■表記
長白羽神
天長白羽神とも
■概要
「古語拾遺」のみに掲載、天岩戸神話に登場する神です。思兼神の思索により麻を育て「青和幣(アオニギテ)」を作らせました。伊勢の神麻續部(かんおみべ)の祖であり、天太玉命と同族とされています。ちなみに「白和幣(しろにぎて)」は天日鷲神にツクイミ神を副えて作らせたとあります。
伊勢国の鎮座する神麻続機殿神社では、天八坂彦(ニギハヤヒ神の降臨時の二十二人の防衛の一人)がご祭神。長白羽神と同神とする説もあります。
他に、斎宮にある竹神社では長白羽神が祀られています。また「宮川」の河口近くにある高向大社(たかぶくたいしゃ)では、「宮川」を流れてきた「白羽の矢」が祀られています。関連があるのかもしれません。
■系譜
祖父 … 天手力雄神
父 … 天日鷲神
天手力雄神は内宮の御正殿の相殿に祀られ、天日鷲神は外宮の度会氏の祖神、そして長白羽神は斎宮に。この3代がいかに重要な神であるかが分かります。
■祀られる神社(参拝済み社のみ)
[伊勢国多気郡] 竹神社
[伊勢国度会郡] 高向大社
[伊賀国] 穴石神社
[伊賀国] 木代神社(合祀)
[阿波国] 忌部神社(吉野川市山川町)
*関連する神社
[伊勢国多気郡] 神麻続機殿神社
[伊勢国多気郡] 神服織機殿神社
[大和国添上郡] 穴栗神社(穴吹神社)
[大和国添上郡] 穴栗神社・辛榊神社・青榊神社(春日大社 境内末社)