お父さんを殺さないでと懇願したイナと、

それはできない、こんどは貴方が私を

殺しにくればいいと言い放った安憬が

対峙する-

 

注)

この日記は漫画『大蛇に嫁いだ娘』のネタバレを含んでいます。知りたくない人はどうぞスルーしてくださーい。

また下記の日記からの続きです。

 

雨が上がり、

木漏れ日がさしてくる。

「イナー!」

 

呼び声に、安憬が振り向きます。

木々の間から現れたのは、ミヨと時太郎。。

 

時太郎「全然戻ってこないんだもん

匂いをだどってきたんだ

 

おお!さすが蛇身の時ちゃんである照れ照れ照れ

蛇は舌で匂いを感じ取ってるらしい。

時ちゃんもかな?

そういえばお父様の大蛇様にも

そんなシーンがあったかな。

 

ミヨが笑顔で

向かい合う二人の前にしゃがみ込む。

 

「安憬さんが一緒にいてくれたんですね」

 

安憬はイナが足をくじいていることを伝え

怪我をさせたことを詫びます。

 

「え!イナ大丈夫?」

 

焦る時太郎。うん…と生返事するイナ。

ミヨはイナを背負い、安憬にお礼をいいます。

安憬は寺へ。

 

「さ、帰ってお風呂入ろうね」

 

明るく言うミヨに、イナは思案顔です。

 

「ねえお母さん

もし安憬にお父さんが殺されたらどうするの?

お父さんを止めない方がいいんじゃない?」

 

ミヨは、身勝手かも知れないけど、

お父さんに人を食べて欲しくない、

と応えます。

そして、

 

「それにお母さん 安憬さんの気持ちも

分かっちゃうの」

 

と続ける。

時太郎もイナも驚き、何故かと聞き返します。

 

イナちゃん可愛いっすねー照れオマケのような時ちゃんの驚き顔もまたラブ

 

ほほえんで、

「貴方達にはまだ分からなくていいことよ」

 

と答えるミヨに思い浮かぶのは、

人殺しの濡れ衣を着せられ、

死に追いやられた父に慈しまれた日々と、

大蛇様に寄りそう幸せな自分。

 

「まっ お父さんは大丈夫よ

強すぎて心配になるくらい」

 

ミヨは爽やかに笑います。

 

「…そんな甘いこと言って…

安憬が私のことも殺しにきたらどうするの?」

 

ミヨは

 

「そんなことさせない

私が絶対守るから」

 

ときっぱり。

 

ミヨさん、強くなったなぁ~相変わらず美人だし。

 

一瞬ぽかんとして呆れ、溜息をつくイナ。

 

「はぁ~無理でしょ

大人ってみんなどうなってんの?」

 

ははは、とミヨは屈託なく笑い

 

「まだ子供のまんまで いいんだよ」

 

と優しく語り掛けます。

 

翌朝。

イナがなかなか起きてきません。

僕先に行っちゃうよーとぷんぷん怒る時太郎。

 

ぷんすか時ちゃん。そう表情は変わらない照れ

 

心配する大蛇様をよそに、ミヨは

「思いっきり走り回ってたよね?」

とイナを促し、

イナは仕方なく寺へ行くことに。

行きがけに突然

 

「お父さん 大好き!」

 

と大蛇様の顔にぎゅっと抱き着くイナ。

じーんとなって感激にふやける大蛇様。

(このお顔、是非ご覧になっていただきたいが、私のみているサイトでは本日現在掲載期間終了してマス照れ

 

「今日もまた絵を見てもいい?」
寺に着き、

時太郎は絵を観せてもらうために

いそいそと寺の中へ。

イナは寺に入るのをためらいます。

うしろから安憬が声をかけてきます。

昨日のことを

おくびにもださない、平然とした顔つきの

安憬に、えと…と言いよどみ衣をぎゅっと

掴むイナ。

 

「入らないんですか?授業が始まりますよ

それと足治ったんですね 良かった」

 

思いがけない優しい言葉に何故か

ムカっとしたイナは後ろから安憬を

蹴とばします。

これにも安憬、平然として

 

「!乱暴は止めなさいとこのまえ言ったでしょう」

 

と諭すばかり-。