東京・神奈川入試の初日である2/1に1回だけ入試を行う学校は難関校が多いです。
御三家と言われる学校がその典型です。
一方で、これらの学校に合格しても進学せず辞退する受験生がいるのも事実です。
御三家に合格したのに辞退するとは信じられないかもしれません。
御三家の合格者数の募集定員に対する割合(過去9-10年平均)を示すと以下のとおりとなります。
例えば100人の募集定員に対し、120人の合格者を出した場合、120%と計算しています。
麻布:125%
開成:134%
武蔵:115%
桜蔭:117%
女子学院:114%
雙葉:119%
100%を超えた分は、学校側が、これくらいの入学辞退者があり得ると考えて経験則上織り込んでいるものと解釈できます。
御三家でも定員に対し概ね20%前後の辞退率を見込んでいるというのはちょっと意外かもしれません。
開成は134%と高くなっていますが、筑駒にも合格した場合そちらを選ぶ受験生が比較的多いことがあると推測されます。
その筑駒ですら辞退者はいて、2024年はそれが前年よりも増えたことが話題になりました。
年によっては、学校側の想定を上回る辞退者が出て、後から繰り上げ合格を出すケースもあります。
そう考えると実際の辞退率は上の数字よりも少し高くなるかもしれません。
御三家合格者が御三家を蹴って向かう先としては、共学では、渋幕、渋渋、筑附、慶應中等部といった学校が考えられます。
男女別学の学校では、聖光、栄光、豊島岡など。
こうした動きを見ると、「少しでも偏差値が高い方」ということではなく、家庭の教育方針、校風や各家庭の事情をより重視するようになってきているように感じます。
御三家のような学校であっても受験生に「選ばれる」立場にあるのだと思います。