ちょんまげインプの部屋

ちょんまげインプの部屋

いらっしゃいませ、変態(いろんな意味で)の部屋へ。
これであなたも立派な変態。
今後ともどうぞよろしくっす。

(以前、ちょんまげのついたインプレッサに乗っていたのでこんなタイトルです)


[20式小銃スリングレプリカ]


フィールド定例会に行くのは昨年秋以降ぶりだし、BB弾サバゲも2月以降半年ちかくぶり。

そんな久しぶりのサバゲなのに、この空模様。

これは雨なのか?

そうでないのか?

これはかの有名なシュレディンガーの雨といって、雨なのかそうでないのか、観測するまでどちらの状態も存在する、ということはつまり観測しなきゃいいのです。

となればこれは雨でないと言ってもいいですね。

 

今日お邪魔した定例会はジェロニモさん。

持ち込んだのは2挺で、まずはこないだ買ったばかりのガスブロ89(3挺め)。

先に購入した2挺はすでにうぃずさんの手によるリアル化加工が済んでいるのと、あとはBB弾を撃つとHOPがぜんぜんダメという病気があるため、ゲーム用に新たに買ったのです。

試射をすると、HOPが勝手に緩んでいくこともなく、0.25gでも40m先のマトにどうにか当てることができ、ゲームでも使えそう。

次は次世代MP5。

銃としてはそんなに好きではないものの、BB弾サバゲとしは最良と言える銃です。

50mの的でも狙っていけるし、3点バーストを多用しているのですがタマが淀みなくまっすぐ(イメージ)飛んでいくので、楽しいったらない。

 

ちなみにジェロニモに着いたら地面は濡れてもいませんでした。

いい天気。

 

 

今日は25人ほどが集まり、最初はカウンター戦、次以降はフラッグ戦が続きました。

(ワシの画像はジェロニモさんから)

↑ぜんぜん緊迫感のない風貌ですが、走ってるんじゃなくてソロソロと歩いています。

 

多くの方々が中央で撃ち合うなか大外を回り、たまに出くわす敵を排除しつつ敵陣付近に行ってやられて復活…というのを表裏繰り返します。

次世代MP5には敢えて黒バイオ弾を入れたので、案の定敵がワシが横から撃っているのに気づかずあらぬ方向に反撃したり、という効果が得られました。

難点は弾道が見えないことですが、念入りにゼロインをして、ドットサイトを40mで合わせ、30mならちょっと下を狙う、50mは上を狙う、で対処できました。

いやあ、やっぱり起伏のある森はいいですねえ!

しかしこの時期のジェロニモは、植生が豊かというレベルではなく・・・

視程が全く効きません。

 

風がなくゲーム前からすでに汗だくでしたが、1ゲーム表裏を経験すると、腕に巻いたマーカーすらぐっちょり。

ジェロニモ名物・瓶コーラが嬉しい。

 

次のフラッグ戦では戦力調整で敵チームになりましたが、表ではうまく敵の攻勢の喉元に突きつける位置につけたものの狙撃でやられ、裏は敵を排除しつつ敵陣に迫りかけたところでフラッグダウン。

 

その次は弾数10発の短いゲームだったので89を使ったものの、表・裏とも一発も撃たずに退場。

しかし数年ぶりに投入したガスブロ89が重くてかなり腕が疲れました。

ずっと軽めの銃を使ってたからなあ。

 

ここで昼食休憩。

ジェロニモ名物・骨付きラムカレーと、ノンアルのハイネケン。

午前中は暑さのせいかダルく、走っても足に力が入らない感じだったのですが、カレーを食ったらシャッキリしました。

単に食欲がないからとロクに朝食を摂らなかったせいだったようです。

またジェロニモさんからアイスの差し入れが。

懐かしい・・・小学生の頃に町内会の夏祭りでこういうのもらって喜んだなあ・・・。

ありがとうございます。

 

ところでここしばらくは、命の危険もあるので真夏のサバゲは避けていました。

以前はサバゲが好きで好きで時期なんて構わなかったのですが、一度熱中症になりかけてからは、夏は避けるようになりました。

それでも今回参加したのは、今の自分がどれだけ暑さに耐えられるか試したかったからです。

なのに今日は昼前から涼しくなり・・・

午後はカレーと気温のおかげで、なんだか元気が出てきました。

(画像はジェロニモさんから)

午後はフラッグ戦の表・裏、そして次の表に出てからお先に失礼しましたが、午後は1ヒットしか取れずにやられてばかりでした。

ちなみに味方射ちは2回あり、うち1回は味方さんがゴーグルの曇りで識別できなかったのが原因で、もう1回はワシが大外を回りすぎて一旦戻ったせいで敵と間違えられたから。

 

本当はスモーク戦も出たかったのですが、夕方の買い物までには帰宅せねばならず・・・

 

次はもっと暑い時期に定例会に参加しようと思います。

お世話になった皆さん、そしてジェロニモさん、ありがとうございました!

 

「趣味:カフェ巡り」

なんてこと一度でいいから言ってみたいちょんまげです、こんばんは。

4月から6月にかけて、一家で何度も「カフェ」を巡ってみました。

 

 

まず最初は、一家三人で家電を買いに行った際、

「そういえばここから徒歩圏内に猫カフェあるね」

とヨメが検索し、1階がカフェ、2階で猫とたわむれられるスペース、というお店に行きました。

もともと行く予定でなかったのでカメラがなく、画像はありませんが・・・

なんか猫たちは食事の後とかで、みんな昼寝してたり遊びにも飽きたりして、あまりかまってもらえず、割と暇な1時間でした。

ただ、1階のカフェではランチしてみたいなと思ったり。

 

 

次はGWに、昨年同じ日に行った猫カフェへ。

相変わらず猫多いしすぐ遊びに来るし、いやあココ楽しいわあ。

 

 

1時間半ばかり堪能した後、ヨメが娘に「まだ足りないんじゃない~?」と。

そう、この界隈にはまだいくつか猫カフェがあるのです。

というわけでワシ的には後ろ向きだったのですが、もう1軒いってみました。

こちらのほうは少しおしゃれな感じで、また猫たちもあまり寄ってはこない。

もちろんエサには反応します。

車は中華街に停めたのですが、うちは一家そろって中華がそんなに好きではないので、車で戻ってファミレスに行って遅いランチに。

でも猫カフェはもうしばらくいいや。

 

 

で、6月に行ったのが、某特定犬種カフェ。

そういえば昨年のGWにも別の特定犬種カフェに行ってガッカリした記憶があるのですが、今度のはTVの朝の情報番組に出たばかりとあって、休日はどの時間帯も完全に予約で埋まってる。

なので平日の仕事終わりに3人で待ち合せて行ったのでした。

こういう犬種カフェです。

みな3~5か月の子供~若い月齢で、各地に支店があり、SNSでも相当な人気だったのですが・・・

 

子供のせいか、ワンコ同士でのじゃれ合いや喧嘩に終始しています。

おやつをあげることはでき、「健康管理のため」ということで1人1カプセル(中身は数個)と制限されているのですが、それよりスタッフさんが言うことを聞かせるためにひょいひょいおやつをあげるものだから、ワンコたちはスタッフさんの後ばかり追ってしまいます。

このようにどうにか隣に来ても、すぐどこかに行ってしまいます。

「健康管理のためのおやつ制限」は完全に崩壊しています。

おまけに連日ひっきりなしにお客がワンサと来るせいか、人に飽きているようでした。

しかもひどいのが、1匹(?)、トイレトレーニングができてないワンコがいるのです。

ワンコは特に雌は驚いたり喜んだ際に粗相をしてしまうことはあるのですが、この時のは粗相ではなく、ちゃんと「ふつうに」「そこらに」おしっこをしていたのです。

そのおしっこをワンコたちが踏みまくり、ワンコを触るとやけに湿ってるなと思ったら、おしっこだったのか。

そのたびにワシは指摘してスタッフさんが拭いたり消毒して回っていましたが、問題はそういうことじゃありません。

そもそも、トイレトレーニングをしてないワンコを店に出す神経が異常なのです。

これから大きくなってからこのワンコはどうなるんだろうな、と心配になってしまいました。

1時間の枠でしたが、ワシは20分で飽きてしまい、ヨメも娘も途中で「ふう」という感じでした。

こんなん、ヒトんちのワンコに会いに行く方がよほど楽しい。

 

その帰り、以前よく来た飲み屋さんへ。

ここは鰯が有名で、やはりここの鰯の刺身はうまい。

 

は~

動物系カフェはしばらくいいや!

 

 

*出頭準備

(買い物たくさん)

聞くところによると、予備自補に採用された後、地本からいろいろと案内が届くようです。

その中に訓練出頭の案内があり、「携行物品」が示されているのですが、これがまた細かくそして多いのだとか。

自衛隊はメシもフロもタダだし戦闘服とか戦闘靴は貸与だしね~と軽く考えていると、足をすくわれます。

戦闘服の下に着る迷彩Tシャツは支給じゃないのか・・・とか、ジャージが要るのか・・・とか、多少自衛隊の知識がある人でも驚くかもしれません。

単なるジャージとか運動靴は、近所の実店舗に行って買えばいいと思いますが、普通のお店で売っていないようなものも多く、そんな時にお勧めなのがミリタリーショップ。

もし出かけることができるのであれば、じかにお店に行ってみましょう。

何故かというと、実店舗に行くと通販ではないような細かいものも陳列されていることも多いから。

通販で買えるにしても、やはりミリタリーショップでまとめて買ったほいいでしょう。

ショップはいろいろあると思いますが、初めてさんで予備自補むけの大方のものが買えるHPのある個人的お勧めショップは次の通り。

◎楯桜(たてざくら)※HPはこちら

◎Militant(ミリタント)※HPはこちら

ただ、必ずしも物品を全て予め買って持っていかなくても、駐屯地内の厚生棟にある売店、いわゆるPX(ポスト・エクスチェンジの略)で買うこともできますし、案内にも「売店購入可」と記載されていると思います。

しかし同様の考えの同業者が同時にワンサと買い物をするかもしれず、まさか品切れになることはないと思いますが、そもそも買い物にいく暇が取れるのかどうかも怪しいため、予め買えるものは買っておいたほうがいいという考えです。

そりゃあ荷物は重くなりますが、どうせ帰りは持ち帰るのですから。

 

 

*お勧めミリタリー物品

どこの方面隊でもだいたい指定されそうな予備自補携行品の中で、ワシのお勧めを紹介します。

サバゲでの自衛隊コスではイマイチな戦人がこういうところでは大活躍します。

◎OD色・迷彩色のTシャツ

 

同じようなTシャツものは他にもありますが、コレがオススメな理由は、ジェットRファインという二層構造の速乾生地で、かなり快適なこと。

もちろん滝汗で背中べっちょりとなったら不快なことに変わりはありませんが、少しの汗なら実に快適。

それと首が緩く作られているので苦しくない(個人的にコレ重要)。

「3着以上」と指定されるようなので、まとめて買ってしまいましょう。

夏の部屋着にもお勧めです。

ちなみに戦人ブランドではこのシリーズの白もあり、別に体操着として白Tシャツも複数着必要と指定されるところもあるので、その場合は一緒に購入をお勧めします。

ちなみに、直接肌につくTシャツは、肌触りとしてはコットン(綿)のものがいいと思いますが、真夏の大汗かく時期だと汗を吸っても排出しないのでいつまでも不快。

かといって冬なら綿でいいかというとそうでもなく、冬でも当然汗をかくので(厚着をして動き回るため。なので冬の戦闘服や防寒服も必ず通気口がある)、綿だと汗が乾かないまま冷えてヤバいことになります。

なので現代であれば、夏も冬も綿は避けておいたほうがいいようです。

 

◎靴下(厚手)

靴下は、足の指と指の間の靴擦れ防止のために、5本指の「ぐんそく(軍足)」がオススメですが、訓練中は半長靴を履きっぱなしで途中では行軍もあるので、生地が厚くある程度の長さがあり丈夫なものがオススメです。

 

◎入浴セット

最初は「なんやねん?」と思ったのですが、経験者に聞いて合点がいきました。

これはタッパー上のフタ付きの入れ物で、中にザル状のものが入っています。

これに石鹸やシャンプーなどを入れて浴場に持っていき、また洗面器替わりにも使えるんだとか。

これは相当に便利で、もちろんPXにも売っているそうですが、事前に100円均一ショップで小分けのボトルを買ってシャンプーや液体せっけんを詰めておくといいらしいです。

しかし携行品一覧にひとこと「入浴セット」と言われてもねえ…というのが正直な感想。

 

◎トートバッグ(入浴等用)

こんなのは指定されていませんが、上記の入浴セットや着替えなどを浴場に持っていくのに便利なトートバッグ。

駐屯地内の売店に行くとき等にも重宝するそうです。

まあ別にトートバッグであれば何でもいいのですが。

駐屯地のイベントに行った時にこういうトートを肩に下げて歩く非番の隊員さんを見かけることもあります。

 

◎メモ帳(できれば防水用)

これも「は?防水メモ帳?文房具屋にないよ?」と思ったのですが、こういうのです。

戦闘服の胸ポケに入れておけるサイズのメモ帳で、紙が防水仕様になっています。

縦びらきと横びらきがあります。

胸ポケへの出し入れは縦びらきのほうが便利ですが、記入は横びらきのほうが便利。

ただ、このような小さいポーチにボールペン等と一緒に入れてから胸ポケに入れるのもいいようです。

なぜ胸ポケに?という理由は後に分かりますが、訓練中はただ命令を聞いて動くだけでなく、順繰りでリーダー役を仰せつかることがあり、上官から命令を受領してそれを自分の受け持ち班に正しく伝える…という場面もあるから。

そんな時にさっとメモが取れるように…とのことでした。

 

◎半長靴用インソール

これは携行品には含まれていません。

なぜなら、貸与される半長靴にはもともとインソールが入っているから。

…が。

うちのブログをよくご覧になっている方ならご存じかと思いますが、昔よりマシなものの官品インソールではいろいろ性能不足です。

特に足は課業中ずっと半長靴を履いているので、ここは少しでもいいインソールを持っていき、足をいたわりましょう。

安いやつだと官品インソールと変わりません。

 

 
 
 

 

*銃剣止め

そんなのまで?と首をかしげてしまうのですが…

射撃は3年目にならないと体験できないものの、銃と銃剣は最初の課程から分解結合などをすることになるため、脱落防止のためのクリップ付きのヒモが必要になるそうです。

駐屯地でどうせ買うことになるのなら、他の物品と一緒に買ってしまうのが吉です。

 

*黒ビニールテープ

同様に銃や装具の脱落防止、遮光に使うビニールテープ。

ただ、べたつきの少ない製品にしたほうがよく、そのためには安価で一般的な「ポリ塩化ビニル」より「アセテート」のほうがいいです。

これも必要物品として指定されることもあるので予め買っておきましょう。

ただしあまり時間が経つと劣化してしまうので、大量に買いだめしても無駄になります。

 

(初期費用けっこうかかる)

前述のように、足りない物品は駐屯地内のPXで買えるにしても、できればあまり多額の現金を持ち込まない(防犯上)ほうがいいので、モノで持っていけるなら予め買っておきましょう。

それに事前に買ってマジックで名前を書く余裕もありますし。

しかしそれにしても買うものが多く、予備自補に合格したワシの知人の知人によると、携行品を指示通り揃えたら3万円以上かかったとのことでした。

まあ日給8,800円が支給されるので実質タダみたいなものですが、学生さんには痛い出費だと思います。

まあ、中学や高校でもこういう買い物はありますし、インナーが中古だとキモチワルイので、仕方ないかもしれません。

 

 

というわけで、予備自補に採用された皆さんの参考になれば幸いです。

日本の国防のために、ワシの分までどうぞよろしくお願いいたします!

 

 

(つづく…のか?)

 

 

[関連記事]

―準備編―

*その1「応募しよう」

*その2「試験準備」

*その3「試験勉強」

―本番編―

*その4「WEB試験」

*その5「面接」

*その6「身体検査」

―その後編―

*その7「合否発表その後

*その8「買い物」

 

 

*試験のその後

予備自補の、受験までについてはネットであちこちで語られていますが、受験を終えた後のことまで詳しく書いているサイトがあまり見当たりません。

技能公募だとネットでもSNSでも割と語られることが多いようなのですが、一般公募だと情報が少ない(意識の差???それとも一般は脱落者が多い?)

というわけで、自分の経験の他、周囲の経験者各位のアドバイスや情報を元に、一般公募での予備自補の試験後のことについて、いろいろ書いていきます。

 

【前半試験の合否は5月末】

(合格しなかったら…)

毎年、前半の受験申込は1月~4月上旬で、試験が4月中旬、面接と身体検査が4月下旬、合格発表は5月末。

合格発表は指定日にその県の地本HPに掲載されるので、ネットで受験番号から探します。

ちなみに探す時に受験番号を勘違いして覚えてたりすると、一度

「ない・・・落ちた・・・」

と軽く絶望を味わい、そして

「あっ違う番号だ!」

となってから再度

「やっぱり落ちてた…」

と二重に絶望を味わうことになるので注意しましょう(笑)

・・・で、合格しなかったものの、まだ年齢と気力に余裕がある方は、すぐ次の受験の準備を。

おそらく6月から、その年の第二回目の受験申込が始まると思います。

受験も2回目ともなれば慣れているはずで、初回に比べたら力を入れるべき点も分かってくるでしょうから、確実に合格できる心づもりで臨むべきかと思います。

問題は、2回ならまだしも、3回続けて受験して不合格だった場合。

司法試験のようにとにかく勉強して知識を!暗記を!というような試験ではないのですから、4倍前後の試験で3回続けて落ちるというのは、適性が全くないと言えますね…。

(補欠合格したら…)

こういうものは合格しても辞退する人は当然いるので、それを見越して多めに採用されます。

ただし補欠は「辞退者が出たら」お鉢が回ってくるということなので、お鉢が回ってこないこともあります。

なので補欠合格の通知が来たら、諦めの心境で待ちましょう。

周囲に補欠経験者がいないので想像ですが、辞退者が出てお鉢が回ってきたら「応諾しますか?」の連絡が、おそらく通知の前に電話が来るんじゃないかと思います(先方も急ぐため)。

で、辞退者が少なくてお鉢が回ってこなかったら、連絡はないかもしれません。

そこまで親切ではないと思います・・・。

(合格したら…)

合格者にはすぐに「合格者名簿に登載された」という通知+応諾するかの返信ハガキがまとめて届きます。

合格ではなくあくまで「合格者名簿に載った」だけなので、「応じます」と回答して初めて候補者になるわけです。

ここまで来て「やっぱりやめた」となるのは勿体ないですが、会社や家族の理解を得られないこともありえるので、試験を受ける際には少なくとも家族に、そして会社にも遅くとも合格したらすぐ承諾を得ましょう。

応諾の返事は一週間くらいのうちにしないと名簿から消されてしまうので注意。

ちなみに地本によっては、別途個別に連絡くれるところもあるようです。

(SNSには気をつけよう)

これから自衛隊関係者になるうえで常に気を付けてほしいのは、情報の保全

SNSを見ると、自分の受験票で名前は隠して受験番号を写して「予備自補うかりますた」…とかいう投稿がけっこう見受けられます。

ソレ自体が即問題なのではありません。

そのように軽々しくネットに自分のそういうことをUPする人は、予備自衛官に任官した後にも同様のことをしかねないのです。

例えば災害出動で、自分の所属するどこそこ連隊が出発しました~とかいう投稿もたまにSNSで見かけますが、それも立派な「防衛機密の漏洩」となってしまいます。

それが防衛出動だったらどうでしょう。

自衛隊としても入隊後にそういうことをされてはたまらないでしょうから、本当かどうかは置いといて、前述のようなSNS投稿はチェックされていると思ったほうがいいと思います。

チェックされていないとしても、そういう投稿はダメです。

そういう軽率な行為が結果的に日本の国防を危うくすると思ってください。

第二次大戦の時には、米軍が孤島の日本軍陣地のトイレの数から兵力規模を正確に把握したというような話からしても、些細な情報を総合することで敵の兵力や動向を掴むことができてしまいますので・・・

 

 

*辞令や招集命令はまだ先

【なかなか来ない通知】

SNSを見て見ると、6月10日頃に詳細の通知が来たと投稿している人がいましたが、中には6月中旬の人もいました。

ちなみにワシが聞いた中で最も遅い人は、なんと6月最終週だったそう。

7/1採用の辞令が交付されるというのに、ずいぶんギリギリな地本もあるものです。

おまけに事務に精通しているわけでもない隊員さんが担当として事務をしているせいか、届いた書類に不足があったり、案内の内容が簡素すぎてさっぱり分からず、結局のところ電話で地本に問い合わせないと理解できないようなケースも多々あるとか。

まあ自衛隊も「役所」ですし、隊員さんも手が足りず大変でしょうから、寛容の心でいましょう。

これくらいでカッカしているようでは、これから3年間やっていけません。

ただ、大学生さんは別にして、会社あるいは役所勤めの人の場合、会社に許可を得るためにいろいろと手続きが要ると思います。

手続きは会社によって違いますが、最大なポイントは「手当てが1日8,800円支給される」というところで、これが副業あるいは兼職という扱いになるので、それを会社に認めてもらわないといけません。

中には「副業禁止」を楯に「やっぱり許可できません」となる会社もあるかもしれないので、そこは合格と同時に会社に伝えておかないといけませんね。

でも会社に許可を得るためにも、各種通知は早く送ってほしいものです。

 

【辞令・招集命令は別】

予備自補採用の最大の証拠でもある「辞令」は辞令交付式でないともらえませんが、その辞令をもらう「辞令交付式」が訓練とは別にあります。

中には社会人に気遣って休日に開催する地本もあるようですが、平日開催の地本も。

ほんらい辞令交付式は本来は採用日の7/1に近い日付で開催されるべきですが、これが地本によってバラバラで、7月アタマのところもあれば下旬のところもあります。

(追記)今年(R6)は、7月中旬のところが多いような感じ。

これも平日なら休暇の申請をしないといけないし、休日でも予定を空けておかなければなりません。

なのでいつ辞令交付式があるか、という点についても早めに教えてほしいものですが、前述のように各種通知が遅いところでは6月末にもなってしまいます。

もちろん本業優先なので、式に出席できなくても大丈夫(辞令は郵送してもらい、提出書類は郵送する)なようですが、少しでも自衛隊という組織に「先に」触れておくのはのちのち役に立つうえ、たいてい研修がセットなので、なるべくなら参加しましょう。

またかなり重要な「訓練招集命令書」「予備自補手帳」は、訓練出頭の直前にならないと交付されないそうです(これがないと駐屯地に入れない)。

理由は、近年は「やっぱヤーメタ」という採用者が多く、そうなると回収の手間がかかる(&ばっくれるヒトもいる)ので、出頭が決まった採用者にしか送らない地本もあるそうです。

 

 

*気になる訓練日程

【訓練は7~2月】

予備自補を受験しようと考える社会人にとっておそらく最も関心度が高いであろうのが、訓練って「いつ」あるの?という点。

もともと

・5日で1セット(四泊五日)

・第一段階で4セット

・第二段階で4セット

・第三段階で2セット

…ということは募集パンフにも載っていますが、それがどんな時期に実施されるのか、どれくらい選択肢があるのか…はどこにも書いてありません。

ワシが受験しようかどうか迷い悩んだのがコレでした。

いくら試験に受かって、会社に承諾を得られたとしても、物理的に参加できない可能性があるのでは困ります。

結論としては、訓練は

・おおよそ7月~2月の間

に集中していることがわかりました。

これは4月に採用された自衛隊候補生(常備の新人自衛官)の教育がひとまず6月末で終了するため、教育隊が空くからでしょう。

で、訓練はABC~Jまでの10セットが実施され、それぞれが四泊五日の5日間ですが、予備自と違って予備自補は分割出頭はできません。

 

【日程は先に分かるものの】

で、春の合格発表があった直後、東部方面隊の中でなぜか東京地本のHPにだけ、他の地本に先駆けて予備自補訓練日程表(東部方面隊のもの)が出ていました。

※あくまで東京地本の中での定員。

既述のように、東部方面隊ではDタイプが廃止されているので、この表でもDはありません。

さて、第一段階ではA→B→Cの順に受ける必要がありますが、夏の間にABCと一気に受けてしまってもいいし、Aを夏に受けてBが年末、Cが年始という順番でもOK。

夏の間にABCを一気に受け、秋にEFを続けて受けることも可能のようです。

ちなみに訓練は「3年以内」に50日だそうなので、頑張って2年でクリアする猛者もいるそうです。

もちろん順番もあるので1年でというわけには物理的にいきませんが、うまく順序を組み立てると、確かに2年でいけないこともない。

ただし会社員には、有給休暇の日数の関係で不可能でしょうね。

 

【なかなか取れない予約】

はい、日程は分かりました。

選択肢もいくつかあります。

じゃあ自分で都合のよさそうな日程を選んで予約を・・・と言いたいところですが、それがまた困難なようです。

例えば東部方面隊ではD課程が廃止された代わりにEラーニング受講が必須になり、そのEラーニングを修了しないと出頭(訓練予約)はできなくなりました。

Eラーニングのない方面隊でも、7/1採用の人が採用されてすぐの7月~8月の日程を予約しようとしても、すでに前年採用の方々の予約で埋まっていることが多いそうです。

このため、初年度20日、二年目20日、3年目10日となっているのに、ヘタすると初年度に10日しか出頭できないケースもあるのです。

しかもその事実がどこにも広報されていません。

ある7/1採用者のケースだと、職場と家庭の状況を勘案して日程を精査し、

「Aを7月下旬、Bを8月上旬、Cを8月下旬、Eを秋に」

と意気込んで予約をしようとしたところ、前述のようにEラーニング受講の後の訓練になるため、都合の良かった早いうちの空きが全く無く、結局のところ秋から冬の訓練日程になってしまったということでした。

また別の12/1採用者のケースだと、採用直後の冬場の訓練に空きがなく、最初のAタイプの出頭が翌年の夏にズレ込んだそうです。

このように選択肢があるのに選択の余地がないというのは、訓練を受ける身としてはかなりのハードル。

このせいで出頭できなくなり途中で断念した…という社会人の方もいるかもしれないし、あるいは採用後の訓練が半年も先だと、その間に意欲が減退してしまうかもしれません(意思が弱い!と決めつけるのは簡単ですが、人間というのはそういうものです)。

もっとも、2年目の日程は早期に押さえられると思います(だから翌年の新採用者が困ることになる)。

ちなみにA~C課程に比べてE~H課程の回数が少なく、さらにIJ課程はもっと少ないのは、どんどん脱落する人が出るから。

しかしその脱落の理由が日程の問題だとしたら、実に残念なことです。

こういう点はどうにかならないものでしょうか…。

余談ですが、D課程(東部方面隊の場合はC課程)では「10km行軍」訓練があり、そこは夏場だとキツいので冬場に持ってくるといいそうです。

もっとも、後にある25km行軍の練習みたいなもので10kmなんてそまだまだと言われそうな気がしますが、それでも夏場の10km行軍で何割かは脱落するそうなので、参考にしてもいいと思います。

とはいえ、10km行軍を冬にやった後で暑い時期に25km行軍をすると余計に苦しい思いをするんじゃないかとも思いますが・・・

 

 

・・・というわけでいろいろ書いてきましたが、一旦はここまで。

合格~採用された人は7/1以降は守秘義務が課されるので、ワシのような部外者には情報がなかなか入手できなくなってしまいます。

それでも予備自補経験者の知人はたくさんいるので、丹念に情報を収集して、実際に出頭する方々の足しになるようなブログを書いていきます。

皆さん頑張ってください!

 

 

(つづく)

 

[関連記事]

―準備編―

*その1「応募しよう」

*その2「試験準備」

*その3「試験勉強」

―本番編―

*その4「WEB試験」

*その5「面接」

*その6「身体検査」

―その後編―

*その7「合否発表その後

*その8「買い物」

 

【身体検査】

身体検査は努力や学力とは別の路線であり、おまけにおっさん層がもっとも苦手とするところではないでしょうか。

こればかりは生活習慣をどうにかするしかありませんが、どうにかしようとしてすぐに改善できるものでもありません。

だから生活習慣病という言葉もあるわけで・・・。

とはいえ、いくらかでも状況を理解しておけば、当日の不安や緊張もいくらかは緩和できると思います。

(Tシャツ・短パン忘れ多数)

身体検査に当たっては、検診棟に着いてからTシャツ・短パンに着替えるわけですが、なんとこのTシャツ・短パンを忘れた人が結構いたのです。

受験案内にしっかり書いてあるのにこうも忘れる人が多いってどういうこと????

もちろん忘れても会場で予め貸与してくれるのですが、こんな大事な時にそんな忘れ物してくる人が大挙ってどういうことよ・・・

もちろん成績には影響しないと思いますが、番号を控えられてたのでそういう受験生はどしどしマイナスしてほしい・・・

おっさん諸兄も、このように忘れ物をしても割と自衛隊は親切ですが、こんなことで余計に血圧を上げてしまわないよう、事前に案内はよく読んで忘れ物をしないようにしましょう。

(おっさんは血圧が…)

最大の局面である面接が終わって待機室に戻り、緊張と共にお腹も緩んでトイレにこもりました。

そしてトイレから出ると

「あっ〇〇番の方ですね!身体検査です」

と。

ちょっと待って今おしっこ出しちゃったよ~(;゚Д゚)!!

慌てて貴重品とTシャツ・短パンを持って会場に向かいます(マイクロバスで駐屯地内の別棟に)。

身体検査は着替えてから順番に回ればいいのですが、ワシは血圧がちょっとギリでした。

これはオッサン受験生としては避けられない問題で、他が良くても血圧だけひっかかって落ちてしまう人も多いのではないかと思います。

尿検査も気になる所ですし、視力検査も苦手なおっさんが多いかもしれません。

普段あまり体験しない色覚検査では、「この模様の中に数字があるので答えてください」というものがありますが、途中にひっかけで「数字がない」ものがあるので焦らないようにしましょう。

また歯の検査もけっこう念入りにされました。

ワシは青年期に虫歯がないことが自慢だったのですが、ぢょしとお付き合いをするようになって以降、虫歯持ちになりました。

いったいどのコの虫歯菌をもらってしまったのか。

(身体機能はおっさんも意外にイケる?)

身体機能では、マットの上に並んで立って、手足を動かす検査があるのですが、待ってる時に見ていると、意外に怪しい人がいたのも事実。

蹲踞(そんきょ=つま先立ちになって股を広げてしゃがむ)がなかなかできなかったり、片足で立ってもう片方の足を指示通りに動かそうとしてよろけたり・・・というのが、若い人にちらほら。

ワシは若い頃から目をつぶって片足立ちをして何分持ちこたえるか…というようなことをよくしていたので、この辺りはセーフでした。

おっさん諸兄も、よほど怪我とかしているのでなければ、そういう身体機能は意外に大丈夫なのではないでしょうか?

(待つのも任務のうち)

最後、医官センセの問診があったのですが、ここだけは時間がかかるので待ち時間がすごいことになり、多くの受験生が廊下のベンチでため息をしつつ待ちくたびれている様子。

でも兵隊なんて現場では「マテ」ばかりなので、こういう時にいつまで続くか分からない待機ができるかどうかも、自衛官の能力のうちかもしれません。

その点は、スマホを常に気にしてタイパだなんだとせわしなく生きてる現代の若者より、オッサンのほうが行儀よく待てそうな気もします。

ちなみにその時の医官サマは若くて美人で、そんなコにたるんだお腹を見せて聴診器を当てられるのはこっぱずかしかったです。

てっきり採血があるかと思ったら、ありませんでした(注射がこわいのでホッとする)。

 

【全員終わるまで帰れない】

ワシは13時前に身体検査を終えましたが、女子の身体検査がその後に始まり、また全員の身体検査の後に検査結果のチェックがあるそうで、それが済むまでなんと15時半頃まで待機となりました(学科試験があったら朝から夕方まで缶詰)。

そしてワシはマテができるオッサンなので、昼寝をしたり本を読んだりしてあっという間に時間。

で、全員まとめて駐屯地の門まで連れていかれて解散。

中には同世代どうしで仲良くなった人もいて、駅までの道中で「お互い合格したらよろしく!」という会話が聞こえたりしました。

とうぜんWEB試験で落ちている手ごたえしかないので、

「もうこの皆さんと二度と会うことはない、国防のために奮闘してくれ・・・」

と、なんというかやり切った感を覚えながら家路につきました。

 

(つづく)

 

 

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―準備編―

*その1「応募しよう」

*その2「試験準備」

*その3「試験勉強」

―本番編―

*その4「WEB試験」

*その5「面接」

*その6「身体検査」

―その後編―

*その7「合否発表その後

*その8「買い物」

 

*面接・身体検査

【会場は駐屯地】

(駅チカにはない)

ワシの面接は、WEB試験の2週間ばかり後の、4月下旬。

土日のうちどちらかを指定される(希望はできない)のですが、ワシは土曜でした。

日曜だったら「土曜に追い込みの面接対策ができる」という利点があったかもしれませんが、早く緊張から解放されたかったので、むしろ土曜で良かったです。

会場は県内のどこかの駐屯地が指定されますが、受験生の住所によっては同じ県内でもえらく遠く不便なところになるかもしれないので、事前に行き方は確認しておきましょう。

持ち物はもちろん指定されますが、受験案内と受験票の他に筆記用具、あとは身体検査用に半袖Tシャツ(無地)、短パンが必要

あとは昼食です。

しかし当日は忘れ物をする受験生がけっこう多く、(皆さん大丈夫か…?)と思ったものです。

地本と顔つなぎをしていないのか、それとも受験案内を見てもいないのか…。

当日の朝、最寄り駅で降りてみると、明らかに同業者と思しき人たちがチラホラと同じ方向に向かって歩いてるので、多少道が不安でも意外にイケると思います。

当然、駅チカに駐屯地なんてないので、時間を見誤って遅刻しないよう、また焦って走って体力・気力を消耗しないよう、余裕を持って向かいましょう。

(順番は分からない)

学科試験がWEBになったコロナ後は、試験会場で実施するのは面接と身体検査のみ。

で、受験生としてもっとも関心が高いであろう「面接と身体検査、どっちが先?」というのは、現場に行かないと分からないのです。

というか、現場に行っても分からないというのがワシのケースでした。

なぜ順番が気になるのかと言うと、身体検査が先でしかも朝のうちなら朝食に気を遣う必要があるためです(尿検査に影響が出る)。

確実に言えることは、前夜にはアルコールや脂っこいもの、ビタミンCの入ったドリンクなどは避け、当日の朝食は軽めなおにぎり等にしておく、ということ。

決して朝から牛乳や果実ジュースをがぶがぶ飲まないように。

ただ、飲食物に気を遣うのはあくまで尿検査対策で、メンタル的には面接に照準を合わせるべきです。

面接をなるべく最高のコンディションで臨むためには、やはり朝食はしっかり食べて脳がちゃんと活動できるようにしておきたいもの。

なので先に身体検査が終わったら、面接に備えて何か脳に栄養を送り込めるようなもの(ゼリー飲料など)を食べるのもいいでしょう。

(待合室は割と自由)

ワシは現場で相当に待ち時間が長いことを予想して、文庫本を持っていきました。

結果的には待合室であれば何を持ち込んでもいいようで、現場でも

「待合室では食事も睡眠も読書も自由です」

というアナウンスがありました(もちろん燻製作ったりしちゃダメよ!)

スマホを見る人が多かったですが、視力が不安な方はスマホは身体検査が終わるまで待った方がいいと思います。

ワシは面接が終わるまではずっとパンフを読み込んで予備自補制度についての予習をして、午後の待ち時間は寝ていました。

 

【面接】

(スーツでなくても大丈夫かも)

面接では男性は基本的にスーツでいいのですが、会場には私服や、それどころか派手なシャツに短パン+サンダルの人もチラホラいました。

髪も金色だったりする人もいて、それがダメとは言いませんが、もし他の誰かと成績が同一だったら、そういう外見の人の順位は必然的に下がると思います。

外見が任務を遂行するわけではないのですが、「こういう人に任務が遂行できるかは疑わしい」と思われても仕方ないでしょう。

広報官サマにもらった「虎の巻」にはスーツのしわにも気を遣えとありましたが、実際には面接官との距離もそんなに近いわけでもなく、シワに気を遣うような必要はないでしょう。

そもそも順番によっては面接の前に身体検査の可能性もあり、その場合は更衣室のカゴにスーツを置いて検査を受けるわけですから、そもそもスーツのシワなんて考慮されたらたまらないという寸法です。

ただ、着慣れないスーツを無理に着て特殊詐欺の受け子のようになってしまうくらいなら、地味目の私服(ただし上着と衿のあるシャツ)で大丈夫なのではないかと思いました(個人の感想です)。

一般的には、おっさんはスーツのほうがしっくりくるので、スーツが無難でしょう。

さてワシの場合、受験番号ではなく当日に番号が割り振られたのですが、その番号がランダムに前後しつつ身体検査に呼ばれたり面接に呼ばれたりしたので、自分がどっちに呼ばれるのかは呼ばれる瞬間まで分かりませんでした。

心の準備ができず余計に緊張するし、地味に困ります。

さて、10時から面接・身体検査がスタートし、11時頃にようやく男子の後半の面接に呼ばれたのですが、面接場所が駐屯地内の別の建物に数分徒歩で移動して…だったので、もしこれが大雨の日だったらどうなっただろうと思ったり。

駐屯地によっては、改めて現地で「面接の際の手順」が示されることがあるようですが、ワシの時はありませんでした。

(意外にフレンドリー)

さて、面接会場の廊下のイスに座ってドキドキしていると、前の面接の人が退出し、よりドキドキしていると、中から面接官サマが顔を出し、「ええっと、お名前は?」と言われて拍子抜け。

名前を答えると、「あ、じゃあ数分したら中からどうぞと言いますから、そしたら入ってください」と言われ、さらに拍子抜け。

そして、いざ入室してお作法どおり椅子に座り、

(さ~まずはアイスブレイクか?朝食は何を食べたかとか移動手段について聞いてくるか?どうだどうだ?)

と思っていたら、

「はい、じゃあちょんまげさん、予備自衛官補を受験された志望動機をお聞かせください」

とド直球。

あ、はい、とちょっと先手を打たれて返答がワンテンポ遅れると、

「あっすみません、こんなふうに進んでいきますので(笑)」

と、和やかに始まりました。

(おっさんこそ有利では?)

訊かれたのは冒頭に志望動機で、そこで割合に長い問答をしました。

次は予備自補の教育訓練について知っているか、予備自補の身分は何か、予備自衛官について知っているか、などの問いが。

それらは募集パンフに載っていた範囲なので普通に答えたら、意外にも「詳しいですねえ!かなり勉強されました?」と驚かれてしまいました。

ワシはココに来てから大勢の若いライバルの中で縮こまっていたのですが、意外に基本的な設問に答えられない受験生が多かったのでしょう。

少なくともパンフを読み込む程度のことなら、働くおじさんにとっては当たり前のことであり、ここはおっさん有利と言えるでしょうか(笑)

あとは自分の今の仕事内容、資格特技、スポーツ経験の有無…という風に話が進みましたが、次第に面接というより雑談に近い感じになっていきました。

面接の手法として、1人の面接官が和やかでもう1人の面接官が厳しい物言いをして受験生を揺さぶって反応を見る…ということもありますが、そんなことはありませんでした(基本的に予備自補では圧迫面接はないみたいです)。

もしかすると「そんなトシで訓練についていけるのですか?」などと言われるかと身構えてもいたのですが、そういう問いもなく。

妙なのが「予備自補の教育訓練を終えたら予備自衛官に任官しますか?」という問いで、「え、ええ、まあ、そのために予備自補の受験をしたのですが・・・」と答えると、「ですよね~(笑)」と。

もしかすると、正直に「実際どうだろう?」とか、その設問に言い淀む受験生もいるのかもしれません。

ワシの場合、最初から「アナタは自衛隊や予備自補制度のことをかなり理解して受験してますね」とお互い了解しているような雰囲気で進んだので、「確認」程度の質問で済んだのではないかと思います。

もしこれが「被災地で活動する自衛隊の姿を見て私も自衛官に…」などとありきたりの事を言っていたら、もっと自衛隊の仕組みや活動について突っ込んで質問されたかもしれません。

 

(つづく)

 

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―その後編―

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*その8「買い物」

 

*WEB試験

【機器が使えるか確認を】

(PCやスマホを用意)

新型コロナウィルスの感染拡大以降、試験会場に行くのは面接と身体検査だけで、筆記はWEB試験になっています。

予備自補のWEB試験についてはあまり情報がなく、また担当の広報官サマもWEB試験にお詳しくはなかったので、ここがIT音痴のワシにとって最大の鬼門でした。

まず、カメラ機能のあるパソコンかスマホが必要となります。

しかし普段リモートワークをするでも動画配信をするでもない身としては、PCのカメラ機能を使うのも初めてでした。

学科試験はまだしも、作文はスマホのフリック入力よりPCのキーボードのほうが圧倒的にやりやすいので(PCに不慣れな若い方はスマホのほうがいいと思いますが)、ワシは迷わずPCを選択。

(トラブルで焦る)

しかしここでトラブルが。

まず事前に案内されていた、事前の動作確認サイト(防衛省の)にログインしようとするも、IDが違うということで一向に入れません(原因は不明)。

しかも前述のようにぎりぎりの応募だったことに加えて郵便の送達に時間がかかったため、サイトに入れない事件は試験日の前日だったのです。

何度も確認してやり直して・・・を繰り返すもダメで、それで半日費やしてしまい、休日にイベント対応していた広報官サマに泣きつくと、

「事前確認サイトは飛ばして、直に受験サイトから受験を」

ということでした。

WEB試験は予め3日間が指定され、その3日のうちのどこかでWEBでログインして受験すればいいのですが、その1日目にさあ受験しよう!と思って受験サイトにログインしたものの、今度はPCのWEBカメラが認識しないという問題が。

いくら設定をいじって、防衛省サイトには「カメラ撮影を許可する」としているのに、まるでダメ。

そこでPC内蔵カメラのデバイスに問題があるのかもしれないとか、内蔵カメラ自体に問題があるかもと外付けWEBカメラを買って試したりしたもののやはりダメ。

そこで不利を承知でスマホにして挑戦してみるも、こちらもダメ。

受験可能期間3日のうち、初日をこれでほとんど潰してしまい。完全に進退きわまった形になりました。

もう受験を諦めようと思った時、試しにヨメのスマホを借りてみると、なんと作動する!

というわけでようやく、不慣れなうえに他人のスマホでのWEB受験となったのでした。

皆さんはお手持ちの機器でWEB試験がちゃんと受けられるかどうか、事前に確認しておきましょう・・・

 

【適性試験】

(スピードが命)

スマホは内蔵カメラで常に自分の顔(肩から上くらい)が映るように机にセットし、自分の背後に家族など他人が映らないようにします。

つまりスマホを机の上に自分に向けて斜めに置くという感じでしょうか。

カメラは常に動画を撮っているわけではなく、たまに静止画が記録されるそうです。

その定期的な静止画で、カンニングをしていないかチェックをされるのでしょう。

…というわけで適性試験を開始。

ちなみに一度開始ボタンを押すと一時停止なんてことはできないので、集中しましょう。

しかしワシの場合、適性試験を始めた直後に娘が「なにしてんのー?」と話しかけてきて焦りました(笑)

さて、性格診断的なやつはテンポよくチェックしていけばOK。

もちろん嘘はダメですが、深読みしないことも重要。

あとは簡単な感じや言い回しの試験も、そもそも選択問題だし普通に生活してきた人なら問題ないと思います。

あとは簡単な計算や空間認識も、さほど問題ないでしょう。

思ったより出題数が多いので、時間が早く過ぎてしまって焦りますが、こんな「そうそう間違えようもないところ」でつまづかないようにしましょう。

 

【学科試験】

(メガネは傍に置いておこう)

ワシは適性試験1を2日目の昼、適正試験2を2日目の夜にしました。

ここで大きなミスをしてしまいます。

なぜか適正試験2は文字が小さく、しかもスマホの文字が大きくできず、しかもそんな想定をしていなかったので老眼鏡(ゴメンネ!おっさんだから!)を手元に用意していませんでした。

WEB試験をスタートしたら一時停止はできず、また離席することもできないため、老眼鏡を取りに行けません。

なので目を凝らしつつ、読み間違えの可能性を抱いたままの試験となりました。

こういうことがあるのでWEBは嫌だったのです…。

 

 

(メモ用紙とペンも忘れずに)

まず国語は、過去問でもおおよその傾向は掴んでいたので、大体は正解できたなという手ごたえでした。

しかしやはり数学はワシには難敵で・・・

とはいえ傍においた紙とシャーペンで計算はでき(電卓とかはダメよ)、難しい問題は飛ばして、できる計算から解きました。

どうしても「は?なんすかそれ」という全く分からない問題も結構ありましたが、それは運を天に任せました(笑)

意外だったのが社会で、歴史・地理・政治・時事問題の4つのうち、2つを選択して解くことができるのです。

しかも問題を見て選ぶこともできるので、解けそうな出題のものを2つ選択すればいいので、これはサービスでしょう(笑)

 

【作文】

作文は3日間の期間のうち、最終日の夜に実施。

しかしここで大きなミスを犯しました。

それは長文をフリック入力するためにスマホを机に水平に置いたため、内蔵カメラに自分の顔があまり写っていなかったのです(終わりの方に気づいた)。

不合格としたらコレが大きな原因ではないかと思っていました。

ただ題材としては予想の範囲内で、過去の経験者の皆さんから聞いたこともあり簡単で、むしろ余計なエピソードを入れようとして文字数オーバーしすぎてやり直したりしました(笑)

とはいえ、鬼門だったWEB試験をどうにか終わらせることができ、出来はともかくさすがにほっとしました。

 

【WEB試験の良しあし】

受験する側としては、指定された数日間のうちの都合のいいタイミングで、しかも自宅で受験できるのはいいことだと思います。

それまでの実地の試験だと、まる一日試験会場に缶詰だったので、そういう物理的・精神的負担も減ります。

ただ、ワシがはまったようにPC・スマホの機器の不具合という問題が生ずることもありますし、ITに弱いおじさんも多いかもしれず、そこが我々世代に不利に働くかもしれません。

または機器はよくても通信の障害や、あるいはカンニングを疑われてしまうという恐ろしさもあります。

防衛省側としては、システムさえ作ってしまえば会場も試験官も不要なので、省力化としてはいいと思います。

ただ、やろうと思えばカンニングされてしまいかねないという問題が生じます。

やはりカンニング(をしないこと/させないこと)が肝(キモ)なわけです。

※経験者としてカンニングの手順もいろいろ考えつくのですが、ここでわざわざ公開しませんヨ。

これは想像ですが、カンニングの可能性も鑑みて、面接結果の比重が重くなってきてるのかもしれません。

なぜなら、普通は1次(筆記)試験があってその合格者から2次(面接)試験がありますが、予備自補試験は筆記も面接も同時だから。

つまり筆記もそうですが、面接もウェイトが重いと見ることができるのです。

なのでWEB試験はある程度の得点は必要ですが、筆記に自信がなくても面接で挽回できる余地は、絶対にあると思います!

 

 

(つづく)

 

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―準備編―

 

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―本番編―

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―その後編―

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*その8「買い物」

*対策(勉強)

ここは過去問題集や対策本に頼るのが近道です。

 

 

 

【適性試験】

(適性試験1)

適正試験は2つに分かれていて、1つめは軽易な計算や照合、図形、文章問題です。

これは「勉強する」というよりは、「こういう問題が出るのか」と知っておくことが重要。

出題そのものは社会人にとって深く考えなくても解けていけるようなレベルで、過去問を解いておけば慣れるので大丈夫。

慣れていないと、問題じたいは簡単なのに「設問の意図が分からない」ということになってしまいます。

ただ設問が多いので、素早くサクサク解けるように練習しておきましょう。

(適性試験2)

これは性格診断のようなもの。

深く考えずポンポンと回答することが必要です。

気を付けたいのは、例えば

「誰かの悪口を言ったことは一度もない→はい/いいえ」

という問いがあったら、模範解答としては「はい」と答えたいところですが、実際に誰かの悪口を言ったことがない人などいないので、「はいと回答→嘘をついている」とみなされてしまいます。

もちろん「いつも誰かをコロしたい」というような設問があった時に「はい」を選択したら落ちると思います。

ちょっと勘ぐってしまうような質問もありますが、ここは変に自分を良く見せようとしないことが大事です。

というか、勘ぐっているような余裕がないと思いますが・・・

 

【学科試験(一般教養)】

基本的には選択問題なので、ある程度の点数は稼げると思いますが、やはり予習は必要。

で、このいわゆる学科試験は5年くらい前に内容が変更されているので気を付けましょう。

もともとの予備自補の学科試験は高校入試(=中学卒業)レベルで、かつ科目は国語数学社会理科英語の5教科でした。

それが科目が国語数学社会の3教科に絞られ、反対にレベルが高卒程度にUP。

なのでそれより前の対策本をアテにしてしまうと、出題されない理科や英語まで勉強するハメになってしまいますし、国語数学社会も実際の試験のレベルに届かなくなってしまいます。

ワシが借りた対策本は、まさにその変更がある前のものだったので、少し戸惑いました。

苦手な英語がなくなったのは良かったのですが・・・

(国語)

国語は得意なので勉強しないでも大丈夫だと思っていたところ、過去問で意外に読めない漢字があったりして慌てました。

あとは日常的に使うことのない古文・漢文が出てくるのもちょっと参りました。

とはいえ「古文・漢文は設問からある程度回答が想像できる」ので、あくまで日本語の読解力が試されると思います。

しかし勘弁してほしいのが、日本文学。

そんなん、「坊ちゃん」くらいしか知らないわよ…。

(数学)

数学は、簡単な計算から分数、方程式・・・と次第に難しくなっていきますが、学業を離れて数十年の身にとっては「分数の割り算ってどうすんだっけ?」「方程式って何だっけ?」というところからでした。

つい最近まで学生だった方には問題ないでしょうけど、長年社会人をしてきた人は、とにかく過去問をたくさん解いて傾向を把握し、その傾向から出題範囲を想定して復習しておくしかないと思います。

中学1年で数学をドロップアウトしたワシとしては方程式が新鮮で、ひとり「数学ってすげえ!」と感動していました・・・(あの時のクソ気ち○い数学教師にお礼がしたい)。

(社会)

社会は、歴史や地理、公民(政治や世相、時事問題)があります。

歴史といっても日本史だけでも深いのに、世界史で考えなければならないうえに古代から現代までと範囲が広いので覚えるのはキツい。

地理も、日本だけでなく世界のアレコレから出題されるし、地図を見て覚えるだけではないので手に負えません。

政治や時事問題も、日本だけでないところがまた難しいところで、日頃からTVのニュースでもいいから見ておくしかないですね。

とにかく出題範囲が広いので、真面目に勉強しようとしても社会人の手に負えるシロモノではなく、これはもうなんとなく知識を広げるようにするしかないでしょう(だからこそ過去問をやるのが大事)。

「ここだけは押さえておけ」という部分はしっかり勉強して、あとは自分の雑学知識に頼るしかないでしょうか・・・。

 

【作文】

論文(技能公募)は題材について客観的・専門的に書くものですが、作文は「自分はこう思う」という主観を書くものです。

論文よりはるかに簡単で、また出題傾向も応募の動機に関すること、あとは最近の自衛隊関連のニュースにまつわること等なので、それほど難しいことはありません。

問題集の出題を元にして自分で事前に書く練習をしておけばいいでしょう。

ちなみに文字数は400字前後で、この400字というのは実は意外に短い

「何を書けばいいのかわからないよ~」と思う人も多いと思いますが、400字となるとそれよりも「どうコンパクトにまとめるか」が大事なのです。

作文はむしろ800字くらいのほうが楽で、400字となると下手すると書き出しの序文だけでも埋まってしまうこともあります。

なのでいかにコンパクトにまとめるか、を意識して、事前にいくつかの題材で400字前後で書き上げる練習しておくといいと思います。

※400字以内というわけではなく、多少オーバーしても大丈夫。

「起・承・転・結」を意識して書ければいいのですが、400字で起承転結をきっちり書くとおそらくオーバーしてしまうので、実際には「起・承・結」くらいではないでしょうか(ワシは作文は予習なしでぶつけ本番で臨みました)。

(↓一般公募にはここまでのは要らないと思います)

 

 

【面接】

(入退室は反復練習)

ワシは自他ともに認める立派なおっさんですが、いざ面接される側になるとやはり緊張します。

地本によっては面接の練習をしてくれるところもあるようで、特に社会人経験の少ない人は頼ったほうがいいと思いますが、長年おじさんをしてきた層は単独で練習するだけでいける気もします。

で、ワシが広報官サマに頂いた“虎の巻”には、面接時の入退室のお作法が詳しく書かれていました。

必ずしもその通りでなければいけないということはありませんが、逆に想像しながら悩むより、カタにハメて身体で覚えたほうがむしろ楽

なので仕事が終わった後に、会社の誰もいない会議室で声を出したり動いたりして反復練習しました(幸い誰にも見られなかった)。

(少なくとも募集パンフはよく目を通そう)

過去問集にも面接の想定問答があると思いますが、地本の広報官サマにも教えてもらえると思いますし、例の“虎の巻”にも想定問答種が載っていました。

しかし冷静に考えると、面接時間はせいぜい20分くらいしかないので、変に難しいことを訊かれることはないはず。

そのため学科試験のような勉強は必要ないですが、予備自補の制度については、少なくともパンフレットは読み込んでおく必要があります(絶対に訊かれるため)。

あとは志望動機をしっかり答えられるようにしておくべきなのと、自分の発言に矛盾が生じないようにしておくことも大事です(矛盾があると後で突っ込まれて焦ることになる)。

本当に「受かりたい」「予備自補から予備自になりたい」という明快で正当な動機があれば、他はなんとかなると思います。

分からない問いに対しては正直に「分かりません」と言うべきで、知ったかぶりは厳禁。

面接は青年のほうがハキハキして好印象を与えやすいと思いますが、会話の際の安定感はおじさん層も負けていないでしょう。

特に敬語はふつうに社会人を続けてきたオッサンなら意識せずともスラスラと使えるのはずなので、そういうのはおじさんの強みです。

(熱すぎる思いはしまっておこう)

これは個人的な感想ですが、いくら自衛隊愛や愛国心があるとしても、あまりそういう強い思いを全面に出さないほうがいいでしょう。

面接官さん方も「変に意識が高いと空回りして周囲になじめず辞めていく」「高尚すぎる思いがあっても現実とのギャップに幻滅して辞めていく」という傾向があることを、経験としてよくご存じなためです。

熱い思いはあってもいいですが、カロリーが高すぎると逆効果。

あるいは、変に自衛隊の知識をひけらかしても「ただのオタクか…」と思われ、そうなると逆に「大丈夫かコイツ」という風に思われることもあると思います。

技能公募なら専門的知識が必要ですが、一般公募でプロを相手に素人レベルの知識を披露しようという時点ですでに対人関係能力に難有りなわけで、それも高評価にはつながらないでしょう。

専門家である技能公募と異なり、一般公募で求められる人材は、「兵隊」です。

重要なのは、与えられた任務をやり遂げようという強い意思と能力であり、あとは命令に従えるかどうか、です。

そこに熱い思いやオタク知識は、必要ないということですね・・・。

(↓予備自補にはここまでのは要らないかなあ…)

 

 

(つづく)

 

[関連記事]

―準備編―

*その1「応募しよう」

*その2「試験準備」

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―本番編―

*その4「WEB試験」

*その5「面接」

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―その後編―

*その7「合否発表その後

*その8「買い物」

*事前準備

【対策はしっかりと】

(「倍率」も考え方しだい)

自衛官というと、防衛大学校や曹候補生は別にして、ワシの若い頃は「○鹿でもなれる」と言われていたものです。

実際、自分の名前すら満足に書けないような人がいたとか、試験官が頭を抱えている受験生にそれとなく答えを指し示した・・・という逸話は有名。

しかし現代は全くそうではないうえに、予備だから易しいというわけでもありません。

しっかり試験が実施されるので、ちゃんと対策をしないといけません。

気になる試験の倍率は、例年4倍前後だそうです。

ちなみに大災害が発生した後は応募が増加する傾向にあり、今年も能登の大震災が発生した直後でもあったため、ワシとしては最初から落ちる気マンマンでした。

おまけに(当然ですが)年齢的に大学生さんなど若い方の応募が多く、そうなると必然的に筆記試験の平均点がUPすることになり(現役の勉強世代なので)、我々オッサンとしてはそれだけ不利になります。

なので仕事に追われいわゆる「勉強」から遠ざかっているオッサンとしては、少なくとも筆記試験はどうにか復習によってそこそこの点数を取るよう努力するしかなく、他の作文や面接で若い方々との差をつけるしか勝ち目はありません。

戦術で言えば、筆記という背後を敵に攻め込まれない程度に防御を固め、作文・面接で敵に対し攻勢に出る、ということですね。

でもオッサンなら、それくらいの競争率なら過去の人生で何度もかいくぐってきたでしょうから、「倍率が4倍もある」ではなく「倍率が4倍しかない」と考え方を変えて臨んでみると気持ちが楽になるのではないでしょうか。

(過去問を入手しよう)

ワシも当然「過去問集」を探してみたのですが、実は予備自補の対策本があまりなく、そこが困りました。

自衛官候補生や曹候補生の受験対策本は大きな本屋なら普通にあるのですが、予備自補の過去問は本屋を何店舗も回っても見つけられませんでした。

 

ちなみに防衛省HPで、過去問だけであればネットで見ることもできます(こちら)が、予備自補の過去問は載っていません。

もっとも、出題のおおよその内容や傾向は自衛官候補生のものでもいいとは思います。

ワシは、数年前に予備自補を受験した知人から対策本を借りました。

ネットで売っているものを購入する際は、なるべく年度の新しいものにしましょう。

※広報官サマにもらった虎の巻には、学科試験の内容について記載がなかったので、ワシにとって対策本は必須でした。

(負けるなオッサン)

前述のように、予備自補の試験じたいの倍率は、例年4倍前後です。

ただ、その後の3年間の訓練をクリアし任官する、つまり「予備自衛官になる」という意味での倍率は、20~30倍くらいになるそうです。

それはつまり、予備自補になってから途中で脱落する人が多いということ(最後に1割しか残らないこともある)。

ただ、社会人なので仕事や子育てとの両立ができないという事情で途中で断念するのは仕方ないと思います。

しかし実際には、「会社や親に言われてイヤイヤ受験した」という元々やる気の低い層の他、「思ってたんと違う」という勘違い層も多いのだとか。

そんな「すぐやめることが明白」な層に試験で負けるのは、非常にもったいない。

というわけで、本当に国防を考えて「もうオッサンだけど何かのお役に立てれば・・・」という殊勝な気持ちで応募しようというおっさん各位におかれましては、そういうイヤイヤ層や勘違い層には負けてほしくないのです。

さあおじさん方、ワシの屍を越えて進め!

 

【健康・身体に気を遣おう】

(体力測定は無い)

消防や警察の試験では体力測定があるようで、自衛隊も当然あるだろうと観念していましたが、担当官サマに聞いたら体力測定はないとのことでした。

受験だけを考えれば助かる話ですが、体力が劣っていれば合格しても教育訓練で死ぬ思いをすることになるので、ワシのようなおっさんは日頃から運動をしておくべきでしょう。

まあ結果的には無駄になるとしても、この受験を機会に自身の体力・健康に気を遣うことにもなるので、それはそれで良かったなと思います。

(健康に留意)

せっかく試験に受かっても、健康診断で落ちてしまってはもったいない。

もともと定められている身体上の基準をクリアしていても、身体検査の血圧や尿検査でひっかかっては元も子もありません。

おっさんは特に身体や内蔵のアチコチにガタがきてるので、日頃の会社での定期健康診断の結果は気にするようにし、改善できる生活習慣はぜひ改善してみましょう(わしはジョギングを始めたりお酒を減らしたりしました。その程度ではあまり効果がないですが…)。

日頃とかく後回しにしがちな「口腔」の健康ですが、虫歯や欠損歯がたくさんあるとダメ。

ただし治療が完了してあればOKだそうなので、試験を受けると決めたら早々に歯医者に行ってチェックしてもらうべきです。

悩ましいのが腰で…

おっさんであれば誰しも腰は「やって」ると思います。

腰痛はあっても「5年以上無症状で再発の恐れがないもの」とのことですが、実際に腰痛なんていつまた起こるか分かりません。

もちろん常に腰が痛くて歩けない…とかいう人はアウトですが、そうではない人はココはある程度ぼやかしても仕方ないのではないかと思うところです(個人の感想です)。

ワシは30代で椎間板ヘルニアをやりましたが、その当時腹筋背筋をさんざんやらされたら治りました(マクロファージがヘルニアを食ってくれたのかも)。

 

(つづく)

 

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―準備編―

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―その後編―

*その7「合否発表その後

*その8「買い物」

*やってみなけりゃ分からない

【大事な予備役制度】

軍備は重要ですが、平時から常に最大戦力を常備しておくのは国家財政に大きな負担がかかるもの。

そのため、退役した軍隊経験者が平時は民間人として社会生活を営み、有事の際には兵士や将校として馳せ参じる「予備役」という制度がどこの国でも整備されています。

戦後日本でも、自衛隊を退官した人がその後も予備役となる「予備自衛官」という制度が設けられています。

ただそれは、あくまで自衛官を退官した後の予備役、でした。

それが21世紀になって、自衛隊経験のない民間人でも一定期間の教育訓練によって予備自衛官になれる「予備自衛官補(以下:予備自補)」の制度がスタートし、民間人が自衛官になれる道が拓かれたのです。

発足時の「一般公募」の予備自補の年齢要件は、18歳~33歳まででした(語学や衛生、整備などの「技能公募」は50代まで)。

一般公募予備自補の場合、試験に合格すると3年で50日間、仕事や学業の傍ら教育訓練に出頭すると、晴れて予備自衛官に任官します。

予備自衛官になると、毎年5日の教育訓練の招集に応じたり、有事の際の防衛招集や災害招集に応じる義務が生じます。

それでも受験できるのは33歳まで、つまりあくまで青年層が対象でした。

 

【一般公募は一気に年齢拡大】

(上限は51歳に)

その一般公募の予備自補の年齢要件が、令和6年1月に、一気に52歳未満に引き上げられました(たまにネットで52歳までと勘違いしている人が見受けられますが、52歳未満=51歳までですヨ)。

これはかなり衝撃的なニュースでした。

少子化や国民の意識の変化等で常備も予備も自衛官が不足している背景があり、未経験の51歳を採るほど自衛隊はヒト不足になっているのでしょう。

しかしそんなトシの人が受かったとしても、訓練についていけるのか・・・?という至極当然の疑問が生まれた反面、

「ワシも受験することはできるではないか!」

という思いも。

そんなわけで、ワシも予備自補の受験に挑戦してみたのです。

(やってみなけりゃ分からない)

おそらく世の中のワシと同世代のいわゆる「おじさん」諸兄も、

「それなら俺も挑戦してみようか」

と思う人が大勢いるのではないでしょうか。

もちろんなれるかどうかは分かりませんし、予備自補に合格しても訓練についていけるかどうかは分かりません。

でも宝くじだって買わなければ確率ゼロ。

受験しなきゃ分からないのです。

それに宝くじなら買う気があれば誰でも買えますが、予備自補はいくらやる気があっても、年齢オーバーでは受験すらできません。

だったら年齢要件をクリアしている人は、受験しないともったいない!

しかし急に年齢要件が緩和されたことに加え、数年前に試験科目にも変更があったりと、予備自補は情報が混乱している部分もあり、ワシもネット等で情報収集をしたものの技能公募の話だったり少し古かったりと、最新の一般公募の状況について不明な点ばかりでした。

そんなわけで、予備自補の受験について自分の経験を解説していきますので、同様な思いのおじさん諸兄の参考になれば幸いです。

え?

結果はどうだったって?

まあ結果なんていいじゃないですか~、大事なのは

「頑張ったかどうか」

ですから(笑)

「宝くじの1枚300円は抽選日までに見れる夢の代金」

だと思えば、人生ラクになります。

※お話するのは陸上自衛隊のハナシです。

 

 

*相談~応募

【募集は年2回】

予備自補の募集は、春と秋に実施されています。

気を付けたいのは、前半(春の回)で枠が埋まると、後半の募集がないこと。

なので年齢ギリギリの方は、春のうちに申し込んでおかないと、

「最後のチャンスなのに募集がないよ~!」

という悲しい事態になる可能性も大いにあります。

ちなみにワシは、年齢要件が緩和された今年の春の回が年齢制限ギリギリだったので、受験できることを知って最後の機会で受験するまで3か月以内、一度は「どうせ無理」と諦めかけて思い直し試験対策を始めたのが1か月以内と、まさに背水の陣で準備不足のまま臨むことになったわけです。

まだ年齢ギリギリでない人は、そこまで慌ただしくないでしょうから、じっくり対策して準備しましょうね(笑)。

 

【チホンの出張所に行くべし】

常備もそうですが、予備自補の受験は、受験者の住所によって管轄の地方協力本部(地本)が異なるので、ネット等で自分の所管がドコ地本なのかを調べましょう。

地本WEBサイトに直接ネット応募もできるのですが、個人的には地本の出張所(出張所、地域事務所、募集案内所などいろいろある)に顔を出して相談することをお勧めします。

出張所は受験者の住所ごとに受け持ち区域が決まっているので、ワシは会社のすぐそばに〇〇出張所があったので電話してみたら、

「お住まいが××なので××募集案内所にお電話を…」

となりました。

そこで電話だけでなく実際にお邪魔して広報官サマと顔つなぎをしましたが、これはけっこう大事だったと思います。

何より初めての経験なので、誰か面識のある人に相談できるとできないとでは、かなり違ってくるから。

またどの広報官サマも自分が担当する受験者には当然合格してほしいので、いろいろとアドバイスをしてくれます。

おかげで試験対策の虎の巻(?)ももらえたり、とても助かりました。

広報官サマにはいろいろ疑問や不安な点について質問をするべきですが、さすがに顔つなぎの時に一気に全部疑問が出てくるわけでなく、その後試験や合格発表までにいくつも何度も疑問が出てくると思います。

そんな時に頻回に質問できる広報官サマだといいのですが・・・ワシの時には募集案内所の「公式LINE」で常時やりとりができて助かりました。

ただ、こればかりはその地本によりますし、ワシの担当官サマは予備自補に詳しくなく、そこがちょっと困りました(笑)

 

【応募しよう】

前述のように、直接地本WEBからネット申し込みもできますが、ワシは募集案内所で用紙をもらい、前時代的な「紙+郵送での応募」をしました。

もちろん出張所で広報官サマに顔つなぎをしたうえでWEB申込、でもいいとは思います。

ちなみに応募用紙は、てっきり企業への応募の履歴書のようにたくさん書くのかと思ったら、記載する箇所は必要最小限で、また志望動機を書く欄もなかったので、とても簡単(数分で完成するくらい)。

写真は証明写真で撮ればよく、WEB申込の場合はデジカメやスマホで撮ったデータを送信すればOK。

紙応募の写真貼り付けの注意ですが、これは元々そういう指示がありますけど、写真を貼り付ける前に写真の裏に自分の名前等をボールペンで記載すること。

なぜかというと、書類から写真が剥がれ落ちることがたまにあるから。

そうなるとこの写真は誰のだ?ということになってしまうので、裏に名前等を書いておくのです。

なお、返信用封筒に切手を貼って自分の住所を書いて同封するのを忘れないように。

まあ返信封筒を忘れても試験の点数には影響しないでしょうけど・・・

そして応募書類が受理されると、受験票や試験や面接の案内が返送されてきます。

受験票も案内も大事なので、よく読んでおくと共に、大切に保管しましょう。

ちなみにワシは、けっこうぎりぎりに応募用紙を提出したので案内の返送も本当にギリギリになって、けっこう焦りました。

なんせ近年は郵便局が省力化やらなにやらで普通郵便の到達に日数がかかるようになり、ワシの場合応募書類の送付して到着まで3日、案内の返送が投函から配送までなんと4日もかかったので・・・。

 

【本業との調整は必須】

いくら試験に合格しても、教育訓練に出頭できないのでは話になりません。

予備自補は3年間で50日、内訳は1年目20日・2年目20日・3年目10日という、仕事をしている人にはかなりハードルの高い日数で出頭しなければなりません。

教育訓練は連続5日(=四泊五日)ごとで、初年度は初夏~冬の間にあるA課程・B課程・C課程・D課程を4回、計20日受けるという計算になります。

ただ、一部で土日を含むパターンを選択することもできます。

とはいえそれでも厳しいのは変わらず、勤務先の理解と了解、職場での仕事の調整もしておかなければなりません。

といっても事前に公表してから試験に落ちるとみっともないので、ワシは会社の雇用主側(人事総務系)と直属の上司には予め受験の了解を取っておき、職場の同僚たちには合格した後で言うつもりでした(落ちたら言わないで済む)。

 

※どこにもアナウンスがなかった衝撃の事実。

東部方面隊では令和4年に第1段階(1年目)のABCの次のD課程が廃止され、今は3年間で計45日になるようです(5日減った代わりに最初の出頭の前にEラーニングでの自習が加わったらしい)

そういう割と重要なことはアナウンスしといてほしいなあ。

また、方面隊によってはA課程をEラーニングに代えるところもあるそうです。

受験者を増やす対策というより、その方面隊ごとの事情によるものかもしれません。

 

↓面白いですヨ(でも今となるとちょっと古い話かも)

 

 

(つづく)

 

[関連記事]

―準備編―

*その1「応募しよう」

*その2「試験準備」

*その3「試験勉強」

―本番編―

*その4「WEB試験」

*その5「面接」

*その6「身体検査」

―その後編―

*その7「合否発表その後

*その8「買い物」