なので時ちゃんは出てこないのであった。

※時ちゃん:『大蛇に嫁いだ娘』中の登場人物で、わたくしの「推し」でごゴザイマス照れ。絵の才能がある乙女のトキメキ

 

前話では

大蛇様暗殺に失敗し、

村人たちからも爪弾きされ、

そのあと

村長の妻ハツミに迫られて

嘔吐と

えらい目にあった安憬。

 

彼が去っていく後姿を見つめる

イナちゃん(大蛇様の娘)が、

 

「安憬は、そんなにお父さんが嫌いなの?」

 

と胸の中で問いかけて終わったところ。

次話は、安憬さん少年時代の回想のようです。

 

安憬の母は村一番の器量よしるりさん。

気立てがよくて

村の男達の憧れだったのだけど、

るりさんが選んだのは

「俺は見ているだけでいい」

と彼女の取り巻きの輪から

離れて見ていた勇蔵

 

二人は仲睦まじく暮らし、

るりさんによく似た男の子も生まれる。

二人は、男児を「憬士郎(けいしろう)」と名付けます。

三人はとても仲の良い家族で、

憬士郎は、

「何もかもが幸せだった」。

 

幸せだった頃の安憬さん。確かにあんまりパッと

しない感じの勇蔵さんである。気は優しくて力持ち

っぽいが。

 

父も母も優しく、とても幸せな

生活だったのに、

憬士郎が10歳の時、

るりさんは流行病で亡くなってしまいます。

 

るりさんが亡くなってから

勇蔵は変わってしまい、

昼間から

畑へも行かず酒を飲み、

るりの布団や着物を抱きしめ泣き続ける。

 

「しばらくすれば元に戻る」

と思い憬士郎は勇蔵の傍らで

わらじを編んだり、芝刈りに行ったりと

働きます。

 

そんなある日。

憬士郎が戻って来ると

相変わらず勇蔵が寝ています。

 

「またお酒?…ほら布団で寝なよ」

 

と憬士郎が勇蔵をゆすぶると、

勇蔵がいきなり憬士郎を組み敷く。

 

「るり…

るり…会いたかった!」

 

「ひ!

や、やだっ!

おとうさん!

やめて!!」

「いやだあああああ!!!」

 

いびきをかいて眠りこける

勇蔵の傍らで激しく嘔吐する憬士郎。

 

「その日から

お父さんは酔うと僕に手を出すようになった」。

 

ある日の夕方。

誰も居なくなったススキが原で

憬士郎は一人座り込む。

 

「帰りたくない…」

 

ススキが風に揺れて寂しげな音を立て、

烏は塒へ帰ってゆく…
 

今(令和6年1月26日現在)なら

28話②も一緒に読めるよー(時太郎も出てくるぞ照れ

→pixivコミック『大蛇に嫁いだ娘』

 

時太郎くんラブ。大蛇様とミヨさんの息子。イナとともに寺子屋に

行くが蛇身ゆえ生徒たちに疎まれ孤独に苦しむ。寺の和尚さんに絵

の才能を見出され、寺へ行くことが楽しくなった。よかった~