ殴る蹴るばかりではなく、このドラマはギャグが緻密です。
たぶん念入りなリハーサルがあってのものでしょうけど、やりとりしている中心人物以外の人物の動きとか表情までしっかり作り込まれていて、観ていて楽しいのです。


   石ころ   石ころ   石ころ


このドラマのおかしなところは、登場人物がみんな子どもっぽくてコミカルなところです。
敵役もなんとなく間が抜けていて、憎めません。

今まで観たドラマの中で、一番脳天気なドラマでしょう。

その分、ずーっと心に残るようなドラマではないかもしれませんけど。


最後に、初回にちょい役で登場したサラ金会社の社長役のアン・ネサン。
『成ス』のパクサ役、『マイ・プリンセス』の皇帝役のような、高貴な役が多い人ですけど、こんなゲスな役も演るんですねぇ。




☆韓国ドラマの天気予報(イルギイェボ)


領土問題で韓流ドラマ放映の先行きが曇りかかっていくかもしれません。
私も気分がぼこんでます・・・

そんななかでも、『ボスを守れ』の時間帯は韓国ドラマを続けてくれます。
次回は『ヒーロー』。
『ドリーム・ハイ』『女の香り』のオム・ギジュンが観られます。