みなさん、こんにちは毎月院内向けに発行している「花川病院DIニュース1月号」をブログでご紹介します今月は「乗り物酔いとお薬」についてお伝えしています
乗り物酔いはなぜ起こるのでしょう車やバス、電車、船などの乗り物に乗ると、「揺れ」や「不規則な加速・減速の反復」などにより内耳(三半規管)が刺激を受けます。この内耳からの刺激と目や身体から受ける実際の情報が異なるため、脳が混乱してしまい乗り物酔いを引き起こしてしまうのです
乗り物酔いの兆候として、まず「めまい」や「生あくび」「生つば」などの初期症状が現れます。次第に「頭痛」「冷や汗」「吐き気」「胃の不快感」といった諸症状が出現します。乗り物酔いの症状が悪化すると、「嘔吐」を引き起こしてしまうことも。重症化すると脱水症状になる恐れもあります。
乗り物酔いは換気の悪さや、睡眠不足などその日の体調、過去の乗り物酔いへの恐怖心などにも影響されます個人差がありますが、年齢とともに乗り物に乗る体験を重ねることで、通常は脳が乗り物のスピードや揺れに慣れ、乗り物酔いを起こさなくなることが多いと言われています
酔い止めに使用される薬の成分は大きく分類すると4種類あります
①抗ヒスタミン成分(ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナートなど)
②抗コリン成分(スコポラミンなど)
③中枢神経興奮作用成分(カフェインなど)
④抗めまい成分(ジフェニドールなど)
処方薬やドラッグストアなどに売られている市販の乗り物酔いのお薬はこれら4つの成分の組み合わせが異なりますDIニュース本誌ではこれら各成分の詳しい効果や、おすすめの市販薬を説明していますぜひご覧下さいね
では、最後に酔い止め薬を飲むときの注意点をいくつかご紹介します
○乗り物酔いの予防には、乗り物に乗る30分~1時間前に服用するのが特に効果的です
○1日1回服用の酔い止め薬を選ぶことで、飲み忘れによる効果切れを起こさせず、長時間の効果を実感できます
○酔い止めの薬は前立腺肥大症や緑内障の疾患がある方には飲めない成分(抗ヒスタミン・抗コリン)が含まれています。ドラッグストアなどで初めて購入する場合は、薬剤師に相談してから購入することをお勧めします
いかがでしたでしょうか少しでも皆様の生活に役立てて頂ければ嬉しく思います。何かわからない事があれば、花川病院の薬剤師にお気軽にお尋ねくださいね。(薬局 はせがわ)