ちょんまげインプの部屋

ちょんまげインプの部屋

いらっしゃいませ、変態(いろんな意味で)の部屋へ。
これであなたも立派な変態。
今後ともどうぞよろしくっす。

(以前、ちょんまげのついたインプレッサに乗っていたのでこんなタイトルです)


[20式小銃スリングレプリカ]


思えば家族3人でのドライブ旅行は半年ぶり。

ちょうど今は関東では天気の安定する冬の入口、おまけにここ一か月は各地で山火事が頻発するほど雨が降らずにカラッカラ。

そんな状況でも、ワシが出かける土日に限って雨予報。

雨男でもないのに何故?

 

・・・と、天気が良くないことが分かってたので、どこも観光せずにお宿に行くことだけを念頭に、土曜は昼過ぎに出発。

朝から渋滞情報を見てると、も~あちこち事故とそれに伴う渋滞ばかり。

とかくサンデードライバーばかりが批判と嘲笑のネタにされがちですが、そうでないドライバーも反省してほしい。

とにかく車間詰めすぎ、車間あけようねホント。

 

で、いつも混んでる東名高速の下りは、さすがに13時を過ぎてからだと渋滞もなく、すいすい。

途中、自販機で買ったカップのアイスコーヒーを落としてしまい、シートとジーンズが湿り、フロアマットにコーヒーが流れてしまいましたが、GR86オプションのゴムマットだったので問題なし。

シートは、青ZD8で真夏のジムカーナ遊びで汗を吸いまくってるので(走行後にシートを押すと水分がじんわり浮き出てくるほど汗を吸ったことも)、いまさらという感じです。

ジーンズも湿ってしまいましたが、ワシはいつもおしっこ漏らしてるから問題なし(うそ)

 

そのあと小田原に向かい一般道の渋滞に遭うも我慢できる範囲、そして15時すぎに湯河原のお宿に到着。

雨は降りませんでしたが、基本的に曇りなので、本当にお宿に行くだけの行程です。

川の音がいいですね。

湯河原はそれほど風光明媚なわけでもなく(湯河原のみなさんすみませんいい所です)、この千歳川に沿って温泉旅館が建ち並んでる感じですが、ワシにとっては同じ県内だし、首都圏からすぐだし、箱根ほどあほみたいに込まないので、ちょくちょく来ています。

お部屋はこんな。

さっそくおやつを食べ、浴場へ。

あいにく景色が見れない露天でしたが、どのみちドンヨリ曇ってるし問題なし。

部屋の鍵が2つあったので、上がった後で待ち合わせする必要もなく、久々に時間を気にせずだた湯舟につかって空を見ながらぼーっと過ごしました。

こういうのもいいですね。

いったん上がって、暗くなってからまた浴場へ。

複数の浴場があるホテルもいいですが、1つでも気持ちいいのは気持ちいい。

しかしここの温泉は不思議で、上がるとめっちゃ身体が疲れる気がする。

なんだろこれ。

 

そして夕食。

別にクチコミだけを信用して宿選びをするわけではないですが、ここはクチコミ評価がとてもよく、料理が特に高評価。

で、噂に違わず量も多く、けっこううまくて良かった。

キリンを置いてあるお宿はいいお宿。

量としてはワシの1人分であれば十分に返り討ちにできる感じですが、娘はすでに大人と同じ料理が出てくるので、さすがにヨメと娘のお残しまでは掃討できず・・・。

日本酒も。

珍しく一家で写真。

ちなみに食事は広間が2つで、時間差がなく一斉に集まるスタイルだったので、お客さんがとても多くて驚きました。

なぜかというと、大浴場ではいつ入っても数人しかいなかったから。

あとは意外に若い人もいて、へ~という感じ。

 

メシの後しばらくゴロゴロして、また風呂に入ります。

そしたら雨が降ってきました。

予報通りなので仕方ない。

夜は、別の部屋に夜這いをかける気力もなく、おとなしく就寝。

 

朝。

ふつうにシトシト雨。

朝食は、ここで酒があればなあと思えるようなメニュー。

ご飯が進んで食べ過ぎてしまいます。

その後またお風呂に。

そしてあがるとやはり疲労感。

娘も「なんか疲れた」と言っていました。

なんの効能なんだろ。

 

チェックアウト時には大雨になり、先に駐車場に車を取りに行っただけでずぶ濡れ。

それから車をホテル玄関につけて妻子を乗せ、出発して十数分したら雨が小降りに・・・雨男でもないのに何故?

 

それから車で元来た道を戻ります。

いつもなら○○に寄って、××で昼食にして・・・と時間を気にしながらの帰路ですが、今回はテキトーに「チェックアウトして何も気にせず自宅に・・・というだけなので、実に気楽。

 

天気がよければドライブとしても楽しいものになったと思いますが、まあ仕方ない。

関東圏の皆さん、湯河原はいい温泉がたくさんありますよ!

 

【刮目せよ!】

もともと負い紐レプをせっせと作っていたはずが、いつの間にか顎紐にも手を出し、それどころか部品単体の特注が多くなった近年のワシ(特注自体は10以上前の最初のレプ製作時からやってましたが)

ただその部品の特注も怖いもので、うまくいくと感動モノですが、数が膨大なために部屋中が段ボールで埋め尽くされていく問題、モノによっては大きなバイクが買えるくらいの資金が吹っ飛んでいく恐怖、失敗したらそれが全てゴミになるという相当なリスク、それらと常に隣り合わせです(ゴミパターンも何度か有り)

そんなわけで、いくつも案のまま温め続け冷ましてしまう特注パーツ候補があるのですが、そのうちの1つで、ついに足を踏み外してしまったのでした。

さすがのワシも

「こればっかりは無理かな」

と後回しにしていた、禁断中の禁断のレプリカです。

それは、88式鉄帽のネジ

それでは吐血しつつ顛末を綴っていきます!

 

 

【長年に渡る雌伏】

*何度も断念

誰しも88式鉄帽レプを集め出してぶつかるのが、ネジの問題。

ワシも2012年から88式鉄帽を集め出したのですが、いいネジなどあるはずもなく、結局は「どうせ覆い被せるし」と自分を納得させ、市販のネジを使っていました。

そんな中、5年前に88式鉄帽(当初型)顎紐レプの計画を立てたのですが、そこで改めてネジの問題に行き当たります。

ご存じの通り、官品の鉄帽ネジは、マイナスだから。

そう、今は市販の規格品のネジはプラスばかり。

そのプラスネジを塗装してハイ終わりでは、マニアは満足しません。

官品ネジはただマイナスなだけでなく、コイン(ぶ厚い500円までいける)で回せるように、溝の幅が太くなっているのです。

それだけでなく、ネジの頭の円の直径や高さも独特なもので、一部に市販品のマイナスネジはあっても、レプとして使えるサイズや形状のものはありません。

ここでいろいろ考えあぐねたのですが、各種金具の特注で一杯いっぱいだったこと、その特注じたいうまくいくかどうか分からない…ということで余裕がなく、結局は「どうせみんなも覆いを被せるだろうし」ということで、市販のネジを付属することで完了としたのでした。

それでも納得していたわけではなく、ずっとアタマの中でネジの特注が浮かんでは消え…としていたのです。

さて、その翌年に2型顎紐レプを計画し実行、さらにその翌年の2022年に2型顎紐「改」のレプを計画。

その際、2型用の丸ナットのレプリカ計画も進めました。

(うちの丸ナットのレプ。ワッシャは官同サイズの市販品)

この時も、同時にネジも特注することを検討していたのです。

でもネジは一筋縄ではいかず、後述のように諸々の問題点がクリアできなかったため、この時はナットのみの特注となったのでした。

 

*長さの悩み

仮に官品ネジをフル特注するとしても、課題はいくつもあります。

まずはネジの長さで、2型のネジは首下13mm。

(このようにハンモックと顎紐をネジとナット・ワッシャで止める)

しかし薄いレプ帽体に首下13mmのネジを使うと、ネジの先が頭部に向かって突き出す形になり、強い衝撃が加わった時にネジが頭に刺さる可能性もあって危険。

かといってネジを短くしてしまうと、厚い帽体にハマりません。

皆さんご存じの通り、レプ帽体はいろんなところからリリースされていますが、まさかそれらの帽体の厚みに合わせて長さの違うネジを何種類も特注するわけにはいきません。

でもワシは2024年に、これまで帽体によって厚みが違うから…と悩んで2年も封印していたハンモックのレプを、「それなら官品準拠にすればいいじゃん」と割り切ってリリースさせていました。

この時「じゃあネジも官品準拠でいいんじゃね?」と思い至り、それに俗にいうヤフッパチやPXジョーシマ製など「帽体の厚いレプリカ」なら、官品サイズのネジでも合います。

よし、となればサイズは官品だ。

・・・と、1年前にここまで結論を出せてはいたのでした。

 

*色の悩み

でもまだ、最大の難関が立ちはだかっていたのです。

それは、ネジの頭の色。

どこが問題かというと、製品によって帽体の色が違うから。

仮に、実際に販売されている帽体Aの色に合わせたネジを作っても、帽体BやCには全く合いません。

さらに帽体とセットでネジをリリースするならまだしも、ワシは帽体レプなんて作る予定はありません。

おまけに変態のマニア諸兄は、覆いを取った状態でも鉄帽を愛でるのです。

そんな時に帽体とネジの色が違っていたらどうでしょう。

きっと発狂し、奇声を発しながら重く固い帽体を投げつけてくるに決まっています。

首下の長さなんて外からは見えませんが、色味は見えるものなのです。

ここで

「どうせ覆いを被せるし見えないんだから気にしないでいいじゃん」

と思ったアナタ、それは確かにおっしゃる通り。

でもそれだったらマイナスネジじゃなくていいじゃないですか!

そこらへんのプラスネジでもぶちこんでおけばいいってことになっちゃいます!

あーもー全部の話が台無し!

…というわけで、話が永久ループにはまってしまいます。

おまけにここで、マイナス思考にも陥ってしまいました。

どんなに苦労してどんなにレアで渇望されていたレプ製品や部品を作り上げたとしても、一度レプを量産して出回らせてしまえば、その瞬間にそのレプは貴重でもなんでもなく「あって当然」となってしまい、場合によっては渇望していた人さえ「いつでも入手できるなら別にいいや」とトーンダウンしてしまうのです。

自衛隊装備パーツのレプなんて、結局はそんなもの。

そんなこんなでウダウダしてしまい、、そして別の特注に意識を振り向けたりして、官品ネジレプ計画は半年間ストップしたのでした。

 

 

【足を踏み出す】

*見切り発車

そんなこんなで計画中断したままになっている間にも、ちょくちょく

「ネジのレプはありませんか?」

という質問をいただいていました。

そんな時には、前述のような作れない理由をお伝えするしかなかったのですが、それにしてもネジを欲する人は意外にいるものです(※でもそれほど多くはないのが実態です)

そして今年の梅雨時期、ひょんなことから2型鉄帽の色について検証する機会がありました。

そこで閃いたのです。

再現しようとしているのは2型ネジのレプなのだから、官品2型と同じ色で塗装してもらえばいいじゃん、と。

88式鉄帽の当初型はODというか濃いグレーっぽい色なのですが、2型はそれがやや明るめのグレー(とはいえ海自用鉄帽のグレーよりは濃い)になったのでした。

しかし2型の帽体なんて直に触ることなどできず、それがナニ色なのかなど説明できません、

でもまあ、とりあえずは2型っぽい色にしてしまえば、官品2型の帽体の色味のレプなんて現状は存在しませんが、レプネジがあればあったで何かしら活用方法があるでしょう。

じゃあ、やってやみるか・・・という自分としては珍しく随分な見切り発車で、冒険行に足を踏み出すことにしたのでした。

 

*穴埋めネジも

官品レプを特注するのにあるとないとでは大違いな「仕様書」ですが、これについてはすでに2型改あごひもレプを製作していたので問題なし。

ネジの首下の長さは、メインの6本は仕様通り13mmに。

「ん?メインの6本?」

と首を傾げる人もいるかもしれませんが、実は当初型ではうなじ当ての取り付けに使われていた2か所が、2型では穴はあるけど使わないということで、「穴埋めネジ」というもので塞がれているのです。

(PXジョーシマ製の帽体をお借りして説明)

これは、マイナスっぽいプラスネジで、首下は9mmと少し短い。

(官品2型用の穴埋めネジ。マイナスとプラスのあいのこ)

しかしなぜこの2個がマイナスっぽいプラスなのかというと、ハンモック用のネジと異なる首下9mmだから、混用を防ぐため…?

せっかくなのでこれも同時に特注することにしました。

悩んだのがこの穴埋めネジ用のナットで、官品ではわざわざこのネジ用にちょっと短い高さ6.5mmの丸ナットを用意しているのですが、ここは新たに特注せず、当初型顎紐で特注した高さ5mmの丸ナットで代用。

(メインの長いナットは既にレプを作ったので今回は動きなし)

 

*材質も官品準拠

構想段階では全く気にしなかったものの、特注を決定したら避けて通れない「材質の選定」。

ここで失敗すると、後々までの後悔の種になってしまいます。

官品ネジの素材は真鍮+αですが、鉄帽はもろに水(雨や汗)に晒されるので、当初は錆びに強いステンレスを考えていました。

しかし官品が真鍮+αなのには何か理由があるのだろうし、どうせ別の素材で作ってもワシの性格ならいずれやり直すだろうと考えて、官品と同じ素材にしました。

なお色は、仕様書には色の記号が記載されているのですが、それが工場様には伝えられず(パントーンで要求され、しばらくにらめっこしたものの視神経が麻痺したので断念)、やむを得ずそれらしい色味のサンプルを用意して工場様に送りました。

・・・と、個人の特注でも受けてくれる工場との付き合いさえあれば、覚悟を決め資金さえ用意すれば特注なんてできてしまうのです。

逆に言うと、特注なんて企業サマがちょいと本気を出せば造作もないことで、だからこそ個人クリエイターにとっては計画途中で先を越されるのが恐怖でもあります。

幸い、企業様としても課題は同じと見え、幸いこれまで官品ネジのレプリカが市販されることはありませんでした。

もっとも陸自装備勢は狭い世界なので、企業様が大量に量産して単価を下げたとしても売れる量には限度があり、これから真似しても売れませんよ…(笑)

 

*ミスそしてやり直し

さて。

工場様に依頼して2か月後、ようやく完成したとのことで、現物を送ってもらう前に完成品の画像を送ってもらいました。

どれどれ・・・あれ?

メッキは?

まさかメッキしないで頭だけ塗装したの?

これじゃダメじゃね・・・?

・・・と焦りながら工場さんに確認してみると、

「メッキという指示がなかったですし、見積もりにもメッキ代は入れてませんでしたよ」

という、至極まっとうなお返事。

国内の工場さんだったら、こういう時は事前に

「メッキしないでも大丈夫ですか?」

とか確認してくれるので、今回はウッカリしていました。

当初ステンレスにしようかと悩んだ時のように、鉄帽ネジはモロに雨と汗を被るので、メッキもせずにいればサビサビになり(緑青(ろくしょう)と呼ばれるやつ)、ナットと固着してしまいます。

なのでメッキは必須ですし、官品ネジもメッキされています。

でもこれはワシの確認不足で完全にワシのせい。

後悔しても仕方ない。

なので工場様にはいったん塗装を剥がしてもらって改めて黒ニッケルメッキをかけ、再度アタマに塗装してもらうという、完全に無駄な作業を依頼することに。

これでさらに余計な工賃がかかってしまったのでした。

あーアホだ。

それでもようやく、5年の長きにわたって構想段階から進めなかった鉄帽ネジのレプリカが、ようやく形になるのです。

あとはブツが届くのを待つだけ、あ~楽しみ!

 

*納品そして放置

それから1か月、ようやくネジが届きました。

そして興奮しながら見てみると・・・

え?

色、違くね?

実は最初の塗装の完了後に画像を送ってもらっていたのですが、その時も色が濃くなってる気がするなとは思ったものの、撮影時の明るさやホワイトバランスによって見え具合が変わることはよくあるので、気のせいかと甘く考えていたのでした。

特注の世界では色味というのはとても難しく、ポリエステルやナイロンテープと同じで、どんなに完璧なサンプルを用意したとしても結果は未知数。

とりあえずやってみなければ分かりません。

もちろん、例えば赤を間違えて青にしてしまったのなら完全なミスでやり直しですが、同系統の色が濃い/薄いは感性の違いになってしまうので、やり直しはしてもらえないのです。

しかし2型の寸法で2型と色が違うとなると、これは一体何のレプなのか・・・ワシは一体何のためにこんなものを造ったのか・・・。

自分でもかなりショックで、一瞬ヤケになってもう捨てようかとも思ったりして見るのも嫌になり、ネジが納品されてから2か月も放置していたのでした。

そしてこのレプは、そのまま闇に葬られる予定でした……

 

 

【天は我を見捨てなかった】

*怪我の功名

放置といってもネジなんて大して嵩張るものでもなく、なんとなく部屋の隅に箱を置いたまま忘れかけていたのですが、ある時フと

「そういえば官品と並べてみたらどうだろ?」

と思いつきました。

そう、色が違うというショックのあまり、納品後は本当に全く触れていなかったのです。

そこで、なぜかポケットの中に入っていた当初型のネジと、耳の上に挟まっていた2型のネジを、放置したままのレプと並べてみたのがこちら。

(左からレプ、当初型、2型)

ねえねえ!

なんか当初型と似てない?

ねえ、似てるよね?

そこで、とあるレプ帽体につけてみました。

(左から2型、レプ、当初型)

うっそマジ!?

意外に合ってない!?

このレプ帽体は、ワシが愛してやまないヤフッパチ。

最も馴染んでいるのは右下の当初型用ネジで、ということは色々存在するレプ帽体の中で、ヤフッパチの色味はひとつの正解と言えるということかもしれません。

※但し、同じ陸自用の88式鉄帽・当初型といっても、登場時期で色味が何種類かあるかもしれず、絶対ではないです。

真ん中の今回のレプは、じっくり見ると「ん?」と思える程度の差異でしょうか。

左の2型のグレーは、やはりヤフッパチに比べると明るくて違和感がありますね。

というわけで、たまたま業者さんの色味合わせの失敗で、目指していた2型ネジの色とはけっこう違ってしまいましたが、これはまだラッキーといえるものでした。

これがもし色味が薄くなる方向に失敗してたら、マジで捨てていたでしょう。

サイズとしては2型なのに当初型の色に近くなってしまったのですが、そもそも2型を色まで再現した帽体はリリースされてないので、もうコレでヨシ!

ふう!(額の汗をぬぐう)

 

*当初型風にもできる

と、なれば話は早い。

手持ちのヤフッパチのネジを今回のレプに入れ替えます。

うん、まあまあよいではないか!

しかしこの帽体は2型を模したものではないので、色味が当初型なうえに余計な穴も空いていて、いまいちしっくりきません。

ということで、当初型に見えるよう、穴埋めネジを使わないで全部のネジをマイナスにしてみます。

おお!

近くでよく見ると違う色だと気づくのですが、屋外で見たらまず分からないレベル。

これはなかなかいいのでは!?

官品以外で、こんなにリアルなマイナスネジがついた88式鉄帽を見たことはありません。

いやあ、ニヤけてしまうなあ。

ただし当初型風にするには少し注意が必要です。

そもそも当初型の三角かん(Aナットとも言う?)のレプがないというのは置いといて、当初型ネジはハンモック用の6つは首下12mm、うなじ当て用の3つは首下11mm、顎紐用の2つは首下17mmと細かく分けられているから。

もっとも、今回の2型サイズのレプは首下13mmなので、ハンモック用もうなじ当て用も代用は効きます。

ただし顎紐用は長さがかなり違うので、代用は厳しいでしょう。

それでも、外観だけならいいのではないでしょうか。

余談ですが、88式鉄帽の「当初型のさらに初期版」は、ネジ(当然ナットも)のピッチが後期と異なっていて、後期(あるいは市販の一般的な)のネジやナットにはめることができません。

見ただけではそのネジやナットがどうなのか分からないため、官品の放出品を入手した時は、事前に確認しておく必要があります。

そうでないと、せっかく官品ネジやナットをGETしたのにはまらない!という悲劇も起こりえます。

ちなみに、新たに長さが違うネジを再度特注するとしたら、当然工場様としてもデータは保存しているはずなものの、微妙に色味が違うものが出てきそうな予感しかありません。

やはり素材の特注では、色味は最大の難敵です。

もちろん、ゴミを大量に抱えるのは嫌なので、当初型用のネジの特注なんてしませんが・・・

 

*塗り直しは注意

というわけで、このレプの色がヤフッパチにはまあまあ合うことが分かりましたが、他のレプ帽体の色には合わないと思います。

でも必要なら、ネジのアタマを帽体と同じ色に塗ればOK。

ただ、このレプはウレタン塗装で、そのまま上からラッカースプレーで塗装してしまうとシンナー成分でウレタンが溶け、ぼろぼろになってしまいます。

なので塗り直しをする場合は、まず溶剤でアタマの塗装を完全に落とすという手順が必要になります。

そこに気を付ければ、コイツを塗り直して好みの帽体の色に合わせることができるでしょう。

もちろん、色を合わせるのは苦労すると思いますが・・・

 

 

・・・というわけで、とりあえず特注はしたしこのようにお披露目もしたはいいものの、どうせみんな覆い被せちゃうし帽体の色とも合わないことも多いしで、ホントなんのためにこんなの作ったのー!?

 

 

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予備自衛官補、第2段階中のおっさん・丙さん(甲方面隊・乙地本採用)からの新しいレポートをお届けします。

 

「年限ギリギリで一般公募の予備自補に採用された僕ですが、気づいたらあれから2歳も年を取ってしまいました。

でもまだまだ頑張れます、やらせてください(笑)

 

【いろんなハプニング】

僕たち民間人にとって、訓練出頭というのは非日常で特別な機会。

といっても自衛隊にとってはごく普通で日常の連続であり、予備自補として出頭してると時としてハプニングに遭遇することもありますが、そんな中でも自衛隊は平常運行しています。

*悪天候

四季がある日本にいる限り、台風直撃や大雪に遭う可能性はそこそこあります。

そういった悪天候にぶつかると、予定されていた屋外訓練が中止になったり、そこまでならなくても、例えば行進訓練が駐屯地外でなく駐屯地内に変更されたりすることもあります。

ちなみに天気予報でそういった悪天候が離隊の日に当たりそうになると、場合によっては遠方の人は交通機関が止まる前にみんなより先に帰されたりと、意外に自衛隊も融通を利かせてくれることもあるんだなと感心したことも(絶対ではないと思いますが)。

ただし、悪天候と言っても「大雨」はハプニングでも何でもありません。

野外で雨でずぶ濡れになるのも、ドロドロになった被服や装具をいかにして早く洗うか工夫し苦労するのも必要な経験ですし、戦闘雨衣の性能を知るいい機会にもなります(雨が沁み込むボロ雨衣に当たると悲惨ですが)

ただ、被服装具を返納するコンテナに格納する前に乾いてないと、次の出頭の時にはコンテナがカビでお花畑になっているでしょうから、くれぐれもどうにかして乾燥させることを忘れずに。

*設備が使えない事もある

たいていの駐屯地は建物も設備も古いため、急な工事による停電とか、ボイラーの故障とかもたまにあります。

もちろん普通は「工事の間だけ使えない」という具合なので、食堂や売店が閉まるとしてもまるまる何日ということもなく、例えば売店は夕方から使える…とかいう具合。

でも食堂は仕込みもあるので、昼が使えなければ夜も使えないということになり、そうなると弁当配食になったりして、食堂での食事がそこそこ楽しみな僕たちとしては少しがっかりします。

ボイラーも、浴場が使えないと夏季は大変なことになりますが、どのみち夏季は入浴してからまた大汗かくので仕方ないとも思いますが、それよりも物干場が使えないほうが洗濯物が乾かないのでダメージが大きいかもしれません(物干場はもともと大して機能してない…なんて言ってはいけません)。

でもそういった緊急事態をどうクリアするかというのも、広い意味では自衛隊の訓練の一環で、貴重な体験だと思うしかないでしょう。

愚痴っても状況は変わらないのですから。

たいていの物は売店で買えるにしても、売店だけを頼みにしているとこういう時に困るので、やはり訓練で使うものは予め買って持っていったほうがいいと言えますね。

(中隊によってハンガーを用意してくれてるところもあれば無いところもあるので、丙さんは一応ハンガーを自前で持っていってるそうです)

*災害

日本は地震列島です。

大地震など滅多に発生してもらっては困りますが、出頭中にそういったことに当たる確率は、低いながら皆無ではありません。

ただ、出頭中にそういった激甚災害が発生しても、まだ予備自にすら任官していない予備自補には災害招集に応じる義務が課されていないので、災害が発生しても仕事はありません。

そんな場合、予備自補にはとりあえず待機の指令が下されると思います。

こういう時の待機は「いつまで」という確約ができないのが常なので、我々兵隊は「待て」ができるようになっておくべきでしょう。

日頃から暇つぶしをスマホだけに頼っていると、あちこち停電して電波が届かなくなったり、あるいはスマホの充電ができなくなったりで、途方に暮れてしまうかもしれません。

で、駐屯地近隣の安全が確認され、訓練が再開できるようならまた訓練が続くでしょうし、もし駐屯地近隣は被害がなくとも、近県に大きな被害が出るような状況だったら、教育隊も予備自補の世話をするどころでもないでしょうから、予備自補は帰宅が優先になると思います。

但し、駐屯地自体が被災し県内の交通網すら壊滅しているほどの事態になったとしたら、物資の運搬などで現職さんたちの手伝いをするくらいはあるでしょう。

特に技能公募の医師や看護師の人は、予備自補としてではなく、あくまでそういう資格持ちの人の善意という形で、近隣住民に対する医療的支援くらいはする可能性はあるかもしれませんね。

ちなみに今年の夏にカムチャツカで大地震が発生し、当初はたいしたこともないだろうと思っていたのが、急に津波警報になって焦った人も多いと思います。

この時ちょうどとある駐屯地に出頭中だった予備自補の人によると、沿岸部にあった駐屯地自体が避難地域に指定され、厚生センター、食堂、浴場が業務停止し、現職の隊員さんたちも経常業務を中止して隊舎の高層階に避難したり…ということになったそうです。

その後に現職の隊員さんたちは上部組織との連絡や被害調査と忙しくなっていたそうですが、予備自補は状況判明するまで待機となり、交通機関も止まっていたため、実家を空けて来ている人はとにかく不安だった・・・ということでした。

*実弾射撃の中断

自衛隊での銃に関わる事故・事件が発生すると、しばらく実弾射撃の訓練がストップすることがあります。

実際に今年も、某駐屯地外の射撃場で実弾(それがフレッシュな弾なのか撃ち終えた薬莢かも分からないそうで)が紛失した事案が発生し、それが一向に見つからないことから、数か月に渡って実弾射撃の訓練が止まってると聞きました。

それで一般公募の第3段階、技能公募のタイプⅡの人はどうするのかと思ったら、なんと最後まで空包射撃しかしないまま修了したのだそうです。

予備自に任官すれば年に1度は撃てるとは言っても、実弾射撃を経験しないでいきなり勝手の違う予備自でさあ撃てと言われても…と、かわいそうになります。

もちろん実弾の紛失はえらいことですし、悪意のある人が一旦射場のどこかに埋めて次に来た時に掘り起こし、訓練で支給されたタマを撃ち終えた後に掘り起こしたタマを装填して仲間に向けてバァン!という事件も起こりかねないことから射撃訓練の中止は仕方ないとも言えるのですが・・

もちろん現職の隊員さんたちも同様に実弾射撃の訓練がストップするので、予備自補もここはぐっとこらえ、早く解禁されるのを待つしかなさそうです。

*自分自身のハプニング

これはハプニングと言えるかどうか微妙ですが、近年の異常な猛暑のせいもあってか、訓練中に倒れる人がちらほらいました。

これはとにかく日頃の生活で暑熱順化をしておき、訓練中は塩分・水分の補給と休憩を怠らないようにしよう・・としか言いようがありません。

夏になると日頃からTVで「冷房を活用しましょう」とか言われ続けますが、ずっと冷房の効いた部屋にいたのでは身体が追いつきませんからね。

あと、日頃から自分自身の体調の変化には気を遣っておきましょう。

で、「これはヤバいかも」となる前に班長に申告するなどして、そうなると医務室に連れていかれて休ませられるか、場合によっては途中で離隊となるかもしれませんが、それは仕方ありません。

自分がどうこうというだけでなく、感染症だったら仲間にうつしてしまうこともあるのですから。

また外科的な故障も、痛みをこらえて無理して悪化してから離隊して、それで仕事や学業に支障が出てしまったら本末転倒なので、無理だと思ったらしっかり班長に申告しましょう。

 

【人生が変わった】

民間人であり、さらに人生の3/5は修了してしまったおっさんの身として、本来はなれなかったはずの予備自補になれただけで十分に人生の転機ですが、訓練に出るようになって「なんか自分、少し変わったな」と思えることが結構あります。

*快食快便

45歳を過ぎた頃から、仕事のストレスで次第にすぐお腹を壊すようになり、特に50歳を過ぎてからはメンタルもかなりやられ、そのせいかどうか不明ですが、まる1年以上ほぼ毎日お腹を下すという日々が続いていました。

またその頃、ダイエットというほどではないにしろ、代謝も落ちていて年々次第に太ってきていたことから、食事の量を減らしたり、あるいはご飯(米)を食べずにおかずとビールだけというような食生活もしていました。

それが訓練に行ってみると、何日も酒は飲めないしくたびれてご飯はうまいしで、朝も昼も夕もしっかり食事をとる生活をしていると、急にドカ便になり、そしてそのうち快便が増えたのです。

そうか、しっかりご飯を食べて運動をすると自分の身体は快便になるのか・・と思い知りました。

それからは日常でもしっかり米を食べ(もともと米は好きでしたが)、お酒の量も減らしてちゃんと食事を摂ることに努めていたら、数か月で日常でもすっかり快便くんになりました。

予備自補はじめて2年目ですが、今では飲みすぎた翌日とか、体調が悪い時以外は基本的に快便。

トイレットペーパーでお尻を拭いた時、ほとんど何も付かないというのはいいものです。

(※ちょんまげ注:今までコシヒカリでしたが、今はこっちにスイッチしました)

*ウォシュレット断ち

鶏が先か卵が先か分からないのですが、先に書いたようにお腹を壊してばかりいたため、会社ではウォシュレットを常用していましたが(自宅はウォシュレットではない)、隊舎の個室トイレにはウォシュレットがないかとても少ないため、それに慣れるためにもウォシュレットを使わないようにしたのです。

ウォシュレットは肛門周辺の便は綺麗に洗い流せますが、常在菌も必要以上に洗い流してしまうための弊害も多いと聞きます。

それに震災で避難生活をした人によると、ウォシュレットや綺麗なトイレに慣れていると、不慣れなトイレが心理的に使えなくなったり、あるいは便秘になってしまうということもよくあるそうで、これから屋外の戦訓場とかの汚いトイレにも慣れないといけないといけません。

そういうわけで日常でも意識してウォシュレットを使わない、使うとしてもどうしてもという時だけに限定してみましたが、もともと快便体質になっていったこともあって全く問題はありませんでした。

*快眠

第一段階の頃は、緊張と暑さによる不快指数の高騰で毎晩2時間くらいしか寝られないこともけっこうありましたが、身体を使う訓練の後はさすがに起床ラッパまで起きないようにはなりましたし、第二段階では早くに目が覚めてはしまうものの、眠れないということはなくなりました。

日常生活でも、予備自補になる前は不眠の傾向があったのですが、ある程度の運動をして身体を疲れさせれば眠くはなると分かったので、これも快眠のための方法を実感できたという意味でいえば、快眠も獲得したと言えるかもしれません。

(イビキや扇風機の音が気になる時には耳栓が有効)

*身体に気を遣うように

それまで10年くらい全く運動をしなくなり、代謝も落ちてるのにビールばかり飲んでぶくぶくと太ってきていたのですが、予備自補の受験を決めてからジョギングや腕立て伏せをするようになりました。

健康には良い方向だと思いますが、そこでぶち当たったのが、膝と肩の痛み。

膝は、「まさか老化?(変形性膝関節症?)」とか、肩は「これが五十肩?」と個人的にもけっこうショックだったのですが、整形外科に行っても湿布で様子見と言われるだけでまるで改善しません。

いろんな整体やマッサージ屋でも、理論としてはあちこちで

「膝(肩)が痛いのは原因は他にあり、日々の生活で身体全体が歪んでいるからで、その歪みを治せば痛みも改善する」

と謳っていて、それは理解できるし確かにそうだなと思えるのですが、実際にどうやってその歪みを治すのかは、そのお店によってマチマチ。

僕も過去に2件のマッサージ屋と整体に行ったもののイマイチだったのですが、とあるマッサージ屋でとあるマッサージ師に施術をしてもらったところこれが当たり。

おかげで月1で通うことになり、あまり慣れない運動をしすぎるとヒザも肩も痛みが出てきますが、それまでの「膝が痛くてジョギングできない」「肩が痛くて腕立て伏せできない」という悩みが改善され、とても助かりました。

もし自分が予備自補になってなかったらこのマッサージ師とも出会わなかったわけで、このままあちこち老化で退化していくんだなと思って過ごしていた毎日でしたが、身体の良くない部分を治していけばまだまだ人生楽しめるじゃん!と思えるようになったのも、予備自補のおかげだと思います。」

 

 

丙さん、今回もありがとうございました。

早く第3段階に進めるといいですね。

 

 

[関連記事]

―ヨビジホ受験・準備編―

*その1「応募しよう」

*その2「試験準備」

*その3「試験勉強」

―ヨビジホ受験・本番編―

*その4「WEB試験」

*その5「面接」

*その6「身体検査」

―ヨビジホ受験・その後編―

*その7「合否発表その後

*その8「買い物」

*その9「一般か技能か」

―ヨビジホ訓練編―

*その1「衣食住」

*その2「第一段階のもろもろ」

*その3「第一段階の訓練内容」

*その4「冬の話、訓練内容」

*その5「情報収集」

*その6「熾烈な闘い」

*その7「第二段階・酷暑の話」

*その8「25kmハイキング」

*その9「ハプニング」

思えば前回サバゲをしたのは酷暑の時期。

その後公私ともに忙しく全然サバゲに行けず、ようやく3か月ぶりにいくことができました。

しかし今年は(も)10月まで真夏のような気候で、それがようやく秋になったと思ったら、なんだかもうすぐ冬が来そうな感じ。

わしが一番好きな季節の秋はどこへ・・・

 

で、今日はこっくり工房さん主催の「ヤセンノススメ」。

ヤセン~はもともとはワシが主催していた野戦フィールドでの貸し切りサバゲでしたが、広大なジェロニモを端から端まで使い倒すためにこっくり工房さんがブラッシュアップし、耐久ゲームとして生まれ変わりました。

(画像はジェロニモさんから)

今日のワシはというと、いつも一緒に参戦してくれていた最愛のK君は体調不良が続いて×、いつももう1台クルマを出してくれてる後輩N君も昨年から体調不良、女子たちはみな結婚したり彼氏とラブラブになったりと落ち着いてサバゲどころではなく、というわけで単身参加。

単身参加だと出発時間も帰宅時間も道順も自分で勝手に決められるから気楽なんですけどね。。。

(画像はジェロニモさんから。ファスガン貸出受付のわし)

 

今日の弾サス装備。

PXジョーシマ製の数々や、Vショーで買い集めたりして、迷彩テープで統一できました。

ファスガンゲームの前に重要な、ゼロイン(BB弾サバゲでも重要ですけど、ファスガンは物理弾が飛ばないので)

(画像はジェロニモさんから)

ファスガンには「ゼロインモード」があって、引き金を引かなくても発射機構から毎秒1回擬似発射がされるので、それでマトに向かってゼロインができます(なのでガスブロでもマガジン挿してない)

ガスブロ89だと、照星・照門では照星の根本辺りを狙わないと当てられないのが難点ですが、なんとかなりました。

あとはやナギさんが作ってくださった、ファスガンの制御BOX入れ。

こりゃあいい!

 

今日は、わしは写真も撮らずにゲーム支援しつつがっつりゲームに加わりました。

射程の長い(200mとか余裕)ファスガンでも、広大なジェロニモだとやはり広く、、50人というのはここ数年のサバゲの定例会では多めな人数だといってもすっぽり飲み込んでしまい、戦線が固定せずにフラッグを獲ったり獲られたり。

25対25でも、時に敵と遭遇せずに敵陣付近に到達してしまうこともあるくらい(で、当然そこでやられる)

ちなみにフィールド各所に、いくつか攻略対象であるターゲットが設置されていて、それを撃ち込んで攻略(加点)することもできます。

しかしそれを敵方が上書きすることもできる、ドミネーション戦でもあります。

(ドミネーションのターゲット)

もっともドミネーションのターゲットを獲得するために撃ち込んでいると、その射撃の音で敵が寄ってくるため、まずその敵を蹴散らしてから・・・となったまま敵とがっぷり四つに組んでしまい、ドミネーションのターゲットが忘れられる…という傾向があったような気もします。

(画像はジェロニモさんから)

わしは、緒戦はデバイスに不具合が出てしばらく外れて、それから戻ってみると、戦況がどうなってるのかサッパリ。

そんな関係で、森を進んで顔を出したらスパンとやられ・・・の繰り返し。

イカンイカンと思って思いっきり大回りをしてみたら、今度は会敵しなかったり。

(画像はジェロニモさんから)

そのうち頭痛がしてきたので、午前ゲームは早めに上がり。

頭痛の原因は、ヘルメットの内装がきつかったせいでした・・・。

 

2時間の耐久戦の後は昼食休憩。

いつものカレー・・・ですが、今回はちょっと消費しなければならない自前の食料を喫食。

 

午後は頭痛もおさまりデバイスの不具合もなく、そして戦況も掴めて

そこそこ動けました。

(画像はジェロニモさんから)

とはいえ特に連携するような友人もおらずに単独で進んで戦ってやられて復活…進んで戦わずに一方的にやられて復活…という繰り返し。

それでも何度か会心の戦いもありました。

本来は野戦のサバゲでは一騎打ちというのは意味がないのですが、たまたま単身接近してくる敵と藪の中で渡り合い、何度かHITを取ることができました。

植生豊かなフィールドでは、お互いが存在を察知した場合、先に動いたほうが不利。

かといってじっとしたままだと事態は打開できないし、そのうえ相手が手練れの猛者だと、音も出さずに敵が回り込んで来ることもあります。

なので、普通は一騎打ちの状態になったら「いったん退く」ほうが得策。

でも、「よしやるか」となったら退けません。

3回くらい一騎打ちの体勢があったのですが、いずれも敵の動きをできるだけ監視できるようにしつつ、自分も敵の裏をかくように一旦後ろに下がり、そしてこっそり横に移動します。

すると敵は案の定、さっきまでワシがいた所を狙える位置にソソソと藪の中を移動。

こちらも藪に阻まれてそう簡単に狙えませんが、そのうち藪の切れ目で敵の頭が見えた・・・スパパン!スパパン!GET・・・!

…という具合。

BB弾だと距離が近くて痛いので退くばかりですが、痛くないファスガンだと藪の中の一騎打ちも怖くありません。

もちろん、逆に藪の中でいきなり撃たれて戦死、という回数のほうが多かったですけどね。

 

で、わしは夕方にヨメと買い物に行かなければならないので、午後のゲームの途中で失礼しました。

耐久ゲームは動きっぱなしでさすがに足腰がくたびれましたが、やっぱり野戦サバゲは面白いですね。

 

こっくり工房さん、ファーストスナイパーさん、ジェロニモさん、そして参加された皆さんお世話になりました!

 

【黒く固く光らせよう】

やはり多感なお年頃の男子としては、自分の大事なアレが気になるもの。

好きなあのコには、立派に硬くて黒々と光っているところを見せたいと思うものでしょう。

そんな日を夢見て毎夜シコシコする人も多いのではないでしょうか?

・・・あ、半長靴の話ですヨ。

 

さて。

陸上自衛隊には、半長靴であれ短靴であれ、靴のつま先をピカピカに光らせる文化があります。

今ではそこまで厳しくはないようですが、靴のつま先が光っていないと、昔なら罵声が飛んできたり、殴られたりしたこともあったとか、なかったとか。

今もイベント等での現職隊員さんを見ると、みな一様に靴のつま先がピカピカに磨かれていることが分かります。

もっとも、これからスウェードの半長靴が普及してくると、さすがにその文化も過去のものとなってしまうと思いますが…。

さて、翻ってワシの話。

かれこれ15年近く陸自装備でサバゲをし、おまけに10年以上も陸自装備品の官品レプリカなんて作っているくせに、半長靴磨きには全く関心ありませんでした。

だって、昔の茶色の半長靴(茶半)の時代ならまだしも、今の黒い戦闘靴は2型も3型も、革の表面にシボシボ加工がされて、本来はツルツルにする必要がないからです。

(現代の黒い戦闘靴の革のシボ)

それにサバゲだと、ゲーム開始どころかセイフティで歩き回るだけで砂ぼこりがつきまくるし、ゲームすればすぐに汚れたり傷がついたりするし。

なので、靴磨きなんてやりすぎはダメなのです!

とりあえず汚れが落ちてさえいればいいのです!

 

・・・。

 

・・・いや。

 

正確には、そう思うことで自分を納得させていたのでした。

半長靴のつま先をヌルテカにすることに対して、ワシは関心がなかったわけではなかったのです。

内心、自分もあんなふうにつま先を光らせてみたいなと思うことは思ってはいたものの、実際にはいくら磨いても諸先輩の皆さんのようには光らせることができず、そんなわけで無関心を装っていたというのが正確なところ。

でも陸自装備レプ自作量産勢の端くれなのに、自分の半長靴のつま先が光っていないのはどうなのか?

そういうことから、現職さん元自さんにも認めてもらえるように磨いてみよう!と思うようになり、そんなわけで今さらつま先を光らせる練習を始めたのでした。

 

*自分流を見つけよう

陸自の半長靴磨きの方法ですが、ネットでは非常に多くの現職さん・元自さんが、いろいろな手法を紹介しています。

じかに手法を聞いてもきました。

・・・が、色々と話を聞けば聞くほど奥が深い…というより、靴磨きというのは突き詰めればその人のやり方でしかなく、いわば流派が無限に存在する世界だということが分かってきました。

おまけにその各種流派はそれぞれがそれぞれの手法を主張しているので、ひどい時には流派同士で言い争いになったりすることも。

そんないくつもある流派が、そのままスッポリと自分に当てはまるとは限りません。

ということは、それらを取捨選択したうえで試しまくり、自分の方法を見つけなければいけないのです。

ちなみに、ネタのように語られている「コツ」の中には、うかつに試さないほうがいいものもあるようです。

その最たるものが「ライターで炙る」やり方。

靴墨を厚めに塗ってそれを炙って溶かし、シボを埋めて光りやすくするというものです。

理論としてはそうなのですが、失敗すると革を焦がしてしまったりと、取り返しのつかないことにもなり得ます。

でも実際にその方法で光らせていた人も数多く存在するので、手練れな人には有効な方法だと言えるのですが、不慣れな人が真似してはいけません。

もちろん試せる靴をたくさん持ってる人なら、いくらでも試せばいいのですが…。

というわけで、自分でいろいろと試してみて、有効だと思える手法を採用していくしかないですね。

 

*鏡面磨きに必須のアイテム

半長靴を光らせるためのアイテムとして、わしもいろいろ試すうちに必須なものがあると分かりました。

それらを紹介します。

(固形の靴墨)

靴墨なんて塗れればどれも同じだと思っていましたし、そもそも陸自の官品はチューブ状の半練りのもの。

なのでわしは半練りの靴墨を長年使ってきて、そして今回改めて光らせる練習を始めた当初も半練り靴墨でやっていたのですが、一向に光りません。

そこでフと思い立ち、昔買った固形のものを引っ張り出してきたところ、急にうまくいくようになったのです。

なので光らせるためには、固形が必須ということですね。

もちろん、あんまり古くなって固いやつだと伸ばすのも大変で、手間がかかってしまいます。

なるべく新しいのを使う方が、作業効率がいいと思います。

以前は自衛隊の靴磨きと言えば定番だったKIWIが今はもう普通に買えなくなってしまいました。

別にKIWIでなくてもそれほどの違いはないと思いますが、それでもなんだかKIWIだと安心なんですよね…なんで販売修了してしまったのでしょうか。

ちなみにこのサフィールというやつの高いやつ(ホントに高い)ですが、

鏡面磨きの最終兵器的な評判もあれば、高いのにそれほどでもないという評価もあります。

個人的には、効果があるとしてもここまで高いものを買ってまで…とは思います。

ちなみに、わしは昔からビジネスシューズでこんなのを使ってました。

これを使っても、わしのような素人にはKIWIとの違いが分からないので、まあ同じようなもんだと思います。

(水)

いくら固形の靴墨を塗ってからいくらストッキングで磨いても、そこそこ綺麗になるくらいで、ヌルテカには全くなりません。

ヌルテカにするには、水が必要だったのです。

知識として「水をやりながら磨く」という手法は知っていたのですが、半練りクリームで一向に光らせることができず、都市伝説の一種かとも思っていたくらいでした。

それを固形の靴墨に替えて水で光らせることができるようになった…というわけです。

自衛官経験者の変わったテクニックとして、磨いてる時に「ツバを垂らす」という変な技を聞くことがあるのですが、それもつまるところ「水」ということでしょう。

というわけで水を使うためには、小皿に水を入れたり、霧吹きで水を吹いたりが必要。

(↑こんなのは要りません。100均ので十分)

(↑こんなのは要りません。100均の小さいので十分)

それらがなければ、ツバでも垂らしながらでいいでしょう。

 

【わし的光らせ法】

長年半長靴のつま先を光らせることを日課とし、文字通り腕を磨いていた先輩諸兄の皆さんを差し置いて、光らせ歴2か月未満のワシがこんなことを書くと叱られそうですが、今まで全く光らせることができなかったワシでもつま先を光らせることができるようになった…ということをお伝えするのは、ブロガー(←死語?)としての使命。

というわけで、ワシが(今のところ&最も費用対効果の高いと思える)たどり着いた半長靴のつま先ヌルテカ作戦を紹介します。

もちろん我流ですので、「いいや、こうすべきだ!」という先輩諸兄のご意見は仰る通りです!

みんな正解!

 

*下準備

今回の実験台はこいつ。

それほど古くないものの、割とガンガン使われていたようで、全体的に薄汚れていた他、つま先はご覧のように細かい傷だらけ、他の部分の革もあちこち擦れがありました(↓)。

特につま先の傷は手ごわそう。

というわけで作業開始。

日常の手入れ程度なら靴紐はつけたままでいいと思いますが、この半長靴は入手して以来まったくいじっていなかったので、靴紐も外しました。

 

さて、どんな使い方をしたかでも違ってきますが、泥汚れなどがひどい場合は水とブラシ、環境によってはエアツールなどを使って汚れを落とし、乾かしておきましょう。

そこまでいかなくても、軽い埃程度の汚れなら水で洗うまでしなくて大丈夫で、そんな時は靴ブラシでゴシゴシ。

 

ワシはたまにしか使いませんが、しばらく手入れをしていなかったり、水洗いして乾かした後は、クリーナーを塗りこんだりしています。

あとは布でクリーナーを拭きあげますが、これだけでもそこそこ綺麗にはなります。

ただ、クリーナーを拭きあげると、表面の古い靴墨が落ちるので、それまでの靴墨で隠されていた傷や、荒れた表面が顔を出すこともあります。

特につま先は日頃の訓練で傷がつきやすく、そうなると少し難易度が上がると思っていいでしょう。

さらに過去に使っていた隊員さんが「光らせた跡」が残っていることもあります。

光らせた部分が硬化してひび割れして剥がれ、一部だけ残っている…という状態なのですが、そのまま磨いても段付きができてしまうし、そこだけ明確に違う光り方をしたりしてしまいます。

なのでそんな時は、思い切ってラッカー薄め液をボロ布につけてゴシゴシして取り除いてあげるという手もあります(もちろん推奨できる技ではない)

 

さて。

熱意がある人はここから固形の靴墨でいくところでしょうけど、ワシは半練りの靴墨を取り出し…

汚れ落とし用のものとは別の、靴クリーム用のブラシゴシゴシして半練り靴墨を塗り込んでいきます。

「半練りだと光らないって言ってたのに!」

と言われるかもしれませんが、光らせたいのはつま先だけですし、その他の部分は面積も多く、半練りのほうが楽だからです。

半練りクリームを塗り終わったら、他の作業をするなどして軽く乾かしてから(無理に時間を置かなくてもよい)、

ストッキング等を使ってゴシゴシと拭きます。

すると、そこそこ黒々としてきます。

上が半練りの靴墨を塗って乾かしたもの、

下がそれをストッキングで磨いたもの。

それなりに綺麗になってます。

後ろの部分の擦れた部分も分からなくなり、少し光沢感も出てきました。

従来のワシは、ここで作業修了!としていたのでした。

でも、これはまだ下地なのです。

 

*光らせる!

ここからが本番です。

固形の靴墨を、つま先の部分に薄く塗ります。

従来も、靴磨きを趣味にしている皆さんは指で靴墨を塗り込んでいるのを知ってはいましたが、個人的には指が汚れるのに抵抗があり、ずっと布を使って塗っていました。

が、実際にやってみて、固形の靴墨を薄く塗り伸ばすには指が最適だとようやく実感できました。

つま先全体的に塗り伸ばします。

実はここでも失敗を繰り返していて、当初は適当に物置から出した古い靴墨を使っていたのですが、硬化しきっていてぜんぜん伸びず、そこでつまずいていたのでした…

ちなみに、固形の靴墨を塗った段階で、ある程度乾かしてからストッキングで拭くだけで、半練り靴墨を塗った場合よりは光ります。

面倒ならそこでやめても誰にも怒られませんが、本当に光らせたいならまだまだ先があります。

 

というわけで、再びちゃんとした(伸びる)固形の靴墨を指で薄く塗ります。

ここで霧吹きの登場。

もちろん、どうせこのように濡らすので、靴墨を乾かす必要はありません。

そして、脱脂綿でつま先部分を磨いていきます。

別に霧吹きでなくてもよく、小皿に水を入れて、脱脂綿をその水につけながら磨くのでも同じ。

でも僕は小皿をひっくり返して水をこぼす可能性があるので、霧吹きにしたというわけです。

ちなみにストッキングに水をつけながら磨いたら?とも思って試してみたのですが、ストッキングだと保水力がないので効果が薄く、脱脂綿のほうがいい。

最初はぜんぜん光らず「騙された!」と思ってしまうのですが、何度か水を浸かって脱脂綿で軽く擦ってみると、「おお?」と思えるようになると思います。

 

左が固形の靴墨を塗って水+脱脂綿で2回磨いたもの。

右が半練り靴墨をストッキングで磨いたもの。

これまで越えられなかった壁をあっさり超えてしまいました!

水ありがとう!

時間がないなら、これでも十分に「光らせた」で通用すると思います。

でもまだまだいけます。

同じこと、つまり固形の靴墨を指で塗り、すぐ水と脱脂綿で磨く…というのを何度も繰り返します。

ちなみに磨く際は力を入れる必要はないのと、脱脂綿がそのうち濡れて縮んできても脱脂綿を替えずにそのまま使って大丈夫。

また、円を描くように磨くという手法も聞いたことがあるのですが、円を描くようにするのと直線で磨くのも、結果違いは分かりませんでした。

しかし…何度繰り返しても、もともと傷だらけだったつま先はそう簡単にはいきません。

特に、革の地が出てざらざらになった部分は、一向につるつるになってくれません。

 

ここで、一旦固形の靴墨をまた薄く塗ってみます。

それを一晩置いて乾かしました(そこまで置かなくても大丈夫)。

そこで今度は水や脱脂綿を使わず、ストッキングで磨きます。

するとどうでしょう。

例のざらざらだった箇所も光ってきました。

それでもまだザラザラが残っているようなら、また靴墨を薄く塗って乾かし、布で拭く・・・を繰り返すと、ザラザラの上に靴墨が乗り、それを磨くことで光沢が出るようになってきます。

あとはダメ押しでもう一度靴墨を塗って、霧吹きで水を吹いて脱脂綿でコシコシ…という工程を繰り返します。

さすがに傷の凹みを埋めることはできませんでしたが、傷の角が丸くなり、傷の凹みも少し埋まって、傷があまり目立たなくなりました。

そして、最後はやはり、ストッキングで拭き上げ。

それで、こうなりました。

見比べてください、最初の状態と。

同じ靴の1日後の姿とはとても思えませんね!

 

*コツさえ掴めばあとは同じ

まぐれでないことを証明するため、また別の靴で同じ手順で試してみました。

この傷キズの個体が…

こう!

↑これはまだまだ途中ですが、それでも見違えるように。

今回紹介した2例は敢えて傷の多い個体を使ったので少してこずりましたが、そうでないものなら一晩置かずに完成します。

 

もう15年近く前の古い個体なものの、傷が少なかった半長靴たち。

 

5年くらいの、比較的新しい個体。

やはり傷が少なければ、固形の靴墨+水+脱脂綿で、何回かの磨きでヌルテカになると思います。

ただ、新品の半長靴だと前述のようにシボがあるのでそのシボが埋まるまではけっこう手間がかかると思います。

 

そこで自信をつけ、古い茶色の半長靴のつま先も磨いてみました。

最初は硬化しきった靴墨を使ってうまくいきませんでしたが、靴墨を替えたらこの通り。

これはもうヌルテカでしょう!

 

というわけで、自分にはできないと思っていても、いろいろ試せばできないこともないんだなと分かりました。

これでようやく、わしも自衛隊装備を偉そうに語れる資格を得られたような気がしてきました。

よぅし、これからいろんな人の陸自装備を指摘しまくって嫌われよう!

(ヤメレ)

 

-おわり-

 

 

 

 

 

 

 

 

予備自衛官補、第2段階中のおっさん・丙さん(甲方面隊・乙地本採用)からの新しいレポートをお届けします。

 

 

「第2段階をどうにかこなしつつある丙です、皆さんこんにちは。

決して第2段階での最大の目標というわけではないものの、それでも難関として立ちはだかるのが「25km行進訓練」。

僕としても特に印象に残ったので、今回はその話をします。

 

*25km行軍とは

25km行軍は、予備自補としてのフル装備(弾帯サスペンダーに各種装具や銃剣までつけて鉄帽も被り、水筒は満水、そして防護マスクのケースも肩掛けし、さらに背嚢に荷物をそこそこ詰めて背負い、小銃も首から下げる)、重さにすると20kg以上はプラスしたうえで、戦闘靴で歩くという訓練です。

これが有事での現職なら、本来は目標地点に到達した後に戦闘行動が始まるわけで、25kmを完歩することだけを目指すのはナンセンスなのですが、不慣れな我々予備自補としては、とりあえずは完歩するのが目的でもいいと思います。

ちなみに第1段階の最後に、予行という意味も含めた10km行軍がありましたが、やはり25kmはぜんぜん違う「身体各部への負担」がありました。

さて、行軍は〇〇分歩いて○○分小休止、それを何度か繰り返したら○○分程度の大休止(+食事)、そしてまた〇〇分歩いて…という流れが多いようです。

25kmはトータルで7~8時間かかるため、装具は前日から整えておき、当日は朝早く準備をして武器出しをし、普通の課業開始時刻あたりで出発…となるのが普通。

そのため、前夜から当日朝までけっこう時間に追われてバタバタで、洗濯やアイロンがけなどは手早く済ませる必要がありました。

ちなみに10kmの時は駐屯地内でしたが、25kmは駐屯地の外を歩くことが多く、部隊や時代によって異なりますが、車両で運ばれてから駐屯地に帰るスタイルや、駐屯地から出て戻ってくるスタイルもあるようです。

速度は意外にゆっくりで、道中で気を付けることといったら前の人との距離を保つこと、列を乱さないこと、でしょうか。

 

*マメとの闘い

僕としては過去に怪我をしたことのある足首と、最近たまに痛みだすヒザが心配だったのですが、幸いそのどちらも大丈夫でした。

ただ、後述のように足の裏がジンジン痛くなったのがかなりきつかったです。

ところで体力ですが、山岳地帯を踏破するわけではなく、ペースも意外にゆっくりなので、心肺機能はそれほど求められません。

筋力も、荷物を背負う力と足を交互に前に出す力、少なくともそれくらいがあれば大丈夫。

体力筋力を最も使うのは、完歩した後に疲労した身体で隊舎の階段を上る時かもしれません(笑)

大部分は精神力がモノを言うのが長距離行進です。

ですが、精神力ではどうにもならない強敵がいました。

そう、それはマメ

僕は大丈夫だったのですが、周囲ではマメで苦しんでいる人がたくさんいたのです。

マメは、足の裏の皮膚が靴下や靴と擦れることによって熱を帯びたり、蒸れによって柔らかくなったりして、外側の皮が分離して内側の皮との間に水が溜まって膨らむことでできます。

火傷の時の「水膨れ」のようなものです。

マメができただけでも痛いし、破れたらもっと痛いし、さらにマメの破れから雑菌が入ると後で大変(続行する衛生隊員に申告して小休止の時にでも消毒してもらいましょう)。

しかも履きなれず固い戦闘靴(半長靴)なので、マメリスクは急激に高まります。

ではなぜ僕にマメができなかったのか。

それは過去の経験から色々と気を遣ったから。

僕は若い頃に仕事で、土足禁止の会場でスリッパを履いて真夏に歩き回り、そのせいで足の指と指の間が擦れてマメになり、それが破れて夜には歩けなくなってしまったことがありました。

さらにサバゲを始めてからは一日中半長靴を履きっぱなしのことも多く、その経験でいろいろ学んだからです。

では具体的に対策を挙げていきましょう。

さて、まず最初に重要なのは靴のサイズ。

これは過去の記事にも書きましたが、もし靴のサイズが足に合ってなかったら、事前に適性サイズに交換すべきです。

靴は小さければ常に足が擦れることになってマメができやすくなるし、大きくても靴の中で足が動いてしまって擦れてマメができやすくなります。

なので本当の意味での「適性サイズ」の靴にする必要があるのです。

あとは靴下。

(ちょんまげ注、こういうの)

以前にも書いたように五本指の「軍足」にするのは指と指が擦れてマメができるのを防ぐのに必須ですし、あとは靴下を履くときに「シワやたるみが無いように履く」ことが重要。

靴下にシワやたるみがあると、そこが擦れてマメができやすくなるから。

それを防ぐためには、靴下のサイズも足に合っていないといけないし、薄くてヤワヤワな生地だとすぐヨレてしまうので、しっかりした厚みの靴下にするべきです。

そして行軍の最中に大事なのは、必ず設けられる「小休止」や「大休止」。

小休止の時には、面倒でも地べたに座って半長靴を脱いで足を少しでも乾かしましょう(ただし状況によっては脱げないこともある。脱ぐ時には片足ずつ←すぐに行動に移れるように)。

いくら靴や靴下が良くても、靴をずっと脱がずにいると汗で蒸れて皮膚がふやけてマメができやすくなるから。

半長靴を履きなれてない人だと、脱ぎ履きだけで体力と時間を遣ってしまうので面倒かもしれませんが、靴を脱ぐと脱がないとでは雲泥の差があります。

これらの対策で、僕はマメの発生を防ぎました。

*その他の対策

あと気を付けたいのが股ずれ。

股がズレるのではなく、股が擦れるという意味です。

歩行によって股間に近い内股が擦れ、そこがヒリヒリ痛んで、そのうちただれたようになってくることもあります。

さらに言うと戦闘服のズボンは生地が固く、股の内部の出っ張りが内腿に擦れ続けると結構痛い。

ベビーパウダーやワセリン、オロナインH軟膏などを股間の内股に塗っておくという対処法がありますが、僕は長めのトランクスを履いて対処しました。

(ちょんまげ注、こういうの)

あとはマメとは違いますが、同じ場所をずっと圧迫することで変な痛みが出ることも。

ズボンのすそを半長靴に入れる時も、なるべく生地の厚みが出ないように綺麗に畳むようにして、あとは靴ヒモの端を半長靴の口から中に入れる時もヒモが丸まってダマにならないようにしましょう。

その他の対策としては、なるべくいいインソールを入れること(官品の中敷きは帯電防止効果があるので、現職さんだとダメだと思いますが)ですが、10km行軍の時に問題なかったインソールが今回イマイチだったので、次は別のを買おうと思います。

(ちょんまげ注、こういうのだそうです)

小休止の際には水分や糖分・塩分を摂取すること、あとは短時間でも鉄帽や装具を外して休むこと、などが有効です。

足以外では、やはりふだん背負い慣れない背嚢を背負うので、僕は肩そして背中が痛くてそれも苦労しました。

ただ、最初の小休止の時に背嚢の中身の位置を変えたり、背負い直したら改善しました。

「ザック症」という、重いリュックサックをずっと背負うことで生じる症状もあるようですが、さすがにそこまではないと思います。

*脳内麻薬は存在した

マメはできなかったにしろ、もちろん僕としてもキツかったです。

○○分、おおよそ□km弱ごとに1回小休止が入るので、そのたびに痛みが和らいで歩きだしてまた苦しくなって…という繰り返しだったのですが、おおよそ全体の半分の行程を越えてあと2kmくらいで大休止かという時。

それまで足の裏の痛みがキツくなって歯を食いしばっていたのですが、なぜか急に痛みが消えて身体が軽くなるのを感じました。

えっ?えっ?と思いつつなんだか楽しくなって、それまで口をきかなかった隣の人に話しかけるなども。

ああこんな楽しい訓練なら永遠にしていられるなあ、フンフンフーン・・・と思っていたら数分後、急にズーンと身体が重くなり、そして足の裏の痛みは倍増。

僕の脳から放出されるエンドルフィンはその程度だったようですが、それでも脳内麻薬の存在を知ることができたのはいい経験でした。

*リタイヤしてもお咎めはない

個人的に不満なのが、この25km行進に限らず10kmもですが、途中で体調を崩したりキツくてリタイヤして(車両で運んでくれる)完歩できなくても、だからといって修了できないわけではないこと。

それじゃあ頑張っても頑張らなくても同じではないか・・

もっともこれは、おっさんのほうが多くのリタイヤリスクを抱えているので、むしろ有難いと思うべきかもしれません。

 

*僕の話

歩き終えてみると、僕は体力は十分に余力を残せて、まだこのあと戦闘訓練もいけるかもと思ったくらいなのですが、足の裏の(かかとではなく)前の部分と肩が痛く、それが最もきつかったです。

小休止と大休止の度に座ったり戦闘靴を脱いだりしてある程度回復できたので、一度できたらアウトなマメに比べればはるかにマシだったのですが、歩き始めるとまたジンジンして、けっこう堪えました。

前に「精神力が大事」と書きましたが、その証拠というか体力で不利なはずのおじさんたちは疲れた~とは言いつつそれほどでもなさそうで、苦しんでいるのは若い人に多かったです。

こんなグッズがあるのを後で知ったのですが、実際に試してみると、短時間ならいいものの、そのうち靴の中でズレてきたりするとどうなるかな…というの不安は残ります。

ちなみに昼食は戦闘糧食で、前日まとめて湯煎されたものを配られて背嚢の中に入れ、それを大休止の時にあぐらをかいて食べるのですが、屋外で食べる戦闘糧食は意外にうまく感じられました。

*手にもマメはできる

行軍の話ではありませんが、第二段階の「野外勤務」には、野戦築城という項目で、掩体掘りもあります。

この時にスコップやツルハシで地面に穴を掘るのですが、この時に軍手や薄い手袋を使って掌にマメを作って苦しんでいる人がちらほらいました。

これは、なるべく掌の部分の革の厚い作業グローブを使うしかないと思います。

(ちょんまげ注。PXに売ってるものの中から選べばいいと思います)

今はスマホでなんでも情報が得られる時代ですが、こういう地味な情報は自分から積極的に取りに行かないと得られません。

それにそれらの演練の前には、たいてい教官や助教(班長)からアドバイスがあるはず。

ただ、少し気になったのが、教官や班長でないものの知識のある同期にアドバイスをされても「大丈夫、なんとかなります」と根拠のない自信というか想像力の不足からできた対策をせず、結果として余計な苦しい思いをするような人も一定数いたこと。

まあ、僕の記事を参考にしようとしてくれるような皆さんであればそんなことはないと思いますが、そういう有用なアドバイスを軽視するような人は、有事の場で自らだけでなく仲間も危険に曝す可能性もあると言えるので、ちょっと心配と言えば心配です」

 

 

丙さん、お疲れ様でした。

次のレポートもお願いいたします。

 

 

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―ヨビジホ訓練編―

*その1「衣食住」

*その2「第一段階のもろもろ」

*その3「第一段階の訓練内容」

*その4「冬の話、訓練内容」

*その5「情報収集」

*その6「熾烈な闘い」

*その7「第二段階・酷暑の話」

*その8「25kmハイキング」

*その9「ハプニング」

 

もう先月の話になってしまいますが、ビクトリーショーに行ってきました。

陸自装備勢にとって、今回のVショーは何と言ってもPXジョーシマさんの出店。

これまでも超リアルな88式鉄帽レプや覆い、あとは空デジの覆い用のゴムバンドというレアアイテムをリリースし、近年は水機チェストリグや水機弾納などを矢継ぎ早に我々の前に見せつけてくれています。

そのジョーシマさんが新商品を引っ提げてVに出店するというのですから、行かないわけにはいきません。

そして行きました。

これはオープン直後でまだ人が少ないブース前。

ひときわ背が高い人がジョーシマさんです。

今日のPXジョーシマさんブースの目玉のうちの一つが、防弾チョッキ3型。

今回はまだ試作品で2個しかありませんでしたが、皆さんまず見て驚き、装着して驚き・・・

わしも試着させてもらいましたが、外観もいい上に着心地もいい!

こりゃあ積極的にサバゲにも使いたくなります。

頒布時期は未定、お値段は「数万円」とのことです。

そのジョーシマさんと2ショットで撮ってもらいました。

いやあデカい!

ジョーシマさんは靴のサイズ30とか31センチだそうです。

その防弾チョッキ3型の他、新型の迷彩テープの救急品ポーチや、戦闘装着帯の一般用などがズラリと並び、とても賑わっていました。

あとはものノフさんやKKさんもいろいろと売ってたり。

お隣の、こっくり工房さん。

今回は空自迷彩の袴で、いやあいいですなあ。

 

PXジョーシマさんとそのお友達と一緒に自衛隊ブースにお邪魔すると、広報官さま方は苦笑い。

で、広報官サマと一緒に撮ってもらいました。

この写真の中で、本物の自衛官は1人です、

わしの隣の人が来てる18式チョッキは、自衛隊ブースにあったものを試着させてもらったものです。

 

今日はいろんな方とお会いしてお話しすることができたのですが、話をしまくってすっかり疲れてしまいました。

というわけで、現地でお会いした方々と一献。

でもこのいつものお店、店員さんの愛想とレスポンスが非常に悪く、そのせいであんまり酒も料理も進まず、客単価としてはとても低かったと思います。

でもそれはウチらがケチだったせいじゃないもん。

注文をしようとすると、ホントに舌打ちでもしてるのかと思えるような顔をする店員のおっさんのせいだもん、

 

というわけで、お会いした皆さんありがとうございました!

なぜ美濃太田で下車したのかと言うと、大した理由ではなく、ここから多治見まで「太多線」という路線があって、乗ったことのない路線なので乗っておこうと思ったから。

というか、「ひだ」も名古屋に直接向かうわけではなく、どのみち岐阜まで行って逆戻りして名古屋に行くという回り道をするので、多治見から中央西線で名古屋に行くのも大差ないから。

ワシの想像する鉄オタなら、わざわざ特急を降りて回り道をすることなんてしないでしょうから、ワシが鉄ではないことはこれで証明できますね。

 

しかし太多線の接続が良すぎ、本当は長良川鉄道のホームに行ってみたかったのが果たせず・・・

任天堂スイッチの運転シミュレーターゲームで長良川鉄道があり、せっかくだから乗ってみたかったのですが、時間がないので断念。

で、太多線は美濃太田近辺の景色が続くだけなので特に撮影もせず、多治見へ。

 

ここから中央西線の区間快速に乗り換えます。

 

一気に都会だな…。

そして名古屋駅へ。

 

しかし名古屋駅は、新宿駅とはまた別の意味でのダンジョンでした。

近鉄に乗り換えるのですが、JR構内には近鉄の近の字がNGワード指定されているのか表示が全くなく、ネットで近鉄のホームの位置を確認してとりあえずその方向に向かい、迷いつつどうにか近鉄名古屋駅へ。

人生初近鉄!

しかし乗ってみると、雰囲気も車窓も日頃乗ってる京急のようで、まるで違和感がありません。

そう言われてみれば近鉄は京急と同じ標準軌であり、都会と郊外の真ん中あたりの景色を複線でガンガンかっ飛ばします。

四日市の手前の車窓ですが、川崎の手前と言われても「そうか」と思ってしまいそうな景色です。

四日市。

子供の頃に見た「でんしゃ」とかいう名称の絵本で見たことがあるような車両がいました。

ここで一旦ビジホにチェックインし、シャワーを浴びたりします。

宿泊は2年前は名古屋駅チカにしましたが、四日市まで来れば駅前でもビジホは安いので助かります。

 

しかしなんでまたわざわざ四日市まで来たのかと言うと、というか前回同様、ミリタリー界隈のフォロワーさんたちと会って飲むため。

別に皆さんが四日市在住なわけではないのですが、フォロワーさんのお仲間さんが飲み屋をやっているので、それならそこに・・・というわけです。

前回もそうでしたが、今回もホントに料理もおいしく、おまけにビールがハートランド(キリンの)飲み放題なのがまた嬉しい。

こういう馴染の店が近所にあったらなあと思います。

ミリタリー話に盛り上がり、時には店長さんも加わり、楽しい時間はあっという間にすぎてしまいました。

前回はみな二日酔いで死んでましたが、今回は学習したので1次会でお開き。

そこからビジホに戻ったのですが、辻という辻で客引きに声をかけられ、相当に難儀しました。

地元の野毛だとぜんぜん声かけられないのに、四日市の客引きさんたちは、見た目で明らかに金もってないのが分からないのでしょうか・・・

 

早めに切り上げたとはいえ、かなり飲んだので寝坊が心配だったのですが、幸か不幸か翌朝は3時に起床(←ジジイ)。

そしてうだうだしつつ6時にホテルを出て、向かうは名古屋の吹上、中部エアソフトガンマーケットの会場。

さらば四日市!

 

今回の中部ガンマは、会場の広さに比して出展ブースが少な目で、かなり余裕を持った配置になっていました。

いつもいらっしゃると思っていたすてんがん工廠さんがいなかった代わりに、3Dプリンタで20式小銃や62式機関銃を作ってしまう変態のKATOさんがいろいろ展示してました。

 

自衛隊グッズを売ってるブースもありました。

 

そういえばBOLTさんが電動やガスブロの銃を展示していて、撃たせたもらいました。

Bb弾だと命中精度が心配ですが、ファスガンなら関係ないからいいかなと思ったり。

あとは数百万の夜眼鏡が置いてあったりしましたが、さすがに触らせてはもらえませんでした。

 

というわけで夕方には失礼します。

で、空腹時低血糖の気配が出てきたので、この辺りで食事でも…と思ったのですが、吹上近辺は飲食店のイの字もない!

なんなんここは!

名古屋駅まで戻ると高いし人ばっかだしな~と思いつつ、他にあてもないので仕方なくン名古屋駅に行って、すぐ入れる店にイン。

高いビールをぐびっといって、注文したのは名古屋名物らしき「あんかけスパゲッティ」

なんかどこかで食べたことのある、すごく懐かしい味だなあと思ってたのですが、帰りの新幹線で「はっ!」と気づきました。

そう、小学校の給食の「ソフト麺」です!

いやあそうだソフト麺、こんな感じだった!

というかそれ以前にさ、エビフライにかかってるソース過ぎて他の素材の味を皆殺ししてるよね!

うん、やっぱ次は前回のようにホームの立ち食いきしめん食おっと!

 

というわけで、行きは9時間かかったものが、帰りは2時間で済みました。

いやあ、東海道新幹線は偉大でした・・・

 

名古屋のみなさん、お世話になりました!

 

(おしまい)

 

 

 

 

今年もまた、名古屋に行くことになりました。

 

しかし鉄道オタクでもないワシとしては、名古屋に行く方法にはいつも悩みます。

2年前は中央本線「あずさ」~大糸線で糸魚川まで行き、そこから長野に戻って中央西線「しなの」で名古屋へ…。

昨年は北陸新幹線で金沢へ、そこから敦賀延伸前日の「サンダーバード」で京都、そこから智頭急行経由の「スーパーはくと」で鳥取。

宿泊の後、「スーパーおき」で米子まで行き、そこから定期運行終了間近の381系振り子特急「やくも」で岡山へ、その後は新快速やらなにやらを乗り継いで・・・という感じでした。

こんな時、鉄オタならサクっといいルートを決められるんでしょうね、鉄オタなんかにはなりたくないですが。

 

悩みに悩んで、今回もやはり北陸新幹線のお世話になります。

しかしまあ9月に入って一週間というのに、なんでこんな暑いの!?

快適な車内で車窓を眺めます。

 

だんだん田舎になっていき・・・

思えば北陸新幹線がまだ長野新幹線と言われていた頃、今から20年前に友人の結婚式で佐久まで行ったことがありました。

しかしその頃は車窓なんてそっちのけで寝てましたね・・・。

 

長野とか糸魚川とかはもう写真は撮らず、2時間で富山へ。

しかし2時間なんて近すぎて、まばたき数回です。

10年前は東京から東北新幹線で越後湯沢、そこからサンダーバードでほくほく線経由の直江津回り、午後にようやく富山に着いたくらいだったのですが・・。

 

ここから高山本線の「ひだ」に乗り換えます。

10年前に来た富山駅はまだ新幹線の開通前で、ホームも駅舎も地上でした。

それが新幹線の開業と共にリニューアルされ、近代的な高架駅に。

しかしこうなると、もう富山なのか金沢なのかも雰囲気で判別ができず、旅情というものが全くありません。

同じ高架でも例えば新横浜や名古屋ならまだ町の雰囲気も感じることができるのですが、全てガラスで覆われているので…(もちろん真冬の大雪があるので仕方ないのでしょう)。

それに「旅情」なんていうのは、その旅行者のわがままですし…

しかし参ったのが、新幹線ホームには売店があるのに、在来線ホームにはそれがないこと。

これから乗る特急は長丁場なうえに車販もないと来たら、ここで弁当を買い忘れたら悲惨なことになります。

わしは在来線の改札で駅員さんに売店がないことを聞き、改札外にあった駅弁やを覗いたところ、商品がほとんどない!

こんなことなら横浜の崎陽軒で買ってくればよかった…!と思っていたら、ガラガラガラ…と納品があり、どうにか駅弁をGETしたのでした。

 

画像の左上が新幹線ホーム、真ん中が在来線ホーム。

窓の向こうに、かすかにビル群が見えます。

でもここが本当に富山なのかどうか、見ただけではサッパリ・・・

 

そしてホームで「ひだ」の入線を待つのですが、ここでもまた戸惑いが。

ここから乗る「ひだ」は増結のないフル編成が4両+4両の8両らしいのですが、高山から富山までは4両だけで運行するようです。

で、富山側では号車がなぜか7~10号車となっているので、ホームで7号車っていうのはどこ?と探すことになり、そして号車案内表示がホームの床にしかありません。

すると、乗客がその表示の辺りに立って待つようになると、他の乗客からは地面の表示が見えなくなるのです。

事実、外国人旅行者たちがキョロキョロしながらホームのあっちからこっちへとキョロキョロしていました。

売店の件もそうですが、優等列車の始発駅とはとても思えない、お粗末な「サービス」です。

 

さて、そんなことを思いつつ待ってると、HC85系「ひだ」が入線。

さすが令和の特急、社内はとても綺麗で明るく、まるで新幹線みたい。

で、特急の指定席を取る際に気にする位置ですが、今回は事前にネットで調べてもよく分からず、「まあいいや」という気持ちでネット予約したのですが、勝利しました。

窓枠が目の前にない位置だったので、景色がよく見えるのです。

ひだは、メインの名古屋発が、名古屋を出てすぐの岐阜で進行方向が変わります。

なのでその際にはシートも向きが変わり、窓枠の位置が変わってしまいます。

が、一部には大阪発のものもあり、その場合は向きが変わりません。

ネットでは、その辺りを知らない素人か、あるいはAIが記事を書いているのか、「途中で向きが変わることがあります」などという曖昧な記載しかないものもけっこうあり(基本は岐阜で変わる・大阪発は変わらない、と書けばいい)、さらに増結もあったりして、さっぱり分からないのです。

でも今回は良かった。

 

さて、ひだは富山駅を発車。

気動車特急なら、エンジンを吹かす轟音や変速ショックと共に速度を上げていくものですが、この「ひだ」はハイブリッド。

先代のキハ85と同じ85を取っていますが、HCというのは「ハイブリッドカー」の略で、発電用エンジンで電力を造り、また回生ブレーキで発生したバッテリーに溜め、その電力も使ったりしてモーターを回し、そのモーターで走行するというもの。

なので昔ながらの気動車らしい乗り味はないですが、まあ一般的には快適性がUPしてると言えるでしょうし、燃費もいいそうです。

ただ個人的に気になったのは、エンジンが回ってる時に微振動があり、そのせいでわしのお腹の余分な脂肪がずっとプルプルしていました。

前に乗っていたXVハイブリッドのモニター同様、発電や充電の状況が表示されます。

 

しかし新幹線から乗り換えた在来線の特急。

やはりいいですね。

ロングレールでないジョイント音を聞くと、「ああ、鉄道の旅だなあ」という実感が湧きます。

街を抜けて田園風景に。

天気も良くて、つくづく来てよかったなと思います。

この後いくらでも見ることになる川。

 

途中で通過する駅の駅舎は、ローカル色あふれる古いタイプのものがけっこう残ってました。

また、やはり冬は雪がすごいのか、どの駅にも雪用の側溝があるのが印象的。

次第に人家が少なくなっていきます。

 

ああ、いいなあ・・・

 

画面中央の平地っぽく見えるのは川で、昨日の台風のせいで水かさが増して緑色に濁っていました。

 

この辺りは川が多いせいか、水力発電らしきダムがあちこちで見られます。

 

しばらく山を上るように走り、JR西日本とJR東海の境目である、猪谷へ。

画像左側の建物の向こう側には川が流れていて、この地域を全体的にみると「谷」のようになっています。

ちなみにここから国鉄「神岡線」が伸びていて、その後は神岡鉄道神岡線となったものの、既に廃止されています。

こんな田舎なのに側線が多く、社宅のような大きな建物があるのは、以前は貨物の載せ替えや積み替えが多かった名残りのようです。

ちなみにその神岡線の神岡は、日本の認定公害第一号であるイタイイタイ病の元凶となった鉱山のあるエリアです。

高度経済成長時代の日本は良かったと懐かしむ声も多く聞かれますが、その裏にこういった悲惨な公害が存在したことを忘れてはいけませんね。

 

さて、ここから先はJR東海のテリトリー。

まだ11時台ですが、お腹が減ったのでお楽しみのランチ。

ああ、ビールがあればなあ。

周囲を見ると、若い女子2人連れが昼間から缶チューハイや日本酒を飲んでます。

売店でビール買っときゃよかった・・・。

ちなみにこのお弁当、うまかったっす。

天気がいい。

いつでも車窓から川が見えるのは、昔のこういう山越えの路線は、基本的に川に沿って建設されるから。

もちろん地形的にどうにもならなくなったら橋を渡して川を跨いだり、やむを得ずトンネルを掘って進みます。

昭和後期以降はどんどんトンネルで短絡していくのでその限りではなく、それは道路も同じなので、昭和後期以降に造られた高速道路やバイパス道路を使う自動車には、ローカル線はかなわなくなっていきます。

それでも高山本線は、あまりに曲率の小さいRは曲がれないので、幹線道路が忠実に川に沿って走る所を、鉄橋やトンネルでまっすぐ通っていて、まだ鉄道にアドバンテージがあるように思えます。

ちなみにこの神通川は、イタイイタイ病の汚染物質のカドミウムを下流の富山まで運んだ川でもあります。

 

そのうち峠を越え、里っぽい雰囲気に。

ここからしばらく平地が続き、いよいよ高山へ。

しかしこの高山駅も、ホームは地上のままですが、駅舎が近代的になり、新しい跨線橋がかかっていました。

ワシは31年前に高山までは来たことがあるのですが、その時は田舎風なものの立派な風格の駅だったなあ。

高山駅で前方に4両が増結され、ここから8両編成での運行となります。

同時に外国人旅行者も大勢乗ってきました。

ガラガラだった車内も、かなり座席が埋まって出発。

 

すぐに市街地を抜けて田園風景になり・・・

 

また川を眺めながらの旅路に。

 

こんな景色を進んでいき、

 

そのうち、有名な下呂温泉。

いかにもというような、温泉旅館が立ち並ぶ川辺の街。

いいなあ、一度ここに泊まりに来たい。

 

さて、ここからはもう名古屋に向けて消化試合・・・と思うのは早計で、高山本線の車窓は、この先が一番いいかもしれません。

飛騨川が右に左に。

特に下呂から名古屋方面は、護岸工事のされていない自然のままの革の情景を楽しむことができます。

ああ素敵だなあ・・・

 

しかしそのうち里らしき風景になり、人家が増えてきました。

 

運転台。

かなり開けてきたと思ったら、美濃太田。

ここはそこそこの要衝で、長良川鉄道と太多線に接続しています。

「ひだ」は名古屋まで行くのですが、わしはここで下車。

3時間半の行程でしたが、楽しくて一瞬でした!

 

いやあ、ありがとうひだ!

ありがとう非電化路線!

 

(後編につづく)

 

以前から知っていたものの、なかなか参加する機会がなかったフリサバ(フリッツさんの主催するサバゲ)。

それがいつもお邪魔してるジェロニモさんで、媒体がお気に入りのファスガンで開催されると聞き、お邪魔しました。

しかしま~・・・8月のお盆前というクッソ暑い日なのにも関わらず、ジェロニモに集まったのは80人超!

皆さん大丈夫ですかいろいろと!

(画像はジェロニモさんから)

もっともこの日は朝は関東に雲がかかっていて割と涼しく(それでも29℃くらい)、千葉もそこまで暑くはなくまだマシだったと言えますが・・・

ただ、さすがにお盆最初の3連休の初日とあって、ワシは5時前に家を出て現地付近に6時半には着いてしまったのですが、それでも時間つぶしで渋滞情報を見てると高速があちこち真っ赤っか。

そのせいで大渋滞にひっかかって遅れてくる方がちらほら。

それでも北は東北、南は九州から参加者が集まって、ホントすごいですフリサバって。

また数年振りに再開することができた方、ネットではやりとりしてたものの初めましての方ともお会いすることができました。

ちなみにどう見ても本職さんでしょ…っていう方ばかりだったのは気のせいだったのか否か…(笑)

 

ところでワシはフリサバには初参加ではありましたが、デバイスの受付では必ず混雑が予想されるので、スタッフ外ではあったもののお手伝いをさせていただきました(フリッツ様、許可くださりありがとうございます)

でもファスガンがメジャーになった今、ファスガン経験者が増えて説明が少なくて済み、大渋滞は起こりませんでした。

また最初からチーム分けとテーブル指定が済んでいたので、その辺りも実にスムーズ。
さすが毎度、大人数での貸切を開催しているフリッツさんだなと感服した次第です。

左から3人めがワシ。

(画像はジェロニモさん)

 

午前中は2ゲーム。

陸自迷彩の人は同じチームに固められていて、40人のうちかなりの人が陸自装備。

おまけみ皆さん、どう見てもかなりの手練れ・・ああ恐ろしい!

しかし朝の準備段階ですでに汗だくでしたが、汗っかきのワシはこの時すでに頭から水を被ったようなズブ濡れでした。

 

真夏のジェロニモは植生が繁茂して射線が通らないところばかり。

おまけにワシはサバゲを始めた頃より視力が低下し、敵を発見することはするのですが、人数が多いので味方かな?と思って確認しようとして撃たれてやられる、ということが多かった。

あとは撃たれても敵の位置が分からず、仕方なく後退して再挙を計る…とか。

それでも足首も膝も痛みは出ず、ヘバりつつもそこそこ走り回ることができました。

(画像はジェロニモさん)

しかしフィールドアウト時のあの斜面は地味にキツかったですね…

真夏のサバゲで水分と塩分補給は重要ですが、同時に解決してくれるのがきゅうりの糠漬け。

1日で3本も食ってしまいましたが…。

あとは麦茶と塩タブをたくさん摂取。

あっ力が入らない…となったら小分け羊羹。

 

お昼休憩。

いつもはジェロニモ特製カレーを注文するところですが、今日は食欲に不安があったので、カップラーメンで済ませました。

 

ちなみに今回フリマコーナーもあったのですが、フリマで売るかと思って持っていったTシャツを同じテーブルの皆さんに配りました。

だって、皆さんいろいろ素敵なものくださるんですもの・・・!

 

 

午後も引き続いてゲーム。

しかし大人数なので、広大なジェロニモでもだいたい視界内に味方の姿が見えるし、たいてい会敵します。

撃たずに退場することもあれば、うまく戦闘しつつ敵陣付近に接近できたりもありました。

これまたジェロニモ名物・瓶コーラ。

くう~!

しかしここでにわか雨予報があり、いったんゲーム中断。

すると予報通りの大雨。

(画像はジェロニモさん)

ここまで降らなくていいのに・・・!

ちなみに雨雲レーダー。

なにこのピンポイント具合!

誰すか雨男!

※ちなみにもっと後にもまたにわか雨が来ましたが、雨雲はジェロニモ付近を狙って発生してました。

 

いちおう最後までゲームに参加しましたが、迷彩服は風呂にでも突っ込んだ時のようなビタビタ具合なうえ、雨の後のぬかるみを歩き回ったので靴もドロドロ。

でも熱中症になる人も怪我もなく、最後までゲームしつくし、さすがにグッタリしたのでした。

ちなみに帰りは行とは打って変わって空いていて、朝と同じ1時間半で帰ることができました。

 

フリッツさんジェロニモさん、ご一緒した皆さんありがとうございました!