西洋占星術のハウスに悩み、ハウスはもういらないのでは?と思い、そこからぐるりと遠回りして、やっと自分なりの考えにたどり着きました。
ハウスとはそもそも何なのか、そこが出発点でありゴールでもあったのです。
ホロスコープで大事なのは、星座、惑星、ハウスの3つです。(さらにそれぞれの角度=アスペクト)
ホロスコープを読むときは
惑星は、自分の中にいる、「自分自身(の分身)」
星座は、その色合いや性質(惑星がまとう衣装)
と考えます。
すると、ハウスは何なのでしょうか。
基本にもどってみましょう。
上記でお話したとおり、ホロスコープはその瞬間の天体配置図です。
天空の各星座に配置された惑星。
星座は神々のましますところ、惑星は神々。
地上の我々には、手が届かない、はるか遠く、天界。
巡り巡る唯一無二の、この星のもとに、人は誕生するわけです。
ところが、同じその瞬間に、一国の跡継ぎとして生まれる子もいれば、劣悪な環境に生まれる子もいます。
同じ星のもとに生まれても、地上の「どこ」に受肉するかで違うのです。
日本に生まれた子と、地球の裏側に生まれた子
都会に生まれた子と、自然豊かな離島に生まれた子
どちらが良い悪いではなく、それぞれに「違う環境に誕生する」のです。
生まれた場所で決定するハウスは、その人が、生まれる地上の環境を表しています。
天空のスピリット(星々)が、人として肉体をまとい形を持って生まれてくるその形が、ハウスなのです。
たとえば、アセンダントはその人の容姿を表していると言われます。
太陽が昇ってくる東の地平線は、古来、生命の息吹の源と考えられていました。
誕生のその瞬間、東の地平線に位置する星座とその守護神が、その子に命の息吹を吹き込み、肉体を形作るということなのでしょう。
同じ年月日時間に生まれても、場所が異なれば、東の地平線も異なります。
現代では、太陽星座での「星占い」が普及しすぎてしまったため忘れがちですが、ホロスコープは、生まれ時間と場所が分からなければ作れません。
天の星の位置が分かっても、どのようにこの地上に受肉したのかが分からなければ、現実がどうなっていくのか占うことができないからです。
惑星が、天から与えられた「自分自身(の分身)」で、
星座を、その色合いや性質(惑星がまとう衣装)
としたとき、
ハウスは、現世での肉体、現実の出来事として現れるもの、です。
性格を知りたいだけなら惑星と星座でなんとか足りても、現実に何が起こるのかを占いたい時には、ハウスは必須です。
ハウスにはいろいろな分割方法がありますが、自分が何を知りたいのか、どこに注目したいのかによって、ハウス法を使い分けるのもありでしょう。
さまざまなハウス法についてはこちら↓
西洋占星術に関しては、これからもまたさまざまな角度から、掘り下げていきたいと思います。
【西洋占星術を掘り下げるシリーズ 前回までの投稿はこちら↓】
高橋桐矢の本