さて、ハウス問題、いよいよ佳境にさしかかってまいりました。
前回、
で、地上のどこに生まれたかをあらわしているのがハウスというお話をしました。
そして、ハウスには大事な4つの点があることも。
1番大事な点は、東の地平線=アセンダントです。
いろいろなハウス法がある中でも、アセンダントだけは、共通なのです。
古来、人は、太陽が昇ってくる東の地平線を「光の入り口」……生命と活力がやってくる方角と考えていました。これは、東の地平線に位置する1ハウスの意味=自分自身、生命力とも共通しています。
そして、太陽や惑星がもっとも高く昇る南中点は、人生の頂点です。南中点はMCと呼ばれ、人生の頂点を表し、プラシーダス法などのMCを含む10ハウスの意味とも共通しています。
太陽が昇る東が自分自身、対する西は自分と向き合う他者。南中点は人生の頂点で、反対の地の底深くは、還るべき故郷や先祖。これも、それぞれハウスの意味と対応しています。
ハウスは、単一の起源ではなく、いくつもの考え方が混じり合って、何世紀にもわたって作られてきたようです。しかしおそらくその始まりは、このような、シンプルでプリミティブな考え方が原点だったのではないでしょうか。
またこれは、1日を一生の相似形とする考え方でもあります。東の地平線から昇って、天頂で人生の頂点を迎え、西で沈んで、地の底深くに帰ってゆきます。つまり、ホロスコープのハウスは、東の地平線のアセンダントを始点として、時計回りに一生を表していることになります。
一方、ハウスの数字は、1から12へと反時計回りに並んでいます。これは、「1日の時間ごとの空の動き」に対応しています。ホロスコープの時間を進めてみると、東の地平から1ハウス、2ハウス、3ハウスと順番に昇ってきて、24時間で、12ハウスまで1周します。この動いてゆく1日の動きが人が生まれて体験していく過程とも考えられるわけです。
この右回りと左回りの両方の意味を含みながら、ハウスは、それぞれ人生の12のステージを表しています。
東のアセンダント、西のディセンダント。南中点のMCと、地の底のIC。
ハウスで重要な、この4つの点は、時間と場所で自動的に決定しますから、ゆらぐことはありません。
(アセンダントは東の地平線ですが、西は、正確には日が沈む西の地平線ではなく、180度反対側のことです)
プラシーダス法など主要ハウス分割法では、この4つの点が、1、4、7、10ハウスの始点になっていて、この4つのハウスは「アングル」と言って、どのハウス分割法でも重要とされています。
さて、問題は、この4つの点の間を、どう分割するか?なのです。
次回に続きます。
高橋桐矢の本