(手前から井栗神社・穴栗神社・辛榊神社・青榊神社)


穴栗神社・井栗神社・辛榊神社・青榊神社 
(春日大社 境内末社)


大和国添上郡
奈良市春日野町160(春日大社内)
(春日大社本殿特別参拝料500円必用)
(春日大社有料P利用、料金不明)

■延喜式神名帳
[井栗神社] 宇奈太理坐高御魂神社 大 月次相嘗新嘗 の論社

■祭神
[穴栗神社] 穴次大神
[井栗神社] 高御産霊大神
[辛榊神社] 白和幣(シロニギテ)
[青榊神社] 青和幣(アオニギテ)


春日大社の境内末社、ご本殿前に四祠が南北に並びます。
◎うち井栗神社が「式内大社 宇奈太理坐高御魂神社」の論社。比定社は平城京趾内に鎮座する宇奈太理坐高御魂神社。また別に論社として3km余り南方の穴栗神社(穴吹神社)が挙げられています。こちらの穴栗神社は穴栗社(天太玉命)・伊栗社(高御産霊尊)・辛榊社(白和幣)・青榊社(青和幣)と同様の構成。これらから春日大社末社の「穴次大神」とは天太玉命であることが導かれます。
◎「大和志料」が引く「中臣祐重記」という書には、「穴栗・井栗」の二神は穴栗神社から春日大社へ遷された如くの記述がなされていると。中臣佑重というのは春日若宮神社の二代目神主。初代神主は中臣佑房といい、この時に移祭したとされます。
なお同書には「辛榊神・青榊神」の二神のうち「辛榊神」は「又の名」として「天乃石立神」であると。これは天石立神社や東大寺境内に鎮座する五百立神社と密接に関連しているようです。


井栗神社

穴栗神社

青榊神社

辛榊神社

背後から本殿を含んで。